敵基地攻撃能力の獲得を目指すべきではない

防衛政策

こんなタイトルを付けると、以前ならコメントでお叱りを受けたものだが。今日もちょっとお叱りを受けるのかな?

古賀茂明「愚策中の愚策だ」敵基地攻撃能力保有論に反対する理由〈週刊朝日〉

7/14(火) 7:00配信

「敵基地攻撃能力」という言葉がなくなる。

といっても、別の言葉に置き換えられるだけの話だ。「自衛反撃能力」「敵基地反撃能力」「スタンドオフ防衛」などという候補が挙がっているそうだ。いずれも、先制攻撃ではなく、自衛のための行動だと強調する意味がある。なんと姑息なことか。後ろめたいからこんなことをするのだろう。

「AERA.dot」より

何というか、タイトルを見ただけで、「はい、解散!」と言いたくなるような感じなのだが、古賀茂明氏の論説を引用させて頂いた。

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敵基地攻撃能力とはどう言うことなのか

結局、憲法9条がネックになる

どこから始めたら良いのか悩むのだが、先ずは以前書いた記事を紹介しておきたい。

まず、この話の発端はどこにあるのか?といえば、防衛大臣の河野太郎氏が「イージス・アショアの導入を断念す!」と発表したことからなのだと思う。

この事の是非は先の記事で言及させて頂いたのでさておくとして、日本がミサイル防衛構想を採用した背景について少々言及しておくことにしたい。

日本国憲法第9条には、一部の方から熱狂的・狂信的に支持されているのだが、一般的には平和憲法の象徴などと持ち上げられている。学校教育の現場でも似たような事をやっているね。

ただ、この条文、国民の生命、財産を守るという国家の責務を放棄する、無責任な側面もある点は、認めなければならない事実である。

もちろん、武力によらない防衛というのが実現できればそれに越した事は無いのだが、そんなものは吉野家に行ったら「牛丼は売りません」と言われるような話で、あ、かつて吉野家は牛肉が手に貼らずに豚丼をウリにした時期があったけれども、商売的にはかなり苦戦したようだね。

吉野家の話はさておき、「戦力の不保持」「交戦権の否認」というのは、国家としてあってはならない姿であり、国連憲章を持ち出して「自衛権の放棄はしていない」のだという判決を裁判所が捻り出さねばならない程度には、矛盾した話なのである。

国家の体を成すためには、どうしたって自衛権を放棄したという結論を出すわけにはいかないので、日本政府も最高裁判所も「自衛権は国家の固有の権利である」というところから始めて、「したがって9条は自衛権まで放棄しているわけではない」という結論に着地せざるを得ない。

だって、国家が国民を守らないと宣言したら、それはもう国家たり得ないのだから。

自衛権の範囲

さて、国連憲章が第51条にわざわざ「個別的又は集団的自衛の固有の権利」と明記した理由は、国際的に自衛の範囲について争いがあった為だ。実際に「自衛のためなら何でもOK」という言い訳に使われないように、以下の3要件を満たすこと、ということが定められている。

  1. 急迫不正の侵害があること(急迫性、違法性)
  2. 他にこれを排除して、国を防衛する手段がないこと(必要性)
  3. 必要な限度にとどめること(相当性、均衡性)

日本の平和安全法制にもこれらを更に厳しい要件が定められているのだが、ともあれ一定条件の下に自衛権の行使は国際的にもOKであるという点で合意されている。

ここを「放棄しよう」というのがサヨク的な考え方なのだが、じゃあ、放棄したら国民をどう守るのか?という点に関して彼らは言及しないのだから質が悪い。

えーと、どこの記事がいいかな。

 政府はすでに、敵基地攻撃を可能にする巡航ミサイルやF35ステルス戦闘機の取得、「いずも」型護衛艦の空母化などをなし崩し的に進めています。今後いっそう本格的な敵基地攻撃能力の保有に乗り出せば、軍事費の膨張は際限がありません。専門家は、地下や移動発射台にある敵のミサイルすべての位置を把握し破壊するのは不可能だとし、核の報復攻撃の危険も指摘しています。

 敵基地攻撃能力の保有は、北東アジアの軍事緊張も激化させます。きっぱりと断念すべきです。

「しんぶん赤旗”主張–敵基地攻撃能力”」より

「キッパリと断念すべきです」(キリッ

バカじゃないのか?

