「邪教」法輪功と、行方不明になる学習者達

支那

支那にとってのタブーは様々あるが、「六四天安門」「チベット」「ウイグル」「文化大革命」「法輪功」と、この辺りのキーワードは支那からほぼ検索できないと予想される。案外、Googleさんも嫌がるかも知れないが。

駐日中国大使館も警鐘、地下活動を続ける「邪教」法輪功とは?

2020年11月26日 06時00分更新

「『法輪功』とは、いったい何か。一口で言えば、中国の『オウム真理教』です」と、1ページを割いて説明するのは「中華人民共和国駐日本国大使館」の公式サイト だ。その文末には、「法に基づいてカルト教団である『法輪功』を取り締まり、厳しく打撃を与えることは、国民の生活と生命安全を守り、正常な社会秩序を維持するためなのです」と結ぶ。

「ASCII」より

で、最初に紹介するのは、ASCIIの記事だ。

引用部分はなかなかインパクトがあるが、記事の内容はダイヤモンドオンラインからの転載らしい。しかし、ASCIIは何を考えてこの記事を転載したのだろう??

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法輪功がタブーである理由

支那吉林省出身の李洪志が創始

その昔、少林寺拳法というのが流行ったことがあった。

「支那4000年の歴史」と言われていた時代に、支那発祥の武道だと宣伝されて急速にその支持を拡大したのだが、じつはこの少林寺拳法の発祥は日本で、発祥年は1947年だとされている。驚きだね!

この少林寺拳法を作り上げた宗道臣はなかなか立派な人物だったらしく、岡山県出身の人物であるが支那の特務機関出身の人物である。そして、戦後の日本に渡って香川県多度津町に金剛禅総本山少林寺拳法を創立。武道を通した人の道を説く事にその生涯を費やしたといわれている。

なお、支那の一部で武道として取り入れられている小林拳とは無関係であるとされている。ただまあ、支那武術の流れを汲むというか、全般的に似たような構造になっているとは思う。個人的な感想ではあるが。

で、法輪功の話に戻るが、実は法輪功もこの手の武術の流れを汲む気功法の一種である。もうちょっと正確に言うと、太極拳などに分類される武術をルーツとした気功法の延長線上にある存在で、1990年代初頭に支那吉林省出身の李洪志氏が創始したものである。随分と最近の話だ。

道徳的な枠組みである真・善・忍の理念を日常生活の指針とし、4つのゆったりとした動作と瞑想から構成されるのだが、比較的思想的な部分に重点が置かれて、「文化大革命で失われた精神を埋める」と銘打たれている。

しかし、これがいけなかった。

コンセプトとしては、当時の支那人にうけが良く、中国古代からの道教、仏教、儒教に通じる修行または自己修養を「学習」する学習者(法輪功を信仰?する人達のことを指す言葉)達は1998年12月には7000万人以上に増殖したとされている。たった7年で7000万人を超えたというから、恐ろしい増加速度だね。

意外なことに当時の支那共産党は、この流れそのものは否定しておらず、国営テレビで「世界で一億人が法輪大法を学んでいる」と宣伝したほどであった。

ところが、ある日、支那共産党の指導者にとって、この法輪功の学習者達の存在が脅威に変わった。1999年7月20日に法輪功を邪教と認定して、弾圧するに至ったというのである。時の支那の指導者は江沢民、その人であった。

支那駐日大使館での説明

さて、冒頭のニュースに戻って説明するが、そうした流れを汲んでいるのが支那駐日大使館の説明である。

「法輪功」とは何か

「法輪功」とは、いったい何か。一口で言えば、中国の「オウム真理教」です。その教祖は現在アメリカにいる李洪志という人物です。「法輪功」も「オウム真理教」も他のカルト集団と同様ですが、教義や教祖への絶対服従と絶対崇拝を要求し、信者にマインドコントロールを施すのです。

「法輪功」の教祖である李洪志はまず「善良」を看板にして、「心を修練し、体を鍛える」、長期にわたって「法輪功」を修練すれば、「薬なしで病気を癒し、健康になる」などと口説いて入門させます。続いて彼の書いた「経書」を読ませ、さらに、「地球は爆発する」など「世界の終末説」をばら撒き、教祖のみが世界を救い、「人を済度して天国に行かせる」と唱え、信者たちを恐怖のどん底に陥れて狂乱させます。その結果、信者は教祖に絶対服従するようになり、善悪の判断能力を失い、己を害し、他人を害するなど、極端な行動に走ってしまいます。

