香港国家安全維持法が公布され、即時に施行されたと発表【香港夭逝】

支那

ああ、うん。やっちゃったね。

「香港国家安全維持法」公布・即時に施行と発表 香港政府

2020年7月1日 0時50分

香港での反政府的な動きを取り締まる中国の「香港国家安全維持法」について、香港政府は、6月30日夜公布し、即時に施行したと発表しました。

「NHKニュース」より

もはや支那はブレーキの壊れたトラックのような状況に見える。

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香港国家安全維持法とは

香港で支那の治安を維持するための法律

さて、香港問題はこのブログでも何度か取り上げた。

そして今回の様なことが起きることは既に分かっていた話ではあるが、しかし僕の中で「本当に施行には踏み切らないだろう」という期待も何処かにあったのは事実だ。

最近の記事だとこの2つかな。

上の方の記事で「香港の治安維持を支那の手によって行う」と習近平氏が全人代で発表したという風に紹介しているが、今回の法律はまさにそれを実現するような話だ。

「香港国家安全維持法」は、香港に中国の治安機関を設けることを定めるとともに、国の分裂や政権の転覆、外国の勢力と結託して、国家の安全に危害を加える行為などを規定し、犯罪として刑事責任を問うものです。

このため、香港で、中国共産党や政府に批判的な政治活動や言論活動は、事実上、封じ込められることになります。

「NHKニュース”「香港国家安全維持法」公布・即時に施行と発表 香港政府”」より

香港に、支那の治安機関を設けるって、サヨクの方が「チアンイジホウガー!」と喜んで叫んじゃうレベルの事態なんだけど、静かだね。

ちなみにこれを受けて判断されたのはこの方々。

周庭氏ら香港活動家4人、民主派団体を脱退

2020年6月30日 17:04

中国の全国人民代表大会常務委員会が香港国家安全維持法案を可決したことを受け、民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏や黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏らは30日、所属していた政治団体「香港衆志(デモシスト)」から脱退すると発表した。法律施行による同団体への取り締まりを避ける狙いとみられる。

「AFP」より

生命の危機を感じて、政治団体から脱退したそうな。

「保身」という見方も出来るが、まさに命に関わる話である。生きていてこそ活動を続けられる可能性があるわけで。将来のある若者の脱退は誰も責められまい。

建前すら失った一国二制度

そして、この香港国家安全維持法が可決されたことで、香港の「一国二制度」は完全に崩壊した。

香港国家安全法成立 中国が直接取り締まりも―「一国二制度」瀕死

2020年06月30日21時53分

中国・北京で開かれていた全国人民代表大会常務委員会は30日、香港への統制を強化する「香港国家安全維持法」を全会一致で可決、成立させた。同法は香港の憲法に相当する「香港基本法」の付属文書に例外として追加され、香港政府が同日中に公布、即日施行。国際社会の批判にかかわらず、香港が英国から中国に返還されて23年に当たる7月1日を前に施行し、香港統治の正当性を強調した。

「時事通信」より

時事通信は「瀕死」などと書いているが、事実上完全に崩壊したといって良いだろう。

そもそも「一国二制度」とは、建前的に香港領域内の自治を条件付きであるとはいえ実現するというものであった。しかし、治安維持と称して「支那の利益に反する」と支那共産党が判断すれば、香港人を好き勝手に逮捕可能になるのだから、もはや自治があるとはいえない。

サヨクだんまり

サヨクの方が日本国内における「スパイ防止法」の成立に、相当危機感を募らせていて、その理由として挙げられるのが、「スパイの定義がハッキリしていないので、無実の人が捕まる」というものだ。

例えは悪いが、例えば特定秘密保護法に関して、日弁連は声高に反対を叫んでいた。

リンク先を読んで頂ければ理解頂けると思うが、一部を引用して説明しておこう。

「特定秘密」の対象になる情報は、「防衛」「外交」「特定有害活動の防止」「テロリズムの防止」に関する情報です。

これはとても範囲が広く、曖昧で、どんな情報でもどれかに該当してしまうおそれがあります。「特定秘密」を指定するのは、その情報を管理している行政機関ですから、何でも「特定秘密」になってしまうということは、決して大袈裟ではありません。行政機関が国民に知られたくない情報を「特定秘密」に指定して、国民の目から隠してしまえるということです。

「日弁連サイト”秘密保護法の問題は?”」より

大体これと似たロジックで反対するわけだ。読むと何となく納得しそうになるのだが、残念ながら世の中には「国民が知らなくてもいい情報」というのは沢山あるのだ。そして、情報を知った国民がスパイではないことを証明する方法はない。