まずは現状認識を

さて、防衛白書の話は昨日触れている。

韓国も支那も大騒ぎするに至って大笑いだが、特に支那の反応はなかなか素晴らしい。

中国外務省の報道官は14日、防衛白書が中国に触れている部分について、「偏見とウソに満ちている。いわゆる中国脅威論を扇動している」と強く反発。「白書ではなく実際は黒い資料だ」と批判しました。

その上で、今年は戦後75年の重要な節目だと述べ、「日本がやるべきことは歴史を鏡にすることで、緊張をあおる間違った言動は慎むべきだ」としています。

「TBSニュース”防衛白書「白書ではなく黒い資料」中国外務省”」より

激しく日本を批判しているのだが、何処が問題だというのだろう。

防衛省・自衛隊|令和元年版防衛白書
防衛省・自衛隊が行っている広範多岐に渡る取組について、図表・写真・コラムを活用してわかりやすく紹介。

支那に関する部分は幾つかあるようなのだが、解説として「支那のミサイル戦力の近代化」という風に題して言及されている内容を少し紹介したい。

中国のミサイル戦力は、近年、急速に近代化が進展しており、15(平成27)年末にミサイル戦力の中核を担う第二砲兵がロケット軍に格上げされたことは、近代化の取組を象徴するものと考えられます。

核戦力の近代化については、政治による厳格な統制を前提として、核の抑止力を維持するため、確実な報復能力を確保する取組が行われているとされています。例えば、液体燃料から固体燃料へ、固定式から車両移動式の発射機への切替えといった残存性・即応性向上の取組が行われています。また、海軍及び空軍の核戦力についても近代化が進められています。射程約8,000kmとみられるJL-2潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載するためのジン級弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)が07(平成19)年以降4隻就役しており、射程延伸型のSLBM(JL-3)及び新型SSBNの開発も指摘されています。さらに、核兵器対応の空中発射型弾道ミサイルの開発も指摘されています。

「令和元年版防衛白書」より

色々書かれているが、一部抜粋した部分にも戦略的にミサイル開発をやっていて、これが世界各国に脅威を与えている点は明らかであろう。

そもそも、他国を攻撃する意図がなければこんな射程距離のミサイルは不要だし、それを潜水艦に搭載する必要も無いのである。なお、支那のミサイル開発費は「宇宙開発費のカテゴリー」に含まれるため、軍事費(防衛費)には計上されていない。

これで更に南シナ海での侵略行為、チベット人、ウイグル人への弾圧、虐殺に加えて香港制圧に、インドとの抗争。最近はブータンにも領有権主張をする始末だ。

中国、ブータンで新たな領有権主張…インドに揺さぶりか

2020/07/13 18:18

中国が6月以降、ヒマラヤの小国ブータン東部の領有権を新たに主張している。ブータンと、その後ろ盾のインドは激しく反発する。中国の動きには、国境地帯で軍同士が衝突するインドに対し、揺さぶりをかける狙いがあるとの見方が強い。

「讀賣新聞」より

これ、どこのことなのかについて少し。

実は、支那は以前からブータンの国土を切り取ろうとしているのだが、サクテン野生生物保護区に関してはコレまで言及した事は無かった。

2017年6月頃に支那がドクラム高原で道路建設を始めたことが切っ掛けで、インドと支那との間の緊張が高まったのだが、これがまたブータンにとっては迷惑以外の何ものでもなかったのだ。この辺りはまた別の機会にやろうかな。

ともかく、支那はこうした行為を建国以来ずっと続けてきているのだ。そして、近年特に酷い。支那と陸続きの国は特に苦労しているようだね。

日本はミサイル攻撃の危険に常に晒されている

ところで、支那のミサイル攻撃能力については防衛白書にも触れられているのだが、どんな感じなのかを少し言及しておきたい。

コロナ乗じる中国警戒 北朝鮮核ミサイル「日本射程」―防衛白書

2020年07月14日10時30分

 河野太郎防衛相は14日の閣議で2020年版防衛白書を報告した。中国が世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を契機に自らに有利な国際秩序の形成、政治・経済面の利益拡大を図っていると指摘。「重大な関心を持って注視」すると警戒感をあらわにした。

「時事通信」より

記事では北朝鮮のミサイルにしか触れていないが、防衛白書の引用した部分を見て頂ければ分かるようにミサイル開発に大きな力を割き、2019年に行った軍事パレードではその威容を世界に発信していた。

