インドと支那との国境付近で緊張高まる

アジアニュース

インドと支那との間にある国境では争いが絶えない。そんな話は今に始まったことでは無いのだが、インドにとっては、或いはチベットの先例があることを考えれば、国境を挟んだ支那の態度には我慢がならない。

中印両軍が国境に増兵、軍事的緊張高まる 5月に複数回衝突=印メディア

2020年05月27日 12時06分

インドメディアの報道によると、中印両政府は5月19日、今月上旬に両国の国境地帯で中国軍とインド軍の間で小規模な衝突が発生したことについて、協議を行ったが、物別れに終わった。両政府は現在、衝突の長期化に備え国境に増兵していると明らかになった。

「大紀元」より

大紀元からの引用だが、ここのところ武漢肺炎のこともあってインド側が支那に対してかなり腹を立てているのは事実なのだろう。

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インドの国境問題

だいたいイギリスが悪い

先ずは、インドの地図を。

インドが緑で支那が水色なのだが、まあ、インド、不思議な形をしているね。

本来は、インド周辺の国であるバングラデシュ、ブータン、ネパール、パキスタン辺りは、概ねベンガル人達の支配地域だったのだけれど、イギリスの植民地化政策のせいでおかしな事になってしまった。

元々この地域はムガル帝国(1526年~1858年)の支配地域であったが、イギリスの世界進出とムガル帝国衰退によって滅亡してしまう。イギリスはまんまとインドを手に入れるのだが、その時に民族毎に居住地域を区切って支配しようという方針を採る。インドの地図が歪なのはその影響を受けている、というわけだ。

インドと支那との戦争

そうした時代を超えてインドはイギリスの植民地から開放されるに至るのだが、そこに日本軍が関わってくるのは割りと有名な話。チャンドラ・ボース率いるインド国民軍は、日本軍と一緒に独立を勝ち取るためにイギリス軍と戦うことに。

史上最悪の作戦との呼び声の高いインパール作戦(1944年)は、インド独立への道筋を付けたと言われているが、日本軍はほぼ全滅という悲惨な結果を出してしまった。

そして戦後、イギリスから独立したインドはイギリス国王を元首に頂くインド連邦(1947年~1950年)が成立し、後にインド憲法を頂くインド共和国(1950年~)と移行していく。

ところが、支那で中華人民共和国(1949年)が建国されると、支那の膨張政策によってインドとの国境が脅かされることになる。人民解放軍によるチベットの侵略(1950年~1951年)が完了すると、カシミール周辺地域に人民解放軍がちょっかいを出すようになり、ついに国境紛争に至る(1962年)。

インドはチベット独立を支持する一方で、支那はチベットを支那の土地であると主張して意見が対立し、チベット動乱(1956年)等を経て、インドも危機感を募らせるようになる。インドはパキスタンとの不和もあって、この周辺の国境確定作業は複数の国で意見が対立する状態が続いている。

インド、国境付近で大規模道路整備へ 「戦略的道路」44カ所、中国に対抗

2019.1.14 23:00

ンドが中国との国境沿いで、大規模な道路整備を計画していることが判明した。印PTI通信などが報じた。国境付近のインフラ整備を進めることで、中国を牽制する思惑がある。インドが実効支配し、中国も領有権を主張する北東部アルナチャルプラデシュ(AR)州でも整備を予定しており、中国が反発する可能性がある。

~~略~~

道路計画が浮上した背景には、一昨年夏に中印国境に近いドクラム地区で両国軍が2カ月半にわたって対峙したことがある。インド軍は山間部での部隊の展開速度などで、中国が先行する実態を目の当たりにしたとされる。印シンクタンク、中国問題研究所のツェリン・チョンゾム氏は「国境付近の道路整備案そのものは以前から存在したが、ドクラム地区での騒動が必要性を急浮上させた」と解説する。

特に注目されるのが、AR州での道路計画だ。中国はAR州を「蔵南(南チベット)」と呼んで自国領土と主張。2016年9月には中国軍が実効支配線を越えて約45キロ侵入して数日駐留した経緯がある。チョンゾム氏は「AR州一帯は道路整備が遅れており、整備されれば戦略的な意義は大きい。中印関係は昨年4月の首脳会談以来、回復基調にあるが、領土問題となれば話は別だ」と話した。

