インドの韓国LG工場で大事故、猛毒ガスが漏れて大惨事

大韓民国

何というか、インドは不幸だな。

インドのメディア「ガス漏れLG化学工場永久閉鎖検討」

記事入力2020.05.08 午後6:08

LG化学のインドの現地法人の工場でガスが漏れ、11人が死亡した事故が発生した後、その州の政府がこの工場を永久閉鎖する案を検討中という報道が出た。

8日、インドの現地メディアライブミントによると、インドのアンドラプラデシュ州政府のYS間モハンレディ首相はLGポリマース・インディア(LG化学、インド法人)ヴィシャーカパトナム工場施設を恒久的に閉鎖(permanently shutter)する方案を苦心していると伝えられた。

「NAVER」より

とんでもない事態になっているようだ。コメントを頂いていたので、記事にしてみた。特に注目すべきトピックスというワケでも無いんだけれど、これからさらに輸出に力を入れようという韓国にとってはダメージかもしれない。

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インドに進出したLG化学

LGグループで電池事業や偏光板事業などを展開

LG化学は国内では自動車搭載用の二次電池開発で、サムスングループのサムスンSDIや、SKクループのSKエネルギーと鎬を削る存在のようだ。

で、今回問題を起こしたのはこのLG化学の子会社であるLGポリマーズという会社のようで。

住民が次々に倒れこむ衝撃的な動画が物議…インドの韓国LG工場で猛毒ガス漏れ事故

2020.05.11 18:45

インド東岸の港湾都市ビシャカパトナム(Visakhapatnam)近郊にある韓国LG化学(LG Chem)所有の「LGポリマーズ」の工場で有毒ガスの漏洩が発生し、12人が死亡した事故が波紋を広げている。9日には、工場の閉鎖を求める現地住民が犠牲者の遺体を担いで工場に詰めかけている模様が報道されるなど、国際的な注目を集めている。

「Business Journal」より

そして、漏洩した有毒ガスの正体はスチレンから発生したもののようだ。

CNNやAFP通信などの報道によると、有毒ガスは可燃性液体のスチレンから発生したものという。スチレンはスチロール樹脂や繊維ガラス、ゴムなどさまざまな工業製品に使われている材料。問題の工場は新型コロナウイルスの感染拡大防止策としてインド国内で実施されていたロックダウンを受け放置状態にあったという。原因は放置されたタンク内のガスが過熱したという見方が強い。一方、LG側は、「操業を中止していたが保守点検作業員は常駐していた」などと主張しているという。

「Business Journal」より

スチレン自体は、常温で液体なのだが揮発性を示すようで。これを経口摂取して肺に至ると、短期的には目眩、頭痛、吐き気、嗜眠、化学性肺炎などを引き起こすリスクがあるようだ。一方、長期的ににも肝臓や腎臓に影響をもたらすとの懸念はあるようだ。

ただ、実際にスチレン揮発物を吸い込むような事例は報告され、健康に懸念があるような事態だったようだが、死者は確認されていない。つまり、強い毒性があるようなものではないハズなんだけど。

ガス漏れで11人以上が死亡

ところが、この事故では少なくとも11人が死亡したとされている。

過去7日未明(現地時間)、その工場では、ガスが漏れている事故が発生し、少なくとも11人が死亡、約1000人の近くの住民が周辺の病院に移送され、治療を受けていることがわかった。地元警察によると、タンク2場所に保管された化学物質スチレンモノマー(SM)でガスが漏れたと推定された。スチレンは吸入呼吸困難、めまい、嘔吐などを誘発することが知られている。

「NAVER」より

スチレン関連の事故でいうと、2019年5月17日に韓国国内でもあったようだ。同じ様に工場からスチレンが漏出していて、周辺住民が被害を受けたということらしい。

 韓国に駐在経験のある外国メディア記者は次のように話す。

「韓国の瑞山市で昨年5月17日に発生したハンファ・トタル・ペトロケミカルの工場での、スチレン関連装置からオイルミストが噴出した事故が思い出されます。これも日本ではほとんど報道されなかったようですが、作業員と周辺住民約300人にめまいや吐き気などの症状がでました。

 この際も、タンク内の温度が上昇し内部圧力が高まったため、スチレン関連物質が貯蔵されていた屋外タンクの一部が破損し、スチレンなどが噴出しました。事故の直前、同社労働者のストライキや定期検査などで、同工場の一部プラントは操業停止状態にありました。1週間ほど試運転した際に不具合が見つかり、操作を誤って事故が発生したということです。原因はタンクの温度・圧力管理が不適切だったとされています。

「Business Journal」より

ただ、この事故では300人ほどが影響を受けたとされているが、死者は出なかったようだ。規模は3倍以上とはいえ、果たしてスチレン漏れで死者が出るような事態になるのだろうか?

