まあ怖い。
中国国防省「台湾の独立は戦争を意味する」
1/29(金) 2:44配信
アメリカのバイデン政権が台湾との関係を重視する姿勢を打ち出す中、中国国防省は「台湾の独立は戦争を意味する」と強くけん制しました。
「yahooニュース」より
昨日の記事にも関係してくる話だが、簡単に言えばアメリカに対する支那の牽制である。
独立へ向かう台湾
周辺諸国には強いアプローチ
昨日は韓国に関して言及した。
韓国は完全にレッドチームなので、「ハイ喜んでー!」と尻尾を振った様子にも言及した。
インドネシア 中国製ワクチンを配布開始
2021-01-06 18:43
インドネシアで3日から、全国34の州と地域に向けて、中国製の新型コロナウイルスワクチンの配布が始まりました。
「CRI Online」より
中国華為、ASEANアカデミーを開所
2021/01/28(木)
中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は25日、インドネシアでファーウェイ・ASEANアカデミー・エンジニアリング・インスティテュートを正式に開所した。テンポ(電子版)が同日伝えた。
「NNA ASIA」より
インドネシアも同様である。
インドネシアに関してはコチラにも言及したね。
反発する台湾
こうした支那に尻尾を振る国が多い中で、台湾は支那に「これ以上浸食されたら」という危機感がある。そもそも台湾は既に独立した国である。ただ、多くの国々が支那との約束を守って独立した国として認めていないだけだ。
相互主義に基づけば、支那は約束を守る国ではないのだから、他国も支那との約束を守る必要は無い。台湾は「国」である事を認めれば良いのだ。大体、統治する政府が存在し、独自の法体系を持ち、軍隊及び警察権を持っているので、国の要件を満たしているのだ。これで国ではないというのは、ちょっと無理があるだろう。
中国「台湾独立は戦争を意味」米新政権と台湾の接近強くけん制
2021年1月28日 20時20分
中国国防省は、中国軍が台湾海峡で行っている軍事活動について、外国の干渉や台湾独立勢力の動きに対応するものだとしたうえで「台湾独立は戦争を意味する」と述べ、武力行使も排除しない強い姿勢を示しました。アメリカのバイデン政権と台湾の蔡英文政権の接近を強くけん制した形です。
台湾軍によりますと、中国軍機による台湾空域への接近は、このところほぼ毎日確認されていて、1月23日には爆撃機など13機が、24日には戦闘機など15機が、台湾南西の空域を飛行しました。
「NHKニュース」より
ここのところ、台湾海峡に向けて支那人民解放軍機が何度も飛来していて、完全に台湾を挑発に来ている。
中国軍機の多数侵入、台湾が確認 2日連続
2021年1月25日
台湾国防部によると、24日に中国軍機15機が侵入した。これ以前にも同様の訓練飛行があり、米政府が警告を発していた。
「BBC」より
当然ながら、台湾側もこれに対抗せざるを得ないので、アメリカとの連携を活発化させようという動きがある。幸いにしてトランプ氏の最後の置き土産の中に、台湾との連携を深める話があった。
米国務長官、米台関係に制約不要と 台湾との公的接触規制を解除へ
2021年1月10日
米国務省は声明で、台湾当局者との接触に関する「自主規制」は、台湾に対する自国の主権を主張する中国政府を「なだめる」ため数十年前に導入されたものだと説明。現在は「無効」だとした。
「BBC」より
アメリカは防衛ラインに台湾を組み込む方針を明確にすることで、韓国外しの流れにも乗りだした模様。これがバイデン氏に受け継がれるか?は怪しいところだが、少なくとも当面は置き土産の効果によって、この方向に進むより他無い。
台湾、初の「自前」潜水艦を着工 中国は猛反発
2020/11/24 16:20
台湾の総統府は24日、自前による初の潜水艦の建造を、南部の高雄市で始めたと発表した。合計8隻を建造する。2024年の完成、25年の就役を目指す。中国の軍事的圧力が強まるなか、新たな潜水艦で防衛力向上を狙う。中国は、潜水艦計画に激しく反発している。
「日本経済新聞」より
台湾の海軍、新しい国産攻撃艇を初公開
2021/01/27 19:43
中華民国海軍は27日、南部・高雄市の左営軍港で訓練を実施し、海軍陸戦隊(海兵隊)が新しく導入した国産の攻撃艇M109をメディアに初公開した。主に港湾の防衛や偵察巡視に当たるという。
「Japan.cna.com」より
また、台湾は自前でも兵器を調達する方向で舵を切っていて、完全に対立する構図となりつつある。


