縮小していく米韓同盟

大韓民国

未だ決定じゃないだろうと思っていたら、事後報告だったでござる。

米韓ワーキンググループが「廃止」…今後は「北核首席代表協議」「局長級協議」を強化

2021/06/22 08:57配信

南北協力事業推進の協議体である「米韓ワーキンググループ」が終了した。約2年7か月の期間であった。

韓国外交部(外務省)はきのう(21日)「米韓北核首席代表協議で 米韓ワーキンググループの運営現況を点検し、これを終了する方向で検討することにした」と今日(22日)明らかにした。

「WowKorea」より

米韓ワーキンググループというのは、僕自身も認識がなかったのだけれど、調べて見るとどうやらアメリカが韓国に着けた手綱の働きをしていた様である。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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南北関係に前のめりな韓国大統領

南北協力事業推進!推進!

開城工業団地を爆破解体

南北協力事業で有名なものといえば、開城工業団地がある。

北朝鮮の開城市郊外にある経済特別区で、韓国企業が出資して北朝鮮がここで外貨を稼ぐような構造になっている。この開城工業団地は、南北協力の美名の元、体の良い北朝鮮の外貨獲得装置であったのだ。

こういった北朝鮮へのメリットを差し出すことで、核開発を止めさせようという狙いがあったのだが、その実、北朝鮮はここで稼いだ外貨を自国の兵器開発に利用していたというのだから、乾いた笑いしか出ない。

しかし、北朝鮮が幾たびの核実験を行って、西側諸国も流石にこれはマズイと気が付いて、2016年になって漸く運用停止となる。

その後幾たびか韓国側の働きかけによって再開が模索されたが、トランプ氏の登場によって完全に暗礁に乗り上げる。その結果、2020年6月になって開城工業団地の事務所を爆破解体するに至る。

北朝鮮が南北共同連絡事務所を爆破=韓国統一省

2020年6月16日

韓国統一省は16日夕、北朝鮮が同日午後2時49分ごろ、南北軍事境界線沿いの北朝鮮・開城にある南北共同連絡事務所を爆破したと発表した。

北朝鮮の朝鮮人民軍はこの日、軍事境界線がある非武装地帯(DMZ)に進入する準備ができていると警告しており、それからわずか数時間後に爆破した。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、連絡事務所の爆破は「人間のクズどもと、これを黙認した連中に罪の代償を払わせるべきだと、そうやって怒る民心に応えた」ものだと、独特の言い回しで強調した。

「BBC」より

なんとも、短気なことで。

噂によると、南北交流が終わってから北朝鮮は開城の工場から次々の機械を運び出して勝手に処分して外貨の足しにしていたとも言われ、もはや再開というのはあまり現実的では無いのだ。

金剛山観光交流も破棄、爆破

この他にも金剛山観光交流という事業があって、1998年頃から韓国からの金剛山観光を実現させることで、これも北朝鮮の外貨獲得手段となった。

さらきこの観光事業に加えて、南北で分断された離散家族再会事業がジョイントされて、韓国は積極的に北朝鮮に関わろうとし始める。

観光資源の乏しい韓国に比べて、金剛山は自然に恵まれた風光明媚なところが多い所が韓国人達にもうけたようで、「太陽政策の成果」と目される事が多いようだ。

ただまあ、この政策も停止される事になる。もちろん北朝鮮は怒り、再び爆破。

北朝鮮の「敵対事業」1号、金剛山施設爆破・軍事合意破棄の可能性

2020.06.10 07:51

北朝鮮が9日、南北間の通信ラインを全面遮断し、後続の対南措置を予告した。朝鮮中央通信はこの日、金与正(キム・ヨジョン)第1副部長と金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長が「段階的敵対事業計画を審議した」と明らかにした。これは段階を高めた報復措置が続くという通知と変わらない。

「中央日報」より

まあ、正確にはこちらも開城の話なんだけどね。

北朝鮮、開城と金剛山に軍展開へ 韓国の特使派遣拒否

2020年6月17日 8:52 (2020年6月17日 16:56更新)

北朝鮮の朝鮮中央通信は17日、開城(ケソン)工業団地と金剛山観光地区に軍部隊を展開するとの朝鮮人民軍総参謀部の報道官発表を伝えた。同通信は韓国側の出方によって「今後の連続的な対敵行動措置の強度と決行時期を決める」と主張した。

~~略~~

軍総参謀部は開城と金剛山への部隊展開に加え、2018年の南北軍事合意で撤収した非武装地帯(DMZ)の監視所を復活させると表明した。前線の砲兵部隊を増強し、軍事境界線近くでの軍事演習を再開するほか、前線地域を開放し「人民の対南ビラ散布闘争」を展開するとしている。

