【蝗害】雲南省も被害が

支那

雲南省……。

雲南省のラオス国境付近にバッタの大群、ドローンで防除作業

2020年7月11日 20:00

中国雲南省普洱市林業・草原局が10日明らかにしたところによると、ラオスとの国境からバッタの大群が侵入し、8日までに飛来が確認された地域の面積は累計9万8872ムー(約6600ヘクタール)に上った。現在も大規模な侵入が続いており、周辺の勐腊県などの地域に急速に拡散しているという。

「AFP」より

広がっている……、のか?

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支那内での蝗害の広がり

南部で発生しているバッタの種類は同じか?

えーっと、前回の記事をまず引用しておく。

前回紹介したうち、南部が湖南省と広西チワン族自治区に加えて雲南省でも被害が報告されたというのが冒頭のニュースである。

地図で確認しよう。

湖南省
広西チワン族自治区
雲南省

こんな感じだ。

「湖南省」、「広西チワン族自治区」、「雲南省」と隣接している省であることが分かるのだが、既に囲まれている貴州省も時間の問題かな。

現地では先月28日に「Yellow-Spined Bamboo Locust(Ceracris kiangsu Tsai)」という種類のバッタの侵入が初めて確認された。中国名は「黄脊竹蝗」といい、竹やバショウ、イネ科の植物を食い尽くし、甚大な被害をもたらす。

「AFP”雲南省のラオス国境付近にバッタの大群、ドローンで防除作業”」より

気になるのは、コレまで確認されているバッタとは種類が違うっぽいと言うことだ。あと、インドまで押しよせているサバクトビバッタとは違うということは断言されているようだ。

ネットで調べた限り、湖南省と広西チワン族自治区で大発生しているバッタの種類はハッキリしていない。写真を確認する限り、雲南省のバッタとは種類が違いそうだが。

中国桂林市、バッタの大群襲来 当局に「食糧用地」確保の動き

2020年07月05日 15時49分

農業が盛んな広西チワン族自治区桂林市全州県でこのほど、バッタの大群が襲来した。最近、中国当局が「食糧生産用地」を確保する方針を打ち出し、今後、食糧危機が起きる可能性が高いとの見方が出ている。

「大紀元」より

この記事では広西チワン族自治区の桂林市の被害について言及している。

広西チワン族自治区のバッタ

沢山いて少々気分を害される方もいるとは思うのだが、この有り様である。

洪水とバッタと

さて、支那南部と言えば、支那の食料を支える重要な拠点である。

中国、穀物生産と食料供給の安定確保に尽力=首相

2020年5月22日 / 14:08

中国の李克強首相は22日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、国民に必要な食料供給を確保するため、2020年に農作物の総作付面積と穀物生産量の安定化を図る方針を示した。

「ロイター」より

14億人以上の人口を抱える支那にとって食糧問題は深刻である。今年の全人代では、支那国内の食料生産能力を高めようという方針が打ち出された。

そして、そのために補助金も投入された模様。

経済支援を必要とする人たちに向けた準備も整っている。中国の地方政策銀行は、新型コロナウイルス流行の影響を抑えるため、春に農作業を行う人を対象とする財政支援を強化した。10日現在、中国農業発展銀行は、農業資材の十分な供給と円滑な輸送を確保するため、総額120億元(1元=約16円)の融資を行っている。

「AFP”新型肺炎と闘う中国農家、豊作への努力”」より

武漢肺炎の影響で、支那全土で食糧の増産を行う目的で、お金を投入したというニュースなのだが、この記事、2月23日に報じられたものである。世界的に蔓延するのはもう少し先の話となるので、支那の対応の早さには驚愕する。……早い段階で世界的な問題になるという事がハッキリ解っていたんじゃないかと疑うレベルだ。

ところが、南部はこの後、洪水に沈むことになる。

中国南部で洪水と土砂災害、死者多数 観光地に打撃

6/12(金) 10:01配信

中国南部で豪雨により洪水と土砂災害が発生し、20万人超が避難、数十人が死亡または行方不明になっている。国営新華社(Xinhua)通信が11日、報じた。

「yahooニュース」より

この記事には「観光」に関わる問題点を報じているのだが、水害の影響は当然農地にも及ぶ可能性が高い。農地が水没してしまえば当然作物は絶望的だし、長雨の影響によって作物の育成に影響が出てしまう可能性だってある。コレに加えてバッタ、つまり蝗害が発生してしまっている。