軍事パレード

あれだけミサイル部隊の宣伝をやっておいて、「私は脅威ではありません」は通用しないと思うぜ。

ちなみにコチラがその射程について示した図なのだが……。

射程範囲

ちなみに支那はこれらのミサイルの保有数を明らかにしていないが、こんな報告もある。

日本に対して量的飽和攻撃を仕掛ける程度の能力は十分にあると言える。

中国、米ロッキードに制裁 台湾の迎撃ミサイル更新受け

2020年07月14日19時25分

中国外務省の趙立堅副報道局長は14日の記者会見で、米政府が台湾の地上配備型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)の更新計画を承認したことに「断固反対する」と述べ、ミサイル売却の契約主体である米ロッキード・マーチン社に制裁を科すと発表した。制裁の具体的内容には言及しなかった。

「時事通信」より

一方で、台湾にパトリオットミサイルが供給されることが分かると、制裁を行うなどという行為に出る始末。え?記事によれば制裁内容は分からない?確かにそうだが、やらない理由は無いだろう。

愚策中の愚策には同意

そんな国に対応しなければならないので、当然、迎撃ミサイルだけで不安になった河野氏の考えは理解できる。だが、こうした攻撃力を有する国々に対峙する為に、「何を用意すべきか」という点に関しては難しい。

少なくとも自衛隊が持っているPAC-3やSM-2だけでは、とても対応出来ない。

 ここで重要なのは、敵基地攻撃実行の時点だ。相手が撃った後の反撃なら自衛戦争だが、いま議論しているのは、相手が攻撃する前の日本からの攻撃である。

 政府は、我が国に現実に被害が発生していない時点であっても、相手国が「武力攻撃に着手」していれば、相手国の戦闘機や艦船、さらには基地の攻撃も法的には可能という立場をとる。典型的には、北朝鮮が日本を攻撃するぞと言いながら、ミサイルを発射台に立てて燃料を注入し始めたという場合だ。それならいいかなと思うかもしれない。

 しかし、実際には、移動式発射装置や潜水艦から発射するケースもあり、「敵基地」以外の全拠点の動向を掴むことはできない。燃料も固体式だと準備段階を見極めるのは無理だ。万一間違った情報を基に攻撃すれば先制攻撃になり、国際法違反の汚名を着せられ、厳しい制裁を科される。

 さらに、やるときは全ての拠点を同時に潰す必要があるが、現実にはほぼ不可能。残った拠点から核弾頭搭載のミサイルが複数飛んできて、そのうち一つでも迎撃に失敗すれば、日本国内で数百万単位の死者が出る。

「AERA.dot”古賀茂明「愚策中の愚策だ」敵基地攻撃能力保有論に反対する理由”」より

冒頭に紹介した古賀氏の論調によれば、敵基地攻撃能力は現実的では無いとのことだが、その理由を簡単に纏めておこうか。

  • 移動式発射装置や潜水艦から発射されるミサイルを攻撃できない
  • やるときは全ての拠点を同時に潰す必要があるが、不可能

確かにコレは事実ではあるが、前提は少々間違っている。「いま議論しているのは、相手が攻撃する前の日本からの攻撃である。」って、え?誰がそんな事を言ったのよ。この時点でそれ以降の議論は意味がなくなってしまう。前提が違うのだから。

まあその前提を棚上げしておくとしても、移動式発射装置や潜水艦から発射されるミサイルの迎撃が難しいのは事実である。後段の「やるときは全て潰す」というのは論理矛盾しているが……。

策源地攻撃ということ

敵基地攻撃能力は抑止力にはならない?

さて、もう1つ記事を紹介しておこう。

敵基地攻撃能力が抑止力にならないこれだけの理由

2020年6月30日

イージス・アショア配備計画を断念することが決まった。自民党はミサイル防衛の維持・強化のため、敵基地攻撃能力の議論を積極的に進める姿勢を示す。これに対し、海上自衛隊で自衛艦隊司令官(海将)を務めた香田洋二氏は「技術的にも法的にも難しい」との見解を示す。それはなぜなのか。議論は、日米同盟における「盾」と「矛」の役割分担や日韓関係も考慮に入れる必要がある。