「china-embassy」より

恐ろしい話だが、大使館が公式にこの様な説明をしている。なかなか徹底した話である。

事実が物語っているように、「法輪功」は日本国民に嫌われる「オウム真理教」と同様に、人権を踏みにじり、社会に危害を与える紛れもないカルト教団そのものです。中国政府は信教の自由を尊重します。しかし、他の国と同様に、カルト教団に対しては決して座視することは出来ません。国民の強い要望に答え、法に基づいてカルト教団である「法輪功」を取り締まり、厳しく打撃を与えることは、国民の生活と生命安全を守り、正常な社会秩序を維持するためなのです。

「china-embassy」より

支那共産党がどの口で人権を語るのか理解できないのだが、自分たちの方針と合わない団体をカルト教団認定するというのは、支那共産党にとっては当たり前の事である。

それでも、国家転覆を計画していたオウム真理教と同列に扱うのはどうかと思うのだが……。

このロジックでいくと、焼身自殺をして社会に訴え出るという手法を使っていたチベット人達も「狂信者」で「カルト教団」ということになる。

捜査令状無しの逮捕、拘束、収容所送り

しかし、仮にそういったカルト教団であったにせよ、学習者達を捜査令状無しに逮捕し、拘束死、収容所に送るというのは、人権という観点から見てもあってはならない事である。

中国 14組織が「邪教」指定

2014年06月04日16:02

中国山東省招遠市のマクドナルド店内で5月28日、中国政府が「邪教」に指定している宗教集団「全能神」の信者6人が布教拒否の女性客を殴り殺すという事件が起き、邪教に対する注目が高まっている。邪教とは、「宗教や気功などの名を悪用し、教祖を神格化し、迷信的な邪説を利用、流布するなどして、他の人を勧誘、騙し、信者をコントロールし、社会に危害をもたらす違法組織」のことだ。

~~略~~

中国では現在、呼喊派、徒弟会、全範囲教会、霊霊教、新約教会、観音法門、主神教、被立王、同一教、三班僕人派、霊仙真仏宗、天父的児女、達米宣教会、世界以利亜福音宣教会の14組織が「邪教」に指定されている。

「人民網」より

なお、支那では14の組織が邪教認定されているようだが、その中には何故か法輪功はリストアップされていない。調べて見るとこのほとんどがキリスト教系の組織であり、邪教=キリスト教という感じの設定になっているようだ。

個人的にはこれは割と腑に落ちる。キリスト教は全ての上にイエス・キリストありというスタンスなので、憲法の上にある支那共産党にとっては、自分より上に設定される存在というものにそもそも相容れない。故に、支那では基本的に宗教は禁じられている。

ただ、では法輪功が邪教であるという設定は一体何処から来ているのだろうか?

宗教教育や献金受領も禁止 中国、外国人の宗教活動を制限する草案発表

2020年12月3日11時47分

中国はこのほど、国内における外国人の宗教活動を厳しく制限する新しい規制の草案を発表した。専門家らは、この規制により中国における宗教活動がさらに困難になるとみている。

「CHRISTIAN TODAY」より

実は、最近支那では更に宗教に対する締め付けを強めてきている。あらゆる宗教が、支那共産党にとっては都合が悪いのである。

そして、宗教に従事する人々は、今後は法輪功の学習者達と同じ運命を辿る可能性が高いと思われる。つまり、捜査令状無しでも逮捕され、起訴され、収容所に送られるのである。その先には何があるのか、言うまでも無いことだろう。

法輪功がカルト教団であるか否かは関係がない

そもこの話、法輪功がカルト教団であり、学習者達が狂信者であるか否かは、余り関係がない話である。

それでも中国国内ではひそかに法輪功愛好者たちの活動は続いており、法輪功の理念や「中共(中国共産党)滅亡」「中共へ天罰を」などの政府批判を1元札や10元札など小額紙幣を中心に印字して流通させている。

「ASCII”駐日中国大使館も警鐘、地下活動を続ける「邪教」法輪功とは?”」より

支那共産党というのは、いってみれば一神教なのである。従って他の宗教を認めることはできない。法輪功は厳密に言うと宗教ではないのだが、支那共産党にとってはその事も関係がない。一定の支持を持つ組織の存在が許せないのだ。単にそれだけの話なのである。