この他にも、台湾にはアメリカ製のM1A2「エイブラムス」戦車を108輌と携帯型地対空ミサイル「スティンガー」250発、攻撃用ヘリコプターAH-64E「アパッチ・ガーディアン」30機など、最新式の兵器をアメリカから導入している。
台湾にとって非常に高コストなこれらの兵器を買うことは、アメリカと連携していつでも部品の供給を受けられる体制の構築を意味する。
台湾は、既に支那人民解放軍の陸軍部隊が上陸してくることを想定しているのである。
信用出来ないバイデン氏
ところが、現状でアメリカは頼りになるが、バイデン氏は信用出来ない。
米国務省 中国に台湾への圧力停止要求 前政権方針継続の姿勢
2021年1月24日 14時44分
アメリカ国務省は中国に対して、台湾への圧力を停止するよう求める声明を発表しました。中国との対立を深めたトランプ前政権は台湾との関係強化を進めてきましたが、バイデン新政権もこうした方針を継続する姿勢を示し、中国をけん制した形です。
「NHKニュース」より
NHKなどは、アメリカからの報道を鵜呑みにして、バイデン政権でも前政権の方針を引き継ぐような姿勢を見せているとしている。
確かに、アメリカ国防省は台湾との関係維持を示唆した。
声明では、台湾など近隣の国や地域を威嚇しようとする中国の継続的な行動に懸念を持っていると指摘したうえで、中国に対して、台湾への軍事、外交、それに経済による圧力を停止し、民主的に選ばれた台湾の代表者との対話を進めるよう、強く求めるとしています。
また、アメリカはインド太平洋地域における安全保障などのために台湾との関係を深め、同盟国などとも協力していくとしています。
「NHKニュース”米国務省 中国に台湾への圧力停止要求 前政権方針継続の姿勢”」より
ところが、このコメントに注目して頂ければ分かると思うのだが、今回、アメリカは台湾を「国」という明確な位置づけをせずに、「地域」というニュアンスを残してしまった。
これはアメリカ民主党政権の意向を汲んだモノであると考えられ、文言の調整で揉めたのでは?という風に感じている。実は、バイデン氏は今のところ国防にアクセスする権利を貰えていないらしいという噂があって、ペンタゴンとの関係は必ずしも良くない模様。
かなり心配なことだが、「強いアメリカ」は幻想になりつつあるのだ。
インドが反発
ただ、アメリカの為体を見せる一方で、救う神もいるらしい。
中国が言えば言うほど逆効果か-台湾巡る圧力にインド反発
2020年10月12日 16:04 JST
世界に対し台湾は国ではないと中国が言えば言うほど、中国と対立する国が台湾を国家として扱うようになっている。
中国の在インド大使館は台湾の建国記念日に当たる「双十節」(10月10日)を控え、インドメディアに対し台湾を国として捉えたり、台湾の蔡英文総統を一国のトップと見なしたりしないよう求める書簡を送付したと報じられた。
「Bloomberg」より
現時点でのインドの態度はハッキリしないが、継続しているものと考えれば、インドは台湾に対して一歩踏み出した立場を表明したと考えてイイだろう。
インドがこの様な立場を示した背景には、クワッドが関わっていると見て良い。つまり、これは安倍氏とトランプ氏の置き土産を、「俺も貰っているぜ」と表明したわけだ。
これに先駆けて、台湾はパスポートを一新するという報道があった。
台湾、新しいデザインのパスポート披露-中国と区別しやすいよう工夫
2020年9月2日 16:07 JST
台湾は2日、デザインを新しくしたパスポート(旅券)を披露した。海外旅行中に市民が中国人と間違えられないよう工夫が施された。新しいパスポートは来年1月から発行される。
パスポートの表紙に台湾の正式名称「中華民国」が漢字表記で大きく記されているのは変わらないが、そのすぐ下の英語大文字での表記「REPUBLIC OF CHINA」はなくなる。
「Bloomberg」より
ちょっとした意識付けの問題ではあるが、明確な意思表示でもある。

左側が古いもので、右側が新しいモノだ。こんな感じのパスポートになったワケだが、大きな違いは台湾の文字が大きくなったことと、中華民国の英訳を省いたことだろう。実は、支那はCRP(People’s Republic of China)という表記なのだけれど、台湾はRepublic of Chinaであった。これだと漢字を使わない国に行ったと時に混同されやすいそうな。
アメリカ海軍の動き
アメリカの動きがどうなるか?によって、今後の台湾の行く末が注目されるところだが、アメリカ海軍は少なくとも現状の方針を継続するだろうと予想される。
米海軍の2隻が台湾海峡を通過
2020/12/31 20:31
