寝言は寝て言え。
韓国産業部「日本、輸出規制強化措置の原状回復にためらう理由ない」
2020.05.12 16:18
韓国の産業通商資源部が、日本は韓国に対する3大品目輸出規制とホワイトリスト除外決定に関する立場を今月末までに明らかにすべきだと主張した。
「中央日報」より
この話は当ブログでも取り上げた輸出規制体制の見直しに関する話だ。適正な輸出が行われるように是正した、というのが正しい。
キャッチオール規制とホワイト国のリスト
貿易は紛争の火種にもなる
まずは、関連記事を紹介しておきたい。
去年の7月頃に出た話で、補完的輸出規制(キャッチオール規制)という制度がこの話のベースになっている。貿易をするにあたって自由にモノを売り買いするというのは、時として国家間での軋轢を生む。
例えが適切かどうかは分からないが、例えば阿片戦争(1840年~1842年)が挙げられる。色々な要因はあったのだが、簡単に言うとイギリスが清に対して阿片を輸出したことが切っ掛けで起きた戦争であるとされている。
当時、清朝は阿片の輸入を禁止していた。しかし、地方の支那人阿片商人達は取締りを逃れながらイギリスより(実際は英領であったインドから輸出された)阿片を輸入し、その貿易は拡大の一途を辿っていた。これに業を煮やした清朝が、阿片を没収して纏めて焼却処分したり、広東に住んでいたイギリス人を毒殺しようとしたり、という紛争に発展。イギリス側の反撃により清国船団を壊滅させるなどの騒ぎになり、戦争に発展する。
そんな経緯を辿ったわけだが、もともとイギリスが清に阿片を売りつけたのが問題だった、とも理解できる。ただ、イギリスが清に阿片を売りつける動機になったのは、清からの輸入超過で膨大な借金が嵩んでいた状況の改善ということがある。当時のイギリスにとって清に対して売れる物があまりなかったから、違法と知りながら阿片を売りつけた、ということだった。
韓国が違法と知りながら輸出していた高純度フッ化水素などの物資
さて、現代においてもそうした「問題となる貿易」というのはある。
アメリカが多くの国に兵器をばらまいて、紛争を激化させている。対抗するロシアも似たような事をやっている。劣化兵器は支那が売る。もちろん、兵器の輸出そのものが全て違法というわけでは無く、防衛力を強化するという観点では推奨されるような部分もある。
が、大量破壊兵器の製造に繋がるような品目に関しては、国際的にも是正する方向で話がついている。
このルールが正しいかどうか?という議論はここではしないが、国際輸出管理レジームと呼ばれる枠組みの中で、問題のある品目に関しては厳しく管理しましょうという話になっている。
日本もこのルールに従ってリスト規制をしているのだが、一部の国は「ホワイト国」として手続が非常に簡略化されている。「ホワイト国(現在はグループAと呼ばれるように改称された)」にリストアップされる国は「信頼がおける国だ」と認定されているんだよね。だからこそ、面倒な手続無しで輸出入が可能となるわけだ。
詳しくはコチラを参照頂きたい。
で、日本は韓国をホワイト国に認定していたのだが……。
こんな話が出てきた。日本政府は随分前からのこの話を把握していたようで、2~3年前から「お宅の国は管理をしっかりしていますか?」と韓国に対して問い合わせをしていた様だが、返答は無し。
【独自】韓国から戦略物資の密輸出 4年で156件 韓国政府資料入手で“実態”判明
2019年7月10日 水曜 午前11:45
韓国の輸出管理体制に疑問符がつく実態がうかがえる資料を、FNNが入手した。
韓国から兵器に転用できる戦略物資が密輸出された案件が、4年間で156件にのぼることが明らかになった。
FNNが入手した韓国政府作成のリストによると、2015年から2019年3月にかけ、戦略物資が韓国から流出した密輸出案件は、156件にのぼることがわかった。
「FNN PRIME」より:リンク切れ
2015年といえばムン君が大統領になった年でもある。つまり、韓国政府は国を挙げて戦略物資の横流しをやっていたという事実が明るみに出てしまったということなのだ。
世界各国では韓国をホワイト国と見做していない
ところで、日本が韓国をホワイト国に加えたのは2004年のことであった。当時、小泉政権下で、ノムタンの愛称を欲しいままにした盧武鉉が大統領に就任した年である。
当時は、韓国をホワイト国に加えたことは特に議論にはならなかったし、数年は運用的にも問題なかったようなのだが……、しかし世界を見渡してみると韓国をホワイト国に相当する扱いにしていない。韓国という国が信用なら無い国という認識は、世界共通の認識だったと言っても過言ではない。
面白かったのは北朝鮮の反応だ。
なんと、日本が輸出管理体制の強化の一環として韓国をリストから除外したことで、グループAに韓国の名前が無くなったことに対して、北朝鮮が文句を言ったのである。
え?戦争中ですよね?韓国と北朝鮮とは。
日本に「最後通牒」を突きつける韓国
やるべき事はやったと主張する韓国
で、こうした騒ぎがあって、韓国としても貿易管理体制を見なおせば良いのだが……。
産業通商資源部は▼韓日戦略物資関連政策対話の中断▼通常兵器キャッチオール規制の不備▼輸出管理組織・人員不足―-など、日本側が輸出規制をしながら提起した3つ理由がすべて解消されたと強調した。
