イギリスと台湾がTPPに参加を表明

台湾

TPP亡国論を唱えていた方が何処かにいたと記憶しているが……、アノヒト、何処行っちゃったんですかね。

イギリス TPP加入求め 西村大臣らとオンライン会談

2021年2月1日 21時52分

TPP=環太平洋パートナーシップ協定をめぐり、イギリスのトラス国際貿易相は、TPPの議長国を務める日本の西村経済再生担当大臣らとオンラインで会談し「私たちの貿易関係は『ウィン・ウィン』になると信じている」と述べ、TPPへの加入を求めました。

「NHKニュース」より

さておき、イギリスがTPPへの加入を求めるというのは、それ程不思議な話ではない。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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戦略的互恵関係を構築せよ

TPPとクワッドと

イギリスと言えば、クワッドにも加わってくるのではないかという観測がでているが、少なくとも「自由で開かれたインド太平洋構想」にはのってくるようだ。

日英 外務・防衛の閣僚協議 テレビ会議形式で来月開催へ

2021年1月29日 14時06分

岸防衛大臣は、日本とイギリスの外務・防衛の閣僚協議を来月、テレビ会議形式で行うことを明らかにしたうえで、中国の海洋進出を念頭に「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた両国の協力について、意見を交わしたい考えを示しました。

「NHKニュース」より

英空母打撃群の“東方遠征”「独フリーゲート艦も。海自は南シナ海演習に参加か」香田元自衛艦隊司令官語る

1/26(火) 18:42

米国防総省と英海軍がこのほど、英最新鋭空母クイーン・エリザベス(QE)を中心とする空母打撃群に米海軍のミサイル駆逐艦ザ・サリバンズと海兵隊のステルス戦闘機F35B(短距離離陸・垂直着陸型)が参加することを相次いで発表した。

「yahooニュース」より

既に、英空母クイーンエリザベス及び空母打撃群がアジア方面に展開されることが発表されていて、佐世保や横須賀に寄港する事もあるのだろう。

フランスやドイツの名前も挙がっているが……、まあ、その辺りはどうでも良いな。

ともあれ、防衛と外交は裏表の関係にあり、イギリスはその辺りを上手く使うことに定評がある。クワッドにイギリスが加わってクインテットになるのか、クインティプルになるのか。その上で貿易面でも関連を深めようというのだから、軸足をEUからアジア方面に延ばす姿勢を示したことは間違い無かろう。

イギリスの狙い

元々、イギリスとTPP参加国との貿易額はそこそこの額となっている。

 イギリス政府は週明け月曜日に、今年のTPP委員会の議長国である日本などと電話会談を行って、TPPへの参加を正式に申請します。発足メンバー以外からのTPPへの参加申請は初です。

 去年、イギリスとTPP参加各国との貿易額は合計で1110億ポンド=およそ15兆8000億円に達していて、イギリス政府としてはこれをさらに拡大していきたい考えです。

「TBS NEWS”英・週明け TPPへの参加を正式に申請へ 発足メンバー以外から初”」より

イギリスの最大貿易相手国は相変わらずアメリカで、ドイツ、オランダ、アイルランドと比較的近隣の諸国と貿易をする傾向にある。

イギリスの貿易輸出額は4700億ドル(約49兆3000億円)で、貿易輸入額は6960億ドル(約73兆円)となっているので、増えているとはいえ、全体の割合から考えればそれ程多い訳では無い。

ただ、イギリスの事情としてはEU脱退に伴う関税増加の影響は避けられず、今後成長が見込まれるアジア方面に力を入れていくことは、戦略としては分かる。その為の安全保障環境の構築というのは、当然のことなのだ。

更に言えば、アメリカは支那との貿易を制限する方向に向かい、「人権カード」によって今後、制裁は避けられない情勢になりつつある。つまり、大きなウェイトを締める支那との関係の穴埋めをする場所を早急に模索する必要があるのだ。

