支那の台山原発で放射能漏れ?

支那

どうなっているのか。

中国原発で放射線漏れか

2021/6/15 00:25 (JST)6/15 08:54 (JST)

米CNNテレビは14日、中国広東省台山市の台山原発から放射性物質漏れが起き、周辺地域の放射線量が高まっていると、建設と運転に協力するフランスの原子炉製造会社「フラマトム」が訴えていると報じた。問題解決のためにバイデン米政権に技術協力を求めているという。

「共同通信」より

どうやら、韓国で原子力発電所を建設したフランス電力が、「漏れちゃってる!」と騒いでいるようなのだ。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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事故ではなさそうだ

放射性希ガスの大気開放

さて、何が起こったのだろうか?

フランスメディアによると、フラマトムの親会社フランス電力は、原発を運営する合弁企業が放射性希ガスを大気中に放出したと明らかにした。

「共同通信”中国原発で放射線漏れか”」より

放射性希ガスが大気中に放出されたという事らしいね。

1号機は2018年12月に運転開始

先ずは、どんな原子力発電所か?ということを見ていこう。

先ずは場所だが、香港の近く広東省台山市赤渓鎮に位置する海沿いの環境であり、原子炉は欧州加圧水型炉と呼ばれるタイプである。

このタイプの原子炉は世界で3箇所4基である。

  • フィンランド:オルキルオト3号機(1600MWe) 2010年6月に臨界点を突破したが、2021年3月現在運転は開始されておらず、商業運転開始は2022年2月に予定されている。
  • フランス:フラマンヴィル3号機(1570MWe) 2023年に商業運転開始予定
  • 支那:台山1号機、2号機(何れも1660 MWe) 1号機2018年12月、2号機2019年9月に商業運転開始

建設開始の遅かった支那の原発の方が早くから商業運転が可能となった背景には、建設期間を大幅に短縮している。

40%コストカット

この建設期間の短縮によって何がもたらされたか?

China Builds French Reactor for 40% Less, Areva Says

2010年11月25日 1:57 JST

Areva SA said the EPR nuclear reactor costs 3 billion euros ($4 billion) to build in China, 40 percent less than the price tag Electricite de France SA has put on building one in Normandy.

Chinese nuclear builders’ grasp of the technology is “very worrying” for European companies, Areva Chief Executive Officer Anne Lauvergeon told a hearing at the French Senate today in Paris. She also said Chinese companies are more efficient.

「Bloomberg」より

建設期間が短くなるのだから、コストも安くなるね。

この事について、仏アレバ社(現オラノ社)は「心配だ」と言及しているのだが、そのオラノ社自身はこの欧州加圧水型炉事業の遅延によって巨額の赤字を出してしまったというから、ある意味その心配は的中したといって良いだろう。

注:コメント頂いたのだけれど、オラノ社と原発を建設したフラマトム社は現在は別事業体である。ただし、フラマトム社は2001年にアレバに買収された後、アレバNPとなった。が、その後2018年にアレバの経営破綻にとなってアレバグループを離れてフラマトム社と名乗っている。残った原子力燃料を扱う企業体旧コジェマは、オラノとして国有企業化した。したがって、支那の欧州加圧水型炉を建造し始めた2008年にはアレバとフラトマムは同一企業体だったが、今は別企業である。

欧州加圧水型炉だが、第三世代の加圧水型原子炉であり、安全性に関しては高めているとされているものの、第三世代+には分類されていない。

台山原発のコストカットが設備そのものに対してどのような影響があったかは知らないが。

機能上の問題?

さて、何が起きたのかはハッキリ分からないが、フランス企業フラマトム側の問題もあったような報道もある。

中国原発で「機能上の問題」 仏原子炉メーカーが解消に向け作業

2021年6月14日 22:28

フランスの原子炉メーカー、フラマトム(Framatome)は14日、中国南部広東(Guangdong)省にあり、同社が一部所有する原子力発電所の「機能上の問題」を解消するために作業を続けていると明らかにした。米メディアがこれに先立ち、放射能漏れの可能性に関して報じていた。

「AFP」より

よく分からないな。

冒頭のニュースでは、フランス企業フラマトムからの訴えで機能上の問題が出来たと報じているのだが、こちらのAFPの記事では「機能上の問題だ」と否定的な意見が出ていたようだ。

米CNNは先に、台山原子力発電所(Taishan Nuclear Power Plant)について、フラマトムから「差し迫った放射性物質による脅威」があるとする警告を受け、米政府が放射能漏れに関する報告を調査していると報道。

フラマトムはAFPに対し「入手可能なデータによると、同原発は安全基準内で稼働している」と回答した。

「AFP”中国原発で「機能上の問題」 仏原子炉メーカーが解消に向け作業”」より

問題があるのか無いのかもよく分からないね。

事故発生は否定

で、支那はコレに関して無回答らしいが「事故ではない」ということのようだ。

仏電力「中国原発で放射性希ガス放出」 事故は否定

2021年6月15日 10時09分

フランス電力公社(EDF)は14日、同社が建設に携わった中国・広東省の台山原子力発電所で、原子炉内の放射性希ガス濃度が上昇し、大気放出したことを明らかにした。AFP通信などが報じた。

同社は放出は中国の安全基準に沿って行われたといい、「炉心溶融などの事故は起きていない」としているという。仏メディアは燃料棒の一部が破損している可能性を伝えている。