「日経ビジネス」より

ここで論じている話も「策源地」つまり、敵の出撃地を潰すという話だ。

なお引用した記事は香田洋二氏に対するインタビューを起こしたもので、割りと読み応えがある内容となっているのだが、会員にならないと最後まで読むことができないのが残念だな。

そして、読める部分だけ見ても、少々理想論に走っている感じは否めない。

「虎と戦うならば、食い尽くさなければなりません」。虎に余力を残せば、手傷を負った虎は死に物狂いで反撃(第2撃)を仕掛けてきます。その際は、もともと日本向けではなかった弾道ミサイルを日本向けに転換使用する可能性もあります。その場合、攻撃を受けた北朝鮮の反撃は、必ず核弾頭を搭載したミサイルとなるでしょう。それがたった1発でも、迎撃できなければ日本の大都市で数百万規模の犠牲者が生じるのです。

「日経ビジネス”敵基地攻撃能力が抑止力にならないこれだけの理由”」より

コレは理想的にはそうなのだが、反撃を受けないために敵基地を攻撃しないという理由には「全部潰す」というのは少々弱い。少なくとも潰した基地からはミサイルは撃てないのだから。

そしてこのロジックは策源地となる敵の攻撃拠点の全てを潰せるような能力を、自衛隊が保有していないというところに落ち着き、「だから敵基地攻撃能力は無駄だ」という事になるようだ。

確かに「全て潰す」のは難しい

このブログでも既に論じた話だが、敵基地攻撃能力獲得の為には敵基地を正確に把握する必要があり、偵察機や偵察衛星、或いはヒューミントなどを用意する必要がある。

敵基地攻撃能力「自衛権の範囲」 政府自民、コスト・効果議論へ

2020/6/30 2:00

政府のミサイル防衛の再検討にあわせ、攻撃を受ける前に拠点をたたく敵基地攻撃能力保有を巡る議論が再燃した。政府は自衛権の範囲にあって能力を保有でき、国際法上認めない「先制攻撃」と異なると解釈する。政府・自民党は効果やコストで保有の是非を具体的に論じる見通しだ。

~~略~~

政府・自民党にはイージス・アショアを含めても迎撃システムへの限界論があった。北朝鮮が低高度で変則軌道を描くミサイル、中国は極超音速ミサイルを開発している。

小谷氏は「一般的に守るよりも攻撃する能力を持つ方がコストは下がる。既存のミサイル防衛システムと合わせて能力を持ち、米国や韓国と協力するのが有効だ」と分析する。

「日本経済新聞」より

しかし一方で、現実的な事を考えてもミサイル防衛といって迎撃だけに頼っていては被害を広げる一方なのである。

「敵基地攻撃」名称変更も 先制攻撃と混同回避―政府・自民

2020年07月11日20時32分

政府・自民党は、弾道ミサイルなどの発射拠点をたたく「敵基地攻撃能力」の名称変更を検討している。憲法や国際法に違反する「先制攻撃」と区別するとともに、専守防衛に徹する政府方針を強調し、国民の理解を得るのが狙いだ。「自衛反撃能力」などが候補に上がっている。

「時事通信」より

コチラの記事では「名前を変える」という色が強く打ち出されているのだが、そもそも「先制攻撃」と誤解されないようにと言うのが、この名称変更の趣旨だ。つまり、撃たれた後でミサイル発射基地を潰す手段も持つという発想だね。

だから、「全ての策源地を潰す」というのは理想論で、一部でも潰せればその被害を減らすことが可能になるという事は言える。

その上で敵基地攻撃能力獲得というのは止めませんか?

ただ、そもそもの問題として敵基地をピンポイントで攻撃するというのは無理があると思うのだ。そんな能力を獲得することはアメリカ軍であっても困難なのだ。

何しろ弾道ミサイルでも巡航ミサイルでも命中精度はCEP(半数必中界)という基準で測られるのだが、弾道ミサイルの場合で100m~2kmといわれ、優秀だと言われる米露のICBMでも100~200mだとされている。巡航ミサイルのCEPは10mと言われているので、10倍くらいは命中精度が違ってくる。

北朝鮮の弾道ミサイルのCEPは1km以上だと言われているので更に命中精度は下がるのだが、そもそもCEPは半数必中界という様に、発射したミサイルの半数が着弾する範囲だという事なのだ。

