イギリスのワクチン戦略、思惑成功?

欧州ニュース

これが成功事例なのかどうかはさておき、良かったでは無いか。

英、ワクチン戦略「まれな成功」 接種1千万人以上、規制緩和に期待も

2021年02月09日07時09分

ジョンソン英政権による新型コロナウイルスのワクチン接種戦略が、「まれな成功」(フィナンシャル・タイムズ紙)と一定の評価を得ている。国内は変異ウイルスの拡大で深刻な事態だが、主要国に先行して「英史上最大のワクチン接種計画」(政府)が迅速に進み、被接種者は7日時点で全成人の2割以上に当たる1200万人を突破した。

「時事通信」より

何の話かというと、イギリスがワクチンを接種した結果、武漢ウイルスの感染者が激減しているというニュースのことだ。

同カテゴリーの人気記事

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク
スポンサーリンク

イギリスのワクチン戦略

1200万人接種

日本でのワクチン接種は随分先の話になりそうだが、そこはさておき、外国での事例を見ていきたい。

イギリスでは早々にワクチン接種を実施して、全成人の2割に当たる1200万人の接種が完了したと言うことだ。

イギリスでは、去年12月からファイザーなどが開発したワクチン、先月からアストラゼネカなどが開発したワクチンの接種が進められています。

「NHKニュース”英 ワクチン接種716万人余のうち「激しいアレルギー」は114件”」より

接種したワクチンの株は、アストラゼネカ開発のワクチンと、ファイザー開発のワクチンらしく、アストラゼネカ製のワクチンはちょっとダメっぽい報道がなされていたようだけれど、実際に効果がアリだということが確かめられたと言えるだろう。

気になるのは副反応の話だが……。

英 ワクチン接種716万人余のうち「激しいアレルギー」は114件

2021年2月6日 5時31分

イギリスの規制当局は、先月下旬までに716万人余りが新型コロナウイルスのワクチンを接種し、アナフィラキシーなどの激しいアレルギー反応の報告は114件だったなどとする報告書を発表しました。 アナフィラキシーはほかのワクチンでもみられる極めてまれな副反応だとしたうえで、ワクチンの接種で期待される利点は、こうした副反応をはるかに上回るとしています。

「NHKニュース」より

コチラの記事の時点では716万人予防接種をした段階で、114件のアナフィラキシーなどの激しいアレルギー反応の報告があったとのこと。

確率的にはアナフィラキシーの発生は「極めて希」と、表現して良いレベルだろう。

ワクチンに期待できること

さて、武漢ウイルス関連のニュースではワクチンワクチンと、連日大騒ぎではあるが、基本的にどのような効果が期待できるのかを確認しておく。

基本的には期待されるのは3つの効果だと纏められている。

  • 感染予防 
  • 発症予防
  • 重症化予防

ただ、誤解を招くような気がするので言及しておきたいが、ワクチンとは感染を防ぐ効果よりも重篤化を防ぐ機能に重きを置いている。具体的には、武漢ウイルスが人体に入ってきた段階で、人体に定着、増殖すれば「感染」となるが、この増殖を如何に減らすかというところに効果を及ぼす。だから、武漢ウイルスが人体に入っても定着せずに死滅するか、あるいは増殖を抑え込んで最終的にウイルスをやっつければ、重症化せずに済むという結果を得られる。

注:武漢ウイルスが体内に入った段階では「感染」とは評価されず、定着して増殖してから「感染者」ということになる。ところが、現在のPCR検査では体内に入って感染状態に至らなくとも、陽性判定が出てしまう。したがって、このブログでは陽性判定者と感染者とは区別するようにしている。

現在、世界中に出回っているワクチンは、ロシア製と支那製を除いてそれなりに効果が確認されていて、イギリスでは早々に予防接種が進んでいる。

イギリスでの陽性判定者数の推移

さて、予防接種の効果はあっただろうというのが冒頭のニュースなのだが、具体的なグラフを確認していきたい。

いつもの日別陽性判定者数のグラフである。

2021年1月8日をピークに下がってきていることが分かる。2020年10月頃から感染者が増え始め、一旦収まりを見せたものの、爆発的に増加。日本と似たような傾向にはあったが、最盛期には1日に6万8千人以上という状況で、1日に1800人以上の死者が出るという有り様だったのでまさに桁違いだと言えよう。

