【勝手にどうぞ】韓国、CPTTPに参加すると息巻く

大韓民国

そもそもCPTTPとは一体何なのか。本日こそはちょっと短めな記事を。まあ、用語解説が主な目的になるんだけどね。

【中央時評】CPTPP加入申請、早いほどよい=韓国

2021.04.16 11:10

最近、韓国国内では「包括的および先進的なTPP協定(CPTPP)」関連会議がよく開かれている。CPTPP加入の得失と韓国の加入時期が主に議論されている。CPTPPは日本、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、ペルー、チリ、シンガポール、ベトナム、マレーシア、ブルネイの11カ国が参加している高いレベルの地域貿易協定で、2018年末に発効した。韓国はCPTPP加盟国ではないが、日本とメキシコを除いた残り9カ国とすでに自由貿易協定(FTA)を締結している。

「中央日報」より

何を言っているんだ?コイツは。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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EPAは何のために結ぶのか

CPTTPって?

さて、冒頭に言及したCPTTPだが、どうやらTPP11の事らしい。いつからCPTTP等と言うようになったのか。

TPP 2.0: The Deal Without the US

February 03, 2018

One year after President Donald Trump pulled the United States out of the Trans-Pacific Partnership (TPP) trade deal, the pact is back. The 11 remaining members expect to sign the final deal in March and hope to ratify it by 2019. Though significantly smaller since the United States pulled out, as measured by GDP and trade, the new Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership (CPTPP) is still a powerful pact in its own right.

「The Diplomat」より

2018年のこの記事には、TPP 2.0と書かれているが、Without the USという文言が書かれている点で全てを物語っている。

アメリカ抜きのTPP、それがTTP11である。

Canada Reaches Comprehensive and Progressive Trans-Pacific Partnership Agreement

Monday, January 29, 2018

On January 23, 2018, the Honourable François-Phillippe Champagne, Minister of International Trade, announced that Canada had reached an agreement with Australia, Brunei, Chile, Japan, Malaysia, Mexico, New Zealand, Peru, Singapore and Vietnam for a (“CP-TPP”). CP-TPP discussions formally began in late September as part of an effort to finalize a renewed Trans-Pacific trade agreement following the United States’ withdrawal from the initial Trans-Pacific Partnership Agreement (“TPP”). The TPP was a multi-lateral trade initiative between 12 countries and signed by all members on February 4, 2016. On January 30, 2017, however, following the election of President Trump, the United States notified signatories that it did not intend to become a party to the TPP.

「National Law Review」より

で、記事を探してみたら当初からCP-TPPというような言い方がされているみたいだね。

ちなみに、CP-TPPの発効は署名国の少なくとも5割が批准という要件が課されていて、締約国11カ国のうち、今のところ7カ国が批准している。

  • オーストラリア  → 2018年8月31日批准
  • ブルネイ
  • カナダ      → 2018年8月29日批准
  • チリ       → 審議中
  • 日本       → 2018年7月16日批准
  • マレーシア
  • メキシコ     → 2018年6月28日批准
  • ニュージーランド → 2018年8月25日批准
  • ペルー
  • シンガポール   → 2018年7月19日批准
  • ベトナム     → 2018年11月15日批准

批准していない国は様子見なのかね。

個人的にはTPP11の方が通りが良い気がするのだけれど、11カ国が参加するという話でスタートしたのだけれど、結果的に未だ7カ国なので、TPP11だと恥ずかしいという事情があるのかもしれない。

このCPTPPが、日本にとって良いかどうかについてここで議論は避けておこう。

韓国はそもそも環太平洋の国ではない

で、韓国もここに参加したいよと言うことらしい。

韓国はCPTPP加盟国ではないが、日本とメキシコを除いた残り9カ国とすでに自由貿易協定(FTA)を締結している。

「中央日報”【中央時評】CPTPP加入申請、早いほどよい=韓国”」より

もう、FTAだけで良いんじゃないかな。

韓国は21世紀に入ってFTAに関心を向け始め、2002年にチリと初めてFTAを締結した。2003年に発足した盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は「FTAロードマップ」を作り、日本・メキシコとのFTAを最初に推進した。しかし2003年に始まった日本とのFTA交渉は農産物市場の開放をめぐる両国間の隔たりで同年末に中断し、メキシコは韓国とのFTA推進に関心を見せず白紙になった。

「中央日報”【中央時評】CPTPP加入申請、早いほどよい=韓国”」より

実は、FTA(自由貿易協定)とTPPを比較すると、FTAの方が色々と都合が良い。FTAは二カ国間の合意で良く、それも好きな分野だけ解放とか、そんな感じの使い方が出来るからだ。

ところがTPPともなると、既に締結したルールに韓国が入っていくためには、韓国側が色々と譲歩する必要が出てくる。

TPPはEPA(経済連携協定)の一形態で、包括的な経済連携を目指す形になっている。特定の分野だけ自由化すれば良いFTAより幅広い分野、貿易の産品だけでなく知的財産などサービスの分野にまで及ぶ協定であり、国の制度にも色々と手を入れる必要がある。

韓国にとってそれは都合が悪いと思うのだが、その辺りはどう考えているのやら。

韓国と日本の企業がそれぞれCPTPP加盟国のカナダに商品を輸出する場合を例に挙げてみよう。カナダと2国間FTAを締結した韓国の企業は商品生産に必要な多くの原材料・副資材が韓国産であってこそ無関税でカナダに輸出できる。一方、CPTPP加盟国の日本の企業は商品生産に入る原材料・副資材がメキシコ・ベトナムなどCPTPP地域内で生産されたものなら無関税でカナダに輸出できる。このような点でCPTPP非加盟国の企業は不利になる。