 ガス漏れは7日未明、同国東岸の港湾都市ビシャカパトナム(Visakhapatnam)近郊にある韓国LG化学所有の工場で発生。現場周辺から逃れようとした数百人が負傷し、多数が意識を失った。死者のうち少なくとも3人が子どもで、数十人が今も入院している。

「AFP」より

別のニュースソースを確認すると、騒ぎでパニックが発生し、二次的災害で死者が出たという印象になっているようなんだけど……。

しかし、写真などを見るとそうとは思えない。

随分と倒れた人が多かったし、家畜も死んでしまったようだ。

この惨状を見ると、毒性の強いガスが漏れたんじゃ無いか?という気がするんだな。

家畜が泡を吐いて倒れているような感じにも見えるのだが、さて、これはどういう状況なのやら。

とはいえ、公式にはスチレンを溜めているタンクが過熱して破損し、そこからガスが漏れたということになっているので、スチレンガスが問題だった、という事になる模様。中には化学反応をして発生した毒ガスなんだというザックリした説明をしているところもあるのだが、結局のところ何が流出したのかは未だに明らかになっていない。

世界の工場に!

支持率7割の大統領

そんな時期に空気の読めないいムン君。

文大統領「安全な韓国、先端産業の世界工場になる」

Posted May. 11, 2020 07:52, Updated May. 11, 2020 07:52

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、就任3周年の特別演説を通じて、「先端産業の世界工場化」に要約される新産業政策を打ち出した。これは新型コロナウイルスの感染拡大以降、国際社会の分業構造が断絶されている状況を逆手に取って、防疫成果を全面に出して先端製造業の基地に生まれ変わらせるという構想だ。文大統領が「世界は今、安い人件費よりは革新的な能力と安心できる投資先を好むようになった」と述べたのもこのような流れと言える。

「東亜日報」より

最先端というのがどうなのか?という突っ込みをしたいところだが、そこはさておき。「世界工場化」というのは迷惑な話である。

ただ、基本的な発想は正しいと思う。韓国の現状が理解出来ていれば「妄言」の類ではあるのだが。

韓国化学メーカー工場でガス漏れの過去

さて、ここで思い出すのが亀尾フッ化水素酸漏出事故(2012年9月27日)である。

フッ酸漏出事故の亀尾鳳山里を「特別災難地域」に=韓国

2012.10.09 12:06

フッ化水素酸(フッ酸)漏出事故で被害が発生した慶尚北道亀尾市亀尾第4工業団地近隣地域が「特別災難地域」に指定された。

韓国政府は8日午前、任鍾龍(イム・ジョンリョン)国務総理室長の主宰で関係部処次官会議を開き、亀尾市山東面鳳山里一帯を「特別災難地域」に決定した。「特別災難地域」の場合、地方自治体が負担する復旧費用の一部を政府が支援する。また、被害住民は農畜産物と施設被害の復旧に必要な資金を低利率で借りることができる。

「中央日報」より

日本がホワイト国リストから韓国を外した際に、フッ化水素の輸出にも管理体制に見直しをかけた。この時に韓国国内で製造を!と盛り上がったのだが、それは実現不可能だろうと感じた。その理由がこの事故である。

最悪な漏出事故で、タンクローリーから貯蔵タンクにフッ酸を移す作業をする際に、不手際によってフッ酸が流出。この結果、作業者を含め現場にいた5人が死亡し、周辺住民4000人以上が避難し診察を受けた。また、農地の被害や家畜への被害もあり、莫大な損失が発生している。

工場再開は困難か?