米海軍第7艦隊は、ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」「カーティス・ウィルバー」が12月31日、台湾海峡を通過したと発表した。ロイター通信によると、2020年に米海軍艦艇が台湾海峡を通過したのは13回目という。台湾周辺では米中両軍の動きが活発になっており、緊張状態が続いている。
「讀賣新聞」より
アメリカは去年からこうした動きを進めていて、一応バイデン政権もこの流れを継承すると表明している。
牙を剥く中国、「海警法」のとんでもない中身
2021.1.28(木)
日本の大手メディアでも大きく報道され注目を集めている中国の「海警法」が全人代(全国人民代表大会)常務委員会で可決され、2月1日から施行される。
「JB press」より
海警法の改正は、何も日本の尖閣諸島に纏わる動きと連動して出されたのではなく、寧ろ台湾の延長線上に尖閣諸島があるという位置づけで行われている。
もちろん、無人の尖閣諸島を制圧することの方が容易ではあるが、支那の核心的利益は台湾の併合であり、尖閣諸島はその行きがけの駄賃程度の話でしかない。
日米防衛相が電話会談 “尖閣諸島への日米安保条約適用”確認
2021年1月24日 18時19分
岸防衛大臣はアメリカのバイデン政権で新たに就任したオースティン国防長官と電話で会談しました。海洋進出を強める中国を念頭に、沖縄県の尖閣諸島がアメリカによる防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象であることを確認しました
「NHKニュース」より
日米の防衛相会談において、わざわざ尖閣諸島の話を出した背景には、こうした台湾を巡る一連の話がリンクしている。
正に、台湾海峡波高し、尖閣諸島もこれに同じというわけだ。
独立しかない台湾
そんな訳で、対立を深めているように見える台湾と支那との関係ではあるが、台湾にとってはもはやその道しか残されていない。
コチラの記事で馬祖列島の話に触れたが、いよいよ対立を深めてきていてあちらこちらできな臭い状況が発生してきている。
支那が海洋覇権を拡張するためには、台湾も日本も邪魔なのだ。

支那が海外に出るためには、蓋をしている日本と台湾の間を通過していく必要がある。しかしこれは何れかの領海内を通過するという意味であり、特に潜水艦などが通航する場合には海上に出たままである必要があるため、作戦上の支障がある。
どうしても邪魔な2国を手中に収めるというのは、支那にとって核心的利益なのである。
台湾への脅しは、そのまま日本への脅しでもある。日本は、先ずは台湾を「国」と認めるところから始める必要があるだろう。
コメント
木霊さん、おはようございます。
バイデン新大統領の出方を試す目的で戦闘機・爆撃機を侵入させているのですが、トランプ前大統領の強力な置き土産「公的接触規制解除」も具体的な行動で示さないといずれ形骸化する恐れがあります。
議会は超党派でこれを支持していますし国民の支那への警戒感・嫌悪感が増していますから、バイデン新大統領は迂闊に緩和したり支那とディールしたりはできないでしょうけどね。
ただ、所詮は張り薬でありますから効能が切れると考えて、次の大きなステップに踏み出すには「台湾独立認可・米台同盟締結・在台米軍駐留による安全保障」に進むしかないと思いますね。
この為にはバイデン政権&民主党内の親中派をパージするくらいの勢いが必要なんですが、「ウィグル大量虐殺認定」という人権問題と武漢ウィルス責任追及から国際社会と共同できるかがポイントじゃないでしょうか。
支那の残虐な独裁支配体制と邪な覇道主義に対し、西側諸国を巻き込み強く連携しプレッシャーを与えて台湾独立は「自由主義社会の最重要命題であり象徴」と位置づけできるようにして進めて欲しい。
僕達個人は心情的に台湾にエールを送るくらいしかないのが悔しいけど、第1列島線に関しては日本も台湾と運命共同体のはず、日本政府も早く強い態度で支那を牽制すると決めないとね。
親中派の徹底排除と共に経済界には「人質になりかねない」と撤収義務を負わせる政策が必要ですね。
どうなるんでしょうかね。
バイデン氏、対支那政策に関して、全般的に見直す姿勢を見せているわけですが、厳しい方向に向かうことはないでしょう。
そうなると、トランプ氏が積み上げてきた実績が崩されることはあるのでしょうね。
ただ……、きっとバイデン氏、軍事に関してはかなり疎い人物でしょうから、軍事関連は丸投げして「予算だけ削減しろ」というとんでもない流れになるのでしょうかねぇ。
そして、このタイミングでミャンマーのクーデターが来てしまいましたので、更に大変な舵取りを迫られる事になりそうですよ。