福島第1原発からの海洋放出とトリチウム

原子力発電

昨日は仕事の都合でどうしても時間が採れなかったので、記事を書くことが出来ませんでした申し訳無い。

さて、本日は海洋放出のネタなのだけれども、漸く決断したのか。

福島第一原発の処理水、海洋放出を政府が決定

2021年4月13日

日本政府は13日、東日本大震災で破壊された東京電力福島第一原子力発電所から排出されている放射性物質を含む100万トン以上の処理済みの汚染水を、福島県沖の太平洋に放出する計画を承認した。

「BBC」より

BBCのニュースを引用したが、この決断には賛否があるというような報道になっている。

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「特亜」の方から反対の声

韓国の反対

真っ先に反応したのは韓国である。

韓国・済州道 福島原発汚染水「海洋放出すれば訴訟」

2021.04.13 14:05

日本政府が東京電力福島第1原発の処理済み汚染水を海洋放出する方針を決めたことを受け、海峡を挟んで日本と向かい合う韓国南部の済州特別自治道では放出の中止を求める声が高まっている。

「聯合ニュース」より

え?韓国の反対側に流すんですが?

向かい合っているなどといっているが、日本海側に放出するという話は今のところ出ていない。この様な訴訟に何の意味があるのか。

元喜龍(ウォン・ヒリョン)済州道知事は13日、汚染水の海洋放出が行われた場合は韓日両国の裁判所で日本政府を相手取った民事・刑事訴訟を起こし、国際裁判所にも提訴するなど厳しく対応する方針を明らかにした。

「聯合ニュース”韓国・済州道 福島原発汚染水「海洋放出すれば訴訟」”」より

何でもアリの韓国では、日本政府を相手取って訴訟を起こす気になっているらしい。国際裁判所にも提訴する気になっているらしいのだが、韓国内での裁判は日本に不利な判決が出る可能性が強いだろう。

ところが日本国内で訴訟を起こすのはそもそも無理だ。

また、韓国南岸と日本の8自治体(韓国の釜山市、慶尚南道、全羅南道、済州道、日本の福岡県、長崎県、佐賀県、山口県)による「韓日海峡沿岸県市道交流知事会議」と、済州など世界の7都市からなる環太平洋平和公園都市協議体の共同行動を推進する方針だ。

「聯合ニュース”韓国・済州道 福島原発汚染水「海洋放出すれば訴訟」”」より

そこで、日本の自治体の知事を巻き込んで訴訟を起こさせる気らしいのだが、彼らはその手口に乗るだろうか?馬鹿にされて終わりのような気がするんだが。

韓国でも垂れ流し

ちなみに、韓国の原子力発電所はどうしているのだろう?

韓国の月城原発区域の地下水、放射性物質汚染…トリチウムが基準値の18倍

登録:2020-12-24 09:35 修正:2020-12-24 12:21

慶州(キョンジュ)の月城(ウォルソン)原発の敷地の地下水が、広範囲に放射性物質であるトリチウムで汚染されているという事実が、韓国水力原子力(韓水原)の独自調査で明らかになった。韓水原は、地下配管や使用済み核燃料貯蔵槽などを地下水に含まれていたトリチウムの主な流出源と見て、設備の交替や補修などの対策を推進してきたことが確認された。

「ハンギョレ」より

ほほう、地下水からトリチウムが、ねぇ。

今回流出が確認されたトリチウムは、原発の敷地の境界に設置された地下水観測井でも高濃度で検出され、原発の外部にまで拡散している可能性を排除できない。それでも韓水原と原子力安全委員会は「該当する観測井はすべて原発区域内にあるため、原子力法上、外部流出といえる『環境放出』とはみられない」とし、「国民に対する公開」規定を適用しなかった。流出の規模も把握していない。

~~略~~

原発で計画された排気口と排水口を通さない「非計画的放出」は、濃度とは関係なく原子力法に基づく運営技術指針違反だ。監視と管理が行われず、原発周辺の環境と住民に及ぼす影響を評価できないからだ。月城原発はトリチウムによる地下水汚染の可能性を早ければ2013年、遅くとも2017年から認識していた可能性が高い。

