韓国軍は自立できない、戦時作戦統制権返還問題でFOC延期

お笑い韓国軍

いつやるんだよ、能力評価を。

また延期された韓国軍能力評価(FOC)…下半期米韓訓練時には可能か?

2021/03/09 08:07配信

昨年に続き、今年上半期の米韓連合訓練も縮小して進められている。 米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管に必要な韓国軍の能力評価・検証が3度延長される形となった。

合同参謀本部は7日、新型コロナと朝鮮半島の平和などを理由に、今年前半の米韓訓練の規模を縮小して実施すると発表した。

「Wow korea」より

この話、記事にも書いてあるが、有事作戦統制権の移管にはどうしても必要だ。しかし、この能力評価・検証は何度も延長されている。

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現実的ではない返還論

平時作戦統制権と戦時作戦統制権

このブログでも少し使い方が統一為されていないところがあると思うが、「有事作戦統制権」と「戦時作戦統制権」は基本的に同じ意味で使われる。ここでは戦時作戦統制権という言葉で説明して行きたいと思う。

で、コレが何か?と言う話なのだけれど、平たく言うと朝鮮戦争が再燃した時の作戦遂行において、何処が指揮をするのか?という話である。

朝鮮半島にはアメリカ軍が常駐していて、「米韓連合司令部」というものが設置されている。で、戦争が勃発した場合には、米軍の指揮下に韓国軍が入って戦うよということが取り決められている。

戦時作戦統制権の返還問題に対する理解 상세보기|政治・安保駐日本国大韓民国大使館
일본 지역 정보, 재외국민 영사서비스, 공관 소식, 기타 생활정보 안내.

コチラにその詳しい説明があるのだが、該当部分を引用しておこう。

現在、韓国軍に対する作戦統制権は戦時と平時に区分され、戦時には在韓米軍司令官を兼ねる連合司令官が行使作戦統制(OPCON:Operational Control)とは、特定の任務や課題の遂行のために設定された指揮関係を意味し、作戦統制権は当該部隊に対して任務を賦与し指示を行うことのできる作戦指揮の核となる権限だ。

「駐日本国大韓民国大使館」より

……詳しく書いてありそうで、イマイチ中身が伝わらないな。

とにかく、戦争状態下で指揮するか、平時にトラブル解決のために軍を動かす場合に指揮するかの違いである。戦争状態か否かは宣戦布告が関係してくるらしいのだが、余り明確な定義はないようだ。ただ、アメリカ軍と韓国軍の間ではデフコン3が発令された場合と決められていて、実質決定権はアメリカ国防総省にある。

何故、作戦統制権がアメリカ軍にあるのか?

そんな訳で、現在も韓国における戦時作戦統制権はアメリカ軍が握っている。

この形は本来余り望ましいとは言えないのだが、休戦協定(1953年7月27日)が結ばれる際に、韓国軍がその場にいなかった事に起因しているのだと思う。

形式的には国連軍(UNC)と北朝鮮人民軍及び支那人民志願軍連合が朝鮮戦争で争っていたという構図であり、国連軍側に韓国が参加している形であったため問題はなかったとも言えるのだが、韓国軍を率いる李承晩は北進論者で最後まで休戦に反対していた。そして、北朝鮮人民軍のトップとして金日成は協定に署名をし、支那人民志願軍司令官として彭徳懐が、国連軍側はクラーク国連軍総司令官が署名をしている。金日成が出てきていて、何故、李承晩はその場にいなかったのか?意味がよく分からない。

ともあれ、休戦は国連軍として決定したのであり、韓国はその決定にしたがった形だ。だからこそ、アメリカ軍が長きに渡って朝鮮半島に縛り付けられる結果となるのである。

もちろん、何度か休戦協定を平和条約に切り替えようという議論は出てきている。

1975年にはアメリカの働きかけで、国連総会にて休戦協定を平和条約に置き換えるべしという決議案が採択された。また、1987年12月には、ソ連の指導者ゴルバチョフがアメリカに「平和協定に転換しようぜ」と持ちかけたのだが、アメリカはこれを拒否。前年の1987年11月29日に北朝鮮の工作員によって飛行中の大韓航空機が爆破される事件が発生し、これを問題視したためであった。