「中央日報」より
そもそも、韓国がこの手の対策を採ってこなかった事が問題で、その成果に関しては日本の経産省が検証するのだろうから見守ろうと思う。
ただねぇ……、人員不足の解消って。
政策対話の中断について、韓国と日本は、貿易管理当局による局長級の政策対話を約3年半ぶりに開催し、今年3月にもテレビ会議で実施しました。キャッチオール規制についても、その法的根拠を明確にするため、対外貿易法を改正しました。輸出管理体制と人員については、今月6日に、産業通商資源部の貿易安全保障に関する組織を、従来の「課」から「局」レベルに、組織を拡充しました。
「KBS WORLD」より
これって確か数人でやっていたのを30人規模にしたという話だったはず。
韓国・ヨンハプ通信によりますと、今回の措置は昨年7月に日本が半導体・ディスプレー材料などの対韓輸出規制を強化したことによるものだということです。
産業通商資源部の貿易投資室内には、30人規模の正規組織として貿易安保政策官が置かれ、貿易安保政策課、貿易安保審査課、技術安保課が下部組織として新設されます。
貿易安保政策課は、政府の貿易安保政策の司令塔として政策を総括・策定し、日本の対韓輸出規制に類似した対外的な懸案のほか、対内的な懸案についても対応する業務を担当し、そうした業務には違法な輸出の取り締まりや、戦略物資を輸出する企業の支援などが挙げられます。
「Pars Today」より
増やしたから問題無いでしょう!って、実績はどうなのよ。そもそも、30人は多いの?少ないの?
「輸出規制の立場明らかにしろ」とせまる韓国、日本に「最後通告」か
入力 2020.05.12 18:05
イ・スンジェ記者=韓国政府が新型コロナウイルス感染症(コロナ19)事態の収拾に行く道忙しい日本政府に事実上「最後通告」を投げた。昨年7月に発表した「輸出規制強化措置」の問題の解決策を今月末までに出せということだ原状回復を要求することと変わらない。
一度ボールは日本に渡った。韓国政府の提案を受け入れた場合、1年余りにわたる両国間の輸出葛藤にピリオドが撮ら可能性が大きい。反対なら、世界貿易機関(WTO)に提訴転移再び起こるなど、状況が悪化する余地もある。
「Duam」より
効果はハッキリ分かっていないけれど、「体制が整ったのでさっさと原状復帰しろ」というのが韓国側の言い分のようだ。
まあ、検討してやっても良いけど今月中に答え出せというのは、暴論だろう。
レッドチームに入った韓国
そもそも、韓国は今やレッドチームに入っている。つまり、グループAに入れる理由はもはや無い。
加えていうと、こんな不祥事の話もあった。
これは韓国の国策研究機関である国防科学研究所(ADD)からの技術流出で、情報だけ漏洩した話なのだけれど、物資の横流しも随分やっていたといわれていて、その輸出先の1つがUAEであった可能性は高いとされている。
情報も物資も横流ししていて、グループAに復帰できるという風に考えている事自体がおかしいのである。挙げ句に、通貨スワップ協定を結んでやってもいいという態度なので、どうしようもない。
ナゾの上から目線なのだけれど、こうでもしないとメンツが保てないとでも思っているのだろうか。日本政府がここでヘタレルとはとても考えられないんだけど、今月中か。ちょっと期待していよう。ほら、GSOMIAの破棄とか、カードがあるじゃない!応援しているよ!
追記
きたー!これこれ!
……という感じの朝日新聞の擁護が間髪入れずに飛び出した。何というか、ムン君の演説に喜んじゃったのだろうか。工作員様お疲れ様です!
文氏は今回の演説で、世界の感染症対策をリードする目標を示した。安倍首相も先月、東南アジア諸国連合と日中韓の会議で、「ASEAN感染症対策センター」の設立を提案し、情報共有の大切さを強調した。
中国の感染源に近い最前線の国として、日韓両国が国際貢献を誓うのは評価できる。その実現のためにも、両国間で知見を高め合うために担当閣僚同士の対話を始めてはどうか。
先の韓国総選挙で圧勝した文政権は、残り任期で対日政策での大胆な決断をするべきだ。安倍政権も、昨年導入した対韓貿易規制強化を直ちに取り下げ、関係を立て直す必要がある。
この危機をむしろ、日韓関係のリセットの契機にする。そんな知恵を絞ってもらいたい。
「朝日新聞:社説(コロナと日韓 危機をバネに協調を)」より
社説の中身は、相変わらず何一つ賛同出来ないのだが、安倍政権に「昨年導入した対韓貿易規制強化を直ちに取り下げ、関係を立て直せ」と迫るのは頭がどうかしているとしか思えない。
どうして韓国に対して無条件で降伏しろと迫るのかがよく分からないのだが、相手に対して一方的に遜るのはどう考えたって悪手である。
そもそも「ASEAN感染症対策センター」は支那に対する「情報開示しろよ、オラ!」という嫌味であり、まさかまともに機能するとは思ってはいまい。ついでに言っておくと、その場にいた韓国の存在はあくまでオマケである。
コロナで日韓関係リセット?バカも休み休み言えよ。
そもそも「日韓関係をリセット」と言うからには、1965年まで巻き戻しだから。朝日新聞が言っているのは、日本側だけ都合良く過去を忘れろという意味なんだろうけどさ。
コメント
日本語と韓国語で、「ためらう」の意味が違うのだろうか?