敵基地攻撃するという風に範囲を狭めてしまうと、「基地に着弾しないから2発撃とう!」という事になって、当たらなかったことへの批判が来ることになる。

もはやそんなのは無理なのだ。いや、無理とは言わずとも、ハードルはかなり高いのである。

もっとシンプルに「やられたらやり返す」コレでいい。それが憲法9条の範囲内に入らないのであれば、そんな条文はなくしてしまうべきだが、そこまで言わずとも反撃の余地を残すような条文を付け足せば良い。つまり、9条3項を作って、1項2項の規定は、自衛の範囲においてはこれを適用しないとすれば良い。

そんな訳で、意外なことに古賀氏の「愚策中の愚策」という趣旨には賛成したい。ただ、敵基地攻撃能力を持つべきでは無いという理解ではなく、「やられたらやり返す能力を持つ」というスタンスが望ましい。

そして、武器保有が軍拡競争を助長するとあるが、そもそも相手は既に10年以上前から日本を攻撃する能力を持っているのである。いい加減その事実に目を向けるべきだろう。

追記

結論が曖昧だというご指摘を頂いて、たしかに「やられたらやり返す」では曖昧だ、矛盾する、という理解はできると思う。

もうちょっとしっかり議論を整理しておくべきだったとは反省している。

本記事で何が書きたかったのか?という事なのだが、言いたい事は3つだった。

  1. 策源地攻撃能力獲得を目指すのはハードルが高すぎるので、敵を攻撃する能力にまでハードルを下げた方が良いだろう。
  2. つまり、敵の基地周辺を爆撃するミサイルを保有し、「やられたらやり返す用意がある」と宣言すべきだ。その標的は当然基地、策源地であるべきなのだろうが、それについて明示する必要はない。狙いが逸れてしまったとしても、それは結果であって最初から検討すべき点ではない。
  3. こうした攻撃が法律的にできないのであれば、その法改正をすべきだ。憲法が問題ならそれを改正すべきだ。

少々乱暴な議論に聞こえるかも知れないが、日本の場合、武器開発をするにあたって策源地攻撃という風に条件設定すると、そこに向かってひたすら時間を使ってしまう。多分、出来上がるのだろうけれど、それは本来の目的では無いのだ。

本当に目指すべきは「やられたらやり返す能力アリ」と言うことを相手国に知らしめることであり、「手を出したらヤバいヤツ」と認識させることなのだ。つまり、抑止力の獲得である。

そういう意味で、策源地攻撃に拘るのが間違いでは無いかと、僕はそんな風に考えている。

コメント

  1. ブータンは「微笑みの国」とかいってマスゴミが一時期持ち上げてましたねぇ…
    時期的に色々思うところがありますが。
    あの立地条件で、対抗できる兵力国力無しには言いなりになる以外の方法はないと思うのですが。
    言いなりにならなかったウイグルチベットモンゴルは……

    • ほほえみが引きつってしまった、ということにならないと良いのですが。
      あの立地条件ですから、なかなか「幸福度」という尺度で何をはかるのか?というところにも疑問がありますが、ウイグル・チベット・モンゴルに加えて香港などの仲間に入っていくのも時間の問題かなと。

  2. >そんな訳で、意外なことに古賀氏の「愚策中の愚策」という趣旨には賛成したい。ただ、敵基地攻撃能力を持つべきでは無いという理解ではなく、「やられたらやり返す能力を持つ」というスタンスが望ましい。

    木霊さんには珍しく曖昧過ぎで矛盾した記事ですね。
    今の武器では色々問題ありというご考察と心配はある程度理解しますが、「やられたらやり返す能力」こそが攻撃型弾道・巡航ミサイル保有なんじゃないですか?
    それとも他に効果抜群の代案(私案で構いません)をお持ちなのかなァ~。

    僕も引用された古賀氏のコラムは読みましたが、相変わらずこの御仁らしく代案ゼロの粗探しだったとしか思えませんでしたけどね。

    確かに偵察衛星・偵察機・ヒューミント能力は早急で必須でしょう。
    だからこそ、それを含めての反撃能力構築の議論だと考えますから、決して無駄な事やってる訳でもなく愚策でもなく遅すぎるくらいですよね。

    ・偵察衛星→これから開発打ち上げが必要。
    ・偵察機→RQ-4の索敵距離は100kmですが、有事には支那領空に侵入させればいい。(但し、迎撃ミサイルに弱いのでF-35の護衛が必要かな)
    ・ヒューミント→超裏技になりますが台湾と秘密裏にGSOMIAを締結し、日頃からヒューミント情報を入手し攻撃目標を絞り込む。(見返りは計画停止と配備地断念したとは言え、使い方次第でなお有効なイージスアショアのデーターリンクで釣合いが取れると思います)