その後も幾度かは平和協定締結への議論が行われたのだが実現される事はなく、北朝鮮は何度も休戦協定から脱退を表明するなど(1994年、1996年、2003年、2006年、2009年、2013年の少なくとも6回言及している)、休戦協定の効果そのものについても疑問視されていて、朝鮮半島は未だ不安定な状況にある。

もちろん、コレとは別に不自然な状態を続ける戦時作戦統制権の移管に関しても話し合われた。

そもそも、この作戦統制権そのものが米連合司令官に移管されたのが、1950年7月14日で、同年6月25日に韓国側への侵攻が始まった後、敗走して韓国軍が釜山に押し込まれる直前まで、韓国軍は自分達で戦えると思っていたから驚きだ。

休戦協定後、アメリカ軍と韓国軍との間でこの作戦統制権の引き継ぎ委譲する話は出たのだが、結局韓国軍だけで韓国を防衛するのは不可能であると判断して見送り。1994年12月1日まで平時作戦統制権が返還される事は無かった。事実上、この時まで韓国軍はアメリカ軍の指揮下にいたのである。しかしこの時も、平時と戦時を分離して、「即時返還」を拒んだのが韓国軍である。

延期、また延期

平時作戦統制権返還にあたって、こ2015年12月1日には戦時作戦統制権の返還が行われると、その様に約束された。だが、返還予定の前年の10月に行われた米韓安保協議会で、「ちょっと無理だから延期して」と泣きが入り、2020年代中頃に返還するという話になってしまった。

ところがムン君が「早く返して貰って」と巻きを入れたため、2019年にこんな取り決めがなされる。

2019年、米韓両国は有事作戦統制権移管のために、連合軍司令部の任務遂行能力の3つのステップの検証・評価を進めることにした。第1段階である基本運用能力(IOC)の評価は2019年に終えたが、2段階であるFOC評価はコロナの影響で昨年の訓練がキャンセル・縮小となったため完了できていない。

「Wow korea”また延期された韓国軍能力評価(FOC)…下半期米韓訓練時には可能か?”」より

この頃のニュースに関しては、このブログでも言及している。

この記事でも戦時作戦統制権の移管に関する内容がサックリ言及してあって、しかし、タイミング的に大統領であったトランプ氏が「韓国からアメリカ軍を撤退させようぜ。そうでないなら、相応の費用負担させるぜ」と息巻いていた頃である。ムン君はもともと戦時作戦統制権返還論者なので、一も二もなく飛びついて、この取り決めは形成された。

そして、今年に入ってこの返還作業を加速させようとしているのがムン君である。

功績の欲しいムン君

さて、ムン君が何故この戦時作戦統制権の返還を切望するのか?

それは、1つには、通常の国において国防に責任を持つことはその国の政府として当然の責務だからという事がある。

この点において、日本も人のことは言えない。おかしな憲法を振りかざして「軍隊は持てません」と妄言を吐いている。しかし、凡そ国民の命を預かるのが政府の努めであるというのであれば、きちんとした暴力装置としての軍隊を保有し、それをしっかりと統制してこそ国家の運営をしていると言える。

では韓国は?というと、平時の作戦統制権は韓国軍が握っているものの、戦時の作戦統制権はアメリカ軍に預けっぱなしである。これでは一人前の国家とは言い難い。

したがって、大統領の職にあるムン君が理想に燃えている以上は、この戦時作戦統制権の返還はなんとしても為さねばならない話なのだ。

もう1つ、盧武鉉政権下において、ムン君は戦時作戦統制権の返還を進めるチームの一員として働いていた時期があった。盧武鉉とムン君の関係は、弁護士としての恩師という関係のみならず、ムン君にとって政界に自分を引き上げてくれた恩人でもある。その盧武鉉が、自国の退役軍人に対して「米軍の後ろに隠れて『アニキ、アニキのパワーだけを信じるよ!』とばかりはしていられないぞ」「自国軍隊の作戦統制さえきちんとできない軍隊を作っておいて、『私は国防長官です』、『私は参謀総長です』と威張りたいというのか」と啖呵を切ったそうだが、ムン君にとってのその言葉は「神の言葉」でもある。