「産経新聞」より

そして、近年もインドが開発を進めれば支那がそれに反発し、領土問題でゴタゴタとしているのだ。

色々と国境で揉める背景にはシムラ協定(1914年頃)があるようなのだが、結局この協定を清国が認めることはなく、それが後世に影響しているという構図のようだね。

国境付近に軍を展開

ともあれ、国境の確定が出来ていない、双方の主張に隔たりがあるお陰で、国境付近での争いは絶えない。

インド軍と中国軍は今月5日、インド・ラダック州のパンゴン湖の近くで、領土に侵犯したと互いに非難し、双方数百人の兵士が衝突した。9日も、インド・シッキム州の国境で、両国の兵士150人が殴り合いになった。インド軍4人と中国軍7人が負傷した。

両政府は19日の協議が終了後、国境に軍部隊を派遣した。「タイムズ・オブ・インディア」紙5月25日付によれば、インド軍はラダック州パンゴン湖とガルワン河に位置する国境に新たな兵力を投入した。一方、中国軍はこの2地域に兵士2000人を配置し、臨時用のインフラ施設を建設したという。

「大紀元」より

そして、その緊張は最近かなり高まっているという事だ。

PM Modi meets military top brass over LAC tension with China

DHARAMSHALA, May 26: In view of the escalating situation at the Line of Actual Control (LAC) in Ladakh and Sikkim since the last few weeks, Indian PM Narendra Modi held a high level meeting on Tuesday where the three service chiefs, National Security Advisor Ajit Doval and the Chief of Defence Staff General Bipin Rawat were in attendance.

~~略~~

Infrastructure development is happening on both sides. India is building 61 strategic Indo-China Border Roads (ICBRs), measuring 3323.57 km in length, under the direction of the China Study Group (CSG), of 75% has been completed. China on the other hand has been building underground tunnels and developing the Ngari Gunsa airport with a secondary tarmac to position helicopters or combat aircraft. A recent satellite image showed a line-up of four fighter jets believed to be either J-11 or J-16 fighters of the PLA Air Force, the Hindu reported.

「PHAYUL」より

インドが道路を建設する一方で、支那は地下トンネルを構築したり空港の開発を急いだりと、より軍事的な要素を高めていると報じられている。インド側の道路建設に関しても軍事的用途である疑いは強いのだが。

アメリカの対支那包囲網にも影響?

こうした流れは、アメリカと支那との関係悪化が後押しをしている可能性が高い。

トランプ氏、週内にも対中措置 香港問題で「強力な内容」

5/27(水) 10:35配信

トランプ米大統領は26日、ホワイトハウスで記者団に対し、中国が香港に国家安全法の導入を目指している問題で、米国が対中制裁などの措置を実施するかどうかについて「今週中に発表する。強力な内容になると思う」と表明した。

~~略~~

マクナニー大統領報道官は26日の記者会見で、「大統領は中国による(香港に関する)対応に不快感を抱いている。また、中国が(香港を)乗っ取る事態となれば、香港が世界的な金融の中心地としての地位を保てるとは思えないと考えている」と述べた。

「yahooニュース」より

特に、最近は香港問題で攻勢を強めているという報道があったばかりである。

アメリカが「人権問題」を持ちだしてきたと言うことは、本気度が高いからだろう。

コメント

  1. 大体、国境問題はブリカスとおフランスのせいですね。
    中東とか、アフリカとか。
    パレスチナなんか一番好例かと。
    アラビアのロレンスはババ引かされてバイクで事故死、ってのはホントですかねぇ?

    • 世界の歴史に触れると、結構な頻度でイギリスが悪さをしていますから、困ったものです。
      アラビアのロレンスの映画は、トーマス・エドワード・ロレンスがモデルになっていて、彼がオートバイで事故死したため、映画もその流れとなったようです。
      「ババ引かされた」というのは何とも。
      そういう側面はあったかもしれませんね。