そんな訳で、ムン君が主張する「国内で工場を作りまくって輸出する」という構想は、基本的には良い事のハズなのだが、過去のこうした事故を考えるとかなりハードルが高かろうと思う。

有毒ガス漏れ、13人死亡 韓国LG系工場、再開準備中か―インド

2020年05月07日17時15分

インド東部ビシャカパトナムにある韓国LG系の「LGポリマーズ・インディア」の化学工場で7日未明、有毒ガスが漏れ、地元民放NDTVによると子供を含む13人が死亡、200人超が病院に搬送された。1000人超がガスの影響を受けた可能性があるといい、犠牲者は増える恐れがある。

「時事通信」より

かといって、海外進出を進めることも難しいのかも知れない。

事故を起こしたインドの工場も、再開の準備を進めているとはいう。が、現地住民達は閉鎖を要求して大騒ぎになっているようだ。

ガス漏れ起きたLG化学工場、群衆が犠牲者の遺体担ぎ閉鎖要求 インド

2020年5月10日 18:04

インドの化学工場から有毒ガスが漏れ、12人が死亡した事故を受け、工場の閉鎖を求める人々が9日、犠牲者の遺体を担いで工場に詰め掛けた。

「AFP」より

そりゃ、死亡したのが周囲の住民だったことを考えれば、人口密集地にこうしたリスクのある工場を作ることが間違っているという認識は仕方が無いだろう。

死者は今のところ13人程度だということなのだが、被害を受けた方は1000人を越えるということで、被害は大きかった。まだ、家畜や農作物への影響はハッキリ分かっていないのだが、5億ルピー程度の供託金を命令したとかいう話になっているようだ。

「ガス漏れ」のLG化学に5億ルピーの供託金を命令=インド環境裁判所

5/9(土) 20:21配信

スチレンガス漏れ事故が発生したLG化学のインド現地法人・LGポリマーズに対して、インド環境裁判所(NGT)が、5億ルピー(約7億600万円)の供託金を命じたと9日、インドの現地新聞などが報じた。

「yahooニュース」より

7億500万円相当か。……大したことないかな?

いや、出せといわれたのは供託金なので、この裁判が行われて損害賠償請求がなされると、更に額が積み上がる可能性はある。

何れにしても、インド国内での韓国企業のイメージは、今回の事故で低下してしまった。ここで対応を誤ると更に信用が失墜するというコンボとなるのだが、どうするんでしょうねぇ?

取り敢えず謝罪する方向へ

続報として、LG化学の社長がインドで謝罪する方向になっているという報道があった。

LG化学、印工場事故で謝罪

Posted May. 11, 2020 07:29,   Updated May. 11, 2020 07:29

LG化学がインド現地の化学工場で起きたガス漏れ事故と関連して、現地で謝罪文を発表するなど対策に乗り出した。

10日、LG化学によると、LG化学は事故直後、内部に非常対策委員会を設置し、被害者補償策を準備している。インド現地法人LGポリマーズ・インディアは9日(現地時間)、インド現地に配布した謝罪文で、「被害者と遺族を支援するために対策組織を設置し、葬儀の支援とともに被害者への医療支援を行う」と明らかにした。

「東亜日報」より

基本的にこの考え方は正しいはずだが、韓国のやり方を考えると、これで更に現地の人々の神経を逆なでするパターンが多いんだよね。

例えば、ラオスのダム崩壊の話とか、ベトナムでの虐殺の話とか、ライダイハンの話とか。素直に謝れば問題無いハズなんだけど、直ぐにおかしな言い訳を……。

追記

コメント頂いた記事を引用しておきたい。

Vizagガスの悲劇が起こるのを待っていましたか?