公平に見て盧武鉉のこの啖呵、極めて真っ当な認識だと思うし、同時に「現実を踏まえて行動すべきだ」との認識を示した事も、大統領として現実が見えていたと評価すべきだろう。不審死を遂げた盧武鉉に対して、その政治信条を受け継いだ政策を目指す事は、間違っているとまでは言えまい。

ムン君にとって、お笑い芸人と揶揄された盧武鉉こそ、目指す政治家であり、目指した政策は是が非でも実現すべきだと、そう信ずるからこそ今の路線をブレずに進めているのだろう。

しかし、そうした美談だけでは済まないのが、今のムン君の立場でもある。

こちらの記事でも紹介したが、ムン君のやった政策はその理念は理解できるが、凡そ韓国社会を良くする者だったとは言えなかった。現実的にその経済はボロボロで、その煽りを喰らった国民の不満はマグマのように溜まっている。

そう、ムン君にとって咽から手が出るほど欲しいのは、退任前までに胸を張れるだけの功績を残すことで、形として分かり易い戦時作戦統制権の返還こそ、ソレを叶えるものなのだ。都合の良い事に、恩師の盧武鉉の目指した道でもあり、国家として当然ある形を目指すことでもあるからね。

だが、延期される

しかしそうまでして切望する戦時作戦統制権の返還は遅々として進まない。

米韓軍当局は、今年下半期の訓練を通じて2段階FOC評価を継続するという協議を終えたことが分かった。ただしコロナの状況が改善しなければ下半期訓練の進行も保証できない状況だ。

北朝鮮も変数となる。1月に金正恩労働党総書記は、第8回党大会を通じて、南北関係の改善の条件として米韓連合訓練の「中断」に言及した。

これについて統一部・外交部など関係省庁は、朝鮮半島に緊張を生むという理由から、「柔軟な解決策」、「適切なレベル」などの表現を使いながら「訓練縮小・延期論」を主張してきた。

「Wow korea”また延期された韓国軍能力評価(FOC)…下半期米韓訓練時には可能か?”」より

軍部が抵抗しているのだ。

現実問題として、韓国軍が自力で北朝鮮からの侵攻を食い止めることは難しいと、そう信じられている。日本の国防費とほぼ同額の予算を毎年注ぎ込んでも、徴兵制を維持して人的コストを削減していても、それは「無理」なのだ。

韓国軍にとって、国防に責任を持てる程の実力は「未だ無い」と。

しかし、単純に実力を考えると、ノーダメージでの国防は難しくとも、北朝鮮軍を完膚なきまでに叩きつぶすことは可能な程度の軍事力はある。ただし、「ロシアと支那が北朝鮮側に参戦しない」という前提が必要ではあるが。

ただ……、米韓同盟を維持した状況であれば、ロシアや支那の影響力は排除できる。

足りないのは韓国軍部の覚悟なんだよね。

韓国政府が腹を括ればFOCの実施は可能だし、北朝鮮との話を付ける事もできるだろう。さっさと軍事演習をして、FOCを済ませば良い。戦時作戦統制権を早期に返還して貰って、韓国軍としての自信を取り戻すべきだ。アメリカ側も「嫌」とは言うまい。いくらフィリピン件がトラウマになっていたとしても、もはやアメリカ軍も「世界の警察」ではないのだ。

ムン君逮捕フラグ

逮捕不可避の韓国大統領

さて、韓国の大統領は、生きて地獄を味わうというのがお約束になっていて、まともな死に方をした人は殆ど居ない。最近では唯一逮捕されなかった金大中ですら、3人の息子が全員不正蓄財をして収監されているし、本人も軍法会議で死刑宣告を出されている。当時の日本の首相だった鈴木善幸の働きや、世論の形成もあって結果的には無期懲役に減刑されたが。

と、話が脱線したが、とにかく不幸な人が多いのだ。

韓国検察、朴槿恵前大統領の内谷洞自宅を差し押さえ

記事入力 : 2021/03/24 08:31

収賄や国家情報院の特殊活動費不正使用などの罪で大法院で有罪が確定した朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領が総額215億ウォン(約20億6000万円)の罰金や追徴金を納付できず、検察に自宅を差し押さえられた。ソウル中央地検が23日、明らかにした。差し押さえられた自宅は韓国資産管理公社に公的な売却手続きを依頼している状態だ。