「中央日報”【中央時評】CPTPP加入申請、早いほどよい=韓国”」より

こんな感じの説明をしてはいるのだが、当然ながらデメリットも出てくる。

韓国にとって都合の悪いTPPの内容

ちなみにどんな点が都合が悪いかというと、工業分野における輸入品の関税引き下げにおける国内産業への打撃と、農業分野において問題となっている種苗法などの取り扱いに関しても国内で取り締まる必要があるなどの、韓国政府としては頭の痛い問題が少なくない。

実際の所、TPPにアメリカが参加した場合には、かなりのダメージを受ける可能性が高かったが、そこはアメリカが回避したことで一息つけた側面がある。ただ、日米FTAが締結されたことで、また苦しい状況に追い込まれつつある。

ついに発効された「日米貿易協定」、日本の農業・農産物への影響は?

2020.2.14

政府は日本とアメリカの2国間の貿易協定について国会で承認されたことを受け、2020年1月1日に「日米貿易協定」を発効した。

不平等条約ともいわれる日米貿易協定。具体的な内容を紹介しながら、日本の農業生産者や農業界、消費者にどんな影響があるのか、デメリットだけでなくメリットもあるのか、などを解説していく。

「SMART AGRI」より

農業系のサイトの内容を引用してきたので、記事の内容は農業に対する影響の懸念に終始している。しかし、日本の得意としている自動車や産業機械の分野においてはメリットが大きかった。

なお……、この枠組み、実はTPPで合意した内容と余り変わらない話になっていて、これでもなおアメリカがTPPに加わらない理由がいまいち分からないのだが、まあ、その辺りはさておこう。

とにかく、この日米FTAの締結によって韓国が厳しい状況に追い込まれるだろうことが予想される。

そこで、「ウリも!」という流れになっているらしいのだな。

日韓関係改善に繋がる?

ところで、よく分からない主張があるのだが……。

韓国のCPTPP加入推進は政治的に難しい状況にある韓日関係の改善に向けた突破口となる可能性がある。最近、中国がCPTPP加盟に関心を表明しただけに、中国を意識する必要もなくなった。また、米国のCPTPP加入は国内問題のため当分は難しいと予想される。一方、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、チリ、シンガポールなど主要加盟国は世界9位の貿易国であり2国間FTAパートナーである韓国のCPTPP加盟を積極的に支持しているという。

韓国のCPTPP加入は国内的にやや困難があるかもしれないが、未来の対外経済戦略レベルではるかに多くの利益をもたらすと判断される

「中央日報”【中央時評】CPTPP加入申請、早いほどよい=韓国”」より

少なくとも日韓関係に関して言えば、韓国側の努力による話でCP-TPPに入るべきかどうかという話とは無関係である。少なくとも、日本としてはTPPに韓国が加わったから妥協するというのは間違いだ。日韓問題は、既に日韓基本条約のレベルにまで及んでいる。

もはや、改善とかそういうレベルでは無いんだよね。韓国は日韓関係は気にせずにCP-TPP加入を冷静に検討したら良いんじゃないかな。

コメント

  1. 木霊さん、今日は。

    CPTPPは一分野(農水畜産等かな)を除き、日本にとっては輸出網の多様化で単純加工で欧米ビジネスしている南朝鮮には、日本をライバル視しなけりゃならない眼の上のタンコブじゃないかな。
    逆に日本としては欧米とのFTA締結で差を付けられてしまったんで、南朝鮮の欧米とのFTAに楔を打つチャンスですね。

    日米首脳会談共同声明にはなかったんですが、バイデン政権がTPP参加を打ち出せば南朝鮮にとってはダメージでしょう。
    たぶん、それを恐れて焦ってるんでしょう。

    ただ、南朝鮮がいくら渇望してもTPP加盟には高いハードルがありますからそう簡単にはいかない。
    単純に考えても以下のハードルがありますからね。
    ①TPP参加国が拒否権を有しており、経済的影響力の大きい日本が拒否すれば行き詰まりますね。→国際法を遵守しない国はお断りでいいと思う。
    ②南朝鮮お得意の「為替操作防止条項」という高いハードルがあります。
    ③南朝鮮が批准できそうにないISDS条項なんてのもあります。(誤魔化しは効かないででしょう)→知的財産侵害も含まれますから、日本は丁寧な拒否権発動。

    他にも南朝鮮が甘く考えている加入要件を拒否する事項は沢山あると思います。
    まあ、日本が最初に強烈拒否権発動すれば残り10ヵ国も右に倣えじゃないかな。

    • CP-TTPについて農業分野に関してもデメリットばかりでは無い様に思っています。
      国際競争力という意味で、農地の確保の難しい日本では不利な農業分野ですが、売れる武器となる品種はあります。その辺りを上手に売っていくべきでしょう。
      何より、種苗法などの整備をして知的財産というカテゴリーで守ってあげることは、総合的に考えればプラスに働く可能性はあるでしょう。

      そういう意味でも韓国はCP-TTPに参加するのは結構大変だと主魚ですよね。

      そして、指摘戴いたように、為替操作防止条項はかなりのクリティカルな案件になりそうです。韓国は貿易面において掃討慎重に立ち回っていますが、政府がかなり意図的に為替操作をやって利益を上げています。その辺りの誤魔化しが聞かなくなるのは辛いでしょうね。
      なにより、国際的に決めたことを兵器で無視する姿勢が一番ネックになるでしょう。