食糧増産の目論見が崩れて支那共産党の本部は青くなっているのではないか?という気がする。尤も、支那は広い国土を持つ国なので、農業生産地は無事だったという可能性はある。その時は「杞憂だ」と、言う話になるとは思うが。

ただ、懸念する記事は既に出ているだけに、「ちょっと心配」と言わざるを得ないだろう。

中国・湖北省、雲南省でもバッタが大量発生 食料危機の恐れが迫る

2020.07.09

中国各地で、バッタなどによる大規模な蝗害(こうがい)が発生している。このほど、新たに湖北省、雲南省でも被害が報道された。

大紀元の報道で、雲南省と湖北省で大量のバッタが発生している動画が撮影され、湖北省で、地面が大量のバッタで埋め尽くされている様子が紹介されている。このバッタは、サバクトビバッタではなく、中国原生のものとみられている。

6日付本欄で、香港に近い広西チワン族自治区桂林市全州県や東北の吉林省、黒竜江省での被害を紹介していた。各地で今、バッタが発生・増殖しているようだ。

「The Liberty Web」より

心配だねぇ。

ドローンでバッタのへの対策

さて、これらのバッタの対策として、ドローンが使われているという話らしい。

市内で8日までに飛来が確認された地域の内訳は林地が8万526ムー、農地が1万8347ムー。バッタの飛来を食い止めるための防除作業は3万4416ムーで行われ、小型無人機による作業は502回に上った。

「AFP”雲南省のラオス国境付近にバッタの大群、ドローンで防除作業”」より

ふーん、「防除作業」とは一体何をやっているんだろう。

確か、インドでも似たような話があったぞ。

バッタの大群はラジャスタン、ハリヤナを含む7州で確認された。これらの州ではトラクターや消防車、ドローン(小型無人機)を使って水や農薬を散布する駆除を実施している。4~6月末にかけて、政府は全国でバッタ駆除を展開した。

「日本経済新聞”バッタ大群、インド首都郊外に 一段の大量発生も”」より

インドでもサバクトビバッタの被害が拡大していて深刻な被害が問題視されているが、ここでも農薬の散布をやっていて、ドローンはどうやら農薬散布に利用しているようだ。

インド

こんな状況で作業するのだから、ドローンを使うのは有効だとは思う。思うが……、FAO(Food Agriculture Organization)のサイトを見ていこう。

http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/812_en_FightingDLsafelyJ.pdf

バッタの駆除の基本は、発生した段階で発生地に対して強力な薬剤を散布すること、ということらしい。大規模発生してしまうと、もはや対処が難しくなってしまう。そこら中に殺虫剤をばらまくわけには行かないからだ。環境リスクを考えても、早期発見早期対処ということになる。

大発生してしまった後はどうすべきか?というと「バリア処理」と呼ばれる防除方法が有効とされている。殺虫剤をばらまく地域を2本線で形成して、そこを防衛ラインとする方法のようだ。成虫が長距離飛ぶのは避けられないが、幼虫は飛べないのでコチラを先に叩くという発想らしい。

ただ、支那のように同時多発的に複数の地域から発生してしまうと、こうした殺虫方式が使えるのかはよく分からない。

北部での発生も気になるが、南部の方は洪水込みでかなり深刻な状況になっている気がする。あまり報道されないんだけれども、深刻な話に繋がらないと良いな。

そうそう、このブログで支那の洪水やらバッタの記事を最近取り上げているのだが、何故かという話は書かなかった。理由は、支那の食糧危機に繋がる可能性があるためだ。そうなると、日本国内の食料事情にも大きく関わってくる事になりかねない。そのリスクを見据えてこの手のニュースを気にしているのである。

追記

コメントに頂いたニュースを紹介しておきたい。

中国 豪雨で3700万人に被害、習主席「状況は非常に厳しい」

2020年7月13日 18時23分

中国・南部を中心に豪雨による洪水が続き3700万人あまりが被害を受けています。習近平国家主席は12日、水害の防止と救助活動に全力を挙げるよう重要指示を出したと国営メディアが伝えました。