「朝鮮日報」より

前大統領のクネクネなど、実質的な終身刑に加えて、巨額の罰金を支払わねばならない為に、自宅が差し押さえられたと報じられた。

日本にとって碌な大統領ではなかったが、ここまでの目に遭わなければならないほど酷い事をしたとは到底思えない。

蔚山選挙介入事件

で、ムン君は?というと、蔚山選挙介入事件があるので、戦々恐々としている状況だろう。

文政権に「新疑惑」! 蔚山市長選に介入? チョ元法相が現職市長周辺の捜査指示か

2019.11.29 20:04

韓国政界に激震が走っている。朝鮮日報が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の友人が出馬・当選した昨年の蔚山(ウルサン)市長選の直前、大統領府(青瓦台)が、現職市長周辺の捜査を警察に指示したという衝撃的疑惑を報じたのだ。

「iza」より

この蔚山市長選挙、実際に政治的な介入をしたのは、前法相の玉ねぎ男こと曺国氏だ。蔚山市長選の直前に、現職市長周辺の捜査を検察に行わせ、与党系の候補(人権派弁護士)が当選してしまった。ムン君のお仲間だ。

この選挙に不正に介入した疑惑が持ち上がり、実際に青瓦台からの情報が検察にもたらされたところまでは既に認定されている。そして、曺国氏とムン君は盟友関係にあって、曺国氏は既に更迭されている。どのような責任の取り方をするのか?と、大騒ぎになったことがある。

ところが、ムン君はコレを力でねじ伏せる。

韓国大統領府を捜索 蔚山市長選介入疑惑で検察 幹部一斉交代の圧力にも

2020.1.10 14:42

2018年6月に行われた韓国南東部・蔚山(ウルサン)市長選に大統領府が介入した疑惑で、ソウル中央地検は10日、大統領府の自治発展秘書官室を捜索した。

「産経新聞」より

青瓦台の秘書室の捜索までなされて逮捕秒読みだったにもかかわらず、この捜査は唐突に停止する。

韓国大統領、法相を交代 検察改革加速へ人事刷新

2020年12月30日 18:06 (2020年12月30日 18:18更新)

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は30日、検察改革を主導してきた秋美愛(チュ・ミエ)法相の辞表を受理したと発表した。後任に側近の国会議員を充て、検察改革を加速する考えだ。国政の混乱を招いたとして大統領府の主要幹部が一斉に辞意を表明しており、文氏は人事刷新で支持率回復を図る。

秋氏の後任には文氏の側近の朴範界(パク・ボムゲ)氏を充てる。朴氏は30日、国会で記者団に「検察改革を完遂する」と語った。政府高官の汚職などを取り締まる捜査機関「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」を2021年1月に新設するなど、検察権限を抑え込む一定のメドが立ち、新法相のもとで一層の権限縮小を進める。

「日本経済新聞」より

そして検察は力を削がれ、トップは刷新されたのである。

もっともこの事件の捜査は、今年1月にイム・ジョンソク氏を含まない13人が起訴されて以降、実質的にストップしている。1月2日に就任した秋美愛法相が、同月だけで2回、「大虐殺人事」と呼ばれる検察幹部の大規模な配置替えを強行し、同事件の捜査に当たっていた人員を地方などに分散させてしまったからだ。

「yahooニュース”「大統領の弾劾・逮捕も視野」文在寅が最も恐れる致命的な事件”」より

「大虐殺人事」が行われたと、2020年11月30日付けのこの記事は指摘しているが、その人事を行った秋美愛氏のクビも切ってしまう徹底ぶりだ。

そうしてどうなったかというと……。

辞任の前検事総長が支持率トップ 次期大統領候補の世論調査―韓国

2021年03月08日14時52分

韓国社会世論研究所は8日、次期大統領候補の支持率調査で、文在寅政権と対立し5日に辞任した尹錫悦・前検事総長が急浮上し、トップになったと明らかにした。尹氏は自身の政界進出の可能性には沈黙を保っているが、保守陣営からは出馬を期待する声も出ている。

