脱炭素幻想、政府や企業が追い求める脱炭素社会

政策

脱炭素……ねぇ。

【独自】企業の脱炭素電力購入後押し…政府が新制度導入方針

2021/02/05 05:00

経済産業省は、再生可能エネルギーをはじめとする二酸化炭素(CO2)を排出しない脱炭素電源について、製造業などの一般企業が購入しやすくする新たな制度を導入する方針を固めた。脱炭素に後ろ向きな企業を取引先から外す動きが世界的に広がる中、新制度で国内企業の国際的な事業展開を支える。

「讀賣新聞」より

正直、この「脱炭素」の流れは欧米が勝手にやり始めた事で、脱炭素で商売をやろうというシステム構築をしているゲスな魂胆が透けて見える。なお、アメリカはこれをやり始めると自国に不利かな?と判断して手を引いてしまったので、今は北欧中心の運動だね。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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トレンドは見逃せない

貿易を見据えた対外政策?

ただ、アメリカ政府は積極的ではなかったのだけれど、企業は輸出をしなければならないので、アピールのために積極的な姿勢を見せている。

電力使用量の多い製造業では、脱炭素化の動きが加速している。米アップルは30年までに事業全体での脱炭素方針を示し、取引先企業にも対応を求めている。取り組みが遅れれば、取引から除外される恐れもある。このため、国際的に事業を展開するトヨタ自動車やソニーなどからは、脱炭素電源を調達しやすい環境整備を求める声が高まっている。

「讀賣新聞”【独自】企業の脱炭素電力購入後押し…政府が新制度導入方針”」より

そう言えば、アマゾンもソフトクリームのような形のビルを作るとか何とか。

アマゾンがバージニア州に建設予定の第2本社ビルのコンセプト公開、「二重らせん」デザインで2025年完成予定

2021年2月03日

米Amazonが、バージニア州アーリントンに建設する予定の第2本社ビルの詳細を発表しました。そのデザインは22階建ての建物の外周部に二重らせんに触発された構造を採用し、屋根になる部分を緑地として扱うことで持続可能性をアピールするデザインになっています。

二重らせんといえばまず思い浮かべるのはDNAの構造。Amazonはそれ以外にも銀河の形状、気象パターンなど自然界で多数見かける構造だと説明しています。またこのビルはバージニア州のソーラーファームから電力を供給し、オール電化の全館冷暖房を完備するとのこと。

「techcrunch.com」より

持続可能性を意識しているんだって。あっそ。

こんな形のビルは、何処かで目撃した気がする。使いにくそうなんだけどどうなのよ。

電気自動車導入も加速

そう言えば、アマゾンは電気自動車による配送も開始しているらしい。

アマゾン、電気自動車による配送開始 欧米で10万台の稼働目指す

2021年2月4日

アマゾンの配達用EVバンが、米ロサンゼルスで運用を開始しました。リビアンが開発したモデルで、すでにアマゾンから10万台を受注しています。

アマゾンによると、年内に15の都市で運用を開始する予定で、2022年までに10,000台の稼働を目指しているとのこと。同社のグローバル・フリート&プロダクト部門のディレクターであるロス・レイシー氏は、「この動きは商用の電動化プロジェクトで最速のものであり、そのことを非常に誇りに思っている」と述べました。

「SLASH GEAR」より

まあ、好きにやって下さい。ただ、この流れに乗っているのは自動車メーカーである。

フォードが電動化に3兆円を投資 脱炭素、米政権に呼応

2021.2.5 09:08

米自動車大手フォード・モーターは4日、2025年までに電気自動車(EV)と自動運転技術の分野に計290億ドル(約3兆円)を投資すると発表した。脱炭素化を進めるバイデン米政権に呼応し、電動化を加速する。

「SnakeiBiz」より

フォードは売り上げが落ちているから、電気自動車に特に積極的に参加していきたいらしい。アマゾンが電気自動車で配送をするというのであれば、それに乗っかって売りつけたいと思うのは間違いではないだろう。

ドイツのフォルクスワーゲンやら、メルセデス・ベンツやらも、電気自動車製造にシフトしていて、支援金もぶち込んでいる。

ドイツ政府、自動車業界に6200億円の支援策-EV移行を後押し

2020年11月18日 20:04 JST

ドイツ政府は大打撃を被っている国内自動車業界に50億ユーロ(約6200億円)の支援策を打ち出した。新型コロナウイルス危機の克服と、電気自動車(EV)への移行に向けた投資を後押しする。

