韓国輸出第1号の原発が商業運転開始

大韓民国

取り敢えずは、韓国に対してオメデトウございますだろうか。UAEに対してはご愁傷様だな。

「輸出1号」UAEバラカ原発が商業運転開始…文大統領「おめでとうございます」

記事入力 : 2021/04/07 20:53

韓国大統領府(青瓦台)は7日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がアラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・ビン・ザイード・アール・ナフヤーン・アブダビ皇太子にバラカ原発1号機の商業運転開始を祝う書簡を送ったことを明らかにした。UAEのバラカ原発は、韓国が海外に初めて輸出した原子力発電所で、6日に商業運転を開始した。

「朝鮮日報」より

日本では原子力発電所建設などと言い出したら、「気が狂っている」くらいの認定を受ける状況ではあるが、海外では意外に推進する方向に向いている。

先進国では絶望的だが、発展途上の国々に関して「発展途上国を自称する国」も含めて原子力発電には積極的だ。アメリカも建設に対するハードルは高いけど、研究は進めているしね。

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商業運転開始までに紆余曲折アリ

バラカ原子力発電所

このブログで取り上げたことはあったかな?探してみたら触れてはいるね。

散々揶揄したので今さら詳しくはやらないが、韓国型を自称する原子力発電所を、様々なオプションをくっつけて輸出しましたよ、というのがバラカ原子力発電所の原子炉である。

加圧水型軽水炉「APR1400」は韓国国内で開発した原子炉とされているが、その中身はほぼアメリカのABB-CE社の「SYSTEM80+」である。盗んだ技術で作り出した原子炉がどれ程のモノかは知らない。だが、2020年2月に運転承認がなされて、商用運転ができる様になるまで時間がかかったなぁ。

バラカ原発は、韓国初の海外原発事業で、韓国電力公社(韓電)が主契約者として事業を総括・遂行し、長期的な運営パートナーとしてUAE原子力公社(ENEC)と合弁投資の形態で参加している。韓国の企業が設計(韓国電力技術)、製造(斗山重工業)、施工(現代建設・サムスン物産)、試運転および運営支援(韓国水力原子力)など事業全般にわたって参加した。

「朝鮮日報”「輸出1号」UAEバラカ原発が商業運転開始…文大統領「おめでとうございます」”」より

この海外投資モデルは「失敗」だと言われている。

元々海外に設備そのものを販売することはかなりハードルが高い。そして今回のケースは原発であり、安全保障的な観点で見ても難しい設備である。

で、韓国は原発の警備に軍隊を派遣する始末である。50年の保守点検に関するロング保障らしいしね。

ヒビがあった問題

さて、他の記事でも引用しているのだが、この原発、作ったばかりでヒビが入っていたとして騒ぎになった。

韓国が建設したUAE原発に“亀裂”可能性…UAE側“調査中”

登録:2018-12-16 22:48 修正:2018-12-17 11:16

アラブ首長国連邦(UAE)で韓国が建設中のパラカ原子力発電所3号機格納建物に“亀裂”がある可能性が提起された。コンクリート壁内に注入した潤滑油のグリスが、壁の外側にできた空隙から漏れ出ているのが発見された。不良施工問題で、工事期間の遅延と建設費用の増加が予想される。

「ハンギョレ」より

詳しくは別の記事でやったので割愛したいが、原発に用いるコンクリート製の隔壁。場所によってはコンクリートの厚さが1mを超えるとあって、内部が固まるまでに結構な時間がかかるし強度が出しにくい。

で、ポストテンション方式と呼ばれる、ちょっとだけ特殊な工法を使うことがあるようだ。

コレはザックリした説明をすると、グリスをコンクリート内部に注入し、コンクリートに圧力をかけてやることで強度を出すという手法なのだが、これが「予想外のところ」から漏出したというのがこの記事の趣旨である。

施工不良が疑われる案件で、コレをどのように修正したかが非常に気になるな。

常駐部隊

他にもちょっと問題があって、この原発を警備するのに韓国軍が送り込まれているという話がある。別の記事でも言及した気はするけれど。

韓国型先端戦闘装備「ウォリアープラットフォーム」初公開

2018年06月26日07時34分

「ウォリアープラットフォーム」を着用したUAE派兵アーク部隊第14陣特殊戦チームが25日、仁川市桂陽区(インチョンシ・ケヤング)平和支援団で建物内部の掃討作戦を展開している。

