【三峡ダム】重慶が水の底に沈む日

支那

支那の「国が滅ぶ」時期というのは、支那の三大災害が揃って襲いかかってくるといわれている。支那の三大災害といえば、蝗害、水害、旱魃(かんばつ)だ。

このうち水害は既に大問題になりつつあって、6月末辺りから色々と言及している三峡ダム決壊リスクの話をしているが、それに関係している。

中国各地で洪水、土砂災害が発生~重慶では80年に1度の大洪水

2020年06月26日 16:15

6月に入ってから、中国の西部・中部・中西部などで豪雨が続き、洪水と土砂災害が発生している。中国メディアによると、25日の時点で被災者は1,000万人を超え1,256万人に達した。

「data-max」より

そして、このニュースに関しても言及していたとは思う。重慶で大洪水になっていると言う話だ。

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重慶は支那の主要都市の1つ

巨大都市重慶

先ずはこちらの映像を紹介しておこう。

土石流に飲み込まれる瞬間 重慶・綦万高速 7月1日【監視カメラは見た】 天変地異|中国情報|水害|洪水

この映像、重慶の綦万高速という高速道路の映像らしい。何がどうなっているかさっぱり分からない映像だが、どうやら綦万高速の側壁が濁流に押し流されたシーンのようだ。

日本では高速道路は高架に作られていることが多いのだけれど、支那は違うのかな。

map005

この図だとちょっと分かりにくいので、マップも貼り付けておこう。

重慶市の南側に位置するのが綦万高速道路だということのようだ。これの一部が破壊されたという映像だね。

重慶市というのは比較的高地にある都市で、綦万高速道路はそこより低い場所に作られていたようだ。ここが押し流されたということは、当然ながらそこより高地にある重慶市もコノザマである。

重慶洪水被害、ネットユーザーが相次ぐ動画投稿 当局は「逮捕」と言論統制

重慶市は比較的面積が広く、三峡ダムの完成によって1万t級の船舶も直接重慶まで航行が可能になったことで、商業的な発展を続けている都市である。

三峡ダムは利益も不利益も重慶にもたらした

次に、三峡ダムと重慶との位置関係について言及しておこう。

今回、気になる点が2点ある。1つには、国務院総理などの国家指導者が被災地を訪問していないことだ。

このような大災害であれば国務院総理などの国家指導者が速やかに被災地に入り視察、被災者の慰問、救助作業の陣頭指揮などを行う。1998年の長江流域での大洪水、2008年の四川大地震などもそうだった。

2つ目に、洪水と世界最大のダムとされる三峡ダムとの関連が指摘されている。三峡ダムの水位が上昇し、放水しているというのだ。洪水の被災地は三峡ダムから下流に位置する長江およびその支流の流域に多い。

「data-max”中国各地で洪水、土砂災害が発生~重慶では80年に1度の大洪水”」より

記事では「関連がある」という風に指摘されているワケだが……。

三峡ダムから長江を遡って660km程行くと、重慶市の中心部にたどり着くんだそうで。水路としては十分に魅力的なのだけれど、問題は「水路にしている」という点なのである。

三峡ダムの機能としては、「下流域の洪水の抑制」と「上流域への水運の利便性を向上」という2つである。そして2つ目の「上流域への水運の利便性の向上」というのが非常にネックで、ダム建設前は3,000t級の船しか遡上できなかったけれど、ダム建造によって10,000t級の大型船舶が使える様になった。

これの意味するところは何か?三峡ダムの上流にある水量を増やしているということなのである。簡単な理屈だね。

それが、重慶の洪水に関係している、というのも理解し易い話で、長江自身の洪水抑制機能を阻害ししている(常に水量が多い状況にある)ので、大雨が降れば重慶が水底沈むという結果を招く。

日本においては治水が政治の要であったが支那では?