「ハンギョレ”韓国の月城原発区域の地下水、放射性物質汚染…トリチウムが基準値の18倍”」より

漏れたかどうかはハッキリしないようだし、排水口から計画的に排出するのは通常通り行われている。

首相、文大統領に福島の放射性物質は韓国の「100分の1以下」輸入規制念頭にクギ

2019.12.28

安倍晋三首相が24日に中国・成都で韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談した際、「福島第1原発から排出されている水に含まれる放射性物質の量は韓国の原発の排水の100分の1以下だ」と指摘していたことが28日、分かった。東京電力福島第1原発事故後、韓国が福島県の水産物をはじめとする日本産食品の輸入を禁止していることを念頭に、科学的な議論を行うよう求めた形だ。文氏は反論しなかったという。日韓外交筋が明らかにした。

「産経新聞」より

その計画排水においても、韓国は日本の130倍もの濃度の放射線量となっている。

ソウルのアスファルトから放射線

そもそも、韓国の首都ソウルでは、自然放射線による年間線量は3ミリシーベルト。日本のほぼ倍である。自然放射線だから安全という話ではないのだが、これが危険というわけではない。

日本では年間線量は1ミリシーベルトにしなさいと指導しているが、そもそも自然放射線は1.5ミリシーベルトある。コレは地域によって差があるため、朝鮮半島のように花崗岩の多い土地の場合には自然放射線量は多くなる。

ところがそんな自然放射線の他にも、ソウルを悩ませた事件があった。

放射線を出す廃アスファルトの処分に苦慮、ソウル市蘆原区

2011年11月21日 19:21

韓国・ソウル北東部の蘆原区は、ある廃棄物処理問題に頭を抱えている――放射線が検出された道路から剥がされたアスファルトの処分先を探さないとならないのだ。

3月の東京電力福島第1原発事故を受けて、韓国でも一部の住民がガイガーカウンターを購入して近隣の放射線量を調べていた。その結果、今月1日に蘆原区内の道路2か所で通常より10倍高い放射線が出ていることが分かった。

当局は、放射線量は少なく健康被害の恐れはないと判断したが、蘆原区は住民の不安を受けて、当該個所のアスファルトを剥がした。そのため合計330トンの廃アスファルトが発生した。

「AFP」より

アスファルトからの放射線事件である。どうしてアスファルトから放射線を出す物質が混じってしまったのかはハッキリとしない。ただ、コレを騒いだ韓国人達に対応する為に、ソウル市はアスファルトを剥がしてやり直し、この時でた廃アスファルトの処分に苦慮しているという話。

なお、この事件と関係があったかは分からないが、数年後にこんな事件も。

韓国原子力研究所、放射性廃棄物を無断処理

2017.02.10 08:27

韓国原子力研究所(KAERI)が放射性廃棄物を無断で処理していたことが分かった。原子力安全委員会は9日、「原子力研究所が手続きを守らずに放射性廃棄物を処理していた」との中間調査結果をまとめた。原子力安全委員会によれば、原子力研究所は一部の放射性廃棄物を無断で埋め立て・排出し、手袋やビニールなどを不法焼却していたことが明らかになった。

「中央日報」より

一時が万事この調子だと、アスファルトから放射線が出ていても不思議はないな。

支那からも批判

ちなみに、韓国だけではなく支那からも批判の声があがった。

中国が処理水海洋放出決定を非難 「極めて無責任」

2021.4.13 10:46

中国外務省は13日、日本政府が東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を決めたことを受け「深刻な懸念」を表明する談話を発表した。日本が周辺国や国際社会と十分な協議を行わずに「一方的」に決めたとし、「極めて無責任なやり方で、周辺国の国民の利益を深刻に損なう」と非難した。