「TBSニュース」より

昨日、ようやく支那共産党が洪水の問題を認めたというニュースだ。NHKではもう少し詳しい情報が出ていた。

中国 長江流域など広範囲で大雨被害 約3800万人が被災

2020年7月13日 16時08分

中国では、先月からの大雨で、長江流域など広い範囲で洪水や土砂崩れなどの被害が拡大しており、これまでに死者と行方不明者は141人に、被災した人は延べおよそ3800万人にのぼるとしています。

「NHKニュース」より

情報を出したということは即ち、もはや支那共産党の手に負えない状況であることを意味している。いよいよ三峡ダムが危ないと言うことか?

ちょっと調べて見よう。

三峡ダムで洪水対策 ダム放流量を毎秒1.9万立方メートルまで抑制

2020年07月13日13:15

12日午後2時、三峡ダムの流入量は1秒あたり3万3500立方メートル、放流量は同1万9千立方メートルに達した。これにより、ダムの貯水量が1秒あたり1万4500立方メートル増加し、その水位は151.48メートルに達し、洪水警戒水位を6.48メートル上回ることとなった。

今月に入り、長江上流地域が豪雨に見舞われた影響を受け、三峡ダムの流入量が急増している。しかし長江水利委員会は、長江流域の増水状況がますます深刻化している現状をかんがみ、三峡ダムの放出量を1秒あたり1万9千立方メートルに抑制することを決定し、三峡ダムの貯水量を増やすことで、長江中流・下流の洪水抑制力の強化を図るとしている。

「人民網」より

洪水警戒水位を6.48m上回ってなお、放水量を1万9千立方m/秒に抑制しているのだとか。流入量は3万3500立方m/秒なので、流入超過状態を続ける積もりらしい。

ただし、三峡ダムの常時満水位は175mという風に公表されている。常時満水位までは利水目的で水を貯めることが可能なので、この数字が目安となる。一方、ニュースで出てくる洪水警戒水位は、ダムの用語で言うところの洪水期制限水位に相当し、洪水期に洪水調節のための容量を大きくとるために設定される水位で、これが151.48mだという事だとすると、まだ20m以上は余裕があることになる。

しかし、この通常満水位175mまで水が貯められるかというと、かつて三峡ダムでは172.5mまで溜めたところで各地で地滑りなどが発生して人民を緊急避難させた実績があるため、そこまで溜められるのかは少々疑問ではある。それでもまあ実績のある172m辺りまでは平気だと考えて良かろう。

三峡ダム試験湛水、目標の175メートルまであと1メートル

発表時間 2017-10-16 16:46:20

15日午前8時、三峡ダムの水位が174メートルを超えた。三峡ダムの新しい段階の試験湛水目標としての175メートルまであと1メートルという最終段階に入った。計画に基づいて、三峡ダムの水位は今月末あるいは来月に175メートルに到達する予定だ。

「xinhuanet.com」より

いや、実績という意味では174mまでは報道されているね。

では水位に関して考える為に、別の記事を引用しておこう。

重慶市「史上最大規模の洪水」を警告 三峡ダムは警戒水位2m超

2020年06月23日 15時38分

中国四川省重慶市の水利当局は6月22日午前11時50分、危険度の最も高い「洪水紅色警報」を出した。市は豪雨や長江水系の河川である綦江(きこう)の上流側での急激な増水により、重慶市の綦江の部分で、今後8時間以内に「史上最大規模の洪水」に見舞われると警告した。

~~略~~

一方、中国国営中央テレビと中国紙・北京青年報は21日、湖北省宜昌市の三峡ダムの水位が引き続き上昇していると報道した。長江上流での豪雨の影響で、21日までに、同ダムの水位が147メートル上昇した。

三峡ダムを運営する三峡集団によれば、ダムの洪水防止最高警戒水位は144.99メートル。現状では、警戒水位を2メートル以上超えた。

「大紀元」より

大紀元の記事なので少々情報精度に不安な面もあるが、この段階での洪水防止最高警戒水位は144.99mとある。で、この記事の時点で147mの水位があったという事になる。

つまり……、

  • 6月23日 147m(2m超過)
  • 7月10日 3.5m超過
  • 7月13日 151.48m(6.48m超過)

6月23日から7月10日までは放水量を増やしていたこともあって、1.5m程度しか水位上昇はなかったのだけれど、10日から13日の3日で2m上昇したという事になる。

ダムの貯水量が1秒あたり1万4500立方m増加する状況でも、まだまだ余裕ありなのだけれど、同じペースで水位を食いつぶすとすると、18m分は20日以上は大丈夫だということになる。キット大丈夫だよね!