国民が、例えばイージス・アショアの詳細スペックを知ったところで、一部のマニアが喜ぶ程度のメリットしかないが、活動家が破壊活動したり、外国勢力が拠点破壊に利用する事に繋がる事を避けられない。寧ろデメリットの方が大きい。

香港国家安全維持法は、支那の国家安全を維持するために支那共産党の出先機関が香港内で活動可能とする法律なのだから、サヨクの方々も同じロジックで批判すべきだ。

そして、日本の秘密保護法では成立前に懸念されたような問題は今のところ何も起こっていないのだが、香港では法律の無かったこれまでも酷い事案が幾つか起こっていた。有名なのは銅鑼湾書店の話である。

中国の禁書扱った香港書店、店長が台湾で再開 蔡総統も祝意

2020年4月25日 20:04

香港で中国本土の禁書を販売していた書店の店長を務め、中国当局から拘束された林栄基氏(64)が25日、台湾で書店を再開した。

林氏は昨年、香港政府が本土に容疑者の身柄引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正案を発表したことを受け、台湾に移住。それから1年を経て「銅鑼湾書店」を再開した。同条例の改正案は、現在撤回されている。

「AFP」より

支那で発禁になった書籍を売るだけで身柄を拘束されたのだから、この時点で既に一国二制度の実効性は怪しかったのだが、こういった逮捕が法律的に認められるようになったというのだから、これからの香港で何が起こるのかは想像に難くない。

各国は一斉に批判

流石に擁護出来ない

もちろん、人権的な視点から見ても擁護不可能で、アメリカやイギリスを初めとして多くの国が批判的なメッセージを出している。

米 香港国家安全維持法受け香港への優遇措置一部停止へ

2020年6月30日 11時34分

中国による香港国家安全維持法の導入に対抗して、アメリカのトランプ政権は、香港向けの警察の装備などの輸出を規制する措置を発表し、中国を強くけん制しています。

「NHKニュース」より

英ラーブ外相「深刻な一歩」、香港国家安全維持法成立受け

7月1日 3時58分

中国で香港の国家安全法が成立したことを受け、イギリスの外相は声明を出し、「深刻な一歩であり極めて問題だ」と述べました。

「TBS NEWS」より

香港国家安全法、中国は再検討を 27か国が共同声明

2020年7月1日 5:55

日本を含む27か国は6月30日、香港で施行された国家安全維持法は同市の自由を「害する」として、中国に対し再検討を求める共同声明を発表した。

「AFP」より

米・英・日本につづきドイツも“香港国家保安法”に「反対」

5/29(金) 9:06配信

米国・英国・日本などにつづき、ドイツも中国が“香港国家保安法”を強行通過させることに「反対」の声をあげた。

「yahooニュース」より

支那べったりのドイツですら、この方針に対して反対の声を挙げざるを得なかったのである。

支那にとって香港の現在はとても都合が悪い

犯罪者引き渡し条例案は事実上廃案になってしまった香港では、支那共産党の指導に寄らない繁栄が実現されていた。

支那共産党は、共産党の指導によって人民の人権は損なわれたとしても繁栄を享受出来るというロジックで人民を欺してきた。しかし、そうではない実例が香港と台湾に存在する。その事が実に支那共産党には都合が悪いのだ。

アメリカの今の大混乱を支那共産党が知ったとき、狂喜乱舞しただろう。

「やっぱり民主主義はダメだ」「やっぱり強力な指導体制が人民を幸せにするんだ」という主張を振りかざしたいわけだ。

そういう意味でも台湾や香港に繁栄してもらっては困るのである。

更に香港が支那にとってのチョークポイントになってもらっては困る事情がある。

マカオ、広東省で試験を実施

こんなニュースが流れているのだが、ご存じだろうか。

中国、投資商品の相互取引を香港・マカオ・広東省で試験実施へ

2020年6月29日19時31分

中国は29日、香港、マカオに中国広東省の9都市を加えたグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)でウェルス・マネジメント商品と呼ばれる金融投資商品を個人が相互に取引できる制度「ウェルス・マネジメント・コネクト」を試験的に導入すると発表した。

「朝日新聞」より

この投資関連の機能を香港だけでなく、マカオや広東省で試験しているというニュースだが、もう一つ興味深いニュースがあり、これと併せて読むとどうだろうか?

