台湾からの支援メッセージと、日本の向かうべき道

台湾

言葉だけでも、外交ができる。それは、支那がやっている「戦狼外交」などではなく、台湾のこのメッセージのことだ。

台湾の蔡英文総統がツイッターで支援メッセージ 宮城と福島で最大震度6強

2021.2.14 12:35

宮城県と福島県で13日深夜、最大震度6強を観測した地震を受けて、台湾の蔡英文総統は14日、ツイッターに「支援が必要であれば、いつでも台湾はかけつけます」などとするメッセージを投稿した。

「SankeiBiz」より

このニュースは、このtweetに纏わる話だ。

台湾総統の蔡英文氏は、時々この様な日本人に向けての日本語発信を行う。もちろん、打算があってのことである事は間違い無いのだが、日本人にとってこうしたリップサービスであっても、心に響く。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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付き合うべき相手

東北大震災の時に真っ先に援助してくれた台湾

日本国内では積極的に報道される事は無かったが、台湾は東北大震災(平成23年:2011年3月11日)の際にも多額の義捐金を送ってくれた。

台湾紙に政府の感謝広告掲載なしの理由 民間人の「謝謝台湾計画」で合計2000万円

2011/05/13 14:00

東日本大震災で甚大な被害を受けた日本は、世界各国から実に多くの支援を受けた。そこで政府は、各国の支援に対して感謝の意を伝えるため、米国、英国、韓国、中国、ロシア、フランスの6カ国7紙の新聞に感謝広告を掲載した。

また台湾からは、最も多い150億円もの義援金が寄せられたが、台湾の新聞には感謝広告が掲載されなかった。日本政府は、台湾を含めて感謝広告を掲載しなかった各国に菅首相の直筆署名入りの書簡を送っている。

~~略~~

一方、こうした日本政府の対応に疑問を持った女性デザイナーの木坂麻衣子さんは、台湾紙に感謝広告を掲載するため「謝謝台湾計画」を立ち上げた。木坂さんがツイッターなどで募金を呼びかけたところ、大きな反響があり、6000人を超える人々から2000万円近い募金が集まった。

そして、5月3日の聯合報と自由時報に感謝広告を掲載することができた。広告掲載料は聯合報が107万7320円、自由時報が130万6000円。残りの1709万3841円は義援金として日本赤十字社に寄付された。「謝謝台湾計画」は4月26日をもって終了している。

「MONEY」より

下らない話ではあるが、日本政府は台湾を「国」と認定していない。それは支那に配慮してと言うことになているのだが、何を配慮する必要があるのかは、理解できない。

そんな状態は困ると言うことで、民間で感謝広告を出したという報道なのだが……、こういった報道自体、当時はほとんどされなかった。

東日本大震災、韓国の各界から義援金続々

2011.03.21 19:45

東日本大震災で甚大な被害を受けた日本に対し、韓国の各界から支援表明や義援金が相次いでいる。

保健福祉部によると、東日本巨大地震から10日目の20日現在、韓国の募金総額は187億7700万ウォン(約13億5000万円)と集計された。このうち、107億9800万ウォンは大韓赤十字社を通じ、79億7900万ウォンは韓国社会福祉法人の社会福祉共同募金会を通じて集まった。現地に直接寄付するケースも多く、韓国から日本への義援金は集計額をはるかに上回るとみられる。

「総合ニュース」より

まあ、誇らしげに義捐金をくれてやった!と報道していた国もあったけどさ、何処とは言わないけれど。

東日本大震災後の海外からの義援金、1位は米国・2位は台湾・3位タイ–日赤

2013/04/05 16:42

日本赤十字社は5日、東日本大震災後、海外から日本赤十字社に寄せられた義援金の額について明らかにした。これによると、1位は米国で29億9811万8250円、2位は台湾で29億2894万7417円、3位はタイで20億5930万8051円、4位はオマーンで10億7670万641円、5位は中国で9億1997万1886円だった。

6位はアルジェリア、7位はイギリス、8位はベトナム、9位は香港、10位はフランス。大韓民国は24位だった。

「マイナビニュース」より

この記事は日本赤十字社の集計で、日赤を通さない支援に関しては集計されていないのだが、ここでも台湾は2位である。何処かの国は何故か義捐金を自国の反日活動に活用してしまうと言うおかしな話もあったことを考えれば、何処の国と付き合うべきかは一目瞭然だろう。

韓国の義捐金 20%を被災地に、70%を“独島守護活動”に
 近年の韓流ブームやアイドルグループの日本進出により、犬猿の仲といわれた日韓のわだかまりはすっかり解消されたかのようだ。 そして東日本大震災の発生後、世界の主要国と同様に、韓国も…

まあ、何処の国が一番とか言及しても仕方がないのだけれど。

災害発生時にはお互いに

なお、こうした動きは今に始まったことでは無い。

「いざという時の友は真の友」 台湾から被災地に義援金

2018年7月12日 18時19分

台湾の在日大使館にあたる台北駐日経済文化代表処が12日、西日本各地を襲った豪雨の被災地に義援金2千万円を贈った。謝長廷(シエチャンティン)代表(大使)は「日本と台湾はともに自然災害が多く、そのたびに助け合う伝統ができている」と話した。

~~略~~

16年2月に台湾南部で強い地震が起きると、東日本大震災の被災地などで募金活動が広がり、被害が大きかった台南市に8億円以上が届けられた。その2カ月後の熊本地震では、台湾の与野党が多額の寄付を表明。台南市から約2億円が熊本側に届けられた。

「朝日新聞」より

日本と台湾とは、こうした関係を続けていて、特に東日本大震災の時や今回だけというワケでは無い。更に台湾では文化的に義捐金を送ることが「良い事」だという風に理解されていて、社会に浸透していることも要因であるとされている。