「産経新聞」より

支那の原発がどのような排水処理を行っているかは知らない。何しろ、公表されていないのである。まあ、不都合な事は埋めてしまうので。

しかし、支那が公式に認めている中にも、問題となるような事案が幾つか確認出来る。そのうちの1つがコレ。

少数民族の土地が「死の砂漠」に──中国を抑止できない核サミット

2016年3月31日(木)19時43分

アメリカの首都ワシントンで3月31日から2日間、核安全保障サミットが開かれ、日本の安倍晋三首相や中国の習近平(シー・チンピン)国家主席など50数カ国の首脳が出席する。

主な議題は北朝鮮の核開発や日本と中国などの核燃料サイクルになるだろう。それに加えて、中国が核や宇宙開発の名の下に、少数民族を存続の危機にさらしてきたこともぜひ論じてほしい。

私の手元に1964年10月17日付の中国共産党機関紙「人民日報」の号外がある。「ロプノールにおいて、わが国の核実験が成功」と全文が赤いインクで印刷され、中国の核保有を宣言した紙面だ。

中国は「苦難に満ちた道のりで成功にたどり着いた」と核実験を振り返っている。確かに、当初期待したソ連の技術援助が両国間のイデオロギー対立の激化によって途中でストップし、「自力更生」で開発せざるを得なかった面はある。

問題はこの「苦難」の背後に中国政府が決して認めようとしない、少数民族の苦しみがあっただけでなく、今なお続いているという事実だ。

「Newsweek」より

核実験を行ったロプノールは、今も一般人は近寄れない場所となっている。支那は「国内問題」といって譲らないようだが、黄砂に乗って放射線が日本に降り注ぐ時代が長く続いたことを考えると、国境を越えて迷惑をかけてきた事実がある。

もはや放置できない

諸外国の反対があっても

さて、一方で福島の現状である。

見て分かるように福島第1原発の敷地内には多数のタンクが林立している。だが、もはや敷地内にタンクを増設する余地はない。

これらの水は処理が済んだ処理水と、処理前の汚染水があるとされている。しかし、ALPSと呼ばれる処理装置を使って水をきれいにしても取り切れないのがトリチウムだ。

トリチウムは有害?

コレに関して、あの朝日新聞がスバラシイ解説をしていた。

トリチウムってどんな物質? 海洋放出後に必要なこと

2021年4月13日 10時35分

東京電力福島第一原発の汚染水問題でよく聞く「トリチウム」とはどんな物質なのか。

汚染水は、事故で溶け落ちた核燃料がある原子炉建屋に、地下水や雨水が流れ込むことで、日々発生している。ほとんどの放射性物質を除去できる多核種除去設備(ALPS)で処理しているが、取り除けないのがトリチウムだ。

トリチウムは三重水素とも呼ばれる放射性物質で、化学的には水素と同じ性質を持つ。通常は水の形で存在し、普通の水に混ざっているため、分離が難しい。

ただ、トリチウムが出す放射線は弱く、紙一枚で遮れると言われている。自然界でも宇宙からの放射線で日々トリチウムが作られていて、12・3年で放射能は半分になる。今回政府が決めた海洋放出による処分では、海水で薄めてトリチウムを基準を満たす濃度にして放出することになった。

国内外の原発や、使用済み核燃料の再処理工場からも、トリチウムは濃度や量を管理して出されており、震災前は全国の原発から毎年計350兆ベクレル前後が海に放出されていた。

「朝日新聞」より

皮肉無しでスバラシイ内容で、全文引用したいところだがそこは自重しよう。コンパクトに纏まって、中身がしっかり分かる点で素晴らしい。

しかし、そもそもこの問題の本質は、処理済水の中にトリチウムが残っている事ではないのである。

風評被害が一番有害

最も不味いのは、風評被害だ。

海洋放出「隣の県であっても風評被害出る」 宮城の漁師

2021年4月14日 9時54分

風評被害が再燃しないか――。国が13日に方針を明らかにした東京電力福島第一原発の処理水放出。国は放射性物質の濃度を基準より十分低くすると説明するものの、輸入規制やコロナ禍の影響で苦境にあえぐ宮城県内の漁業者には、根強い反発がある。