日本が地理的条件によって急峻な河川が多いことにより、古来より土砂災害が起きやすく、水害の被害も多い土地柄だったことは、皆さんご存じの通りである。

支那も3大災害に「水害」が数えられるのだから、当然、支那皇帝の重要な政治課題であったハズである。しかし、習近平はこれに失敗したという烙印を押されてしまうだろう。

よって、何が何でもこの洪水を治めなければならないのだが……。今回、この騒ぎの中で習近平氏は被災地への感心を示す事すらしないという始末。

重慶市の綦江が最高水位に

2020.7.2

7月1日、重慶市綦江区は豪雨に見舞われ、一部では大豪雨隣、最大降水量は107.6ミリに達した。7月1日、綦江区は区内全域で水害防止Ⅲ級緊急マニュアルを発動した。

「japanese.china.org.cn」より

これ、大丈夫なのかな。

重慶水位

まだ、マシな部分が写真に収められているのかも知れないが、上の動画など見ると、とても平和な状況であるとは思えない。

重慶市の公安局長が摘発される

さて、切り口を少し変えて、こんなニュースを紹介しておこう。

中国・重慶市の公安局長を摘発、習氏の権力基盤固めか

2020/6/14 20:49

中国共産党中央規律検査委員会と国家監察委員会は14日、重慶市の鄧恢林・副市長兼公安局長を重大な規律違反と法律違反の疑いで調査していると発表した。習近平(シー・ジンピン)国家主席は公安部門で自らと距離がある人物を一掃することで、権力基盤を固める狙いがあるとみられる。

「日本経済新聞」より

6月中旬なので、既に洪水のリスクが指摘され始めている頃なのだけれど、重慶市のナンバーツーのクビを飛ばしたという。

記事でも指摘されているが、完全に習近平氏の権力基盤固めを狙った人事であると考えられる。

つまり現時点で重慶市が習近平氏に楯突こうという牙を抜いてしまったので、悲惨な状況を迎えているにもかかわらず、声を大にして指摘することはないと思う。

が、人民の不満は溜まり続ける結果になるだろう。6月28日に国家4級緊急マニュアルを発動し、7月1日に国家3級緊急マニュアルに格上げした。

授業を再開した重慶市の幼稚園、感染症対策が前提

2020年6月6日 10:00

中国・重慶市では2日、新型コロナウイルスの影響により長らくお休みだった市内の幼稚園が授業を再開した。感染症対策を確実に実施することが前提だ。

「AFP」より

6月6日には武漢肺炎の影響で休園していた幼稚園が再開したのだけれど、この時期には既に雨が降り始めていた。

重慶雨

この調子で1ヶ月雨が降り続いているのだから、そりゃ洪水にもなるだろうよ。ただ、疫病が燻る中での洪水発生となると、衛星状況の悪化によって再び武漢肺炎の渦の中に呑み込まれる可能性が否定できない。

下流も大騒ぎ

さて、前回も言及させて頂いたが、三峡ダムの下流も酷いことにはなっている。

揚子江

これは長江(揚子江)の近くの省の貯水池の水位を調整するための堰の写真らしいのだが、この水も長江に流れ込む結果となるようだ。

「新華社通信」は31日、中国中央気象局が雲南省、貴州省、江西省、浙江省、広西省、チベットその他の地域で大雨、重慶、湖南省と湖北省では大雨が発生し、雷雨や強風などの強い対流気象が発生する地域もあれば、短期間に激しい降雨が発生する地域もあります。

「RTI.org」より

そして、残念な事に今週もまた降り続く予報が出されている。

降雨量予想

こんな感じの雨量予想が出ていて、下流域における雨量は更に増えるだろうと予測されている。

本日(2日)長江水利委員会は「2020年長江大洪水第1号」が発足されたことを発表しました。twitterと合わせて重慶全域に洪水警報が発令され、「4階以下の住民に事前準備をお願い」するに至りました。同時に、中央気象台はまた、北京が今夜正午から明日まで洪水以来最大の降雨量を迎えることを認めた。

「newtalk」より

この情報に出てくる長江大洪水第1号というのは、最大級の警戒という意味で、かつてないような水害を予想している現れである。

蝗害の不安

アフリカ由来のサバクトビバッタとは別の勢力

さて、あまりクローズアップされていないが、実はサバクトビバッタの話とは別の問題が持ち上がっている。

コチラの記事では、オマーンからのサバクトビバッタについて言及していて、このサバクトビバッタはヒマラヤ山脈、チベット高地を抜けてこられないという評価だった。

こちらはアルゼンチンの話で、上のサバクトビバッタとは別口の話。アルゼンチンのトウモロコシ畑に壊滅的な被害を与えているという。

だが、支那の話は又別口なのである。

中国、吉林省・黒龍江省でイナゴ発生 食糧危機の恐れ

2020年06月12日 14時10分

中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染者が増えている中国東北部では、6月に入ってから、イナゴの大群が発生し、農作物の被害が広がっていることが明らかになった。東北部は中国の主要食糧生産地である。中共ウイルスによるパンデミックで食糧の輸入が激減し、また、中国各地では異常気象が起きており、今後国内で食糧不足が発生する可能性が高いとみられる。

黒龍江省林草局は、6月1日に各関係部門に送った通知において、同省ハルビン市周辺の5つの区、県(市)で深刻な蝗害(こうがい)が発生し、面積2万4631畝(約244万2744平方メートル)の農作物が被害を受けたと明らかにした。同省のジャムス市と樺川県でも蝗害が見つかったという。