なお、Maxはどれくらいかというと185mである。コレを越えちゃうと越水という状況になる。まあ、ダムとしての機能も越水すると損なわれる可能性が高い。越水したら即崩壊というわけではないのだけれど。

コメント

  1. 木霊様、皆さま、今晩は

    > 支那の食糧危機に繋がる可能性があるためだ

    そうなんですよね。オレ、中国産、○国産の食材はできるだけ買わないんだけど、外食産業の食材は中国産が多いでしょうね。安いからね。となると
    ・外食屋さんが中国食材を入手できなくなる。国産あるいは中国産以外産を買いあさる。
    ・食材が値上がり

    近所の居酒屋が値上げはかまわないけど(行かなきゃいいだけ)とは言うものの、全店、全メニューが値上がり、スーパーで買う食材も値上りは困るな。最初に値上がりするのは生鮮野菜、次は穀物かな。深刻な事態になれば飼料が値上がり —> お肉も値上がり。我国でも飢える人が出てきかねませんね。「子供食堂」があるような状態なんでね。

    食料の需給見直しにつながるといいですね、
    でもなぁ、わが国の農業って「高品質、高価格」にシフトしているみたいで・・・農業政策の根幹に切り込むきっかけになるかな。

    実際には多少値上がりする程度で収まるような気がしますが・・・なに?おめでたい奴だな。真っ先に飢え死にしろ・・・って?

    • 外食産業に限らず、僕自身は支那の食料買い占めが発生する事で、日本の国産材料にも影響が出るのではないか?という懸念をしています。マスクがそうであったように、ちょっとしたことで日本の流通に影響を与えることは可能ですから、値上がりよりも「手に入らない」という事態が発生する懸念があります。

      食糧自給率のカウント方法があまり適性だとは思えませんので、供給量に関しては大きく影響は無いように思います。
      ただ、その点を割り引いても日本全体をカバーすることは困難な情勢ですから、改善に向けて動いていく可能性はありますね。

      今回の記事では一時的に影響が出るだろうという予想に基づいた記事ではありますが、何か改善する切っ掛けになってくれれば良いんですけどね。僕自身も深刻な食糧危機が発生するとまでは考えていません。

  2. 現在蝗害はアフリカやアジアだけでなく南米でも起きてますからね、マジで穀物価格の高騰は起きるのでなないかと。
    あと支那の蝗害は洪水によりパワーアップする可能性が有ります、水が引いた後の湿った砂地は絶好の産卵場所ですし湿った大地に新たに生える草がその餌となります。
    恐らくドロー等の小手先の対策では焼け石に水でしょう、最終的には毒性の高い殺虫剤を人的被害お構い無しに大量散布しそうです、DDTの悪夢再びであります。

    • バッタの各地での発生は、一体どんな理由によるんでしょうかねぇ。
      バッタの大量発生は周期性があるようですし、環境的な影響もあるようです。
      ですが、ここまで各地で発生するとなると、「気候変動に絡む話ではないか?」という予測も出てくるカモしれません。

  3. 確か黒竜江省の方でも蝗害出たと少し前に聞いた覚えがありますが、パタリと続報が出なくなりましたね。
    三方から蝗害&中央は水害で、絶賛報道規制中ですかね?
    少なくとも本邦は、自分の水害で(中共には運良く)外見てる余裕が無いですが。

    • バッタの話は追いかけ難いのですが、そのうち出てくるのか、ある程度収束したのか。
      洪水の後に更に大変なことになるのか。

      日本ではあまりその手の報道がなされないし、支那国内でも大手は報道していないようです。
      日本国内でも色々大変ですから、国内では殆ど報道されないのも無理は無いんですが。