    僕は支那への反撃(報復)範囲の議論で真っ先に優先して欲しいのは(つまり絶対に排除して欲しくない)、第1次反撃は索敵が厄介なTELに搭載された移動型プラットホームではなく、ズバリ侵入してくる戦闘機・爆撃機を配備する空軍基地と、有事に展開する海軍戦闘艦群&軍港の司令部・補給基地ですね。
    つまり、これなら鈍足&破壊力限定とは言え精密攻撃可能なトマホークをアメリカから買い、護衛艦のVLSに搭載するだけでまだまだ弱いのですが一定の反撃能力(=抑止力)を確保できます。

    そして、日本が独自に急ぐべきは計画に挙がっている超高速滑空ミサイルの開発と実戦配備です。
    短時間でピンポイントを精密攻撃でき、弾頭には子弾(クラスタ爆弾ではない)でTEL等を破壊する能力が確保できれば強力な抑止力となり得ます。
    1個の子弾が当たればTEL程度の車両の戦闘能力破壊は可能ですから、第1次反撃でいち早く支那にダメージを与える可能性はあると考えます。

    憲法の制約とか有事に閣僚会議で即座に決断可能かとかいう議論より、先ずは可能性を保持するのが先であり、そもそも優先の順番が間違っているという僕個人の考えを前提にしていますので、悪しからず。

    • ありがとうございます。
      少々曖昧な部分があったので追記させて頂きまして、それに対してコメント頂いたのでその辺りは脇に置いておきましょう。

      で、現在自民党内では策源地攻撃という議論になりつつあり、ご指摘の「ピンポイントを精密射撃」というのが議論されるわけです。
      ただ、実際これはかなり難しい話だと僕は理解していまして、その辺りも追記で書かせて頂きました。

      そして、「可能性を保持するのが先」という点には賛同いたしますが、実のところその方法は既に国内にアリという話もあります。僕としてはあるのなら「意思表示をすべき」で「法的制約を無くすべきだ」と考えています。無ければその手段獲得が最優先課題ですね。そして、その時に議論になるのがやっぱり命中精度という話になり、「敵基地をピンポイントで攻撃できなければ撃てない」では話にならないと思います。それは「攻撃の意思無し」と同じですから。

  3. こんにちは。

    これはグレーゾーンとしてできるともできないともしておいたほうが政治的にも軍事的にもいいような気もしますね。
    実際には策源地攻撃できるようにするべきだと考えますが新疆地域だった場合には到達させるのは難しいかと。

    • そうですねぇ、確かに中東の何処かの国、イスラエルでしたっけ、が核兵器を保有しているともしていないともとれる曖昧な態度を続けている国があったはずです。
      そうした曖昧戦術は確かにアリだとは思いますが、前提として、何かあったら反撃されるかも?という不確定な情報をばらまいているという話が必要だと考えています。

      つまり、日本のように憲法9条で敵国攻撃はまかりならん!という状況では、「自衛隊は持っていても撃てないでしょう」という風に舐められてしまう。
      核開発が3ヶ月で終わる、という噂もありましが、現実問題、撃たれてから3ヶ月で反撃では遅すぎます。
      そういう意味で策源地攻撃に拘るべきではないと考えているのですよ。もちろん、策源地攻撃ができるに越したことはありませんし、そうあるべきなのでしょう。が、「反撃の意思あり」でなければ、外交ツールとしては不十分です。
      断固たる意思を見せる、それが求められているのだと思います。別に、結果として撃たなければ良いのですから。

  4. 木霊さん、さっそくのレスありがとうございました。

    >本記事で何が書きたかったのか?という事なのだが、言いたい事は3つだった。

    御主旨を簡潔にまとめて下さり判りやすくなりましたし、概ね僕の考えと変わらないと思います。
    イージス艦のSM3・空自のPAC3があっても飽和攻撃を受ければ全ての迎撃が難しい様に、矛としての策源地攻撃にも当然限界がありますよね。

    >本当に目指すべきは「やられたらやり返す能力アリ」と言うことを相手国に知らしめることであり、「手を出したらヤバいヤツ」と認識させることなのだ。つまり、抑止力の獲得である。