「大紀元」より

記事ではハッキリ言及されていないが、ここで問題になっているのはイナゴではなく、トノサマバッタのようだ。つまり、古来の支那に大きな問題を引き起こした飛蝗となるバッタなのだ。

そして実際に黒竜江省では深刻な蝗害が発生している。黒竜江省といえば、北朝鮮の上の辺り、つまり、北朝鮮にもこの蝗害のリスクが迫っているといえよう。

一方、中国インターネット上では、中南部の湖南省永州市でも蝗害が起きているとの映像が投稿されている。

中国国家統計局のデータによると、東北三省である黒龍江省、吉林省と遼寧省の食糧生産量は中国全体の20.8%を占める。昨年、3つの省の総生産量は約1億3811トンだった。また、農業が盛んな湖南省の昨年の食糧生産量は2975万トンと、遼寧省の2430万トンを上回った。

「大紀元”中国、吉林省・黒龍江省でイナゴ発生 食糧危機の恐れ”」より

そして、ネットの噂でしかないが、雲南省、そして武漢肺炎の被害を受けた湖南省でも蝗害のリスクが高まっているそうな。

洪水が引くと、今度はバッタがネクストバッターとして待ち構えている(洪水と因果関係が指摘されている)という構図になると、習近平体制にはさらなるダメージが予想される。

下流には原子力発電所も多数

ちなみに、長江の下流には原子力発電所も複数建設されている。

Yangtze_River_Map

これが長江(揚子江)の全体図だが、原子力発電所も下流に点在している。

原子力発電所

長江の海への出口には上海もある。建設中の原子力発電所は燃料棒が挿入されていないのでたいした事は無いのだが、それでも大量の瓦礫が発生する。

長江周辺の原子力発電所は建設中のものが多いのだけれど、泰山原子力発電所では分かっているだけで6基が操業している。興味深いときにそのうち2基はCANDU炉(重水を利用するカナダで開発した原子炉)である点で、洪水でメルトダウンという流れに……、フクシマ50の事を思い出すと、やっぱりアリかも。

ヤバいね。

今後の支那の戦略にも影響する都市

さて、そんな洪水のリスクに曝されている重慶市ではあるが、支那にとっては戦略的にもかなり重要な都市である。

「インテルもMSも不要」 量産段階に入った純中国産PCの実力

2020年6月29日

6月上旬、世界有数のパソコン生産地である中国重慶市で、中国にとって戦略的に重要な意味を持つ新製品の量産が始まった。

新機種の名前は「天玥」。米インテルや米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、米マイクロソフトなど、現在のパソコンに必須とされる要素が見当たらない。CPU(中央演算処理装置)やマザーボード、OSなどすべてが中国製で固められているのだ。

「日経ビジネス」より

実は重慶市には重要な半導体の製造拠点がある。この記事ではパソコンのチップを作っているよーということらしいのだけれど、これでアメリカと手を切ってもOK、という事らしい。

中国:重慶市江北区に半導体工場整備、ウェーハ研磨サービスなど提供

2020/03/23 18:59

重慶市中部の江北区で20日、半導体工場が新たに着工された。莱芯半導体(重慶)有限公司の主導で製造拠点整備プロジェクトを推進する。投資総額を17億人民元(約264億円)に設定したうえで、2期に分けて整備する計画。カーエレクトロニクス、消費性エレクトロニクスの分野に加工サービスを提供する。重慶日報が伝えた。

「China」より

重慶にメモリー製造拠点 中国・紫光集団が年内に

2019年9月24日

中国の国策半導体ハイテク投資企業・清華紫光集団がDRAM(ディーラム)事業に参入することを決め、重慶市に今年末までに工場を着工する見通しとなった。2021年までに量産にメドをつけるという。8月末、重慶市人民政府との間で、事業本部や量産工場と研究開発拠点建設で合意し、協約に調印した。

「エコノミストONILNE」より

ウェハの研磨をする工場やDRAMの製造拠点を作っているというニュースも見かける。つまり、重慶は支那の今後の経済を支える上でも重要な工場を擁していることになる。

このことが、重慶のナンバーツーのクビを挿げ替えるなんていう話に繋がるわけだ。そういう風に見ると、習近平氏もかなり綱渡りをしていると、そう見えてくるわけだね。

重慶が水底に沈んでしまうことになる、それは支那共産党にとっても深刻な問題なのである。

追記

Newsweekは随分と辛辣だな。

三峡ダムは1993年、当時の李鵬(リー・ポン)首相が旗振り役になり、水利専門家たちの「砂礫が堆積し、洪水を助長する」といった反対意見を無視して建設された世界最大の落水式ダムだ。70万キロワットの発電機32基を備え、総発電量は2250万キロワット。長江の中流域の中でも特に水流が激しい「三峡」と呼ばれる峡谷地区に2009年に竣工した。