イギリスの予防接種開始は12月8日頃であり、高齢者や医療従事者を優先して接種していたようで、効果がどのタイミングで出始めたのかが定かでは無いし、効果持続期間も不明ではある。

コロナワクチンの副作用は、効果持続期間は 「95%の予防効果」とは まだ多い不明な点

2020年12月12日 午前5時01分

日本にも供給される見通しの新型コロナウイルスのワクチン接種が12月8日、英国で始まった。開発元の米製薬ファイザーなどは「95%の予防効果」とするが、このワクチンについて確かめられていることを整理した。

「福井新聞」より

イギリスで陽性判定者数が減ったことと、死者が減ったことは喜ばしい。まだ1万5千人の陽性判定者がいて、1日800人程の死者が出ているものの、効果を実感できる程度の減少率であるとは言える。

……ただ、これ、本当に効果が出ているんですかね?

集団接種体制の確立には成功

ただし、大規模な集団接種自体は成功したと言って良いと思う。

感染力の強い変異ウイルスがまん延する英国の死者数は7日時点で11万2000人以上。死者10万人超は欧州唯一で、ジョンソン政権は大きな批判を浴びた。しかしワクチン接種が進むと、右肩上がりだった死者・新規感染者数は下降し「警戒しながらも期待が持てる状況」(BBC放送)となりつつある。

フィナンシャル・タイムズ紙は、ワクチン戦略の成功は「(大規模接種に向けた)しっかりとした政策立案と予算を惜しまず投入する覚悟、国営医療サービス(の活用)」の3点が結びついた結果だと分析。昨年末からの変異ウイルス流行で医療崩壊が目前となったことで、リスクを覚悟した上での異例の対応を可能にしたとの見方もある。

「時事通信”英、ワクチン戦略「まれな成功」 接種1千万人以上、規制緩和に期待も”」より

少なくとも、1ヶ月程度で1000万人以上の予防接種が完了している。

混乱無く予防接種が実施できて、今のところ重篤な副反応も一部で確認はされたけれども、命に別状はなかったようなので、スムーズな予防接種は行けたわけだ。

そこは評価されて然るべきだと思う。

これより進んでいるのがイスラエルで、イギリスは世界で3番目に予防接種が進んでいる国なのだとか。

日本はワクチン後進国か?

ワクチン開発は停滞

今回の武漢ウイルスの騒ぎで、世界で大規模なワクチン開発が行われた。そして、そのワクチン開発に成功した国が、アメリカとイギリスで、イギリスはその効果も確認出来たと自信を見せている。

なお、ロシアや支那での開発事例は、果たして成功したかどうか?という情報はハッキリしない。

通常のワクチン開発というのは、10年程度、早くて3年であると言われている。これは2年単位で効果や副反応などのデータを確認していく必要があるからで、万能なワクチンというものは存在しないため、今のところ撲滅できたウイルスというのは、天然痘くらいしかないとされている。

新型コロナで露呈したワクチン後進国、日本の現状

2021年2月9日

厚生労働省は2月12日にも部会を開き、米ファイザーが申請した新型コロナ向けワクチンの承認の可否を審議する。ファイザーはじめ話題に上るのは海外企業のワクチンばかり。国産ワクチンはどうなっているのか。日本企業の影が薄い理由を探ると、幾つもの課題を抱えていることが分かる。

「日経ビジネス」より

かつては日本でのワクチン開発は活発に行われていたが、予防接種に関する訴訟が相次いで、日本政府は予防接種の推進に消極的になった。これはメディアがあること無いことかき立てて騒ぎ、国民の不安を助長したことも要因として上げられるのだが、メディアはそうした事は反省しようとはしていない。

近年では子宮頸がんワクチンの接種について、メディアが大騒ぎしてワクチン接種を止めさせるなんてこともあったが。

さておき、日本でのワクチン接種が控えめである点や、それに対する補助金が出されていないことに違和感を感じることは事実である。もっと積極的に接種できる態勢にすることは推奨されるべきなのだ。そういう意味ではワクチン後進国と呼んで差し支えないだろう。