    僕もこれがようやく始まった議論の肝であるべきと考えます。
    100%は防御できない・100%は反撃しても支那の膨大な武器を壊滅できないという前提で、アメリカ議会&国民が「日本を守れ!!」と狼煙を上げ・前線に有効な軍事力を配備するまで、どれくらい持ち堪えられるかに掛かってきます。
    その為には自衛の為に躊躇せず反撃するべきですし、国際社会に「支那の無法な侵略戦争」と訴えて支持を取り付け、アメリカの後詰軍が完全揃うまで耐える戦力こそが=今の日本にできる精一杯の抑止力だと思いますからね。

    ですから、次のご懸念については同じく余計な横道に逸れて、貴重な時間を無駄にして欲しくないと願いますね。
      ↓
    >少々乱暴な議論に聞こえるかも知れないが、日本の場合、武器開発をするにあたって策源地攻撃という風に条件設定すると、そこに向かってひたすら時間を使ってしまう。多分、出来上がるのだろうけれど、それは本来の目的では無いのだ。

    前のコメントにも書きましたが策源地は発射した移動基地だけでなく、最優先は最大の危険があるプラットホーム=空軍基地・海軍基地も含めていいと考えますが、それをオープンにする必要はないですね。
    そもそも国防機密であり戦闘になれば様々な作戦実行が必要になる、可能性と能力を縛るかねず敵に手の内を見せる訳にはいかないし、敵に有利となる法であれば自衛権行使の為には改定が必要になる。 これだけでいいと思います。

    真剣に危機感を持って国民の命と財産、そして国土を防衛する為に何が必要なのか? ただただマトモな防衛策の成立を期待するばかりです。

    • そうですね。策源地が航空部隊の基地や艦艇の出る港、或いは修理工場も含めた場所であるべきで、民間人を巻き込まないという前提はあるにしろ、「次を撃てないようにする」のが理想だと思います。

      ただ、別のコメントにも書きましたが、策源地攻撃が望ましいのだけれど、命中精度が問題で撃てないでは話になりません。例え攻撃が逸れてしまって不幸な事になったとしても、「先に手を出した方が悪いのだ」「当方はそれでも断固として反撃する」と、そういう強い意志を示すべきだと考えています。そんなことをしたら政権がふっとんでしまうかも知れませんが。

  5. こういう理解でいいでしょうか?

    >ちなみに支那はこれらのミサイルの保有数を明らかにしていないが、こんな報告もある。

    この部分の表に「発射方式」があります。
    そのなかに「サイロ」がありますが、ICBMを発射して空になった「サイロ」を攻撃しても意味ないよね・・・という意味だと考えてます。

    >本当に目指すべきは「やられたらやり返す能力アリ」と言うことを相手国に知らしめること
    >であり、「手を出したらヤバいヤツ」と認識させることなのだ。

    その通りですね。で、「やり返す」先は「敵基地」ではなく・・・

    • 具体的に標的を書きはしませんでしたが、「条約に違反したとしてもやり返すんだ」という意思を見せることこそ必要だと思っています。
      もちろん、撃たれなければ一切反撃しない。先制攻撃はNGだというスタンスで良いでしょうが。

  6. 木霊様、皆さま、今晩は

    この記事、どうも良く分からん、というコメントを書こうかと思いながら、何が分からんのかを考えているうちに、かなりのコメントが書かれていました。

    私が分からんのは「敵基地攻撃能力」と「やられたらやり返す能力」の違いなんです。○国から攻撃されたと仮定して「やり返す」ならば○国内のどこかを攻撃するのではないですか? やり返すとしても、「敵基地」を攻撃するのが順当だと思います。まさか無差別に都市でも何でも攻撃するのではないでしょう。

    となると、やっぱり違いが良く分からない。「敵基地攻撃の力」は「先制攻撃もあり」と解釈すれば、それはまずい、になりますが。
    どちらにせよ、第1撃の(多分)ミサイルを迎撃できたかどうかにかかわらず、第1撃を受けた後でしか反撃できない事になりますね。

    歴史に残っている戦争の、先に引き金を引いた側の主張は「自衛のため」「正義を守るため」等々なんですから「先制攻撃はしない」程度の縛りはあってもいいと思いますが。

  7. そんな難しく考えず単純に

    『敵地攻撃』でいいでしょうに。

    支那第一の標的は習金平!