利害が対立することはある

もちろん、良い事ばかりとはいえない。

台湾・鴻海、シャープに10%出資 筆頭株主に

2012年3月27日 17:18 (2012年3月27日 17:48更新)

シャープは27日、電子機器の受託製造で世界最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業と資本業務提携すると発表した。近く、シャープが約670億円の第三者割当増資を実施し、鴻海グループ4社が引き受ける。鴻海グループの割当増資実施後の出資比率は約10%(議決権べース)となり、日本生命を上回って筆頭株主になる。

「日本経済新聞」より

家電メーカーとしては日本屈指の技術力を誇ったシャープだが、2016年に台湾の鴻海に買収されてしまった。シャープの経営が傾いていた時期だったので、「ホワイトナイトか!」という報道も見られたのだけれど、ちょっと定義が異なるし、そもそもシャープは買収されrなければならないほどの経営状態ではなかった。

確かに2012年3月の決算期には赤字を計上していたが、記事にあるように鴻海から出資が受けられる予定で、これで経営を乗り切る予定だった。ところが、株価変動などの理由があるとしてこの話は流れてしまって経営が悪化。ここからの建て直しに失敗して、身売りせざるを得ない状況となってしまった。

シャープの戦略が甘かったのは事実だし、腐った会社の風土は救いようが無かったのも事実である。が、鴻海に嵌められた、と囁かれるほど、鴻海の郭台銘氏に翻弄されたのも事実なのだ。

又、このブログでも言及しているが、三陸産の魚介類について台湾が未だに輸入禁止にしている事実もあって、付き合いにおいて「良い事ばかり」とは言えない。

官房長官は謝意を

とはいえ、善意には善意で応えればいい。

加藤官房長官「温かい言葉に感謝」台湾・蔡英文総統ツイッターに謝意

2021.2.15 13:20

加藤勝信官房長官は15日の記者会見で、台湾の蔡英文総統が震度6強を観測した福島・宮城両県での地震に寄せたお見舞いメッセージに「温かい言葉に心から感謝したい」と謝意を述べた。台湾からの支援の申し出に関しては「現場のニーズを見極めつつ判断したい」とも語った。

「SankeiBiz」より

台湾は、付き合い方さえ気をつければ、互いに利益を共有できる相手なのである。

半導体の受託生産 台湾 TSMC 茨城 つくばに研究開発拠点設立へ

2021年2月10日 5時57分

半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCが茨城県つくば市に先端半導体の研究開発拠点を設立する方針であることが明らかになりました。

「NHKニュース」より

台湾に半導体の供給を依存するのは危険ではあるが、韓国と組むぐらいであれば台湾と組んだ方がマシではある。何しろ、台湾からは得るものがあるからだ。

米国、車載半導体不足で台湾の協力に謝意=台湾経済部長

2021年2月5日4:38 午後

台湾の王美花経済部長(経済相)は5日、車載半導体が不足している問題で、米国が台湾の協力に謝意を示したと述べた。

米国とのハイレベル会合後に記者団に明らかにした。会合は非公開で行われた。

「ロイター」より

アメリカも台湾に半導体供給を依存し始めていることは、良い事ばかりではない。日本もこの分野に見切りをつけてしまったようだが、その判断が正しかったのかは疑わしい。

防衛上は間違い無く手を取り合う相手

さて、セキュリティ・ダイヤモンド構想の話は散々したので、防衛面に関して改めて台湾との付き合い方について触れる必要はあるまい。

日本と台湾は、「同じ敵」と戦う立場なのである。少なくとも、日本のシーレーンを守る為に台湾を外すことは考えられず、その点を考慮すると高圧的な立場を採らない台湾の立ち位置は非常にありがたい。

アジアの蓋として日本と台湾は同一線上に位置する間柄である。そして、日本のシーレーンの上には台湾がある。

支那が今のような態度をとり続ける以上は、日本は支那の高圧的な態度に屈する事なく毅然と立ち向かう必要がある。そして、国力を考えれば、支那が物量や人海戦術をとってくるようなら、一国で対抗する事は難しい。

TPPの話にも台湾がチラホラと出てくるようになったが、半導体など重要な産業を握っている台湾をTPPから外すことは悪手であることはいうまでもない。

アメリカの動向にも影響されないよう、日本はオーストラリア、インド、台湾などとの連携も深めていく必要がある。もちろん、そこにアメリカがいる事は重要だが、無くても成り立つ程度の構造にしておかないと、いざという時に備えることは難しい。

狂犬アメリカを飼い慣らすことは難しいが、対等でフェアな関係を相手が望む以上は、そうあるべきなのだ。

追記

半導体の話を書いたときに、この話をオミットしてしまったのは失敗だったと思う。

日米半導体協定の終結交渉の舞台裏、「まさに戦争だった」

2020.02.10

1980年代に栄華を極めた日本の半導体産業は、1990年代以降、急速に国際競争力を失った。一つの要因とされるのが、日米政府が1986年に締結した「日米半導体協定」である。1996年、日本の半導体業界を代表してこの協定の終結交渉に臨んだのが、牧本次生氏だ。日立製作所で半導体事業を率い、後にソニー専務などを務めた“ミスター半導体”の異名を取る人物である。協定を終結に導くまでの秘話を同氏が明らかにする。

「日経XTECH」より

あまり話題にされない日米半導体協定(1986年)だが、この半導体協定というのは、「日本政府は日本製半導体の輸出を自ら規制しながら、日本国内のユーザーに対しては外国製(実際上は米国製)半導体の活用を奨励すること」という、日本の半導体産業の敗戦を彩る協定である。

日本はアメリカに再び負けたのである。

自動車産業も叩かれたが、コチラは何とか死守した。でも、半導体は死守できなかったのである。

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