「中央日報」より

「アーク部隊第14陣特殊戦チーム」これが、UAEに常駐する部隊の名前のようだ。交代制なので、アーク部隊だけではなく別の部隊が配属される事はあると思う。が、何れにしても今後ずっと警備が必要という恐るべき内容になっているようだ。

何年で契約したかは知らないが、なかなか大変なようだよ。有事になった場合には韓国軍が自動で介入するシステムと言うから、なかなか豪勢だと言えよう。

「長期的な運営パートナー」に選ばれたという報道があったが、「運営パートナー」にそうした契約も含まれていると言うからスゴイネ。

別の原発受注にも注力する韓国

チェコでも

そう言えば、UAEへの輸出に気をよくしたのか、別の国にも輸出する話を聞いた気がする。

韓国政府、チェコ原発事業の受注意思を表明

2020年08月27日

韓国の成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官は8月19日にチェコのハブリーチェク産業貿易相、20日にミル原発特使とテレビ会議を行い、チェコで新たに計画されているドコバニ原子力発電所(注)に関し、韓国政府の積極的な参加意思を表明した。

「JETRO」より

この話しで凄いのは、ムン君の政権に移行してから、国内の原発は全て止めると宣言したにもかかわらず輸出を推進するところだ。

いや、よく考えたらUAEの原発、ARP1400だって、韓国国内で建設は始まっていたけれど商業運転は未だの状態だった。UAEに怒られて、やむなく国内の原発稼働を急ぎ、運転実績を見せた経緯があったから、「根拠の無い自信」に溢れる姿は韓国では通常運転だとも言える。

だけど、UAEの原発も商業運転が始まる前に他国の原発に手を出そうという姿勢には恐れ入る。

[チェコ] 規制当局、ドコバニ発電所2基増設のサイト許可を発行

2021年4月5日

 チェコ原子力規制当局は2021年3月8日、チェコ電力(ČEZ)が保有するドコバニ原子力発電所(VVER-440、51万kW×4)に2基の原子炉を増設するためのサイト許可(立地許可)をČEZのプロジェクト会社Elektrárna Dukovany II(EDU II)に対して発行した。
ČEZは、今後、サプライヤーの入札手続き等を予定している。
ČEZおよびEDU IIは2020年7月、政府と増設に関する協力契約を締結しており、同契約において、2036年の起動を目標とし、サプライヤーの入札および契約準備を2024年6月までに完了するとしている。

「電気事業連合会サイト」より

チェコの方は予定通り入札をして業者選定に入ることを宣伝しているが、選定は来年くらいまでかかりそうな感じである。

ここに韓国が前のめりになっていくことは想定されるのだが……。

UAEの不信

ところで、少し前の記事だがこんなニュースがあった。

事故で信頼ガタ落ち?韓国、中東初の原発「単独受注」ならず=韓国ネット「当たり前」

 2019年6月25日(火) 22時30分

2019年6月25日、韓国・ソウル新聞は「韓国原発、相次ぐ事故で信頼ガタ落ち…競争入札で単独受注かなわず」と題する記事を掲載した。

~~略~~

ところが、UAEは17年に整備契約を随意ではなく競争入札に変更した。さらにその後、契約形態もLTMAから複数の企業で事業を分担する長期整備事業契約(LTMSA)に変更された。これにより契約予想期間は10~15年から5年に、規模も2~3兆ウォンから数千億ウォン台に減少した。

記事は、UAEが契約形態を変更した理由について「自国の利益の極大化」とし、「バカラ原発運営の主導権を韓国に渡したくなかったため」と説明している。原子力専門家団体「原子力の安全と未来」のイ・ジョンユン代表は「米国など強大国を事業に引き入れ、原発事故による国際紛争が発生した際に有利な立場に立とうという狙いがある」と話したという。

また、ハン・ビョンソプ原子力安全研究所長は「最近のハンビッ原発1号機(韓国全羅南道霊光郡)の事故など技術的な問題点がUAEの判断に影響を与えた」と指摘しているという。さらに韓国の「脱原発政策が影響を与えた」との主張も出ており、ある専門家は「脱原発政策を推進する韓国に対するUAEの信頼度が低下した結果。信頼関係が維持されていたら、建設を担う韓国を優先して整備契約期間も長くなっただろう」と話したという。