日本語の「ためらう」の意味を調べてみました。
ソース)三省堂 大辞林 第三版「ためら・う ためらふ」
>①しようかしまいかと迷う。思い切りがつかなくて行動に移れない。躊躇(ちゆうちよ)する。
(②、③は、古文向けぽいので略)
ソース)Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)「ためらう」
>1.決心がつかずにぐずぐずすること。
>2.言葉を濁すこと、いいよどむこと。
日本側が「迷っている」「決心がつかない(踏ん切りがつかない)」という話は聞いたことがない。韓国へ「言葉を濁す」ような返事をしたという話も聞かない。
つまり、韓国が「輸出規制強化措置を原状回復させるのにためらう理由はない」というのは、日本政府の状況・考え方を全く理解してないのだと思います。
※自分は本件について、現在の日本政府の対応を支持してます。
なんなんでしょうねぇ。韓国語から日本語に翻訳する時に問題があるのか、或いはその概念の捉え方が違うのか。
むしろ、日本が「躊躇う」のは寧ろ韓国との付き合い方そのものだと思いますよ。
僕も、この件に関しては日本政府の判断、決定を支持しています。
インドのLG爆発は、フッ化水素。
あの爆発でフッ化水素が調達できなくなった。
だからホワイトホワイトと喚き出した。
というようなことをネットのどこかで誰かが書いていた。
ここからは団塊の妄想
インドLG爆発で、北、イランや支那へフッ化水素を売ってのボロ儲けができなくなってしまった。
ホワイトに戻せ、日本のフッ化水素を大量横流しさせろと大騒ぎ。
インドの事故は、ポリマーを作る工場で会ったようですから、フッ化水素漏れという線は薄いと思いますよ。
ただ、随分と違法なことはやっていたらしく、損害賠償は避けられないように思います。
フッ化水素は森田化学工業などが韓国現地に合弁会社を作って生産したものを韓国産としているようですね
それより、韓国の慰安婦支援団体が何やらモメてますね
慰安婦支援団体の騒ぎは、外から見ていてもよく分からないですね。
何か飲食代で凄い額の飲み代を使っていたとか、慰安婦役の方には殆どお金が貰えていないだとか。
そうこうするうちに、トランプ氏に抱き付いた女性が行方不明になったとか何とか。
どうなりますやら。
皆さま、今日は
> 寝言は寝て言え。
中国の反日は日本から何かを得るための戦術、作戦といった印象を受けますが・・・韓国の場合は・・・
「正論を主張したのに寝言とは何事か」と本気で思っている連中なので、どうしようもないなぁ。
……あれを「本気」とは信じたくないのですが、きっと彼らは本気なのでしょうね。
ただ、「正気」かどうかは疑わしいですが。
木霊さん、おはようございます。
武漢ウィルス対策の不首尾や検察定年問題で苦境に立たされた安倍ちゃん、まさか媚韓・媚中の売国奴勢力に弱み・足元を見られて規制緩和なんて愚策はやらない事を切に願いたいもんです。
南朝鮮にはさらなる強力な対抗措置を準備する、支那とはまずはキンペー国賓拒否で距離を置くきっかけにする、これが安倍ちゃん最後の命綱じゃないかな?
南朝鮮の脈絡もない上から目線なんてスルーしときゃいいんですが、支那の尖閣への理不尽極まる潜入度合の質が変わってきていますので別次元。
アメリカと同調し武漢ウィルス責任追及と合わせ技で、支那糾弾先手とする絶好の材料と思いますけどねェ~。
ただ、トランプ大統領の主張が「賠償・報復」とビジネス強調し過ぎが難点、国際社会を正論でリードするなら「情報隠蔽による被害拡大の責任」・「WHOの支那忖度の責任」、つまり確証済の事実を最大のアジェンダとすべきと考えます。
呑気で無効力な遺憾砲はもういい加減にいかんぜよォ~!!
流石にやらないとは思いますが、しかし、訪日の話はずっと残ったままでしょうし、韓国と簡単に手を切ることも難しい状況です。
日本企業にさっさと撤退させることと、除鮮を進めないとだめなんでしょうね。