支那発、第3世代型原子炉、福建省で稼働!日本はこのままで良いのか?

支那

支那の技術で作ったら、キレイな原発なんですかね?

中国初の国産原子炉「華竜1号」、稼働開始

2020年11月28日 20:33

中国初の国産原子炉「華竜1号(「AFP」より

年間で100億キkw/時の発電が可能と言うことのようだ。

というわけで、本日は「支那」「原発」とネタ的に皆さんの琴線に触れにくい内容ではあるが、本ブログでは将来的なエネルギー政策を考える上では必要だと思って、取り上げる事にする。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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支那の独自技術による原子力発電

完全独自技術……独自??

AFPは相当力を入れてこれを紹介しているようで、27日に福建省の福清原発5号機が「グリッド接続発電に成功」と嬉しそうに報じていた。

中国の第3世代原子炉「華竜1号」、グリッド接続発電に成功

2020年11月27日 23:11

中国福建省(「AFP」より

ところで、「華竜1号」というのは一体どんな発電システムを採用しているのだろうか??

これはタービン建屋の写真のようだ。

支那ではCPR-1000という加圧水型軽水炉を運用しているようだが、これはフランス製の900MWe級原子炉をベースに作られていると言われている。ただ、CPR-1000は第2世代+の原子炉で、世界で運用されている原子炉と比較すると、技術的な側面からすると安全性が低いと考えられる。

さて、福建省の福清原子力発電所だが、以下の原子炉が運転中だとされている。

  • 1号機 CRP1000型 2013年より運転開始
  • 2号機 CRP1000型 2014年より運転開始
  • 3号機 CRP1000型 2015年より運転開始
  • 4号機 CRP1000型 2016年より運転開始

で、今回は5号機なのだが、支那の国内技術によってアレバが保有している知的財産権に抵触する部品を置き換えつつ、第3世代型原子炉に発展させたとされるACPR-1000が発表された。更に福島第1原発の事故の後に、改良を加えたACPR-1000+が発表されている。

外国にも輸出可能!

このACPR-1000+だが、支那の国産技術によって刷新されたために、他国の知的財産権を抵触せず、輸出が可能であるとされている。そして、2015年にはイギリスへの輸出をするとしてイギリスと支那の合意がなされ、アルゼンチンにも建設が計画されている模様。

この関係のニュースを探したらこんな情報が出てきた。

原発建設、日立撤退で立場強める中・仏企業連合 英国のエネルギー安全保障と脱炭素化戦略は風前の灯火

2019年1月21日(月)11時07分

日立製作所が英国における原発新設計画凍結を発表した。これにより、英国の新規原発を手掛ける企業として残った仏電力公社EDFと中国広核集団(CGN)は、資金調達方法を巡る英政府との交渉で立場が強まる。

~~略~~

EDFは、サフォーク州の「サイズウェルC」原発建設でこのRABモデルを採用してほしいと英政府と交渉している。サイズウェルCプロジェクトには、CGNも20%の権益を保有する。

またCGNはエセックス州のブラッドウェルにも原発を建設する方針で、EDFが33.5%の権益を持つ。

「Newsweek」より

この記事を読むと、どうやら建設計画はあっても実際に建設が始まったというところには至っていないようだ。

これは、アメリカの横槍でイギリスの原子力発電所建造計画が難航していることと関係しているようだ。

China General Nuclear Power accused of espionage with its adviser in the US

11:46pm, 11 Aug, 2016

China General Nuclear Power (CGN), the state-owned firm whose prospect of taking a substantial stake in a major proposed nuclear project in England has been endangered by British national security concerns, has been charged by the United States government over alleged nuclear espionage.

「South China Morning Post」より

記事を拾い読みしていくと、スパイ容疑がかけられている模様。

Four China Nuclear Industry Companies Added to “Entity List”
The Entity List, found in Supplement No. 4 to Part 744 of the EAR, permits U.S. officials to identify non-U.S. persons as subject to restrictions and licensing ...

コチラの記事はリンクだけ貼っておくが、この件で支那の企業CGNがアメリカのエンティリストに載ったと書かれている。

調べて見たら、パキスタンでは支那の原子力発電所が建設中であるらしい。

独自開発の安全性

原子力発電所の安全性については自信を持っているようで、その点については日本経済新聞が言及していた。

華竜1号は2層の格納容器を採用しており耐震強度が高く、国際的にも最高の安全基準を満たしたという。同社は「原発技術での外国の独占を打ち破り、同分野で先進国入りを果たした。『原発強国』の実現に向けて重要な意義を持つ」としている。

原発は習近平(シー・ジンピン)指導部が掲げるハイテク産業育成策「中国製造2025」の重点領域だ。58社の国有企業と140社余りの民営企業を中心に5千社余りのサプライチェーン(供給網)を構築しており、重要部品を含めて国産化率は85%超に達したという。

