最近、影の薄い北朝鮮の今後

北朝鮮

さて、本日はちょっと趣向を変えて最近触れていない北朝鮮について少し触れていきたいと思う。

ニュースとしては、何が良いかな……。

北朝鮮の教師、授業そっちのけでジャガイモ畑に殺到

2020年10月19日 07時20分

北朝鮮北部、両江道(リャンガンド)は、荒涼とした気候のため、稲作はできないが、ジャガイモ栽培が非常に盛んだ。

「@niftyニュース」より

え?何故ジャガイモかって?

まあ、良いじゃ無いですか。

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食料が常に不足がちな北朝鮮

ジャガイモ革命!

さて、北朝鮮の農業のやり方は「主体農業」などと呼ばれるらしく、共産党の流れを汲んでかなりメチャクチャな感じの農業政策が推し進められている。

要は、朝鮮労働党の指揮監督で農業が行われるという、そういう事になる。

そうなってくると、かつてロシアや支那で失敗したように、概念やスローガン優先で実体の伴わない農業が先行してしまって、その結果、「大失敗」を招くことも少なく無い。

故金正日総書記は、北朝鮮が大飢饉「苦難の行軍」の真っ只中にあった1990年代後半、スイスとドイツの栽培技術を導入し、この地の協同農場で実施させた。この「ジャガイモ革命」は成功を収め、道内の大紅湍(テホンダン)はジャガイモの名産地として知られるようになった。

ところが、度重なる自然災害に襲われた今年は大不作になると見込まれている。

「@niftyニュース”北朝鮮の教師、授業そっちのけでジャガイモ畑に殺到”」より

でまあ、冒頭に紹介したニュースでもこの様に触れられているのだが、実際に何度も失敗しては、指導者の思いつきで色々と試されていて、じゃがいも栽培はちょっと成功したかに見えたのだけれど、今年はかなりヤバいなんて話が出てきている。

北朝鮮、数百万人飢餓迫る 深刻な食料不足と国連機関

2019/5/3 20:12

国連世界食糧計画(WFP)と国連食糧農業機関(FAO)は3日、北朝鮮で数百万人に飢餓状態が迫っていると発表した。猛暑や洪水の影響で2018年の農産物の収穫量が490万トンと、過去10年で最低水準となったためだ。すでに人口の約40%にあたる1010万人が食料不足に陥っており、国際的な支援が必要だと指摘した。

「日本経済新聞」より

実際に、去年もこんなニュースがあったが、とにかく毎年のように「饑餓」とか「食糧不足」なんて話が出てきて、何故か国連の方から「際的な支援が必要だ」という話が出てくる。

バカも休み休み言えよ。

北朝鮮で1990年代以来の「大飢饉」の恐れ、国連の世界食糧計画が憂慮「人々は山に入って薬草を探し…」

10/16(金) 16:00配信

世界が気候危機とコロナ危機に直面するなか、ことさら危機的な状況にあるのが北朝鮮だ。このままでは再び多くの人命が失われる可能性がある。米経済メディア「ブルームバーグ」が、具体的なデータから北朝鮮の現状と未来を読み解く。

「yahooニュース」より

もちろん、今年も似たような話が既に出ている。

北朝鮮の食糧事情というのは、このように指導者の無能さと、体制の拙さによるところが大きい。ただし、それ以外の不幸な要因ももちろんある。

アメリカの大統領選挙と北朝鮮

話は変わって、アメリカの大統領選挙について。

本当はこっちを取り上げたいところだけれども、余りに怪しいネタが満載な上に、なかなか証拠らしい証拠が出てこないこともあって、扱いにくい。分かっているのは、スケジュール的に12月11日頃迄に選挙結果の認定が進んで、無事であれば12月14日に選挙人による投票が行われる。この後、翌年1月6日に開票結果が確定。大統領就任式は2021年1月20日になる……のだが、トランプ氏の法廷闘争が上手いことハマれば、これが後ろにずれ込んでいくという事になるようだ。

基本的には12月11日までに決着が付くハズなんだけど、再集計ではなく一部投票やり直しをすべし等と言うような判決が出た場合、スケジュール的には無理という事になるのだ。まあ、ハードルは相当に高いのだが。

