首都機能移転のススメ

政策

武漢肺炎騒ぎで世間は大騒ぎしているが、僕としては少々ウンザリしてきている。確かに感染者が加速度的に増えてきていることには危機感を覚える。

しかし……、結局やれることはそれほど多く無いので、とにかく手洗いを徹底してマスクをするというこれまで通りの行動を続けるしか無いのである。あ、後は毎日のように体温計を使って検温することかな。体調をコントロールすることはとても大切である。

で、そうした「感染者1000人超え」とか、そういう話はさておき、それに付随して出てきた話を少し取り上げていこう。

自民、首都機能移転論が再燃…テレワーク拡大が追い風に

2020/07/24 22:44

自民党で、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、首都機能を地方に移転する議論が再燃している。東京一極集中を是正し、都市部の人口密集によるリスクを回避するのが狙いだ。

「讀賣新聞」より

機能を集約した方が便利である点を否定する積もりは無いが、しかし、機能集中をすると攻撃に脆弱になる面がある点は避けられない。その辺りのバランスをとるべきでは無いだろうか。

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都市機能の移転をすべきか?

副首都構想

阻止機能移転政策に関していえば、古くから何度もその手の話題が出てきてはいた。

ただ、都市機能としての東京都の便利さは他の追随を許さない部分があるので、大阪や名古屋、九州辺りも手を挙げたことはあるが今に至るまで実現する気配は無い。

讀賣新聞の記事では、自民党内で再び首都機能移転の話が持ち上がってきているというのである。その切っ掛けが武漢肺炎の流行だというのだから、なかなか皮肉な話だな。

大阪を「副首都」に、石原・橋下両知事が一致

2011年7月1日21時15分

 東京都の石原慎太郎知事と大阪府の橋下徹知事は1日、都庁で会談し、大阪を東京に次ぐ「副首都」に位置づけることで意見が一致した。

 東日本大震災後、首都機能の分散化を求める声が高まる中、首都圏での大規模災害時に大阪がバックアップ拠点となることを想定しており、橋下知事は会談後、記者団に「府市再編で大阪都が副首都を担えるよう都市機能を整備していく」と述べた。

「讀賣新聞の魚拓」より

ちょっと前の話だが、石原慎太郎氏が都知事であった時代、大阪府の橋下氏と「副首都」構想で合意していたとを報じるニュースで平成23年(2011年)頃の話である。

東京都から大阪府まで新幹線や今建設予定のリニア鉄道などを使えば比較的距離を感じさせずに仕事ができる。現在ではテレワークが発達していることもあって、更に距離感は近くなるだろう。

「どこに何を持っていくか」で揉めることにはなると思うが、こんなものはトップダウンでやっていくべきである。東京都大阪とで連携して例えば金融関係の機関を大阪府に持っていくことは寧ろ歓迎すべきだと思う。財務省辺りは大阪にごっそり移転したらどうか。

複数の機能移転

他にも、「移転する」と騒ぎになった事があった。

文化庁の京都移転延期、働き方改革で新庁舎完成8カ月遅れる見通し 22年度以降に 

2020年2月13日 8:00

文化庁が京都に移転する時期が当初予定していた2021年度に間に合わず、22年度以降にずれ込むことが12日、関係者への取材で分かった。移転先となる京都府警本部本館(京都市上京区)の改修工事と新庁舎建設が遅れ、完成は早くても22年8月と見込まれるため。具体的な移転時期は今後、国と府、京都市が協議して決める。

「京都新聞」より

おっと、この話、未だ生きてたのか!