「レコードチャイナ」より

このハンビッ原発1号機の事故というのはコチラ。

韓国原発で重大事故の恐れ 運営会社の安全軽視に批判

2019.5.21 18:30

韓国原子力安全委員会は21日までに、南西部の全羅南道・霊光にあるハンビッ原子力発電所1号機で原子炉の熱出力が制限値を超えて急上昇したのに、即時停止を定めた運営指針に反し、運営会社の韓国水力原子力(韓水原)が停止させたのは異常感知から約11時間半後だったと発表した。放射性物質漏えいはなかったが、同委員会は重大事故につながる恐れがあったとみている。

「産経新聞」より

ちょっと信じられないような事故で、原子炉の熱出力が急上昇して制限値を超えたにもかかわらず、運転停止をしなかったというのだ。

放射性物質の漏洩はなかったが、同委は制限値を超えたのに韓水原が直ちに運転を停止せず、制御棒を操作していたのも無免許者だったと指摘した。同委は原子力安全法に違反した可能性があるとして同機の使用停止を命じ、特別司法警察官が調査に乗り出した。

韓水原は「出力が18%まで上昇した後、午前10時32分に制御棒を挿入した。10時33分には1%以下に下がり、11時2分以降は0%水準を維持した」と説明した。ただ運転は続いており、手動で運転を停止したのは午後10時2分ごろだったという。「出力が25%になれば原子炉は自動停止する設計になっている」と安全には問題がなかったと釈明した。

ただ無免許操業については「免許所持者が指示・監督していれば免許がない人でも作業できるが、当時免許所持者が指示・監督していたかは調査中」と明言を避けた。

専門家は今回の事態が直ちに大事故につながる恐れがあったとはみていないが、マニュアルが守られていない韓水原の管理体制を問題視している。

「日本経済新聞」より

どうやら、運転を続ける内に出力が下がったのでそのまま運転続行したらしい。更に、原子炉の制御棒を当初操作していたのが無免許者であったことも問題視されている。

ただ、この他にもこの原発には問題があった。

ハンビッ1号機の熱出力暴騰事件に続き、先月24日にはハンビッ4号機で歴代最大規模の深さ157センチの空隙(すき間)がコンクリート防護壁で発見されたため、ハンビッ原発に対する霊光(ヨングァン)の住民たちの信頼は地に落ちている。閉鎖要求も出ており、ハンビッ1号機の再稼働決定の際、地域の反発が少なくないものとみられる。

「ハンギョレ」より

この話、UAEでも起こっている状況に似ているように感じられる。

ただ、UAE側が韓国との契約にもかかわらずその態度を変えた背景には、自国の原子力産業を興したいという狙いの他にも、工事現場での韓国作業者の杜撰な対応があったと聞いている。

飲酒運転、セクハラ、暴言と、韓国人のバカラ原発建設現場で働く職員達による悪評が後を絶たず、何人もが懲戒処分になったようなのだ。そもそもこの現場にいった職員達、英語が不得意だったらしく、現地作業員達との意思疎通が上手く出来ていなかったと聞く。

何処までのレベルだったかは知らないが、UAEが不信を持つには十分の状況だったようだ。

韓国国内で原発事故を起こされるよりはマシだが、他国での原発受注というのは迷惑をかけるだけのような気がする。

コメント

  1. PWRはBWRに比べて、系が安定しています。圧力バウンダリーさえ壊れなければ、ですが。
    おかげで、中共や韓国でもこれまでは、大惨事にならなかったのです。
    でも、韓国製ですからね。韓国が外国人労働者を雇って作った発電所ですからね。劣化工事が多重・多段階発動していないと信じる勇気は無いです。
    劣化部分が何処から火を噴くか?
    韓国の極悪海外工事列伝に新たな1ページが加わる日も遠くないでしょう。

    • 沸騰水型原子炉(BWR)か加圧水型原子炉(PWR)かどちらが良いかは悩ましいですね。
      BWRの方が構造が単純な分作りやすく、自己制御性があるため暴走にくいと言われています。
      一方のPWRは、、タービン・復水器が汚染されにくいため保守時の安全性で有利であると言われていますね。
      韓国のARP-1400は、PWRで安全性に有利だというふうに言われていますが、構造が複雑なので損傷してとんでもないことになるなどということも。劣化工事がどの時点でどんな影響をするかはわからないんですねどね。

      • BWRは炉心で蒸気が発生するので、PWRより核的に不安定なんです。外的影響を受け易い。
        GEによるコストダウンの結晶で、東電好みだったのでしょう。