「Bloomberg」より

ドイツはそれで良いのか?まあ良いけどさ。

大手商社も脱酸素へ

ところが、製造業だけではなく大手商社もこの流れに乗っかっている。

大手商社 脱炭素へ 事業見直しや発電所売却など検討の動き拡大

2021年2月5日 3時57分

温室効果ガスの削減など脱炭素への取り組みが世界的に加速する中、大手商社の間では、石炭や原油の開発事業の見直しや石炭火力発電所の売却などを検討する動きが広がっています。

「NHKニュース」より

もはや世界的なトレンドになりつつあるので、そこに逆らっても商売がなり立たなくなると言うことなんだろう。当然ながら大手商社もそこに乗っかったということだ。

ただ、この話が何処から出ているのかはハッキリしたているのだが、そのトレンドを何処が動かしているかというと支那だ。もちろん、欧米の企業もそのトレンドに乗っかっているのは事実だが、支那は違う。支那共産党は脱炭素社会などクソ食らえだと思っているが、世界のトレンドがそちらに向かっているのは「商売のチャンスだ」と喜んで進めているのだ。

支那のビジネス

環境ビジネスのシェア

例えば、支那では太陽光パネルのシェアが世界の7割以上となっている。脱炭素を進めれば、当然、利益が得られる形になる。その辺りに関してはコチラでも触れている。

他にもある。

中国国産原子炉「華竜1号」初の原発が商業運転開始

2021年2月1日 12:01

中国核工業集団は30日、中国が独自開発した第3世代原子炉「華竜1号」を初めて設置した同集団の福清原発(福建省)5号機が商業運転を開始したと発表した。

同集団によると、「華竜1号」の設計寿命は60年。全ての基幹設備の国産化を実現し、世界最高水準の安全基準を満たしている。一つのユニットで年間約100億キロワット時の発電が可能で、標準炭換算で312万トンの石炭消費を減らし、二酸化炭素排出量を816万トン削減する。

「AFP」より

原子炉を完成させたというニュースが流れていたが、重要な点は最後のセンテンスである。「二酸化炭素排出量を816万トン削減する」だって。何を狙っているのかは明白だよね。

これが世界基準の安全性というから片腹痛いのだが、支那の技術力はそれなりに上がってきている。真っ当に作ればそれなりのモノが作れるのだろう。

それで安心できるかどうかは別だが。

二次電池の製造を急ぐ支那

更にこんなニュースもある。

中国巨大電池メーカーが今「世界進出」を急ぐ訳

2020/08/03 7:50

ホンダは7月10日、中国車載電池最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)の第三者割当増資を引き受け、同社株の約1%(600億円)を取得すると発表した。2030年に新車販売の3分の2を電動化する目標を掲げているホンダは、中国で2022年にCATLの電池を採用し、安定調達を図る構えだ。

「東洋経済Online」より

支那が電気自動車の導入を急ぎ、巨大な補助金を付けて社会実験をしながら国内の電気自動車を増やしている事実は既に知られたことだが、とにかく電池技術には力を入れている。

中国、充電なしで5年持続 新興企業が電池を開発

2020年9月8日 2:00

電池の持続時間を伸ばすことは、電池の技術開発における難しい課題の一つである。通常、電池は繰り返し充電しなければならず、充電できる回数に上限がある。では、充電不要な電池を作り出すことは可能だろうか。

その解決策の候補の一つがトリチウム電池であり、中国の「紫電能源(ZIDIAN NENGYUAN)」がその開発を手がけている。

「日本経済新聞」より

このニュースも見かけたときには随分と思い切ったことをやるなと思っていた。日本では未だに薄めたトリチウム水を外洋放出出来るかどうかで騒いでいる始末だからね。ただ、有効利用という点では、リスクはあるけれども、意味はあるだろう。有用であれば真っ先に軍用品に搭載してくる可能性は高い。

ああ、記事に書かれているが、トリチウムを使った電池というのは、実は目新しいものではなく、既にアメリカでも実用化されているが、コストの問題があって一部利用に留まっている。核電池という発想は更に昔からある。

中国CATL、車載電池5倍増産 1.5兆円投資でEV取り込み

2021年2月4日 21:54

中国の車載電池最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)が矢継ぎ早の増産に動く。最大290億元(約4700億円)を投じて3工場を新増設すると発表した。直近1年間で公表した投資は1兆5000億円規模に達し、生産能力は今後5年で5倍に増える見通し。電気自動車(EV)の需要拡大や中国の政策を追い風に、韓国LG化学やパナソニックなどの競合を引き離す。