平成29年(2017年)頃には移転の話が持ち上がっていたのだけれど、聞こえなくなってしまっていたので、てっきりお流れになってしまっていたと思っていた。

文化庁の京都移転を巡っては、17年7月の協議会で「遅くとも21年度中の移転」を決定していた。新文化庁には、長官を含め職員の7割弱に当たる250人以上が勤務し、国会対応と外交、他省庁との連携を除く全ての業務を担う予定。府警本部は新庁舎の建設工事が進んでいる。

「京都新聞”文化庁の京都移転延期、働き方改革で新庁舎完成8カ月遅れる見通し 22年度以降に ”」より

機能の一部を東京都に残して移転という話は、悪く無いと思う。

きっと、国会対応などの問題は出てくると思うのだけれど、その辺りも運用を見直すことでやれると思うのだ。アレだ、ついでに経済産業省は名古屋に、環境省を長野に、農林水産省を新潟か九州に、厚生労働省を富山に、国土交通省は東北の岩手辺りに持っていくくらいの分散っぷりでどうだろうか。

ついでに副首都機能を大阪と更にそのバックアップとして名古屋か長野に持っていくと、良いような気がする。え?エヴァのパクリだ?まあ、そういう面はある。

ただ、分散しすぎると機能性を損なう事になるので、さじ加減は難しいだろう。が、機能を分散した方が効率が良いこともある。積極的に検討すべき話では無いだろうか。

東京都ロックダウンの弊害

分散化のデメリットの話はさておき、東京都ロックダウンという話があったときに、国会は相変わらず動いていた。

しかし、国会議員は多くの人に会うということと高齢者が多い事を考えると、寧ろ高リスクグループに分類され、あの場所で続けるという意義が果たしてあったかどうか。

国会、オンライン化したい 鈴木議員が挑む永田町の常識

2020年7月22日 10時00分

~~略~~

今年3月、鈴木さんら自民党の若手議員約30人は「コロナを機に社会改革PT(プロジェクトチーム)」を立ち上げた。新型コロナの感染がさらに拡大したり、議員に感染者が出たりする場合に備えて、国会のインターネット中継を視聴すれば「出席」と認めたり、オンライン採決も可能としたりする改革案を4月、自民党幹部らに提案した。緊急事態宣言が出され、国会議員の秘書にも感染が確認された時期だ。

「朝日新聞」より

朝日新聞の記事に賛同するのは少々心理的抵抗があるのだが、しかしオンライン化が適切かどうかは議論の余地があるのだけれども、複数の会場にて議論可能なシステムにすることはできるのでは無いか、という気がしている。

そして、この記事で面白かったのは、「憲法上オンライン国会はNGだ」という認識の人がいるという点である。

国会、オンライン採決なぜできず? 憲法が壁、与野党腰重く

2020年04月12日07時17分

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国会でも密閉・密集・密接の「3密」回避が課題となっている。一部には、オンラインを活用した「遠隔投票」による採決実現を求める意見が出ているが、機運は高まっていない。憲法が議員の国会への「出席」を前提としていることが背景にある。

「時事通信」より

インターネットを使った分散国会というのには賛成できないが、3箇所から5箇所くらいの国会を開く会議場を設けて、通常は分散して議論し、年に1回集まるくらいの話にしてやれば良いように思う。

ついでに、閣僚を国会に縛り付けるようなやり方も改善した方が良い。

もちろんそれぞれの拠点の警備をしっかりしなければならないのでコストはそれなりにかかるだろうし、オンラインならではのデメリットもある。特に回線をハッキングされるようなことがあると、大惨事となりかねない。

が……、これもインターネットでは無くて、太い専用回線を繋いでしまえば良いように思う。

東京都から人が出られなくなり、入れなくなるような事態は、しっかり想定しておかなくてはならず、人口が多く人の動きの激しい東京都が感染症の犠牲になるリスクは高い。

東京都一極集中は、こうしたロックダウンだけを想定した話ではなく、様々なリスクを考慮しても宜しい状況だとは言い難い。

尤も、この手の話は結論を収束させることが極めて難しので、トップダウン方式でやると決めて突き進むしかないだろう。安倍政権ですら日本の政治は殆ど姿を変えていないことを考えると、なかなか実現は難しいのかも知れない。しかし、武漢肺炎のこの苦境を奇貨として、新しい在り方を是非とも模索して欲しいと思う。

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