高い代償を払うことになりそうなユニクロ、欧米への輸出絶望的に

北米ニュース

アメリカを怒らせる理由が分からない。え?支那の方が怖い?

米、ユニクロ製品を差し止め ウイグル問題で―反論を却下

2021年05月19日19時10分

米税関・国境警備局(CBP)が、中国・新疆ウイグル自治区の強制労働をめぐる輸入禁止措置に違反したとして、ファーストリテイリングが運営する衣料品店「ユニクロ」製シャツをロサンゼルス港で差し止めていたことが、19日分かった。少数民族ウイグル族に対する人権侵害を「ジェノサイド(集団虐殺)」と見なす米政府の厳しい姿勢が浮き彫りとなった。

「時事通信」より

この問題、ユニクロは被害者だろうか?

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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見せしめになった「ユニクロ」

会長の柳井氏、空気が読めない

空気を読んでいたら社長は務まらないのかも知れない。が、柳井氏は勝負所を間違えたんじゃないのかな?

ウイグル問題は政治的であり、ノーコメント=柳井ファーストリテ社長

2021年4月8日6:42 午後1ヶ月前更新

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は8日の決算会見で、中国新疆ウイグル自治区で懸念されている少数民族ウイグル族の人権を巡る問題について政治的だとの認識を示し、「政治的には中立な立場でやっていきたい。ノーコメントとさせていただきたい」と述べた。

「ロイター」より

柳井氏にとっては格好いい事を言ったつもりだったかも知れないが、「政治的だからノーコメント」というのは、通用しなかったらしい。

柳井会長兼社長は、ウイグルに関する綿花を自社製品に使用しているかどうかについてもコメントを控えた。ただ、綿花について人権問題に関わることがあれば「即座に取引を停止している」と語った。

「ロイター”ウイグル問題は政治的であり、ノーコメント=柳井ファーストリテ社長”」より

原産地表示を求められてそれを拒んだも同然であるから、流石に「ノーコメント」は拙かったのだろう。もちろん、柳井氏も「証拠があれば」的な事は言及しているが、そもそも現地で取材などをして証拠をあげることは不可能だ。

つまり、ユニクロの出した答えは、「アメリカの言いなりになんかならない」というものだった。

抗議も通用せず

当然ながら、ユニクロとしてもアメリカ税関の措置に対して抗議はしたようだ。

ファーストリテイリングの綿シャツ輸入差し止め解除要請、米税関が拒否

2021年5月19日 13:26 JST 更新日時 2021年5月19日 14:56 JST

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは、米ロサンゼルスの港湾で1月に綿シャツの輸入が差し止められた措置について、米税関に解除を求めていたが、これが拒否されたことが10日付の米国土安全保障省の文書で分かった。

米国土安全保障省の10日付の資料によると、中国の新疆生産建設兵団が生産した綿や綿製品の輸入を禁止する違反商品保留命令に違反したとして、当局は1月5日、ロサンゼルスのロングビーチ港でユニクロによる男性用の綿シャツ輸入を差し止めた。

ユニクロは4月5日までに、差し止めの対象となった製品には新疆生産建設兵団製の綿も中国製の綿も使用しておらず同命令には違反していないと主張。しかし、同省はこれを裏付ける実質的な証拠が提示されていないとして訴えを退けた。

「Bloomberg」より

アメリカ税関側も大概だな。

ユニクロに対して「証拠をもってこい」と。しかし、製造している綿シャツの原産地表示について、当初拒んでおきながら、「実は使ってませんでした」は通用しないだろう。

ユニクロは3月末、対象製品の原材料は中国やXPCCと無関係だと反論する手続きを行ったが、CBPは証拠不十分で却下した。CBPは文書で「生産、加工、処理の記録が未提出」「関係者や工場の場所が不明」と指摘している。

「時事通信”米、ユニクロ製品を差し止め ウイグル問題で―反論を却下”」より

冒頭の記事にもあるが、反論だけはしたようだが証拠は出せなかったようなのである。そしてこの証拠を今から集めるというのは実質的に不可能だろう。

だから、差し止めに至ったと。

フランスNGOからの訴え

さて、この問題は残念な事にアメリカ一国に留まらない可能性が高い。

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は4月の決算記者会見で、ウイグル綿の使用の有無を問われて明言を避けていたが、人権を重視するフランスのNGOなどから強制労働の恩恵を受けているとして告発される事態に発展した。他の欧米や日本のメーカーも対応を迫られている。

「時事通信”米、ユニクロ製品を差し止め ウイグル問題で―反論を却下”」より

フランスのNGOから告発されているのだ。

ユニクロを仏NGOが人権問題で告発。米中対立で選択迫られる日本企業

4/30(金) 20:06

4月16日の日米首脳会談では中国に対して強い懸念が示され、52年ぶりに台湾問題が共同声明に明記された。

~~略~~

ウイグル問題を巡り、米国や英国などが一斉に中国に対して制裁を発動した。 H&Mやナイキなどの欧米企業は新疆ウイグル産の綿花を使用しないことが報道され、中国国内ではそれら企業の製品に対する不買運動を呼び掛ける声がネット上で拡散した。