「時事通信」より

先日記事にした通り、重要な選挙となるソウル知事選挙は惨敗がほぼ確定。更に前検事総長が大統領選挙に出てこれば与党の敗北確定で、ムン君は収監される可能性が極めて高くなる。

ワクチンでやらかす

そして……、ホットな話題が、武漢ウイルスのワクチン問題である。

以前から、韓国だけワクチンが確保出来ない問題で韓国民は大騒ぎしていたのだが、何とかちょっと不人気だったアストラゼネカ製のワクチンを手に入れる。

そして治験もせずに驚きの速度でワクチン接種を開始するも、アストラゼネカ製のワクチンそのものの性能に疑問が呈される事態に。そこで、ムン君がそのワクチンを打つというシーンを放映したのだが、これが問題だった。

文大統領「注射器すり替え」虚偽文論議… 政府捜査依頼 – 警察総務

記事入力2021.03.24 午後3:36 、最終修正2021.03.25 午後3:06

警察がムン・ジェイン大統領の新型コロナウイルス感染症(コロナ19)ワクチン接種に関連虚偽記事についてご捜査に入った。

「NAVER」より

静止画像だけ出しておけば良いのに。

これだけなら「ああ、予防接種したんだ」で終わったと思う。だが、そうはしなかった。

一部始終を動画でアップしたのだ。報道陣を入れて撮影させたのだろうけれど。そして、そこにはこんな映像が映し出された。

  • 文大統領、椅子に座る
  • 接種準備OK
  • 看護師が注射器のギャップをあける
  • アンプル(ワクチンの瓶)に注射器を刺して必要な量を吸い取る
  • 注射器の中にワクチンが入る(キャップは開けたまま)
  • 看護師、パーテーションの裏に行く
  • その直後にパーテーションから出てきた時、注射器にはキャップが!
  • キャップを外して接種

コレを見た韓国民が騒ぎ出し、それを「虚偽だ」と決めつけて、書き込みをした人間の捜査を始めたというのがNAVERの記事の概要である。

注射器がすり替えられたかどうかは分からないのだが、記事が説明するように感染予防の観点からキャップをし、再び外したというのはちょっと無理がある。パーテーションの裏にいく理由がないのだ。

功績が必要だ!

そうなってくると、いよいよムン君には「功績」が必要だ。北朝鮮との統一を果たして、高麗連邦になるのが理想だろうが、それには北朝鮮が乗り気で無い上に余りに時間がたりない。だとすると、有事作戦統制権の返還は何が何でもという事になりそうだ。

それが、韓国国民にとって幸せなことになるのかは知らないが。

追記

コメント頂いた中で、戦時作戦統制権の概念に根差す質問があった。僕自身は軍事に詳しくはないのだけれど、解説している以上は知っていることについて少し書き記したいと思う。

法律的な根拠で軍隊は行動をするよ、というのが前提のお話である。

歪な形の日米同盟

日米安全保障条約(主要規定の解説)

先ずは、日米安全保障条約(ここでは新安保:昭和35年1月19日締結)について言及していきたい。これが現在の日米同盟の根幹を成す条約だからだ。

この日米安保の協定は、良く片務的だと言われる。その理由は、米国の対日防衛義務についてしか言及されていないからである。アメリカが他国に攻撃された場合において、日本の自衛隊には何ら義務が付されていない。いや、厳密に言えば日本の周辺でアメリカ軍が攻撃され場合には、自衛隊が日本の憲法の定めに従ってソレを助ける旨の規定はある。だが、日本の憲法は軍事力を持つことを禁じている。実質的に、単純にアメリカ軍を助けることというのは出来ないのである。

日本とアメリカは、実質的には同盟国などではなく、アメリカ軍が日本に駐留する為の方弁に過ぎない。コレが日米同盟の正体であり、よって、コメントでご指摘のアメリカ軍指揮下に自衛隊が入って、敵国と共同作戦を採る、という法的根拠は存在しない。いや、しなかった。

実は、野党が大反対した平和安全法制(平成27年:2015年9月30日)の成立によって、存立危機事態が日本政府によって認定された段階で、米軍との共同作戦に参加する事ができる根拠はできた。ソレまでは、日本周辺海域で米軍が他国に攻撃されても指を咥えて見ているしかなかったから、呆れるより他に無い。仮にその様な事態が起きれば、沈みゆく米艦から海上保安庁が助けを出すというような話になりかねなかった。