今回、分かりにくくなってしまった選挙結果だが、一番のネックはトランプ氏が歴代大統領としては最も多くの得票を得たという事実である。71007300万人以上の支持者がいて、バイデン氏は更にそれ以上の得票数(7600万票以上)だったのだから、驚くしかない。全体の投票率は66.4%で過去最多だとされている。

だが、このトランプ氏の得票数は、「トランプ氏に大統領になって貰いたい」というアメリカ国民の明確な意思であるのに対して、バイデン氏の得票数は「トランプ氏に大統領を続けて欲しくない」という比較的ネガティブな意思表示だと考えられる。何しろ、バイデン氏自身の政治実績はほとんど知られていないから。

そうすると、7100万人の熱狂的なトランプ氏支持者をバッサリ切るという事は相当に難しい。バイデン氏の得票が怪しさを感じるのは、こうした背景があるからだ。

そんな訳で、当面はアメリカは身動きがとれない状況が続くような感じ名のだけれども、北朝鮮としては「それは困る」という事になる。

静観を続ける支那

ちなみに、アメリカ大統領選挙にあまり表だってくちばしを突っ込んでこないのが支那である。

米大統領選 中国 外務省次官「両国関係 正常発展を望む」

2020年11月5日 14時33分

アメリカ大統領選挙について、中国外務省の楽玉成次官は「われわれも関心を持っているが、まだ結果は確定していない。選挙が平穏かつ順調に行われることを望んでいる」と述べました。

「NHKニュース」より

なかなか皮肉な話だが、選挙制度など存在しない国から「選挙が平穏かつ順調に行われることを望んでいる」と言われてしまっては、笑って良いのか、呆れて良いのか、ちょっと反応に困る。

一見真っ当な発言に聞こえるけれども、支那共産党が白と言えば黒いものも白くなるのが支那の現状であり、選挙制度などは全く馴染まない国、それが支那である。アメリカ大統領選など、支那にとってはどうでも良くって、結果が分かってから対処する(もちろん、色々その前に仕込みはしているのだろう)ことで、何とでもなるという余裕があるのだろう。

バイデン氏に「幻想を抱くな」 中国共産党系新聞

2020年11月9日 17時25分

 「幻想を抱くな」と警戒しています。

 中国の「環球時報」は社説でバイデン氏が大統領になった場合、香港やウイグル族を巡る人権問題でアメリカの対応が今よりも厳しくなる可能性を指摘しました。両国関係の急激な改善を期待すべきではないとしています。さらに「アメリカに対処するには中国が強くなり、圧力に屈しない強大な存在となることが重要だ」と強調しました。

「@niftyニュース」より

なかなか興味深いニュースも出ているが、当面は支那は静観するんじゃないのかな。バイデン氏が勝った場合は「それでも間に合う」と思っているのだと思う。逆に言えば、トランプ氏が勝ちそうであれば何らかの工作をするんじゃないのかな?と。

4年前のトランプ大統領当選の際は、中国がまっさきに祝辞を述べた国の1つだった。バイデン政権を中国は歓迎していないということなのか。

「JB Press”習近平はなぜバイデンに祝辞を送らないのか”」

このJB Pressの記事は興味深かったが、トランプ氏勝利であった場合には、過去そうであったように真っ先に祝辞を贈るだろう。だが、バイデン氏勝利である場合には、放置しても問題がないのである。

北朝鮮の不幸な実情

そんな状況であるため、北朝鮮もまた動き辛い状況ではある。支那の態度がハッキリしていれば、北朝鮮もアクションを起こしやすいのだが、既に生きているか死んでいるかよく分からない金正恩氏が何か判断を決定するにせよ、材料が足りなくて判断も難しい。

ついでに言えば、時期的にはまた食料の不足する時期に来ている。これは、先ほど言及した「主体農業」だけではなく、そもそも北朝鮮の土地柄に起因する哀しい部分がある。

そもそも、朝鮮半島を日本が平和的に統治しようとした時代、「何もない朝鮮半島」に愕然としたと言われている。農業には向かず、観光名所もほとんど見当たらない。荒れ果てた神社仏閣に、ほとんど顧みられなかった文化財。