また、それに関連して、フランスではユニクロなど4社が強制労働や人道に対する罪を隠匿しているとして現地の人権NGOから告発されたという。

「yahooニュース」より

今のところ、フランスではユニクロ現地法人が告発されたに過ぎないが、直ぐに問題は輸出などの規制に波及するだろう。

もはや、バイデン政権が人権カードを承継したことで、欧州もこれに乗らざるを得ないのである。押収が国家単位で対応してくるまでには時間はありそうだが、現状を考えればその方向に向かざるを得ない。

ユニクロ以外も戦々恐々

ただ、事はユニクロだけでは無いのである。

決断迫られるファストリ、無印。ほぼ全ての日本人が新疆綿使う現実どう考える?

4/28(水) 20:00

中国によるウイグル族への強制労働があるとして、欧米が問題視する新疆綿(しんきょうめん)をめぐり、アパレル業界に激震が走っている。

欧米や日本国内からは「新疆綿を使っている商品・ブランドの不買」を、中国からは「新疆綿の継続使用・さもなければ不買」という、どちらに転んでも大怪我が免れない、一触即発の危うい状況に置かれているからだ。 日本企業ではユニクロを手がけるファーストリテイリングと、無印良品を手がける良品計画がやり玉に挙がっているが、人権と政治、企業のガバナンスだけでなく、エシカル消費を進めるうえで、この問題をどう捉えて、どんな行動に出るかは、消費者も問われている。

~~略~~

また、認定NPO法人ヒューマン・ライツナウは「強制労働に関与している疑いのある企業」として、アパレルではファーストリテイリング(ユニクロ)、良品計画(無印良品)、しまむらに質問状を送っている。

ただし、今回の問題が複雑なのは、実は大手アパレルや百貨店、紳士服専門店、セレクトショップなど、ほぼすべての企業に新疆綿使用の“可能性”があるからだ。

「yahooニュース」より

無印もしまむらも。

寧ろ安値展開する衣料品メーカーから、高級品を手掛けるところまで大ダメージは避けられない。しかし、日本に限らず世界中の国で何らかの声を挙げざるを得ない状況になっている。

人によっては、「新疆ウイグル自治区で作られる綿花は高度に機械化されて生産されていて、強制労働とは無縁だ」とか、「アメリカが世界第3位の綿花生産国で、支那を追い落とそうとしている」とか、そんな主張をする人もいる。

だが、もはやその次元で説明しても無駄だ。アメリカは方針を示した。日本政府としてもアメリカの主張に賛同を示した。他の多くの国々でも、非難決議を出すなど、今さら「ウイグルには強制労働はない」などという事を主張できるはずも無いのである。主張するのであれば、証明せよと。

もちろんこうした話は、衣料品に限った話では無い。機械製品やその他の工業製品にも及ぶ可能性がある。

「政治と経済は別」などという寝言は、今の世界では通用しない。

ユニクロの抱えるもう1つの爆弾

なお、ユニクロはその商売の手法によって、今回の件の「証拠提出」が困難になっていると予想される。

実質9%値下げよりも影響大?ユニクロ直貿化宣言で業界地図は大変貌か?

2021/03/09 05:55

2020年某日、業界を震撼させる情報が駆け巡った。ユニクロが一部商社を外し工場とダイレクトに直貿取引をすることを宣言をしたようだ、というものだ。

~~略~~

日本のアパレルは総じて「ユニクロ右ならえ」である。したがって、この「ユニクロ直貿志向」の情報は、その他、アパレル企業の商社外しをよりいっそう加速させるだろう。すでに解説したように、中国のエリートは日本の商社のまねごとなどいとも簡単にできる。どのアパレルも流通の短縮化とコスト、生産技術の「見える化」を目指し、真のSPA(製造小売業)企業に生まれ変わろうとしている。いま活発化されんとしている商社外しは、重箱の隅をつつくような原価低減のために行われるのでない。SPAとして、販売と生産をしっかりグリップするため、生産工程、素材開発、コストブレークダウンなどをアパレルが掴み、業界や産地特性情報を生かした製販統合を行うための、極めて戦略的なアウトソーシングなのである。

「diamond-rm.ne」より

これまでの日本のアパレル産業は、商社を通じて製品を購入してきた。しかし、ユニクロは直接購買の方向に舵を切ったという記事なのだが、これ自体は中間マージンがなくなるので、衣料品のコストカットに繋がるという話である。

だが、ユニクロにとって、アメリカの「証拠を出せ」という要求は、直接自分が買い付けている証拠のみならず、工場でどんな原料が使われたかという事を裏付ける照明しろという、些か荷の重い話。