仏紙フィガロなどによると、汚染濃度は5月末の時点で、フランスの基準で48時間以内の運転停止が必要とされる値の2倍に達していた。

「朝日新聞」より

事故ではないけれども、燃料棒の一部が破損している可能性はあると。

大した問題では無いという風に捕らえれば良いのか、そもそも燃料棒が運転中に欠損するなんて事は、宜しく無いことのようには思う。

支那で運転が次々と始まる原子力発電所

現在稼働中の原子炉は48基

ここ数年で、支那は電力需給量不足の解消を目指して次々と原子炉を建設・稼働させていると聞く。

20年の原子力発電量は前年比5・0%増の3662億4300万キロワット時(kWh)で世界2位。国内発電量に占める割合は4・9%だった。中国本土で商業運転中の原発ユニットは同年末時点で48基、設備容量は4988万kWで、米国、フランスに次ぐ世界3位。原発の総設備容量が国内の発電設備容量に占める割合は2・7%となった。

「AFP」より

2030年までには世界1の発電量になると誇らしい気持ちになっているようだが、安全性に関してはかなり不安な面がある。

今回の話が大きな問題であるというわけでは無いのかも知れないが、問題点を明らかにして、その対処方法や影響が報じられないところが非常に大きな問題である。

原子力発電所が一度トラブルを引き起こすと、なかなかその現状を回復することが難しくなってしまう。そしてそれが支那だけの問題でなくなってしまうところがなかなか難しいところだ。

今回は、大した問題ではない可能性もあるが……、隠しきれなくなってから問題視されても困るのである。

追記

時系列的には、「追記」の前の記事になるようだね。

中国台山原発、放射漏れはない 許容値も変更せず=環境省

2021年6月16日1:58 午後

 中国生態環境省は16日、広東省の台山原子力発電所で放射能漏れはないと発表した。同原発で放射漏れがあったと伝えたCNNの今週の報道を受けた。

「CNN」より

一切の報道に対して否定した格好だな。

同省はまた、国家核安全局は原発周辺で放射線検出レベルの許容値を引き上げていないとした。

CNNは14日、原発を設計したフランスの原子炉メーカー「フラマトム」の情報として、中国国家核安全局が原発の稼働停止を回避するため、原発周辺で放射線検出レベルの許容値を引き上げたと報じていた。

中国生態環境省は16日、同原発1号機の一次回路で放射線量が上昇したが、安全基準の範囲内だと説明。原因は一部の燃料棒の損傷で、生産・輸送・装填の際によくあることだと述べた。

同省は「台山原発周辺の環境モニタリングでは、異常値は検出されなかった。漏れは全く起きていない」と表明。

損傷を受けた燃料棒は、1号機の燃料棒6万本以上のうちの約5本(0.01%未満)と推定され、許容値の0.25%を大幅に下回っているという。

「CNN”中国台山原発、放射漏れはない 許容値も変更せず=環境省”」より

この報道が本当であれば、燃料棒は輸送中に損傷したのであって、運転中の事故というわけではないということになろう。「生産」というのは燃料棒の製造という意味でなければ良いのだが……。

ともあれ、燃料棒の損傷そのものはそれほど珍しい現象ではなく、1970年代は日本でも0.1%程度の損傷が確認されていたとされている。しかし……、そんな程度のことでフランス企業が騒ぐだろうか?

追記2

支那が放射能の濃度上昇を認めたようだ。

中国、原発の燃料棒破損と発表 放射性物質の濃度が上昇

2021年6月16日 18時43分

中国広東省の台山原発から放射性希ガスが大気中に放出されたと報じられた問題で、中国生態環境省は16日、同原発の燃料棒の破損により冷却材中の放射性物質の濃度が上昇したと発表した。情報公開を求める国際世論に押される形で、問題が起きていたことを初めて認めた。技術や安全面の基準は満たしていると強調した。

「Live Door NEWS」より

コレを認めたという事は、特にこれ以上の問題が広がらないと予測したか、或いはもはや隠しようも無いレベルになったのか何れかだ。

運転を停止したかどうかが不明なのは気になるが、通常のオペレーションであれば、この時点で制御棒を挿入して運転を停止し、燃料棒を取り出すところまでやるだろう。

破損した燃料棒の交換が必要になるケースだが、果たして遠隔操作で何処までやれるのやら。

運転に支障がないレベルと主張するのであれば、このまま運転続行も考えられる。が、一次回路内とはいえ、放射線量の上昇には気を使わねばならない。

何れにしても、大事に至らないと良いけど。

コメント

  1. 木霊さん
    オラノは、前アレバNC(元コジェマ)です。核燃料会社です。
    フラマトムが、前アレバNPで原子炉メーカー、かつEDFの子会社。
    アレバは、EURでしくじって解体された。
    のはずです。

    • ありがとうございます。
      チョット説明が足りませんでしたね。
      追記しておきました。

      ……アレバは、六ヶ所村でもやらかして、福島のALPSでもやらかしているわけですが、あそこって本当に技術力があるんですかね?

      • 木霊さん
        ジーメンスの原子力部門がアレバに売り飛ばされて、そいつらが福島に関わっていると聞いています。それのことかしら?

      • 福島の件は、この辺りの事です。
        https://www.j-cast.com/2013/09/09183400.html?p=all
        https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/1405
        結構な売り込みを賭けてきたらしいと聞いていますよ。