空母の派遣というのは、それなりのコストを必要とする。つまり、その見返りが無ければ出すはずが無いのだ。

台湾は絶妙なタイミングを

さて、では台湾はどうだろうか。

台湾のTPP参加「最も有利なタイミングで正式に申請へ」=外交部

2021/02/02 15:50

外交部(外務省)は2日、英国が環太平洋連携協定(TPP)への参加を申請したことについて、台湾の加入に向けたきっかけになるとの考えを示した。政府は今後、最も有利なタイミングで正式な申請を行う方針だとしている。

「フォーカス台湾」より

直ぐに申請をすると言うことでは無いが、「最も有利なタイミング」で申請をするという事を表明した。つまり少なからず入る意思はあるのだと。

郭氏によれば、現在、各加盟国と「非公式な交渉」を進めている段階。ただ、台湾が東京電力福島第一原発事故から続けている福島など5県産食品の禁輸措置は台日間の貿易における重要課題だとし、高度な自由化を掲げるTPPに加入するには克服しなければならない貿易障壁だとの見解を示した。

「フォーカス台湾”台湾のTPP参加「最も有利なタイミングで正式に申請へ」=外交部”」より

ただし、課題もあるので、この辺りは解消していかねばならないだろう。この禁輸に関してだが、どうやら台湾の「民意」というヤツが影響しているようだ。

 台湾は2011年3月の原発事故後、福島、茨城、栃木、群馬、千葉各県産の酒類を除くすべての食品を禁輸とした。5県以外からの輸入でも、産地証明書の発行手続きを求めている。

 緩和に向けた動きもあったが、18年11月の住民投票で有権者の多数が禁輸の継続を選択。当局は2年間は世論の意向に反する政策はとれなくなったが、今年11月末でその縛りが解けた。

「朝日新聞”台湾の日本食品の禁輸、いつまで 世論に揺れる蔡政権”」より

台湾の中に支那の影響が残っている事は間違いがない。こうした住民投票においてどれだけの工作が影響しているかは分からないが、支那や韓国が禁輸を続けている状況を見ながらという蔡英文政権の立場はなかなか政権運営に苦心しているように見える。

「親日だから」という括りで台湾を判断するのは間違いだろう。科学的なデータを見れば、禁輸を続ける意味は無いのだから。

日本は立場を明確にせよ

ともあれ、イギリスと台湾はそれぞれ方針を示してきて、これが「自由で開かれたインド太平洋」に関わってくることは疑い様が無い。

特に台湾は、支那から侵攻されるリスクを負っていて、死活問題となっている。当然、独力で台湾を守るということは不可能なので、台湾はアメリカにも期待しているが、そのアメリカを含んだクワッドの枠組みにも期待をしている。そりゃそうだろう、直ぐ側にある日本が台湾の防衛に力を貸してくれるのであれば、それに越した事は無いからだ。

そして、台湾にとって重要なのは沖縄に駐留するアメリカ軍と自衛隊である。即応体制にあるか?が、防衛面で非常に大きな意味を持っているのである。

それ故に沖縄に海兵隊のカウンターパートとなる「水陸機動団」が来ることに、支那が強烈に反応するワケだ。

こうした問題は、日本政府が明確に態度を示せば多くの部分が解消するだろう事だ。もちろん、憲法を改正して、自衛隊の交戦規定を適切に修正する必要がある。そしてこれが国益に関わる問題である事を、日本国民こそが理解し、早急に憲法改正に向けた圧力を強めていくべきなのだ。

結局、クワッドにせよTPPにせよ、日本がイニシアチブをとっていく立場になるのだ。アメリカの大統領の職は幸か不幸かリーダーシップのない人物に任されてしまった。菅義偉氏がその器かどうか?という点はちょっと不安ではあるが、是非とも頑張って欲しい。

追記

一つ忘れていたが、こんな話もあったので紹介しておきたい。

【独自】米、5G開発へ多国間基金…日本や英豪と対中連合

2021/02/01 05:00

米国政府が高速・大容量通信規格「5G」の技術開発や機器供給網の強化に向け、多国間で利用する基金を設立することがわかった。英豪など機密情報を共有する英語圏5か国「ファイブ・アイズ」に加え、日本の参加を想定している。中国製機器の普及を阻止するため、関係の深い国と対中連合を形成し、5G開発の主導権を握る狙いがありそうだ。