「日本経済新聞”中国、「独自開発」の新型原発稼働 福建省”」より

さて、この独自開発とやらが検証可能か?というと、多分不可能なのだろうと思う。言ったもの勝ちである。

何故かというと、この手の施設は大抵、国家の安全や機密に関わる重要期間として外国人などの立ち入りを厳しく禁止している可能性が高く、したがって外部からのチェックはほぼ不可能である以上は、検証は出来ないのだ。

まあ、イギリス辺りに輸出されれば、内部をチェックすることは可能かも知れないが……、不正の追及という事態にはなりにくいと思う。

日本の原発行政は絶望的

過剰な安全性能が求められる日本の原発

ところで、こんな情勢ではあるが日本国内での原子力発電所の再稼働は遅々として進んでいない。

敦賀原発 断層データ削除 原子力規制委 日本原電に聞き取りへ

2020年11月30日 19時22分

福井県にある敦賀原子力発電所2号機について、日本原子力発電が断層に関する資料のデータを一部削除し、最新の結果のみを記載したことは不適切だと、原子力規制委員会が指摘している問題で、規制委員会は記録を直接確認する必要があるとして、日本原電の本店などに聞き取りを行うことを明らかにしました。

「NHKニュース」より

こんなバカバカしいニュースが報じられたが、そもそもの「活断層」の話はなかなか根が深い。

そして「断層」のうち、特に数十万年前以降に繰り返し活動し、将来も活動すると考えられる断層のことを「活断層」と呼んでいます(第四紀(260万年前以後)中に活動した証拠のある断層すべてを「活断層」と呼ぶこともあります)。  現在、日本では2千以上もの「活断層」が見つかっていますが、地下に隠れていて地表に現れていない「活断層」もたくさんあります。

「国土地理院のサイト」より

活断層は単なる定義で、数十万年前以降に繰り返し活動し、将来も活動すると考えられる断層のことを「活断層」というらしいのだが、定義は非常に曖昧であることが分かると思う。

そして、ここを逆手にとって原子力規制委員会の耐震設計指針で12万~13万年前以降に動いた実績のある断層を活断層として定義していたのだけれど、2012年10月に、「40万年前以前」に定義を変更したようだ。

実はここに引っかかったのが敦賀原発を始めとする日本の原発なのである。

例えば、30万年前に1度だけ活動した実績のある断層が存在したとして、原子炉の寿命はたかだか40年程度である。その寿命のウチにもう1度地震がおこる可能性を考えると、結構バカバカしい基準である。

どこに線を引くか?というだけの話ではあるのだが、勝手に定義を変更して、それ以前に建てられた原発に「対応しろ」「対応出来なければ動かすな」というのは余りに酷い。

もちろん、原子力発電を使わないという選択肢を採ることが出来るのであれば、損害補填を行って廃炉にすれば良い。それもせずにただ「運転を止めろ」は横暴以外の言葉を見つけられない。

処理水が海に流せない

更に酷いのがこの処理水のニュースである。

汚染水「海洋放出」政府方針で置き去りにされる「福島・相馬」漁師たちの怒り

2020年11月30日

夏休みの思い出が深い郷里、福島県相馬市の浜を「取材」で訪れるようになったのは、2011年3月11日の東日本大震災からだ。

~~略~~

だが、津波後すぐの再起を目指した漁師たちは、約45キロ南の東京電力福島第1原子力発電所の事故に追い打ちをかけられた。東電は事故後の4月4日、原発から1万1500トンもの汚染水を、福島県漁業協同組合連合会(漁連)へ事前説明もなく海に放出。漁場の汚染と風評の広がりで、漁連は操業自粛を強いられた。

「Foresight」より

よくもまあ、こんな嘘を平気で垂れ流すなぁと、感心する内容だが、大手メディアであっても似たレベルである。

福島第一の処理水、海へ? 「菅首相の謝罪」なぜ必要か

2020年11月28日 19時00分

東京電力福島第一原発にたまり続ける処理済み汚染水の処分をめぐり、政府は二次処理後に海水で薄めて海に流す方向で最終調整を進めている。今回の政府の動きをどう考えればいいか。原発事故後の福島の魚の状況や、風評被害に詳しい筑波大学の五十嵐泰正准教授(社会学)に聞いた。

「朝日新聞」より

まあ、朝日新聞だから仕方が無いのだが、如何にも言論の誘導をというスタンスはいつもの通りだ。

しかし、現実には福島の海で採れる魚から検出される放射線物質は基準値以下が続いているし、処理水を海に流す事そのものは間違いだとは思わない。少なくとも、事故前には他の原子力発電所と同様の基準で海洋放出を行っていたのである。その基準と同じであれば、処理水を海洋放出することに何の問題があるのか、誰も説明できない。

事故後、1基の原子力発電所の建設もできない

そもそも、もはや日本国内での原子力発電所の建設というのは、技術的に失われつつある。

支那では、多数の原発を今も建設中であり、各国の技術者がそこに参加している状況にある。一方で、日本国内では今後数百年は原発の建設は困難であろうと思われる。当然、技術は失われるだろう。