これが商社が噛んでいるのであれば、「関知していなかった」と逃げられるのだが、ユニクロはその手が使えないのだ。

ユニクロが、その辺りの管理もしっかりしているのであれば何の問題もないのだろうが、それではコストダウンに繋がらないワケで。

ユニクロ・GUのセルフレジ「特許つぶし」にファストリが総力、知財高裁の判決迫る

2021.5.19 5:15

商品をレジ横の指定された場所に置くだけで、すぐに合計金額が分かって会計できる――。

今や中国のユニクロの店舗でも広く使用されるようになったセルフレジ。導入が進んだ日本ではもはやお馴染みの光景になったが、実はセルフレジの特許侵害を巡る訴訟は今も継続中だ。

~~略~~

この特許について特許庁は2020年8月、一部の特許を認めると審決した。これに対し、ファストリは審決の取り消しを求めて知的財産高等裁判所(知財高裁)に訴訟を提起した。この注目の判決が、5月20日に下される。 

「ダイヤモンド・オンライン」より

そして、明日出される知財高裁の判決如何によっては、巨額の賠償を余儀なくされる。知財高裁の判断は、審決取り消し訴訟についてではあるが、特許庁の判断を知財高裁が支持すればユニクロは結構な額の損害賠償金と、今後使用するためのライセンス量を支払わねばならない。

中身を読んでいないので、どのような判決になるかの予想は出来ないが、知財高裁の傾向として特許庁の判断を覆す事が多いとはいえ、これは無効判決に関する審議だからなぁ。ややユニクロに分が悪い気がする。

まあ、そんな訳で、あちらこちらでヤバい山を踏んでいるユニクロである。いつまで強気でイケるんだろうな?

あ、最後のは完全に蛇足だけれども。

追記

支那の反応がちょっとオモシロかった。

中国「いじめだ」 米国のユニクロ輸入差し止めに…

[2021/05/20 07:24]

中国の新疆ウイグル自治区で生産される綿を巡りアメリカがユニクロのシャツの輸入を差し止めたことに対し、中国は「いじめだ」と非難しました。

~~略~~

これに対し、中国外務省は19日の会見で「アメリカのやり方はいじめだ。関連企業は、アメリカの理不尽な行動へ明確に反対しなければならない」と述べました。

「テレ朝NEWS」より

正しく今回の件は「アメリカのいじめ」に他ならないのだが、しかし、向いている方向はユニクロではなく、ユニクロの向こう側にいる支那を見ている。

アメリカの行動は確かに理不尽ではあるが、しかしだからといって支那の理不尽な人権侵害が許されて良いハズも無いのである。

そして、アメリカを始めとした諸国がこの様な主張をする背景には、自国の利益以上に自国の国民を大切にしますよという姿をアピールする狙いがある。

アメリカは特にBLM運動(テロ活動)で傷ついている。人権を大切にするアピールはバイデン政権にとっては生命線でもある。よって、アメリカがこの方針を撤回するはずが無いのである。その余波を喰らった形のユニクロだが、しかし大企業として社会に対して利益還元する姿勢を見せる責務があることを忘れてはならない。

社会的責任を、ユニクロはどのようにとるのかが問われているのだ。アメリカの横暴は事実だけど、だからといって支那のジェノサイドを許して言いという事にはならないのである。

追記2

おっと、ユニクロに厳しい判定が出たな。

ユニクロ 特許訴訟で敗訴 無人レジでタグ情報読み取る技術で

2021年5月20日 18時33分

「ユニクロ」の店舗にある無人のセルフレジに使われている商品のタグの情報を読み取る技術の特許をめぐって、大阪市のIT企業とユニクロを展開するファーストリテイリングが争った裁判で、知的財産高等裁判所は、IT企業側の特許は有効だとする判決を言い渡しました。

「NHKニュース」より

アスタリスクという会社が取得した特許技術だが、これをユニクロが無断で使っていた問題で、ユニクロはアスタリスクから訴えられ、ユニクロは逆に「特許が無効」だから問題ないという立場で争っていたわけだね。

で、特許無効の判決が出ていたが、これが知財高裁によって覆されたので、結局、アスタリスクの特許は有効であると認められたわけだ。

そうすると、ユニクロはアスタリスクに対して遺失利益の補填と共に、ライセンス量の支払いをしなければならなくなる。

がんばってねー。

コメント

  1. ユニクロは中韓大好きだったのでしょうがないよね。
    願わくばこの規制がナイキにも厳正に適用されますように。

    • 良くも悪くも支那からの材料、支那の縫製技術などに頼る部分がある業界は、そう簡単に掌を返すことができずに難しい対応を迫られるのでしょうね。
      ユニクロの今後の対応に注目したいと思います。

  2. いずれは、トヨタも中共市場か欧米市場のどちらかの選択を迫られる時が来ると思います。
    どうでしょうか?

    • トヨタのみならず、他の自動車メーカーも同じでしょうな。
      どちらにしても、軸足を支那に残しておかなければならないという実情がありまして、トヨタも電池生産工場を作るとかなんとか。
      それが戦略的に正しいのかは分かりかねますが。

      ご指摘の様に、踏み絵を踏まされる可能性はありますね。ただ、トヨタはアメリカに多数の生産拠点を持っているだけマシなのかもしれません。