「日本経済新聞」より

開城と金剛山の事業を統括していた連絡事務所を爆破することで、「両方ともやらない」という話になったらしい。

それでも協力事業を

こんな状況にありながら、民族統一はムン君の夢である。だから何とか南北関係に先鞭を付けたいと考えているのが、余りに前のめり過ぎてアメリカは引き気味である。

南北協力、独自再開を模索 韓国大統領が会見 米は難色

2020年1月14日 18:37

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は14日、大統領府で記者会見し、膠着状態の南北関係について「米朝対話を見守るだけでなく、南北でできることは最大限協力する必要がある」と指摘した。韓国人による北朝鮮観光などの南北協力事業を韓国独自の判断で再開する考えだが、北朝鮮の非核化を巡る交渉での足並みの乱れを警戒する米国は難色を示している。

「日本経済新聞」より

この時代はトランプ氏がアメリカ大統領であり、駐韓米大使であったハリス氏はトランプ氏の方針で動いていた。トランプ氏は米朝関係の構築をして直接のラインを作り、南北が近づくことを嫌った。何しろムン君は嘘つきである。調子の良い事を言いながら、実は話が違いましたという事が何回かあって、トランプ氏も韓国大統領のことを信用していないのだ。

この記事で触れた辺りなどは、なかなかその状況を示していて、「金剛山のことを言うなら来るな」とまで言われてしまったのだから立つ瀬がないだろう。

だから、バイデン氏が大統領になったとき、ムン君は小躍りして喜んだはずだ。

しかし、その結果がこちら。

バイデン氏にとって、「大きく変える」という事は望ましくなかったようなのだ。で、トランプ氏の路線をそのまま引き継ぐことになる。何しろ、アメリカ議会がそういう方針だったのだから、簡単に変えるわけにはいかなかったのである。

米韓ワーキンググループを切り捨て

だからこそ、ムン君は動いたのだ。

「米韓ワーキンググループ」は、2018年9月のピョンヤン(平壌)南北首脳会談と軍事分野合意締結をきっかけに、その年の11月20日に立ち上げられた。南北経済協力事業が国際社会の対北制裁に抵触しない範囲内で行なわれるよう、汎政府間の疎通の窓口として立ち上げられたのが、まさに米韓ワーキンググループであった。

しかし 南北が合意した事業が、米韓ワーキンググループにおいて遅延され 霧散となることが発生することで、米韓ワーキンググループは 内外の攻撃対象となってきた。北朝鮮は 米韓ワーキンググループが「米韓事大主義の策略だ(キム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党第1副部長)」と批判し、また 対北朝鮮の主務部署である統一部(省)でも「米韓ワーキンググループが、むしろ 国際社会の対北制裁に抵触しない範囲内で行なわれる対北事業の妨げになっている」という不満が多かった。

「WowKorea”米韓ワーキンググループが「廃止」…今後は「北核首席代表協議」「局長級協議」を強化”」より

「アメリカがブレーキとなって、南北関係が進まない!」というのが、韓国の認識なのだ。

実情は違う様に思われるが、中にいる人々、特に韓国の中枢をになう青瓦台はムン君色に染まっていることもあって、なかなか事態の認定が甘い気がする。

まあ、幸せ回路全開で羨ましいといえば羨ましいのだけどね。

新たな枠組み

アメリカにお伺いを立てるのはこれから?

で、単純に「止める」ばっかりでも困る訳で。

その代わり 北核首席代表間の協議以外に局長級協議を強化する方式で、米韓間の実務疎通を強化する予定である。米韓ワーキンググループの実務責任者であるイム・ガプス外交部平和外交企画団長とチョン・パク米国務省 対北特別副代表がこの日(22日)に会い、ワーキンググループの運営方向などについて協議することになっている。

「WowKorea”米韓ワーキンググループが「廃止」…今後は「北核首席代表協議」「局長級協議」を強化”」より

一応、アメリカに言い訳が出来る材料は作ってあるようだ。

具体的には局長級協議の強化という路線を採るようだけれど、アメリカ側には「米韓ワーキンググループはもう廃止ね」と伝えたのかが気がかりである。

なにしろ、22日に合うよという話になっているのだから。

韓国政府「韓米ワーキンググループ、終了検討に合意」 米特別代表「終了ではなく再調整」

2021.06.23 07:08

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、「残り任期の間、南北関係や米朝関係を一定の軌道にのせるために可能な役割を果たしていく」と述べた。文大統領はこの日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)で米国のソン・キム北朝鮮特別代表に会い、「米朝関係改善に成功を収め、韓半島(朝鮮半島)の非核化と平和の定着を成し遂げることができることを願う」と述べたと朴ギョン美(パク・ギョンミ)報道官が伝えた。