「讀賣新聞」より

NTTの名前が挙がっていたこともあったが、とにかく5Gを支那に握られるというのは戦略上もマズイという判断があるようで。

英国はなぜ日本を諜報同盟ファイブアイズに招き入れようとするのか

1/22(金) 6:02配信

ファイブアイズ(Five Eyes)は、米国、英国、カナダ、豪州、ニュージーランド五カ国から構成され、政治的、軍事的な情報を共有する同盟である。

~~略~~

しかし、ファイブアイズを取り巻く国際環境が急激な変化を遂げ、21世紀になってインターネットなどの情報通信技術(ICT)が急速に進化しつつある現在、情報共有同盟であるファイブアイズも、それらの変化に柔軟に適応せねばならず、同盟として大きな過渡期を迎えつつある。

「yahooニュース」より

この話には、上に紹介した記事にも言及されているのだが、ファイブアイズとの関連が深い。情報共有と、通信機器の整備は切っても切り離されない関係にある。

分かり易い構図ではあるが、クワッドを推し進めるのであれば、これももちろん影響してくる。そうなってくると、電波利権へのメスは必須で、槍玉にあがってくるのは日本の既得権益にしがみつくメディア、そしてその中で大きなシェアを持つNHKだろう。

菅義偉政権が何処にメスを入れようとしているのかを考えると、日本が何処に向かいたいのかは理解できる話じゃないのかな。このブログでは菅義偉氏に結構厳しい立ち位置なのだけれど、やるべき方向をしっかり理解しているという点では評価しているんだ。

コメント

  1. 『TPPとクワッドと』にて

    ☓米空母クイーンエリザベス

    ○英空母クイーンエリザベス

    かと思います。些末ですが…

    • ありゃ、大変失礼いたしました。
      修正させていただきました。

  2. 支那に圧迫されている日本にとっては基本的には非常に良い流れですね。

    イギリスのQUAD&TPP加入はそんなにハードル高くないと楽観してますが、台湾のTPP加入には支那が相当のチャチャ入れてくるのは必至なんで予断を許しませんね。
    そして、QUAD+αの筆頭は台湾であるのが理想と考えますから、こちらの方はアメリカが台湾を独立国として認め米台同盟を結ぶくらいの覚悟が必要でしょう。
    バイデン大統領にそれだけの資質と覚悟があると思えないのが懸念されます。

    QE打撃群の南シナ海・東シナ海派遣はアメリカ空母打撃群と同調し、それに日本の自衛隊が加わり合同演習すれば、支那に対しかなりの抑止圧力となるので歓迎ですね。(オーストラリア・インドも参加が望ましい)
    相乗的にASEAN-Sea連合諸国に光を当て勇気を与え、結束を高める効果として期待できると思います。(未だにフラついてる国がありますけど)

    もはや日本の進むべき道は国際的な支那包囲網の旗振り役くらいを覚悟するしかないのですが、その前に親中派自民議員・左派野党・左派メディアを一掃してないと厳しいですね。

    • この体制がいつまで継続できるかはわかりませんが、日本に滞在するであろう空母QEに、アメリカ軍のアメリカ級強襲揚陸艦、そして空母仕様に改修されている護衛艦「いずも」「かが」。
      この4隻が何れもF-35Bが着艦できる仕様になっていることで、日米英連合軍が切れ目なく空母を提供できる環境に。

      アメリカがどこまで踏み切れるか?だけれども、バイデン氏は「ハイハイ」となんにでも署名するような状態なので、叩き上げのオースティン氏が国防総省長官に就任し、トランプ氏の辞任に伴って内部に多少の混乱はあっても機能していくでしょうから、アメリカ軍がしっかりした体制であれば、バイデン氏は大した障害にはならないでしょう。