「日本経済新聞」より

とにかく、電池で世界を盗ろうというわけだ。

燃料電池車、中国先行 広東省「水素の街」 普及加速、市民の足に

2021年2月5日

中国政府が、水素で走る燃料電池車(FCV)市場の拡大を急いでいる。電気自動車(EV)に続く次世代環境車と位置づけており、各地で補助金をテコにインフラ整備や産業集積を目指す動きが加速。累計販売台数は昨年末で約7200台と既に日本の1・5倍以上に達した。技術開発で先行してきた日本は、後れを取りかねない情勢だ。

「毎日新聞」より

更に燃料電池車も社会実験をする目的で特区扱いで力を入れているようだ。支那の場合は事故が起きても報道を封鎖できるので、よっぽどのことがなければ多少の事故は揉み消す事ができる。

要は、国を挙げて次世代技術の確保を急いでいるのである。

SDGsの妄言

持続可能か?

さて、みなさんはSDGsという言葉をご存じだろうか。

持続可能な開発目標(SDGs)という努力目標みたいな話だが、聞く限りは良さそうな感じがすると思う。

SDGs(持続可能な開発目標)とは何か?17の目標をわかりやすく解説|日本の取り組み事例あり

2019.03.15

最近、新聞やテレビの中でよく聞くようになった「SDGs(エスディージーズ)」という言葉。学校の授業や仕事を通じて「SDGs」を知った、という人も多いのではないでしょうか。 日本でもほぼ3人に1人が「聞いたことがある」と答えるなど、その認知度も次第に上がってきています。

「miraimedia.asahi.com」より

ただ、これは余り知られていない話だが、これの前にMDGs: Millennium Development Goalsというものがあった。ミレニアム開発目標というヤツらしい。ところが、MDGsの話はほとんどメディアにも取り上げられなかった。何故か?それは無理があったからである。

じゃあSDGsは大丈夫なのか?ということだが……。

何となく良さそうなことは書いてあるのだけれど、1番から「貧困をなくそう」って、そりゃ実現できれば良いだろうけれど、資本主義を続ける以上は貧富の差が生まれるのは避けられない。貧しく飢えて死ぬ人を無くしたいう目標ならば何とかなりそうだが、貧困そのものはどうにもならない。え?共産主義を目指すの?

2番目は「飢餓をなくす」と、それは良いのだけれど、説明にはこうある。「飢餓を終わらせ、食料安全保障 及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する」だそうな。フェアトレードが何を招いたのかを知れば、バカバカしい目標だと思う。方向性が間違っているのだ。

フェアトレード

フェアトレードというのは、「公平・公正な貿易」を目指し、安く買い叩くようなやり方を止めようという発想なのである。それ自体を否定する積もりは無い。

このような取り組みが真の変化につながるかどうかは、その規模に左右される。コートジボワールだけでも、300万人以上の子供たちがカカオ栽培のコミュニティーで生活していると推定されている。

スイス政府も国レベルでの調整を図っており、スイスのカカオ産業と非政府組織(NGO)「持続可能なカカオのためのスイスプラットフォーム(Swiss Platform for Sustainable Cocoa)」の提携に、760万フラン(約87億円)を投入している。

「swissinfo.ch”チョコレート業界が児童労働問題に苦戦するワケは”」より

ただその現実は厳しい。

フェアトレードを推進する過程で何が起こったかというと、利益が出るようになったから更に農地が拡大し、金になる作物を作るようになった。農地が荒らされないように柵を作り、しっかりとした管理体制の下、作物が作られるようになった。柵の中だけの話だが。

しかし、カカオにせよコーヒー豆にせよ、フェアトレードの対象になって利益を生む製品になったことは良いことかも知れないが、主食に向く食べ物ではない。減ってしまった農地で食べるものを作る人々にとっては迷惑な農地なのである。

柵で囲まれた中の人は裕福になったが、柵の外にいる人達は寧ろ不幸になったというわけだ。

ところがウッドマンは、現地で不可解な現実を目にする。

タンザニア産のコーヒー豆が国際市場で5ドル/キロを上回る史上最高値を記録しているにもかかわらず、フェアトレードに参加する農家が受け取っていたのは1.38ドル/キロだけだったのだ。これはフェアトレードが「公正な価格」とする2.81ドル/キロの半値以下だ。

なぜこんな「不公正」なことが起こるのだろうか。

それは協同組合が現地の有力者に支配され、彼らが人件費や管理費などの名目で農家を“搾取”しているからだ。しかしフェアトレードは協同組合がないと事業が継続できないため、こうした不都合な事実に気づいていても目をつぶって放置しているのだという。