「中央日報」より

ちょっとWowKoreaニュースと登場人物が違う気がするのだが、取り敢えず話は出来たらしい。登場人物が全部朝鮮系の名前だというのも気にはなるが、まあまあ話を付けたと言うことなのかも知れない。

アメリカ側はブレーキをかけない

或いはアメリカは黙認と言うことかも知れない。

韓国 南北協力などでの米との作業部会 廃止の方向で合意と発表

2021年6月22日 16時15分

韓国外務省は22日、南北の協力などについて話し合うアメリカとの作業部会を廃止する方向でアメリカと合意したと発表しました。北朝鮮はこの作業部会を繰り返し批判していて、ムン・ジェイン(文在寅)政権が北朝鮮に配慮したという見方も出ています。

~~略~~

米韓の作業部会は、アメリカのトランプ前政権の提案でおととし11月に設けられたもので、北朝鮮は、韓国がこの作業部会での検討を優先しているため、3度にわたる南北首脳会談で合意された経済協力が進まないとして繰り返し批判してきました。

「NHKニュース」より

トランプ政権の置き土産について、バイデン氏が苦々しく思っていたことは想像に難くない。したがって、バイデン政権として面倒な韓国との関係を続けたいという意思はなかった可能性が高い。

それと関係があるかどうかは分からないが、軍事訓練再開もちょいと怪しい感じである。

アメリカ国防省、米訓練再開するかどうかの質問に「発表する内容はない」

記事入力2021.06.22 午前8:46

ジョン・カービー、米国国防総省のスポークスマンは21日(現地時間)、大規模な韓米連合軍事訓練の再開するかどうかと関連して発表する内容がないと明らかにした。

カービースポークスマンはこの日のブリーフィングで「8月を含め、近い将来に韓米連合軍事訓練を大規模に再開する可能性があることを「についての質問にこのように答えた。彼は「韓半島の訓練での変化について発表することは何もない」とし「前に言ったように私たちが戦略的環境を考慮して継続的に検討し、評価すること」と原論的に言及した。

「NAVER」より

何しろ「発表することは何も無い」と。

いやいや、どうなってるの??

あの世からかもしれないが、金正恩氏の高笑いが聞こえて来そうだな。北朝鮮としてはそれどころではないのかも知れないけれども。

日本として考えねばならないことは、韓国のトップの座からムン君が降りた時に、韓国の外交方針が転換されるかというと、恐らくそれは無い。従北からは距離を置く可能性があるが、反日である点は変わらない。もはや日韓が連携して軍事作戦を展開するという未来はちょっとあり得ないのだ。

菅義偉政権はかなり頑固な態度で、「韓国が態度を改めなければ話すことはない」と通告している。その「態度」とは、売春婦問題と応募工問題だ。韓国政府によってこれは生命線だが、今さらこれを撤回してしまうことは、韓国司法にとっても韓国政府にとっても地雷である。

やればたちまち韓国政府は倒れるしか無い。

そうだとすると、もっと積極的な姿勢で防衛体制を構築していく必要があって、その内容についても国民に開示していく必要があるのでは無いか。

追記

スゲー良かったので、こちらも紹介しておきたい。

菅首相に粘着する文在寅 ”蚊帳の中”にもぐりこみたい韓国、「左派政権駆除」に動く日米 | デイリー新潮
どんなにすげなくされても、菅義偉首相に纏わりつく文在寅(ムン・ジェイン)大統領。…

「菅首相に粘着する文在寅 ”蚊帳の中”にもぐりこみたい韓国、「左派政権駆除」に動く日米」というタイトルが付けられているのだが、韓国のキモチワルサが現れていて実に良かった。

流石、鈴置氏のコラムである。

コメント

  1. 菅政権が頑なではなく、あちらの大統領の政治家としての無能が今日の事態をまねいているのではないでしょうか。最終的や不可逆の文言を入れても履行されないのであれば、二国間での協議は無駄としか言いようがないと。

    ボールが向こうに行った後、コートの外のロッカーに仕舞い込んで喚いてる
    間はどうにもならないと。

    • 「菅義偉政権が頑な」という表現は良くありませんでしたね。
      頑として譲らないというのは事実ですし、そこは日韓基本条約に準ずるのだという姿勢は立派であるし、そうあるべきだと思います。
      寧ろ、相手側が解決するまではこちらは譲らないという姿勢を貫かない限りは、いつまで経っても相手から妥協を引き出されるという格好になります。
      もはや、日本が韓国と付き合う上では妥協は殆どメリットが無いのですから。