アメリカで「文化大革命」が始まる

北米ニュース

もうね、アホかと。

「南部連合」大統領像倒す 米、コロンブス像に続き

2020/6/12 9:56

米南部バージニア州の州都リッチモンド市内にあった「南部連合」初代大統領ジェファソン・デイビスの像が10日夜、白人警官による黒人男性暴行死事件に抗議するデモ参加者に引き倒された。

「日本経済新聞」より

器物損壊の罪で逮捕しろよ。

これが「自由で開かれた国アメリカ」というって?

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アメリカの歴史を否定するテロリスト達

南部連合とジェファーソン・デイビス

そもそも誰?という話なのだが、「ジェファソン・デイビス」は世界史の中でちらっと出てきた程度の人物である。いや、日本でアメリカ史を詳しくやらないからかもしれないが。

実はこの人物、アメリカの南北戦争(1861年~1865年)時代に活躍した人物だ。南北戦争といえば、アメリカ合衆国の北部と南部で勢力争いをした、まあ言わば内戦である。

で、ジェファーソン・デイビスはアメリカ連合国(南部連合)のトップ。アメリカ連合国の初代大統領になった人物である。なお、北部諸国のトップはアメリカ初代大統領エイブラハム・リンカーンだ。リンカーンと言えば、奴隷制の拡大に反対して大統領に当選した人物である。したがって、ジェファーソン・デイビス側は構図上、奴隷制度維持を訴えたという事になる。

エイブラハム・リンカーンも奴隷制度の廃止を口にしたのは奴隷解放宣言(18623年1月1日、ただし、その予告版である1862年9月22日の原稿にはその旨が記されていた)のことで、「奴隷解放の父」と呼ばれている。

これに相対化されたジェファーソン・デイビスは奴隷制度維持を訴えたということになるのだけれど、実のところジェファーソン・デイビス自身は奴隷制度存続論者ではなかったようだ。

実は、アメリカの北部では工業中心の経済だったのに対して南部は農場中心の経済であった。農場は奴隷を使って仕事をしていたので、いきなり奴隷解放をしてしまうと仕事が続けられないという事情があったのだ。そもそも奴隷制度が問題だという問題意識は分かるし、南部の農場が奴隷制度前提で設計されたお陰で白人は黒人に労働をさせて裕福な暮らしをしていたという構図であったことも問題であろう。その農園所有者が南部を支配していたことも、内戦が拡大した原因となっている。南部出身だったジェファーソン・デイビスはその農園所有者達に担がれた、ということになる。

一方、北部の方は工業化の発展によって流動的労働力を必要としていたため、奴隷を使って仕事をするという社会構造とは相容れなかった。黒人は奴隷では無く労働者として必要なときに雇用したいというニーズがあったのである。結局のところ、南北戦争は利害の対立という構図だったのだ。

つまり、ジェファーソン・デイビスは現代においてもとばっちりを食らったというわけ。

クリストファー・コロンブスという奴隷商

ついでに、コロンブスについても触れておこう。

コロンブスはアメリカ大陸を発見した偉人という事になっているのだが、実際の所は大航海時代に西回り航路、つまりヨーロッパからアメリカに大西洋を越えてたどり着くという事を考えついて、それを実行した人物ではある。……あるのだが、1度目の航海でアメリカ大陸を発見し、2度目の航海では植民目的でスペイン軍を引き連れてアメリカを訪れている。ただし、コロンブス自身はアメリカでは無くアジアを発見したのだと信じていたようだ。

で、コロンブス率いるスペイン軍が、現地のインディアン(ネイティブ・アメリカン)を虐殺し、スペイン軍が媒介した疫病によって殺されてしまう。以降10年以上の殺戮の時代の幕が開き、5万人以上のインディアンが虐殺され、捉えられたインディアンは奴隷として本国で売られた。

結局のところ、コロンブスが発見したのは西回り航路で、やったことは虐殺と人身売買だった。

「先住民の虐殺者」コロンブス像の破壊、米各地で相次ぐ…人種差別の象徴とも

2020/06/11 20:29

黒人男性死亡事件を機に差別への抗議デモが続く米国各地で、イタリアの探検家クリストファー・コロンブスの像の破壊が相次いでいる。15世紀に米大陸に到達したコロンブスは近年、「先住民の虐殺者」とも評されており、デモ参加者の一部がコロンブスを人種差別の象徴とみなして、過激な行動に出ている。

「讀賣新聞」より

そんな訳で、今回の抗議デモの一環としてコロンブスに対して批判があがるということも分かる。コロンブスはアメリカ原住民を虐殺し、アフリカからの奴隷を売り飛ばし、インディアンを奴隷として売り飛ばした人物だからね。

だが、だけどこれ、今やることなのか?