「朝日新聞」より

事実か事実でないかは風評被害にとっては関係ないのである。もちろん、風評被害を垂れ流す人々にとっても真実性は追いかける必要がない。

この記事も朝日新聞にしてはなかなか本質を突いた素晴らしい記事であると思う。

IAEAは日本政府の決定を支持

なお、今回の決定は様々な根回しをした上で行われた様で、政府の発表があってからIAEAからのコメントが出されている。

IAEA、技術協力を表明 海洋放出、「国際慣行に沿う」

2021年04月13日18時00分

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は13日、日本政府が東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出を決めたことを受けて声明を出し、放射性物質のモニタリングなどの技術協力を提供する用意があると表明した。海洋放出は「技術的に実行可能で、国際慣行に沿う」としている。

「時事通信」より

こうした国際的な機関からの支持を取り付け、海洋放出に当たってもIAEAの技術協力を受けるというのは実に望ましい話だ。

なお、アメリカ側もこの件に関してコメントを出している。

処理水放出「世界基準に合致」 米政府が評価

2021年04月13日12時02分

米国務省のプライス報道官は12日、日本政府が東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を決定したことについて声明を発表した。「独特で困難な状況において、日本は透明性を保ち、世界的な原子力安全基準に合致した手法を採用したようだ」と評価した。

「時事通信」より

「モニタリングをしろ」という条件を付けた上での賛成を示している。

まあ、IAEAにしてもアメリカにしても、反対出来るわけが無いのだ。アメリカも同様の手法で海洋放出していて、それが事故を起こした原発で歩かそう出ないかの違いに過ぎない。

もはや、待ったなしの状況である。

ここまで時間をかけなければならなかった現状を考えると、なんとももどかしい気がするな。もちろん漁師を生業とする皆さんにとっては切実な話になる。だけれども、メディアの協力さえあれば風評被害はある程度抑制ができるのだから、あの朝日新聞が事実に基づいた内容を記事にしている姿勢は、評価したいと思う。

コメント

  1. 韓国の新聞の日本語版記事にも、
    「汚染水の海洋放出 「科学的に問題ない」=韓国政府報告書」
    といった記事が出てますね。昨年10月頃の事らしいですが。

    さて、光の速さでブーメラン帰って来ちゃいましたが、韓国与党の明日はどっちだ?

    • これの関連記事を読ませて頂きました。
      どうやら、韓国国内でも問題視されているようで「ダブスタだ」と責められている模様。
      更に悲惨なことに、魚市場の人が消えるなどという騒ぎにも。
      ブーメランの使い手はキレが違いますね。

  2. ある野菜(ごく一般的な野菜)には有毒な○○が含まれていて、大量に食べると死に至る。毎日ンkgづつ、百年くらい食べ続けると致死量に達する。というのを読んだ事があります。「有害物質」の名前は憶えていないし、その野菜も「多分、ニンジン」程度にしか覚えていません。でも、1日にンkg食べるのは無理だし、それを百年年続けるのはもっとムリ。

    こういう物はいっぱいあります。微量であっても有害物質は排除・・ならば、飢死するしかありません。こういうのって【有害】なんでしょうか・・・ごく僅かな危険を排除するために大きな利益を捨てるのは「賢い」とは言えませんね。

    今回の「処理水」(韓国語では「汚染水」)は、この程度の話のように思えます。

    韓国の論調を見ると、安全云々ではなく日本たたきのネタでしかないように見えます。やれやれ。・・・韓国には、どこにでも提訴して恥をかく権利があるので、好きにすれば、と思っています。やれやれ。

    • そうですね、水でさえ、短時間で大量に飲むと、死に至るそうです。
      何事も加減が大切で、薬も過ぎれば毒になるとは良く言ったものです。

      トリチウムも、普段から随分と飲んでいますし、雨にも含まれています。
      今さら騒ぐことでもないのですよね。