中国本土のトレーダー、前例のないペースで香港株を爆買い

2020年5月27日 15:06 JST

中国本土から資金が前例のないペースで香港株に流入しており、高まる米中間の緊張の中心地となっている香港市場を支えている。

「Bloomberg」より

簡単に言うと、香港市場を支那の投資家が買い支えていると言うことになるのだが、この買い支えは支那共産党の指示なのだ。

支那共産党にとっても香港経済が崩壊してもらっては困るのである。

香港株の時価総額、日本超えて世界3位

2019/04/12(金)

世界の株式市場の時価総額ランキングで、香港が日本を抜いて世界3位に浮上した。11日付信報などによると、香港株式市場の時価総額は9日終値時点で5兆7,783億米ドル(約641兆7,500億円)となり、日本の5兆7,630億米ドルを上回った。香港市場の世界3位は今後しばらく続くとみられている。

9日終値時点の時価総額は、米国が31兆2,831億米ドル、中国A株が7兆5,988億米ドルで、香港はこれに次ぐ規模となった。香港株の時価総額が日本を抜くのは2015年以降で初めて。ハンセン指数は、年初からの累計上昇幅が16.5%となった。

「NNA ASIA」より

香港の市場規模は世界第3位で、支那A株とも遜色ない規模である。支那共産党にとってもこの事の意味は軽くないのだ。

相対的に見て香港の存在価値は支那にとって下がってきているとはいえ、外国投資家は香港経由で投資をする傾向が強いこともあって、直ぐには失えない要なのである。だからこそ色々画策はしているのだが、外国人投資家にとって支那の金融商品はリスクが高すぎる。

少なくとも民主主義の体裁を採っている香港を通じてリスク低減しないことには、とてもとても、という事なのである。

そういう観点からすると、今回のこの支那共産党の決定は非常に不味い判断なのだが……。

追記

仕事早いな!

香港、国家安全法で初の逮捕者 「独立」の旗を所持

2020/7/1 15:15

香港警察は1日、6月30日に施行された「香港国家安全維持法」に違反した容疑で男を逮捕したと発表した。同法にもとづく逮捕者は初めて。男は「香港独立」と書かれた旗を所持していた。国家分裂を企てた容疑とみられる。

「日本経済新聞」より

「香港独立」の旗を持っていたから逮捕されたのか。

理由が「国家分裂を企てた容疑」という事らしいのだけれども、記事の中で不可解な部分がある。

香港島の繁華街、銅鑼湾(コーズウェイベイ)で不審な男を見つけ取り調べたところ旗を見つけたという。香港メディアによると、男はバックパックの中に旗を持っていた。

バックパックの中に旗を持っていた?それ、どうやって気が付いたのさ。怪しい男を見つけて持ち物を調べたということ?

職務質問をして、所持しているものが違法だったので逮捕したというような流れだけれど、30人以上逮捕したとか。スゴいな。

着ているTシャツが「FREE HONG KONG」「光復香港、時代革命」というメッセージ性の強いものだったから、逮捕したと言うことなのかも知れないんだけど、何にせよこれから香港は悲惨なことになりそうだ。

追記2

ちょっと共同通信ソースなのが気に入らないんだけど。

香港デモで180人逮捕

2020/7/1 19:09 (JST)7/1 19:59 (JST)

香港警察は1日、香港の繁華街コーズウェイベイ(銅鑼湾)などでのデモで、180人以上を逮捕したと発表した。うち男性3人、女性4人の計7人が香港国家安全維持法違反という。

「共同通信」より

更に逮捕者増えちゃった。

追記3

悪いニュースである。

香港国家安全法は、外国人を処罰の対象に含むばかりか、外国人が香港以外の場所でこの法律に触れるような行為をした場合に、法律が適用可能だと定めているそうだ。

残念ながら僕は支那語は分からないので石平氏の言を信頼するより他に無いのだが、これが本当だとしたら多くの外国人は香港を訪れることができなくなるだろう。

例えば、日本人が日本国内でtwitterを使って「香港は独立すべきだ」と主張したとする。そして、香港に入国した場合、香港で逮捕される可能性があるという意味だ。

これまでのどのような法律も、他国での行為にまで法的拘束力を及ぼすことはなかったが。香港国家安全法は違うようだ。それは政治家であったとしても例外ではないので、イギリスの外相辺りも逮捕可能という理屈になりそうだ。

イギリス政府 香港市民の受け入れ拡充 「国家安全維持法」受け

2020年7月2日 6時00分

中国が「香港国家安全維持法」を施行したことを受け、イギリス政府は、香港を返還するまで現地で発行していた滞在許可証を持つ人が、イギリスに5年間滞在できるようにし、将来的に市民権を取得する道をひらくと発表しました。