「diamond.jp」より

いや、実はフェアトレードで保護されるはずの人々すら、その恩恵を受けられずにいるのが実態である。

「フェアトレードのおかしな真実」をめぐる旅でウッドマンが思い知ったのは、貧困の原因は腐敗した政府であり、権力の崩壊がもたらす内戦や内乱だということだ。それによってグローバル企業が撤退し、仕事を失った現地のひとびとが経済的な苦境に追い込まれる。

「diamond.jp」より

この記事はナカナカ読み応えのある記事だったが、要は外から何かを変えようとしても、良い方向に変わることはないということなのだ。「フェアトレード」は買う側の理屈であり、見せかけだけの看板なのだ。

結局、現地の政府がどのような政策をとるか次第でその国の国民達の運命が決まるのであって、「フェアトレード」で「フェア」にはならない。

他にもある意味不明な目標

残り15にも突っ込みを入れるのは疲れるのでほどほどにしたいのだが、目標5の「ジェンダー」などは酷い。

「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行なう」とされているが、この説明の前半と後半で矛盾している。性差による不平等をなくすといいながら女性優遇を目指すのである。

これは、女性差別をしている国が多いためこの様な表現になっているのだろうけれども、国によって事情が異なるのだから、一括りにして女性を優遇すると、ポリコレのようにおかしな方向に突っ走ることになりかねない。

目標7の「エネルギー」も、「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」という意味不明なモノだ。安価かつ信頼できるなどといったら、真っ先に外れるのが再生可能エネルギー発電である。あ、水力発電は除いた方が良いかも知れないが。

最後の目標である「実施手段」が意味不明だが「持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する」とある。あ、この表現はこちらのサイトから引用させて頂いているのだか。

具体的でわかりやすい!SDGsの17の目標と、企業の取り組み例
様々な企業のSDGsアクションを「SDGsの17の目標」に分類しました。具体的にSDGsの取り組みを進めていく上で、参考になる情報があれば何よりです。

これ、何が言いたいかというと、協賛してくれる企業にはメリット(利益)が得られますよと言っているのだ。

はい、そろそろ元の記事に戻っていきたいが、言ってみれば「脱炭素」を目指すと利益が得られますよ、という形にしているのだが、その実、新たな市場を作りますよと言う構造になっている。何故ならば、脱炭素電源の使用にあたって、証書の売買を可能とするとしているからだ。

MDGsが失敗したのは、全ての企業に脱炭素を目指せと言ったのだけれど、そこに利益は生まれなかった。今回は、売り買いができるシステムをくっつけることで、新たな権益を生み出した点が違う。

そして、これで利益を得るのは、ここを起点として力を入れている支那である。

日本政府の目指すべき方向

そんなわけで、日本はどうするべきか?という点に言及していきたい。

菅政権が掲げる50年の温室効果ガス排出量の実質ゼロに向けて、CO2排出量の9割が発電などのエネルギー起源となっている現状を改める必要がある。証書の購入代金は、再生エネなどの発電事業者が新たな設備投資にあてられるようにし、脱炭素電源の拡大につなげる。

「讀賣新聞”【独自】企業の脱炭素電力購入後押し…政府が新制度導入方針”」より

脱炭素の方向に舵を切るのは勝手にやって頂ければ良いが、石炭火力発電など、他の発電手段と比較すると二酸化炭素の排出量は多いが、同じシステムと比較すると排出量が小さくなる新しい技術の開発に力を入れて、積極的に輸出すべきである。

何故なら、石炭なら国内で安価に手に入るが、高価な燃料を輸入するのは難しいという国は結構あるのだ。そうした国の支援に繋がるし、古い施設から新しい施設にすることで二酸化炭素排出量を減らすのに貢献できる。

また、もはや原子力発電に未来は無さそうだが、しかし最新技術の開発をしない選択をする理由は無い。寧ろ「より安全な施設」に更新できるように技術革新を進めるべきだ。建て替え程度の需要しかないかもしれないが、海外に輸出できるような安全な技術を開発すべきである。

結局、日本にアドバンテージがある技術というのは、まだまだ存在する。そこを延ばさずしてどうすのか。むしろ環境のために金を使うと言いながら、リサイクルを推進などアホらしいにも程がある。

買い物にビニール袋を使わないのがエコだとかアホな事を言っていてはダメだ。買い物用のビニール袋に使う油の量はたかが知れているし、積極的に生体分解性のブラスチックなど新技術の開発を進めて、寧ろ推進したらいいのだ。如何に少ない量の油で丈夫なビニール袋を作れるかを頑張っても良いだろう。人々が不便に感じる方向に安易に推進するのではなく、困難でも難しい技術に挑戦してこそ、未来の展望が開けるのである。他国にお任せといわんばかりに、支那に製造業の全てを乗っ取られるなど愚の骨頂である。

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