コロンブスは現代の価値観からすれば褒め称えられるような人物ではない。しかし、その事と、「人種差別の象徴として像を引き倒す」こととは関係なかろう。

「風と共に去りぬ」の配信中止

もう一つ、映画の話である。

映画「風と共に去りぬ」を配信停止 人種差別表現めぐり

2020年6月11日 9時16分

黒人男性が白人警官に暴行されて死亡した事件を受けて全米で人種差別への批判が強まる中、米動画ストリーミングサービス「HBO Max」は9日、1939年公開の映画「風と共に去りぬ」の配信を停止した。映画は南北戦争で奴隷制を守ろうとした米南部を舞台とし、かねて人種差別的との批判が出ていた。

「朝日新聞」より

いやー、バカバカしい話だね。

映画「風と共に去りぬ」は南北戦争を舞台にして、主人公が南部側の立場だった。ただ、舞台が南北戦争というだけで、戦争を題材にしたラブロマンスという位置づけの娯楽作品である。登場人物が実在の人物というわけでもない。尤も、登場人物の多くがKKKのメンバーであり、白人至上主義的な思想が描かれている面はあった。

そのために配信停止をするという。

意味が分からないが、南部を美化する目的で作られた映画だ、奴隷制度を維持することを目的とした南部は許せない、ということらしい。

構図としてはヒトラーを賛美しちゃダメ、というヨーロッパとそう変わらない風潮ではあるが、日本でも様々な表現規制があるのでアメリカを笑えない。

が、「自由の国」が笑わせる。

アンティファはテロリストなのか?

そんな訳で、こうした荒唐無稽な話になってきたアメリカの抗議デモなのだが、その目的が人種差別反対を訴える事ではなく、ただ騒ぎたいだけ、破壊行為をしたいだけに変わりつつあるのが嘆かわしい。そして、こうした抗議活動を行っている組織の中に「アンティファ」という組織があると言われている。

トランプ米大統領、反ファシスト「アンティファ」をテロ組織に指定すると発言

2020年06月1日

ドナルド・トランプ米大統領は5月31日、反ファシズム運動を展開する「Antifa(アンティファ)」をテロ組織に指定すると発言した。トランプ氏は、黒人男性が白人警官に殺害された事件を受けた抗議活動が、アンティファのせいで暴動に発展したと非難している。

「BBC」より

トランプ氏はアンティファをテロリスト指定すると言っているが、流石にこれは無理筋だろう。

ただ……、やっている事はテロリストとそう変わらない。

【警戒】12日午後、アンティファが渋谷を爆破予告

2020.6.11(木)

今、アメリカで「アンティファ」なる集団に注目が集まっている。

~~略~~

 10日に各地の入国管理局の外国人在留総合センターにこんな「爆破予告」のメールが届いた。

“私はアンティファの活動をしている者だ。6月12日15時30分に、外国人を虐待している入国管理局と渋谷警察署の施設内で手榴弾2個を爆破する。爆破に失敗した場合は、1時間後に入国管理局と渋谷警察署で関係者を包丁で斬りつける”

 メールは日本語だった。現在当局は全力で事実関係を調査中だ。実際にアンティファのメンバーからのものなのかも現時点では不明である。単なる悪戯であることを願うが・・・。

「JB Press」より

まあこのニュースも、アンティファを名乗る人物が果たして本当にアンティファの構成員なのかとい問題もあるので、これ1つでテロリスト認定するのもどうかと思う。ただ、これ自体は既に犯罪行為であろう。

米NGO調査員がANTIFAに潜入、「デモ・暴力行為をトレーニング」

2020年06月09日 18時22分

米国では5月末から、警察に拘束された黒人男性が死亡したことを機に、暴動や略奪が続いている。トランプ大統領は6月初め、暴動に関与したとして極左暴力集団「ANTIFA(アンティファ)」をテロ組織に指定すると表明した。ANTIFAに潜入し調査を行った調査員は、同グループは高度に組織化されているとした。

「大紀元」より

怪しいよ、という情報は色々出ているんだけどね。

文化大革命とアメリカ

文化大革命は何を目的としていたか

で、タイトルの「文化大革命」なのだが、「人民を毒する旧思想・旧文化・旧風俗・旧習慣を徹底的に除かねばならない」という主張がある。この一文は、人民日報の社説に紹介されたもので、こうした方針を下敷きに、人々を次々と虐殺していった。

……文章にしてもよくわからないが、文化大革命とはそんな感じの意味の分からない話でスタートし、多くの人が「革命反乱分子」とされ、虐げられた。

アメリカでは歴史の見直しが……

で、何がしたいかよく分からないのはアメリカである。

米国では、映画「風と共に去りぬ」に人種偏見が含まれているとして動画配信サービス大手が配信停止。南軍の将官らにちなんだ米軍基地名についても改名要求の動きが出るなど、歴史的建造物や芸術作品の在り方を見直す動きが活発化している。

「日本経済新聞”「南部連合」大統領像倒す 米、コロンブス像に続き”」より

歴史修正主義?