「原子炉の建設技術など不要だ」と言われる方はいるかも知れない。全て廃炉にしろと。

でも、日本国内の原子力発電所が発電を行わない分、無理して火力発電所を動かしてきた実態があり、現在は新しい方式の火力発電所に刷新されつつある。

「足りているじゃないか」という主張をされる方もいると思うが、これは結果的に足りただけで、極論すれば憲法9条が日本の平和を守っていると同じ理屈である。

実際には北海道がブラックアウトしてしまった(北海道胆振東部地震:2018年9月6日に地震が発生し、停電解消は同年9月8日まで待たねばならなかった)ように、日本の電力インフラの脆弱性が露呈した。もちろん、北海道の原子力発電所が当時稼働していたら?などというような議論は意味が無いが、北海道の苫東厚真火力発電所が緊急停止した結果、北海道全道のブラックアウトに繋がってしまったのは事実である。

つまり、火力発電に頼りっきりの現状は日本にとって好ましくない。

原子力発電所に拘る必要は無いが

現状で、大型水力発電所を増やす事は現実的では無く、小型水力発電所を増やすには定期的なメンテナンスの問題もあってそう簡単ではない。

太陽光発電や風力発電は天災に対して脆弱で、既に日本各地で発生した災害で大きなダメージを受けた様子はよく知られている。

となると、残されるのは火力発電のみで、一時期は9割近くをこれに頼っていて、現状でも8割が火力発電頼みという状況である。

もちろん、火力といってもLNG火力、石炭火力、石油等火力と方式の異なる3つの発電方法を採用してはいるが、実のところ石油火力発電は既に使われなくなった発電手段であり、設備はかなり古い。減らしてきてはいるものの、使い続けるには難がある。これが未だに8.7%も担っている(徐々に減っている)というから困ったものである。

石炭火力発電はそれなりに有望なのだけれども、二酸化炭素排出量の削減という意味では(このブログでは懐疑的な立場を採っているが)好ましくないとされている。となると、期待できるのはLNG火力だけなのだけれど、そうなるとシーレーンを締め上げられるだけで日本はギブアップしなければならない現状は変えられない。

そんな訳で、少なくとも今ある原子力発電所の再稼働をしないというのは、理に合わないのである。

ただし、将来的に原子力発電に依存したくないと言うことであれば、現在頑張って開発している核融合発電にシフトしていく、金をかけて開発を加速させるというのはアリかもしれない。随分賭の要素は大きくなるが、賭に勝てれば大きな利益を得られる可能性は高い。

とはいえ、国民をそんな一か八かという賭け事に巻き込む事はできない(選挙でもやって、国民が選択すれば別だが)ので、最低でも再稼働をやれと言うことにはなる。そして、それでも足りなければ老朽化した原子炉を廃炉にする代わりに、同じ敷地内に新たな原子炉を建設(第三世代+、又は第四世代の原子炉)するくらいの事は考えるべきだろう。

尤も、新たな原子炉の建設は、安全基準が厳しくなりすぎて、採算が採れないというような話になってしまうのではあるが。

技術的に支那に負け、原子炉建設ノウハウが失われる

冷静に見て、現在進行形で原子炉を開発してくれる支那に対して、日本の原子炉建設技術や原子力科学技術は年々劣化し、多分、現時点でも負けている可能性を否定ができない。

イギリスの原子炉も、日立や東芝が撤退したことで、支那に頼らざるを得なくなった。では日本は?だって、原子力発電の技術はイギリスの方が支那より進んでいたハズなのである。それが今や、支那に頼らねば原子炉を作る事は出来ないところにまで来てしまっている。日本だって近い将来、原子炉のメンテナンスすら覚束なくなってしまう可能性は高かろう。そうなったときに、支那の技術者に原子炉のメンテナンスを頼むのだろうか?それは、国防レベルで考えたときに安全な選択肢と言えるのだろうか。

原子炉建設が行われなくなれば、少なくとも原子炉製造に関するノウハウは失われる。事実、アメリカで原子炉建設に失敗して東芝が大赤字を出した背景には、そうした事実が影響していた。原子炉の建設が出来る程度の高度な技術を持った建設技術者を、現地で雇えなかったのである。

原子炉に関する技術をどうすべきか?それは本当に真剣に考えるべきだろう。

もう、遅いのかも知れないのだけれど。

コメント

  1. 日本の原発技術が停滞するのは間違いないでしょうね。
    まぁ、新規を作れないならないなりに、その間に最終処分場の話を少しでも前に進めてほしいものです。

    • 国民的総意、あるいは政治家としての決断がしっかりなされて、廃止か継続かの姿勢はしっかり示して欲しいものです。
      個人的には、新規原子炉の建造を急いで欲しいと思っています。ただし、新しいコンセプトのものを選ぶということにして欲しいのですが。
      進歩無くして、原子力発電技術の発展はあり得ませんからね。

      ただ、もはや諦めるというのであれば、そこはハッキリ方針を示して別の路線を示して欲しいですね。
      最終処分場の話は、なかなか前に進めないようなんですけど、取り敢えず調査は始まるような感じですね。