【誰も本当のことを言わない?】感染者数は減っていないのか

政策

面白い記事を見つけたので、コレをもとに少し考えてみたい。

辛坊治郎氏 感染者激減の〝カラクリ〟指摘「誰も言わないんだよね、本当のことは」

2021年2月3日 17時36分

フリーキャスターの辛坊治郎氏(64)が3日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「ズーム そこまで言うか!」に出演。新型コロナの感染者数が減っているカラクリを明かした。

1月7日から、政府は2回目となる緊急事態宣言を1都3県に発令。13日には対象地域が11都府県へと広がった。発令初日となった1月8日の全国の新規感染者数は7883人で、この日を境に減少傾向が続き、2日は2324人となっている。

「ライブドアニュース」より

正直、素人考えて考察してみたところで、真実というやつにたどり着くとは思えない。しかし、目に見えているデータを元に考えることくらいはできるはずだ。

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陰謀論に過ぎるのでは?

劇的に下がるはずがない

さて、辛坊氏の発言を検証していこう。

辛坊氏は「過去3週間の感染者数は激減してますけど、重症者は横ばいかちょっと下がっている」と前置きし「全体の感染状況もちょっと下がっていると思うが、そんなに言うほど劇的に下がるはずがない。緊急事態宣言が出された当日から下がってるのは、潜伏期間を考えても理論的にあり得ない」と断言した。

「ライブドアニュース”辛坊治郎氏 感染者激減の〝カラクリ〟指摘「誰も言わないんだよね、本当のことは」”」より

先ずは、「感染者数が激減」というところと、「重傷者数は横ばいかちょっと下がっている」という前置き部分だが、これはいつもの日経新聞のデータを参考にすると理解できる。

新規感染者数、このブログでは陽性判定者数としているが、その推移は目で見てわかるように減っている。劇的といえばそんな気もするが、言うほどか?とも思う。重傷者数は減少傾向にあるけれども陽性判定者数ほどは下がってはいない。

その事実を踏まえて、「緊急事態宣言が出された当日から下がってるのは、潜伏期間を考えても理論的にあり得ない」というのは、字面だけ追えばそうなのだろう。確かに緊急事態宣言に即効性があったとは考えにくい。

検査数が減ったから陽性判定者数が減った

とはいえ、そこからいきなりこんな結論に至るのはちょっとおかしいだろう。

不可解な激減に対し「誰も言わないんだよね、本当のことは」と語った辛坊氏は、昨年に保健所から濃厚接触者の追跡数が多く本来の業務に支障をきたすとする声が殺到した経緯を説明。

これを踏まえ「政府は去年から方針を転換して、全国の自治体の保健所へ濃厚接触者全員にPCR検査はせずに、高齢者や病院のクラスターなどを重点的に実施するよう指示。一方で症状がない若い一般人の濃厚接触者はほったらかされている」と現状を明かした。

「ライブドアニュース”辛坊治郎氏 感染者激減の〝カラクリ〟指摘「誰も言わないんだよね、本当のことは」”」より

検査傾向が変わったのは事実かもしれないが、だからといって検査数が減ったというわけではない。

グラフを見ると確かにピークを過ぎていて、陽性判定者数の推移と似た傾向を示している事がわかる。だが、検査数が減ったから陽性判定者数が減るという結論になるのはいささか早計の様に思える。PCR検査の数は日によって大きく増減する。陽性判定者数がリニアにこれに対応していないのは、検査数に関わらず陽性判定者が割り出されているからだと推察される。

そして、検査が必要と思われる対象に対して検査を実施するという流れであるため、意図的に検査数を減らしたから陽性判定者数が減ったというのは乱暴な結論だ。

また、若者は重症化しにくいという事実も踏まえて考えると、保健所の指針変更は妥当だと思われる。

ケアすべき高齢者という傾向は、この年齢別の陽性判定者数のグラフを見ても明らかだ。

そしてこれは東京都の検査の陽性率のグラフだが、1月3日あたりをピークに減少しているのがわかる。検査数を減らして陽性率が減るというのは理屈に合わない。解釈としては陽性判定者数の多い若者を検査対象から外したことで、陽性率の低下が見られるという理解もできるが……、そうであれば検査方針を変えた時から劇的にグラフが下がらないとおかしい。なだらかに減少していることから考えても、検査方針の変更に大きな影響はないと考えたほうがしっくり来る。

考えうる仮説

そもそも、辛坊氏の主張のベースは、緊急事態宣言によって劇的な効果が得られるという前提にあるのだが、僕自身はこの前提を疑問視していることは、前回も示した。

僕の理解では、今回の第3波は1月6日頃にピークアウトをして、減少傾向にあった。緊急事態宣言の効果はこの減少傾向を加速させる効果はあったとは思うが、その効果の大きな要因はむしろ外国人旅行客の入国制限強化にあったのではないかと予想している。