こんな事をして何が変わるというのか。

まあ、アメリカのことなので四の五の言う必要はないのだが、良い方向に向かっているようには見えない。結局、歴史は歴史で、それを変える事はできないのだ。これは、アメリカで文化大革命をやろうという動きなのかもしれない。ちょっと大げさかな?でも、コロンブスやジェファーソンは本当に悪人だったのか。

現代の価値観を押し付けて歴史を語るのは、アホの極みだと思うんだけどね。

コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    >こうした荒唐無稽な話になってきたアメリカの抗議デモなのだが、その目的が人種差別反対を訴える事ではなく、ただ騒ぎたいだけ、破壊行為をしたいだけに変わりつつあるのが嘆かわしい。

    今回のデモに参加してるアメリカ国民の大多数は平和的な人種差別への抗議と思っていますが、ちょっと突出した異常な暴動が混じっているのが不気味ですね。

    >で、タイトルの「文化大革命」なのだが、「人民を毒する旧思想・旧文化・旧風俗・旧習慣を徹底的に除かねばならない」という主張がある。この一文は、人民日報の社説に紹介されたもので、こうした方針を下敷きに、人々を次々と虐殺していった。

    トランプ大統領の大きな失敗は軍隊投入論で、これをやったら「アメリカ版文化大革命」と酷評されても仕方なかったと思います。
    自国正規軍の銃口を国民に向ける行為に他なりませんから、例え被害者が出なくともその思考は「文化大革命」と同類とのそしりは免れなかったでしょう。
    軍が自ら反旗を翻し自重を促した=逆シビリアンコントロールって感じがします。

    >歴史修正主義?
    >こんな事をして何が変わるというのか。
    >現代の価値観を押し付けて歴史を語るのは、アホの極みだと思うんだけどね。

    まさにご指摘の通りで度が過ぎた騒ぎに発展、そして事の本質から逸脱した本末転倒だと考えます。
    支那に非難の隙を与える愚挙ですから、平和的にデモに参加しているマジョリティーの良識に期待するしかないですね。

    不満があるからといって自由に何をやってもいい訳ではありませんので。

    • 結局、狙って扇動している人々がいるのは確実ですが、一部の人は「正義」と「信念」に基づいて、大半の人はそういう行為をする自分に酔って活動しているんじゃ無いかと。
      ただ、そういう行動をしている最中に倫理観がぶっ壊れちゃうのはどうかと思います。
      群集心理というヤツなのかも知れません。

  2. 皆さま、今日は

    > こうした荒唐無稽な話になってきたアメリカの抗議デモなのだが、その目的が人種差別反対を訴える事ではなく、ただ騒ぎたいだけ、破壊行為をしたいだけに変わりつつあるのが嘆かわしい。

    急進的な左派、過激派には、自分たちが「敵」としている組織、国などに被害を与えるのが正しいと考える一派がいます。60年代の過激派には内乱を起す事を目的にした一派がいたと思います。内乱、暴動 —> 政府が困る、弾圧する —> 一般国民を巻き込む —> 国民に被害が出る —> 一般国民も蜂起し政府が倒れる —> 革命成功。といった、なんとも幼稚なロジックなんですけどね。混乱状態にして対立する者を困らせるのが目的なので、デモの趣旨は「人種差別反対」でも何でも、一般的に正しいとされるお題目ならば何でもいいのです。
    そういう連中が巻き込みやすいのは「ただ騒ぎたいだけ、破壊行為をしたいだけ」の連中でしょう。そのような人たち(烏合の衆)ではなく扇動している者どもを何とかしなくてはなりません。普通、扇動している首謀者は表には出てこないので、見つけるのは大変ですが、
    「元を絶たなくては」なりません。今回のデモが収まっても、また何か理由を見つけて騒ぎを起こします。それがアンティファかどうか知りませんが。
    「左派」を例に書きましたが、別に「左派」とは限りません。急進右派とか宗教的な原理主義とか。急進的な動物愛護団体なんてのまでありました。人より動物が大事なんだそうです。

    イスラム過激派など、このパターンが多いように思えます。なにしろ「神様」だし、聖戦で死ねば天国に行けるんですから。扇動は難しくないんでしょうね。グリーンピースもこのクチかな・・・残念な事に、いっぱいありますね。

    > 歴史修正主義
    我国の神社には戦国武将を祀ったものがありますが、敵の将兵も祀ったものが少なくありません、敵将であっても死ねば罪はない。死んだらノーサイドね。この考え方は素晴らしいと思います。世界に広める事ができるといいですね。手始めに観光ガイドに書くとか。

    • ネット界隈でも正義を振りかざして、人の人権を無視して特攻する人が見られます。
      ネットだとハードルが低くなっちゃうんですよね。

      デモ行進をしているうちに、気分が高揚して破壊行為に至ってしまう。
      その中に扇動者がいると、その傾向が酷くなっちゃうのでしょうね。

      宗教絡みだと更にこの傾向は酷くなり、ご指摘のイスラム過激派も、教義を疑ってはならないので大変ですよね。
      信仰のためにと思考停止しちゃう人が割りといるのが問題なんですが。

      その点、ご指摘の様に日本の神道はナカナカ面白い思想をしておりますので、興味深いですよね。

  3. >現代の価値観を押し付けて歴史を語るのは、アホの極みだと思うんだけどね。

    その通りなんですが、それをやっているのが「ANTIFA」であり、「パヨク」なんですよね。

    • この書き込みは、私です。
      「ANTIFA」絡みのブログ記事をかきましたので、貼っておきます。

      https://rkm.hatenablog.com/entry/2020/06/15/080134

      • はーい、伺います。