とはいえ、これも自衛の範囲内という制約が課されるため、実質的にアメリカ側から自衛隊に対して協力要請が出ることは短期戦ではまずないだろうと思う。もちろん、有事が長引けばアメリカ軍と連携して自衛隊が行動を共にする展開はあり得るだろうが。

米韓同盟は朝鮮半島にアメリカ軍が駐留するための方弁

一方の米韓同盟はどうか?というと、こちらは米韓相互防衛条約(1953年10月1日に締結)を根拠としている。

……ここで時系列的に「おや」と思われる方はいるかもしれない。朝鮮戦争の休戦決定が1953年7月27日で、その直後に「同盟国」となる事を求めたのが韓国である。そして、この次期韓国の国内は戦争の影響で荒廃し、戦力らしき戦力は殆ど無かった。戦力と呼べるものはアメリカ軍から貸与された装備品だけ。当然、ソレでは北朝鮮に対抗できない。

韓国にとって米韓同盟は、北朝鮮からの防衛を目的とするものに過ぎなかったのである。したがって、締結当時は実質的にアメリカ軍が韓国を防衛する根拠程度のものだった。

本文の方でも言及したが、朝鮮戦争時に韓国軍はまともな装備品も持たず指揮系統も脆弱であったために、アメリカ軍に全面的に作戦指揮権を預けた状態であった。その根拠は米韓軍事協定である。ただし、正確には朝鮮戦争下においては連合軍が指揮権を持った状態であり、正式にアメリカにその指揮権が引き継がれるのは米韓連合司令部設立(1978年11月)に伴って、である。

そして、冷戦が終結した事に伴って、アメリカは韓国に平時作戦統制権を返還。戦時作戦統制権の返還だけが宿題として未だ残っている状況である。

[寄稿]都合よく変わる米国の「戦時作戦統制権の移管」方針
キム・ジョンソプ|世宗研究所首席研究委員 ベル元司令官「戦作権の移管は不可能」

この事について、アメリカ側が返還を引き延ばしているのではないかとする記事があった。

しかし、はたしてそうだろうか。戦作権の移管は韓米同盟の軍事指揮構造の変化にすぎない。在韓米軍も維持されるだろうし、連合司令部の体制にも変わりはない。重要な変化は、韓国軍の将軍が司令官となり、米軍の将軍が副司令官になるだけのことだ。なのに「北朝鮮が韓国軍を撃退」し、韓国が「北朝鮮に服属」させられるというのはどういう意味なのか。米国の朝鮮半島防衛公約が韓米両国の国益と共有された価値に基づいたものではなく、単に連合司令官の国籍に依存してきたということか。米中競争が激化する中、バイデン政権は同盟の復元を掲げている。しかし、もし米国が決定的な瞬間に同盟を捨てるならば、どの国が米国を信じて運命を共にしようとするだろうか。

「ハンギョレ」より

これは根本的なカンチガイに寄るものではないか?と、僕は考えている。

米韓相互防衛条約の文面を読んでみると、日米安保とは異なって地理的条件が付与されていない。これがどう言うことかというと、ベトナム戦争(1965年11月~1975年4月30日)のような対応がこの条約によって可能になるという意味である。つまり、他国での戦争がアメリカと共同して可能になる。

そうして、他国における戦争に参加した場合、主力となったアメリカ軍が作戦立案を行い、参加した韓国軍がこれに従うという構図は理解し易いと思う。

ただ、韓国の場合は朝鮮半島で戦争が勃発した場合において、その指揮権は、アメリカ政府がデフコン3を発令した段階でアメリカ軍に引き渡されることになっている。朝鮮半島での作戦立案は米韓連合司令部に引き渡されて、韓国軍は自分の判断で動く事はできなくなるのだ。

戦時作戦統制権の返還は、この状態の解消である。したがって、韓国軍が独自に作戦立案を行って戦争を継続する。……引用したハンギョレの記事によれば、元司令官のバーウェル・ベル氏は「戦作権の移管が実現すれば、米国は同盟パートナーの役割に専念しないかもしれないし、韓国軍が北朝鮮に撃退される可能性が高い」とインタビューで話をしたという。