こういった内容の本が出回っているが、著者は医者でも医療関係者でもないのだから恐れ入る。Amazonのコメントは香ばしいものばかりで大爆笑なのだが、この人「知ってはいけない!?」とか香ばしい本を沢山書いているので、そういうのが好きな人が多いのだなと実感させられる。

だが、そうした現状と今回の武漢ウイルスに対するワクチンの開発の遅れは切り分けて考えるべきである。何故ならば、日本の予防接種事情が立ち後れていることは予算配分に大きく影響している可能性があるものの、基本的にワクチン開発というのは時間がかかるものなのである。

世界で開発されるワクチン、遅れる日本

さて、簡単に今回の武漢ウイルス対策用ワクチンの開発状況について触れておきたい。

「弱毒生ワクチン」「組換えタンパクワクチン」「ウイルスベクターワクチン」「不活化ワクチン」「DNAワクチン」「RNAワクチン」「ウイルス様粒子ワクチン」の8種類56候補が開発されていて、そのうち「ファイザー」「アストラゼネカ」「モデルナ」のものが実用化されたとされている。また、「シノファーム」「シノバック」の2社が支那で実用化されて各国に供給され始め、「ガマレヤ研究所」(ロシア)「バーラト・バイオテック」(インド)も国の認可が下りたとされている。

ワクチンの開発に成功している国は、何れも漏れなく高い軍事力を誇っており、多額の予算を軍事費に費やしている。今回のワクチン開発は国防に対する捉え方で大きな差が生まれてしまったのである。

国産ワクチン、22年以降 各社開発も、海外に遅れ―新型コロナ

2020年12月04日07時12分

米製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスのワクチンが英国で承認され、来週にも接種が始まる。日本政府は同社などから供給を受ける一方、国内での開発を支援しており、製薬各社がしのぎを削る。しかし、有効性や安全性を検証する臨床試験(治験)にこぎ着けたのは1社のみ。実用化は遅れ、2022年以降になる可能性がある。

「時事通信」より

日本政府も積極的に支援する態勢を見せてはいるようだがそもそも予算規模が違うし、日本でのワクチン開発のハードルは極めて高い。他国は、自国の状況を踏まえて悠長に安全確認をやっている場合じゃない。重篤な副反応が出ても良いからさっさと接種しろと、その様な道を選択したのだ。

日本は、過去の失敗に囚われて基準を厳しくした結果でもあるのだが、これが正解とも不正解とも言い難い。

安全性に留意せよ

とまあ、そんな状況であると言うことを整理した上で、今後どうすべきか?ということなのだが……。

そもそも、先日も言及はしているが、日本での感染状況は世界と比べたら比較的マシである。

アメリカやイギリス、インドやロシアなど、多数の感染者を出し、死者を出している国と比べると、1/10以下の被害で収まっていると評価して良いだろう。

唯一、発祥国である支那は、世界と比べても各段に感染者数も死者数も少ないのだが、誰もこの数字を信用しようとはしていない。何故なら、感染症を素晴らしい共産党の指導体制の下で抑えられたのであれば、ワクチン開発に血道を上げる必要は無いのだ。ところが、世界に先駆けて支那ではワクチンが完成したとされ、2020年4月から投与が開始されたと言われている。故に、「何か隠しているだろう」と疑われているのだ。もちろん、隠していることは明白で、指摘するまでもない。

問題は、日本ではどうすべきか?という点である。

1つは、支那からの入国を厳しく監視する態勢を整えることと、迂回入国ができない様に一律、水際対策を強化すべきである事。もう1つはワクチン開発を加速する為に更に資金を投入することだ。

ただ、感染状況から考えても、この武漢ウイルスに対するワクチン開発は、それ程急ぐ必要性が無い。流石に10年も待てないが、数年単位で時間がかかるのは避けられないだろうし、安全に留意して開発して頂きたいと思う。諸外国のワクチン開発成功を見極めながら、でも遅くはないのだから。

コメント