現在、重傷者数はそこまで減少せず、死者数はまだ増えている理由は、武漢ウイルスに感染して入院した入院患者の入院期間の中央値は13日程度であるとされている。

コロナ患者 最多は20代、入院は13日間|日テレNEWS24
新型コロナウイルスの入院患者について最も多いのは20代で入院期間は13日間だったことが、国立感染症研究所の調査で分かりました。

また、感染から重症化まで、10日以上のタイムラグがある事がわかっている。

新型コロナの症状、経過、重症化のリスクと受診の目安(2021年1月)(忽那賢志) - Yahoo!ニュース
どのような症状があれば新型コロナを疑い病院を受診すれば良いのでしょうか。新型コロナの典型的な症状、経過、重症化のリスク、後遺症などについて現時点での知見をまとめました。

つまり、陽性判定者数のピークから重傷者数のピークがズレるのは当たり前で、少なくとも10日はタイムラグがあり、そこから10日程度は退院できない状況が続く。死に至るのは重篤化してからなので、更にピークはズレる。

残念なことに新規死者数は増加しているしね。

このメカニズムは他の感染症でも一致した傾向であるから、武漢ウイルスだけ特別というわけではない。となると、この理屈で重傷者・新規死者数の減少が遅いのはなんとなく説明が付くわけだ。

あとは、劇的な陽性判定者数の減少についてだが、自然減と判断すべきか他に要因があったと判断すべきかはちょっと迷う。だが、検査数を減らしたことが主要因でないことだけは確かだと思う。

そして、感染者数は確かに減っているとそこまで断言はできないのだが、多分減っているのだろうと理解するほうが自然なように思う。陽性判定者数が減少しているのは、見せかけかもしれないけれどね。ただ、真に減らすべきは重傷者数と死者数なので、全体的な傾向としては安心できる方向を向いていると思っていいだろう。

加熱するワクチン報道に関して

さて、最後にワクチンについて。

アストラゼネカのワクチン、高齢者に推奨せず 独仏など

2021年2月4日 5:30 (2021年2月4日 7:32更新)

英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大学が開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、ドイツやフランスなどが高齢者への接種を推奨しない方針を示している。各国は65歳以上についてのデータが不十分だなどと主張するが、同社は臨床試験(治験)で効果は確認済みと反論している。

「日本経済新聞」より

中国、偽コロナワクチンの論議…食塩水で満たした後、ワクチンにだまして販売

2021.02.02 11:03

中国公安部が偽新型肺炎ワクチンを製造・販売した一党80人を逮捕して偽ワクチン3000個を押収したと官営新華社が1日、報じた。公安に逮捕された孔氏など一党はあらかじめ食塩水が満たされた注射器を新型肺炎ワクチンだとだまして高い値段で販売した疑いが持たれている。新華社は北京と江蘇・山東公安庁のワクチン犯罪専門担当チームが偽ワクチンの製造と隠匿場所を摘発して彼らが製造した偽ワクチン3000個を全量押収したと明らかにした。

「中央日報」より

英アストラゼネカ製コロナワクチン、中国で工場完成 年間4億回分

2021年2月2日7:10 午後

 中国の深セン康泰生物製品は2日、 英製薬大手アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスワクチンを製造する施設が完成したと発表した。目標の2倍に当たる年間4億回分のワクチン生産が可能としている。

「ロイター」より

ネガティブな情報を3つ紹介したが、この手の報道は出所不明で曖昧なものも結構多い。日本が手に入れられるワクチンも不安視されているが、コレも確定情報は殆どないのが実情だ。

ワクチンの効果についても不安視する声が多いが、そもそもの目的である重傷者数及び死者数を減らすためには、ワクチンは効果が期待できるのも事実だ。

結局、これも「本当のことを言わない」メディアが多いから問題なのだろう。

感染者数は減っているし、重傷者数も減り始めている。残念なことに緊急事態宣言は延長されてしまったが、これも機を見て解除されるだろう。いちいち報道を気にせずに自分にできることをしたらいいと思うよ。

コメント

  1. 初めてコメントします、以前のサイトの頃からの読者です。
    考察は概略正しいと思います、緊急事態宣言を出す前から対策は取られていて、宣言後は対策がわずかばかりに強化 を反映した新規感染者数となっているだけですよね。

    緊急事態宣言の影響が小さい為4週では解除できなかった(西浦先生が宣言前に計算結果を出してました)だけです。
    ワクチンに関しては日本ではなぜか反対派にラウドボイスが居るためウェルカムにはなりませんが、今までに集めたデータの数と結果からは過去のワクチン(インフルや子宮頸がん)よりは効果的で安全性は遜色ないと言えると思いますがどこも報道しませんね。

    • コメントはお気軽にお願いします。

      さて、緊急事態宣言が延長されたわけですが、ワクチン関連のニュースは碌なものが出てきませんね。
      陽性判定者の数は減ってきたようですが、これを「大本営発表」だと断ずる人が一定数いるようで。