2020年5月9日更新| 19:37 IST

1984年のボパールガスの悲劇からは何の教訓も得られていないようです。2020年5月7日のわずかな時間にガスが漏れ、11人の無害な命が奪われ、1000人以上が病院に送られたLGポリマーのヴィシャカパトナムユニットは、義務を負っていませんでした。

~~略~~

環境省の高官は、「認可は保留されているため、プラントの運転は違反です。また、LGポリマーズはすでに容量を拡大した後、事実上の承認を申請していました。」

「times now news」より

機械翻訳の精度が悪いので、タイトルからしてチョット意味不明なのだが、内容はそれなりに分かる。要は、許認可されないまま運転していたという話なのである。

そこでガス漏れをやっちゃったという話。

なるほど、LG化学の社長が早速動き出したのは、こういった背景もあるのか。話はややこしくなりそうだね。

コメント

  1. インドの地元紙だと、LGポリマーズインディアの工場が違法操業であることが問題として指摘されてましたね。
    地元紙(https://www.timesnownews.com/india/article/was-vizag-gas-tragedy-waiting-to-happen-lg-polymers-visakhapatnam/589509)のグーグル訳
    *LGポリマーが有効な「環境クリアランス」なしにポリスチレンの生産能力を拡大したことを認め、これがSEIAAの違反として観察された「Undertake Affidavit」が付随しました。
    2019年に提出された宣誓供述書によると、LGポリマーズは2018年6月20日にAPPCBによって運営の最後の同意を与えられました。
    これは、LGポリマーがほぼ2年前に拡張計画を提案し、それ以来環境クリアランスなしで運営されていることを意味します。
    環境省の高官は、「認可は保留されているため、プラントの運転は違反です。また、LGポリマーズはすでに容量を拡大した後、事実上の承認を申請していました。」

    韓国らしいといえばそれまでですけど他国にまで迷惑をかけるのは困りものです。

    • ご指摘ありがとうございます。
      なるほどこんな話も。

      追記させて頂きましたが、罪は重くなりそうですね。

  2. この一件、かなりデカい事件だと思うのですが、日本のマスコミは、碌な報道をしてませんね。社名は挙げませんが、3パターンに分かれる感じです。

    1.「韓国」「LG化学」のキーワードを入れて報道
    2.「韓国」「LG化学」のキーワード無しに報道
    3.まったく報道せず

    「3.まったく報道せず」のマスコミは、かなり汚鮮が進んでいるとしか思えません。

    • 1~3が名前を挙げずとも何処か分かるあたりがアレですが、大きな問題になると思いますよ。

      さておき、下手したら日本の安全保障の方面にだって関わってくる、仲間に韓国を入れるとおかしくなりそうです。そういう事件に発展しかねない話だと思いますよ。

  3.  フッ化水素のLG爆発。フッ化水素の北、支那、イランへの密輸ボロ儲けができなくなって、ホワイトホワイトと喚き出したかどうかはさておき、アスファルトの歩道に倒れ死にしたインドの写真をみると、同じ大韓民国LGの毒ガスを吸わされたが生きているインド人、入院した千人のインド人は生き延びられるのでしょうか。
     入院しようがしまいが、肺に毒ガスを吸い込まされたインド人が死なずに生き延びる医療技術が今は、あるのだろうか。
     30数年前、『除草剤十倍に薄めて広範囲を噴霧して気持ち悪くなった』と異動先で言われ、『今すぐ病院へ行かなきゃ』
    と慌てたことがあった。
     数年後、風の噂に退職してすぐ死んだとのこと。
     数年前に千倍に薄めるところを十倍に薄めて噴霧した。その後は全然雑草がはえてこない。と言っていた
     噴霧して家に帰って具合が悪いと言ったらその場で家族に病院へ連れていかれた。
     病院にいってもどこの医者も首を傾げるだけ、何もしてもらえないと言っていた。
     あれから30年、今なら毒ガスから助けられるのでしょうか。

    • インドでのガス漏れ騒ぎですが、御懸念の人体への影響は十分に考えられます。
      ただ、漏れたのがスチレンであれば、比較的代謝性は良好であり、人体内に長く留まらずに尿に排出される事が多いという研究結果が出ていました。発癌性が認められ、リスクが2倍になるというデータもありましたが、いくつかの事例を考え合わせると疫学的には有用な毒性が認められるという結論ではないようです。

      つまり、スチレンであったのであれば、それほど問題無いのかなと言う印象であります。

      ただ、これはあくまでこれまでの事例に基づくデータであり、インドの事例がそれに当てはまらないことは考えられます。それに「スチレンでは無かった」という可能性も未だに残っていますから、何とも。
      医学の進歩があったにせよ、毒物を体内に入れたら、早期排出が鉄則でありますので、果たして今回の事案で有効な医療措置が採られたかは心配ですね。