だが、建設中から李鵬派官僚による「汚職の温床」と化し、手抜き工事も起こった。

2008年に試験貯水が開始されると、がけ崩れ、地滑り、地盤の変形が生じ、ダムの堤体に約1万カ所の亀裂が見つかった。貯水池にためた膨大な水が蒸発して、濃霧、長雨、豪雨が頻発した。そして水利専門家たちの指摘どおり、上流から押し寄せる大量の砂礫が貯水池にたまり、ダムの水門を詰まらせ、アオコが発生し、ヘドロや雑草、ごみと交じって5万平方メートルに広がった。

もはや中国政府も技術者も根本的な解決策を見いだせず、お手上げ状態だったのだ。

そこへもってきて、今年の豪雨と洪水だ。

「Newsweek」より

気軽に「汚職の温床」「手抜き工事も起こった」なんて書かれているんだけど、ちょっとソースは定かでは無い。が、これ、気軽に書いて良い表現じゃないでしょう。ソースはどこよ。

とはいえ、「当然だろう」と思われる内容だけに、笑えないね。

コメント

  1. あとは北方異民族で王朝末期フルセット。

    • 北方異民族は……、モンゴルはあまり期待できませんので、旧満州国あたりからの反乱が可能性としてはありますね。かなり低い可能性ではありますが。

  2. 木霊さん、おはようございます。

    三峡ダム決壊を何としてでも防ぐつもりなのでしょう、重慶市と下流の治水はないがしろにされ既に被害は甚大ですね。
    支那は厳しく情報統制しているはずですが、死亡者含む被災者数・家屋やインフラの壊滅状況は隠されているだけでしょう。

    >これが長江(揚子江)の全体図だが、原子力発電所も下流に点在している。

    これって日本にとって一番大きなリスクかもですね、もし1基でもメルトダウンを起こしたら...、本当に取り返しがつかない厄災に見舞われます。
    支那は決壊寸前で原発全てを停止するつもりがあるのか、そしてそれができるのか大きな不安要素です。

    まさかその機に及んでも支那共産党と習キンペーはメンツ優先するんでしょうか?
    それをやりかねないところが独裁共産主義のもっとも怖いところですけど。

    武漢ウィルスに続いて水害被害の隠蔽そして原発事故すらメンツで防げなかったら、災害後の復興支援という国際社会の同情は期待できなくなるはずなのにね。

    • 断固として三峡ダムの決壊を防ごうという意思は感じます。
      そしてその判断は間違ってはいないと思いますが、下流の人々にとってはイイ迷惑ですよね。
      そもそも洪水対策という側面があったハズのこのダム建設ですが……、その機能を果たしていない可能性が高いようです。

      三峡ダム、いつまで保つのでしょうかね。九州も大変なことになってしまいましたが、原因は共通している気がしますよ。

  3. 流石に、よほどの手抜き工事がなければ、三峡ダムの決壊は無いと思いますが……決壊せずとも、緊急放水している時点で治水能力は失われているので、ダムがあっても無くても結果は変わらないでしょうね、万が一決壊されたら本気で目も当てられませんが。
    水害は確定、蝗害もほぼ確定、あとは干魃ですが、なんか長雨の反動でドカンときても誰も驚かない気がします。

    さて、現代の黄巾の乱はどこから火の手が上がりますことか。

    正直、自分がこんな歴史の転換期にいる事になるとは、子供の頃は思ってもみませんでした。
    そして、転換期とは、後の歴史の本だと、ある時ガラッと変わるように思えてしまいますが、実際にその時代にいると、押しとどめられない流れが、静かに、しかし確実に動いているものなのだというのもよく分かりました。恐ろしい……

    • 「手抜き工事がなければ」という前提が怖いんですよね。
      今の支那の建設技術に比べて、ダム建設時の技術はまだ稚拙だったと言う話ですし、そもそも汚職や手抜き工事は支那の十八番。
      不安要素はどうしても……。

      本来ならば「歴史の転換点」というのに立ち会うことが無い方が平和なのでしょうけれど、アメリカの考え方の変遷や支那の覇権拡大という中では、どうしても何処かで軋轢が生まれますよね。幸か不幸か、歴史に刻まれる事件が起きているという、そんな気がしますよ。