台湾統治の時もそうだったが、日本が平和的にその地を治めるためには、どうしてもインフラ整備が必須であった。搾取するにしても余りに悲惨な状況だったのだと。日本が優しかったからインフラ整備をしたという側面もちょこっとあるかも知れないが、しかしどちらかというとしっかりと稼いで貰う為にインフラ投資したという側面が強い。

結局、日本にとっては投資し損になったわけだが、そういう朝鮮半島の開発という方針を打ち立てたときに、北朝鮮側で農業をやるのは無意味だ、と判断した程度には条件が悪かったようで。北朝鮮側では主に鉱業の開発をしていたという事らしい。

国連の食糧農業機関(FAO)によれば、山国である北朝鮮で農地に適した土地は、全土のわずか22%しかない。 国際貿易から孤立していることも、同国がおもに中国からの食糧支援に慢性的に頼らざるをえない要因だ。

「yahooニュース”北朝鮮で1990年代以来の「大飢饉」の恐れ、国連の世界食糧計画が憂慮「人々は山に入って薬草を探し…」”」より

まあ、現在もこんな感じなのだけれど。

なので、基本的にはアメリカから金を引き出したいということなのだろうけれど、そんな都合良く行くわけが無いのである。

米新政権の対北朝鮮政策「戦略的忍耐」の復活も

2020/11/11 8:00

アメリカ大統領選で当選を確実にした民主党候補のジョー・バイデン前副大統領は、北朝鮮など朝鮮半島政策をどう考えているのか。2回の首脳会談を行ったトランプ大統領の対北朝鮮スタンスに変化が生じるのは間違いないが、バイデン氏は金正恩・朝鮮労働党委員長とトランプ大統領ほど向き合うだろうか。

「東洋経済」より

方向性としてはオバマ氏が掲げた戦略的忍耐路線が嬉しいと言うことになるのだろうけれど、そもそもバイデン氏はアジア方面に目を向けている状況ではない。古いタイプのアメリカの政治家なので、欧州やロシアの方向を気にしていて、北朝鮮など歯牙にもかけないだろう。

となると、北朝鮮の頼りはいつも以上に支那ということになり、場合によっては支那の属国になっても生き残ろうという路線になるんじゃないのかな。

あてにならない韓国

ところで、アメリカにも無視される状況になりつつある韓国に対してはどうなのだろう?

韓国大統領、バイデン氏と電話 対北朝鮮で協力確認

2020/11/12 11:03

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日、米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領と電話で約15分間協議した。バイデン氏は韓国を防衛する意志とともに、北朝鮮の核問題を解決するため緊密に協力する考えを伝えた。

「日本経済新聞」より

なんというか、尻尾が千切れるんじゃないか?と心配になるほど振りまくっている犬のような感じなのだけれど、何故、ムン君はここまで北朝鮮に尽くすのだろうか。

文氏はバイデン氏に祝意を伝え「朝鮮半島の非核化と恒久的な平和に向けて緊密に意思疎通することを望む」と語った。両氏はバイデン氏が大統領就任後、早期に首脳会談の機会を設ける方針を確認した。

「日本経済新聞”韓国大統領、バイデン氏と電話 対北朝鮮で協力確認”」より

ハッキリ言って、「朝鮮半島の恒久的な平和」などという言葉は、凡そどの時代でも不可能である。

こちらの記事で朝鮮半島の歴史について軽く触れているが、李氏朝鮮以前の歴史もかなり悲惨な感じなのである。常に大陸からの圧力に怯え、支那の手先として日本に侵攻するなんてこともやったけれども、結局のところ使い捨ての駒という……。

犯罪者の流刑地という時代もあったし、何というか、不幸なんだよね。

さておき、北朝鮮にとって韓国を吸収するメリットというのは、実は余りないのである。いや、農地として使える土地が広いのは多分魅力的には映ると思うのだけれど、それ程肥沃な大地というわけではないのだ。寧ろ、朝鮮半島内で自給自足するより、外国から買った方がマシという。