もちろん、人権などと言う寝言は通用しない。

法輪功が、中国政府が主張するようなカルト集団、危険な宗教かはここでは言及しないが、事実として言えることは、中国以外で活動が禁じられている国が少ないということだ。

「ASCII”駐日中国大使館も警鐘、地下活動を続ける「邪教」法輪功とは?”」より

故に、他国の動向に関わらず、支那共産党にとって法輪功は滅ぼし尽くさねばならない対象となるのである。

チベット、ウイグルも同じ構図で今やブータンも

さて、そうした流れで、今困っているのがブータンであると言われている。

中国がインドやブータンとの係争国境近くで「村」建設か 衛星写真が捉える

2020.11.25 Wed posted at 16:30 JST

香港(CNN) 中国がヒマラヤ山脈にあるインドやブータンとの国境付近の地域で建設活動をしていると見られる様子を衛星写真が捉えていたことがわかった。この地域は2017年にインドと中国の間で1カ月間にわたるにらみ合いが続いたドクラム地域の近くにある。

「CNN」より

この話は11月25日頃の話である。

ハッキリした事はわかっていないが、いつもの支那のやり方と言えばそれまでだろう。そして、支那共産党に都合の悪い団体であれば、チベット人やウイグル人達と同じ運命を辿るのである。ああ、内モンゴルも似たような話があったね。

結局のところ、法輪功も似たようなロジックで弾圧されているに過ぎない。

人体の不思議

検索してはいけない

さて、法輪功と言えば人体の不思議展なのだが……。検索することはオススメできない。

大連にあった人体加工工場の元従業員による告白

2018年04月09日 23時33分

中国人権問題に詳しいカナダの弁護士デービッド・マタス氏は、2017年プラハでの人体標本展での展示物について、中国人であるとされる死体のほとんどが、公安、警察当局から供給されると、大紀元の取材に述べた。

中国国内外の情報によると、一時はムーブメントとなった展示品である人体標本について、共産党当局により一層厳しく弾圧され、大量に連行・失踪した法輪功学習者が多分に含まれているとみられる。

「大紀元」より

このネタで、大紀元ソースというのは実に不適切なのではあるが、ここが一番詳しいので一応引用しておこう。簡単に論点整理をしておくと、「人体の不思議展」というのが世界各国で開かれた時期があったが、これが倫理的に問題があるとして、多くの国で展示されることはなくなった。

何故倫理的に問題があるのか支那共産党は理解できなかったと思うのだが、支那以外の国では、ウケが悪かったのだ。

その理由は、展示物に人の遺体が利用されていたからである。プラスティネーションという技術を用いて、人の体組織とプラスチックを置換することで、「実物の標本」を作り上げたのである。この事は主催者側も認め、宣伝にすら使っていた。

胸くそ悪い話で申し訳無いが、大紀元というメディアは法輪功との繋がりが指摘されていて、それ故にこの手のニュースに極めて強く、それ故に信憑性について疑いが持たれてはいる。そんな訳で、別のソースを持ち出そう。

刑事告発された「人体の不思議展」――日医・懇談会でも問題視

2011年2月22日7:01PM

一月三一日に開かれた日本医師会・生命倫理懇談会では「人体の不思議展」が議題となり、「『人体の不思議展』に疑問をもつ会」の末永恵子・福島県立医科大学講師が講演。討議も行なわれた。

「週刊金曜部」より

何と珍しいことに、このブログでは滅多に引用しない週刊金曜日からの引用である。この記事にあるように左派からも生命倫理の点で疑いが持たれてしまった。

だが、事態はもっと深刻なのである。日本国内でも訴訟まで起こされたが、裁判沙汰にはならなかった。外国では訴訟によって展示が中止された事例もあるようだ。

これ以上はちょっと書く気にならないのだが、とにかくおぞましい事が行われていた疑いがある。

ウイグル人と強制収容所、そして臓器売買

さて、胸くそ悪い話は続くので申し訳無い。

法輪功の学習者も犠牲になっているとされているが、ウイグル人達も例外ではない。

この記事はNEWSポストセブンより引用なので、ネタ的な信用性という意味で少々不安かもしれないが、今や外国の複数のメディアや日本のメディアも「実際にあった話」として扱うようになっている。現在進行形なんだけれど。

このブログでも何度かこれに類するネタを取り扱っている。

このグラフが何のグラフかお分かりだろうか?実は、臓器移植に必要な待ち時間の比較なのである。アメリカやイギリスの場合、臓器移植を希望した人が実際に移植を受けられるようになるまでに1000日以上待たねばならない。

ところが、支那では僅か数週間で移植が可能なのだという。

ウイグル人達の話はこのどこに繋がるかというと、支那で「犯罪者」として収容所に送られた人々は、支那共産党から見ればストックされた臓器に等しい、という文脈に繋がる。支那は中東にもその勢力を拡大していて、ウイグル人達はイスラム教徒である事が多い。