僕はこのベル氏の発言は、アメリカ軍の本音であろうと思う。そもそも米韓同盟で韓国軍の指揮下にアメリカ軍が入るなどということは、構造的に起こりえない。アメリカ軍は韓国軍の戦力を正確に知っているが、韓国軍はアメリカ軍の戦力の全容を知らされないからだ。もっと端的に言えば、弱い軍隊の式命令下に強い軍隊が入るなどということは出来ない。

米韓連合司令部のトップに韓国人が就くとしたら、在韓米軍が韓国を撤退した後になるだろう。

或いは韓国軍の指揮下で米軍が動くとしたら、小規模の部隊が海上に展開された時程度だと思う。

コメント

  1. この話題でいつも思うのですが戦時作戦統制権返還された時に、在韓米軍は南朝鮮の指揮下に入るのでしょうかねェ~。

    現実は駐在人員はごく少数とはいえ国連軍後方司令部は横田基地内にあります。(有事となれば一挙に増員でしょう)
    つまり、戦時作戦統制権返還されても朝鮮半島有事には、アメリカが主導する国連軍後方司令部がまず間接的に対処し、在韓米軍は南朝鮮軍の隷下には絶対に入らないないと思いますけど。

    ということは、朝鮮半島有事の緒戦は南朝鮮軍に戦時作戦統制権を渡したのだから、連合軍をアテにせずちゃんと自国でやれよな、在韓米軍は基地防衛と在留アメリカ人の避難を優先するぜ...、と言ってる様な気がします。
    侵攻されたら在韓米軍は一緒になって戦うという米韓同盟の破綻って事を意味するんじゃないですかねェ~。

    まあ、支那・北朝鮮の隷下に邁進中の文クンにとっては、ありがたい望むべきシナリオなんでしょうけど。

    •  軍事に強いブログ主さんに教えて頂きたいのですが宜しくお願いします。
       アメリカは、全ての同盟国の戦時作戦指揮権を有する。
       唯一の例外は9条のためそれができない日本だけだが、実質はアメリカの戦時作戦指揮権のもと自衛隊は戦争をする。とのことでした
       そりゃあそうですよね、同盟国が、それぞれ勝手に作戦をたて勝手に戦闘していたら勝てる戦争も勝てなくなる!
       戦時作戦指揮権を寄越せと言っている大韓民国は、異常なんじゃありませんか?

       また、一、二年前とか二、三年前のネットでは
      戦時作戦指揮権と言っていた。
       戦時統制権という言葉を使うものは皆無だった。
       NATOは、戦争となればアメリカの大将が戦時作戦指揮権により欧州各国の全ての軍を指揮する。
       もちろん統制権は各国が有している。
       統制権と作戦指揮権は別物だったと記憶します。

       欧州各国がそれぞれの軍隊を統制し、アメリカの戦時作戦指揮権(アメリカの作戦)に従って戦争する。
       と
      勝手に思い込んでいましたが、これは違うのでしょうか?

      • 合同作戦をやる上で、アメリカ軍が指揮する流れになるのは当然だと思います。
        少なくとも、実力的にアメリカ軍を超える能力を持つ軍隊でないと、アメリカ軍を指揮できないでしょうし、アメリカ軍としても指揮される積もりは無いでしょう。

        追記で少し書かせて頂きましたが、僕の理解では、戦時作戦統制権の返還は在韓米軍の撤退を意味すると思っていますし、それは米韓連合司令部の元司令官の発言もその様な無い様となっていたそうで。
        ただ、独立した国家である以上、戦時作戦統制権を保有するのは、当然の権利なのですから、韓国政府の狙いも分かるのです。
        ソレが現実に即しているかどうかは、また別なのでしょう。

    • 追記で書かせて頂きましたが、韓国軍の指揮でアメリカ軍が動く事はありませんよ。
      少なくとも、そういった演習すらやっていない状況である以上、韓国軍にその能力があるとは思えないです。

      朝鮮半島からの米軍撤退が、米韓同盟の崩壊のトリガーになるのでしょうね。