そんな訳で、夢のようなことをいつもほざいているムン君に対する割とリアリストな北朝鮮の指導者の判断は、常に冷たい感じである。

不確実性高まる米朝関係、試される韓国の役割

2020年11月12日

米国大統領選挙でバイデン氏の当選が確実となり、米朝関係の不確実性が高まる見通しが多い一方で、北朝鮮問題で韓国の存在が一層試されるとの見方も出ている。

「JETRO」より

韓国の常として、北朝鮮の存在をダシに国際社会に訴えかけるというやり方があったのだけれど、トランプ氏にそれを粉砕されて以降、立ち位置に困っている状況だと思う。

北朝鮮はそこに手を差し伸べるような必要はないし、使い勝手が悪いことを考えると、今後も放置プレイになる感じだと思う。金正恩氏が個人的にムン君を信頼していない点もかなり大きいかも知れないが、金正恩氏の生死が不明なので、イマイチどうなるのやら……。

取り敢えずはアメリカの大統領選挙の結果が決まるまでは動けないだろう

そんな訳で、これは僕の個人的な見解ではあるのだけれども、今までの流れからいっても当面は北朝鮮の存在感は薄いと思われる。

そして、韓国と北朝鮮との関係も当面はこれ以上進まないだろう。

金正恩氏の体重「140キロ台」 毎年6~7キロずつ増加=韓国情報機関 

2020.11.03 16:58

韓国情報機関の国家情報院は3日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の体重が年々増加し、現在は140キロ台だと明らかにした。

最大野党「国民の力」の河泰慶(ハ・テギョン)国会議員によると、国家情報院はこの日行われた国会情報委員会による国政監査で、金委員長の体重について「2012年8月ごろの90キロから8年間に毎年平均6~7キロ増加して、現在は140キロ台だ」とし、「昨年は130キロ台だった」と報告した。

「聯合ニュース」より

先日、意味不明な聯合ニュースの情報を紹介したが、「太ってきている」という情報そのものに意味は無いと思う。が、これは北朝鮮の変化は少ないよというメッセージなのだろう。だが、逆にこのメッセージをわざわざ出したということは北朝鮮に大きな変化が訪れていたと、そう読んで良いのではないかと思う。

今年も、食糧事情はかなり悪いと思われるし、肝心の支那からの支援が期待できない。何しろ、支那は洪水などの影響で非常に食糧事情が悪化すると思われ、少なくとも北朝鮮を喰わせるだけの余裕が出るかどうか。ロシアの方も望み薄である。

そうだとすると、ターニングポイントはアメリカ大統領の決定の直後という感じになるかと。それも劇的に動く感じがする。これはかなり妄想の領域に踏み込んだ予想なので、何の信憑性もない話ではあるが……。少なくともアメリカ大統領選挙までは動けないというところまでは根拠のある話だ。

ただ、北朝鮮国内情勢的に北朝鮮がそこまで待てないのではないか?というところまで来ているだろうと読んでいる。だから、少なくとも直後に動くのではないかなと。或いは、関係なく年末に事態が動く可能性はあるんだろう。金正恩体制はどこまで維持できるのか……。

何れにしても、日本にとって北朝鮮の動きはあまり歓迎できないモノになるだろうから、菅政権がそこまで折り込んでいることを期待したい。

コメント

  1. こんにちは。

    北朝鮮の軍事行動に支那北方軍区の朝鮮族や満州族も追随して…
    みたいな夢想をしました。
    しかし、北朝鮮の指揮は誰がとるんでしょうか。
    金与正なんですかね。

    • 何となく、南側は高麗連邦構想を推している感じはするんですが、北側の反応はかなり微妙な感じなんですよね。
      朝鮮半島統一というのは、それなりに分かり易い目標だと思うのだけれど、北朝鮮は一体何を目指しているのやら。
      分かりにくい話ですが、軸がハッキリ分からないと言うのは、トップ不在になったからでは?と疑ってしまうだけに、埋没している北朝鮮というのは結構不気味ですね。