支那では宗教が禁じられているにも関わらず、新疆ウイグル自治区に住むウイグル人達はイスラム教を信仰しており、ハラルフードと呼ばれるイスラム教の戒律によって食べることが許された食べ物を食べて暮らしている。

そうするとどうなるかというと……、「ハラル臓器」としてイスラム諸国で大変にありがたがられる事になる。

後は書きたくないので、この辺りで止めておくが、不思議な写真だけ紹介しておこう。

自治区内のカシュガル空港に登場した「グリーン通路」で、「特殊旅客、人体器官運輸通道」と書かれている。

月刊WiLL-2019年4月号:「日本はなぜ沈黙するのか、カシュガル空港の臓器専用通路の意味」(野村旗守) | SMGネットワーク(中国における臓器移植を考える会)
前号に続き、ロンドンで開設中の「中国の強制臓器収奪に関する民衆法廷」の模様を報告したい。 昨年末の第一回公聴会で、民衆法廷は「全会一致をもって、まったく疑いの余地なく、中国では強制臓器収奪が行われてきたことを確信する」──と、異例の中間報告を出した。次々と法廷に立った証人たちの証言から浮かび上がったのは、無実の罪で囚わ...

参考になる記事のリンクも張っておこう。

学習者達は未だ残っているのだろうか?

さてそんな訳で、気分が悪くなってしまったところでこの記事は終わりにしておきたいと思う。

この問題で注意したいのは、「法輪功」で検索して見つかる、「弾圧される法輪大法」「学習者の人権が蹂躙(じゅうりん)」や中国政府批判、中国を厳しく糾弾する記事は法輪功が運営するメディアが中心ということだ。

日本でも知られる大紀元、「新唐人テレビ」などがメディアの代表で、これらが法輪功関連ニュースのソースであることが多い。両メディアとも中国共産党を批判する内容が多いため、近年は“ネトウヨホイホイ”的な、中国をよく思っていない人たちを歓喜させるメディアとしても知られる。そのため、偏りを少なくするためにもソースをチェックしつつ報道に接する必要がある。

「ASCII”駐日中国大使館も警鐘、地下活動を続ける「邪教」法輪功とは?”」より

ASCIIの記事では、この様な記事の纏め方をしているが、最後に「“法輪功はオウム、危険なカルト教団”という中国の主張は、実はまったくの逆なのではないかと勘繰りたくなる。」と結んでいる。

国民の強い要望に答え、法に基づいてカルト教団である「法輪功」を取り締まり、厳しく打撃を与えることは、国民の生活と生命安全を守り、正常な社会秩序を維持するためなのです。

「china-embassy」より

一方で、支那駐日大使館の記事ではこの様に結んでいる。

「厳しく打撃を与える」という言葉の意味を、日本人が体験する事になる前に、支那との付き合い方を考え直すべきだろう。

香港の民主活動家3人に実刑判決 無許可集会扇動の罪で

2020年12月2日

香港で2日、民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)、周庭(アグネス・チョウ)、林朗彦(アイヴァン・ラム)の3氏に対する量刑言い渡し公判が開かれ、裁判官は3人に実刑判決を言い渡した。3人は昨年6月に香港政府の「逃亡犯条例」改正案に抗議して、警察本部包囲デモを扇動したとして、無許可集会の扇動罪に問われていた。

「BBC」より

日本人よりも先に、彼らがその事の意味を思い知るのかもしれないが。

コメント

  1. 共産主義は、ユダヤ人が創り出した宗教の一種。神の代わりに教義がある。
    ソ連派と中共派は宗派が違うから仲が悪い。中共は、善悪二元論を消化出来ていないから。アジアは多元論文化だから。
    とは言え、善悪二元論思想は浸透してるようで、直ぐに、路線対立するし、異端者は、魔女として狩られる。
    と、思って見るとスッキリする。

    • ソ連と中共は宗派が違うから仲が悪いというのには、なるほどと。
      苦笑しかできませんが、何というか共産主義を宗教と定義するのには、抵抗はあるのですよね。何故ならば、現実はそうではないけれども、宗教とは信者を幸せにするという最大目標があるワケですが、共産主義は端からそれを捨ててますからねぇ。人民を幸せに、などと支那共産党は考えないでしょう。
      ……いや、もしかして人民のためとか言うのかな??

      まあ、何れにしても碌なものじゃないですね、宗教も、共産党も。、