「NHKニュース」より

トランプ氏あたりもダメだろうね。

まあ、まさかそんな事にはならないとは思うけれども、外国人に対するリスクが高まったことは間違い無いだろう。

「香港国家安全維持法」は6章66条からなり、国家の安全に危害を加える犯罪行為として、国の分裂、政権の転覆、テロ活動、それに外国の勢力と結託して、国家の安全に危害を加える行為の4種類を規定し、いずれも最高刑は終身刑となっています。

また、「香港でこの法律に規定される犯罪を犯した人は、いずれもこの法律が適用される」として国籍にかかわらず、この法律が適用されるとしています。

さらに、「香港の永住者でない人が、香港以外で行った犯罪にもこの法律が適用される」と規定していて、外国人が香港以外で行った行為にも適用される可能性があります。

~~略~~

香港のほかの法律と矛盾する場合には、香港国家安全維持法の規定を適用し、法律の解釈権は、全人代の常務委員会が持つとしています。

「NHKニュース”「香港国家安全維持法」昨夜公布・即時施行 最高刑は無期懲役”」より

おっとNHKも同じ様な意味の解説をしていた。

少なくとも国籍を問わず逮捕されることは間違いなく、国を問わず逮捕となると前代未聞だ。更に、他法に優先するそうだから、外交官でも逮捕される(通常は不逮捕特権がある)ことになるね。

恐ろしい話である。

コメント

  1. 全方位に戦線拡大中の支那ですがそれだけコロナに米中貿易戦争と最近は水害に国内が閉塞して来ている現れではないかと、それ以上に習近平の任期が後3年と迫っているため再選の為にも「何か偉業を成し遂げなければならない」と焦っているのかも知れません、今が皇帝に成る為の正念場ですからね。

    • 中華皇帝になるために!
      と言う訳なのでしょうが、確かに習近平氏の実績として挙げられる項目って思いつかないのですよね。
      肝いりだった一帯一路構想も、そのための基金となるハズのAIIBも、どこへ行ってしまったのか分からないシルクロード基金も、ヤバい感じの話しか聞こえてきていないです。
      募集!今から実現できる偉業!という感じでしょうかねぇ。

      そういう意味では、香港の掌握と、台湾の掌握は喫緊の課題なのかも知れません。

  2. 木霊さん、おはようございます。

    >外国投資家は香港経由で投資をする傾向が強いこともあって、直ぐには失えない要なのである。だからこそ色々画策はしているのだが、外国人投資家にとって支那の金融商品はリスクが高すぎる。
    >少なくとも民主主義の体裁を採っている香港を通じてリスク低減しないことには、とてもとても、という事なのである。

    経済的には支那にとってかなり大きなリスクのはずですが、習キンペーにはそのマイナス効果より恐れるものがあるって事なんでしょうかねェ~。

    >そういう観点からすると、今回のこの支那共産党の決定は非常に不味い判断なのだが……。

    先進国の多くの反発という国際的な孤立の方が不味いと思うのですが、特にアメリカ・イギリスを中心とする西側自由主義国すべてを敵に廻して喧嘩売ってる様なもんですもん。
    面子が優先する(というか主席の一番権威低下を恐れる)独裁共産主義国家なんで、こんな不味い判断もアリなんでしょうか。

    それはそうとロシアの国民投票でプーチン大統領の任期延長が可能になるようです。
    スターリン・毛沢東時代の恐怖共産主義が公然と復活しつつある様で不気味ですね。

    日本も恐らく支那の潤沢な資金&支援を受けた、売国目的の極左政治家とマスメディアが好き放題やってますからヤバイもんです。

    • ちょっと裏付けとなる情報を開示できないのですが、香港経由しての取引は6割程度だとされているようです。
      習近平氏はそれをゴミ箱に突っ込む積もりだというから、流石ですよね。

      支那は自国に引き籠もっても経済発展が見込めると考えているようなんですが……。

  3. 木霊様、皆さま、今晩は

    「追記3」の部分を某ニュースサイトで読んだのでコメントしようかと思ったら、追記されていました。
    この部分、他の部分と比べて決定的にひどいですね。このようなコメントを書いたら、中国政府を批判した事になるので、私が中国、香港に行くと危ない。中国と犯罪者引き渡し条約を結んでいる国、地域に行くのも危ない。とんでもない法律ですね。放置すべきではないと思いますが、どんな対抗策がとれるのでしょうね。

    個人で出来るのは中国には行かない、中国製品は買わない・・・程度ですが、とは言うものの、ウチにも中国製品は沢山あって・・・コレを書いているPCの部品のかなりのものが中国製だろうし・・・