種苗法改正を考える ~~元民主党議員の主張を検証~~

農業

さて、前回の記事で種苗法のことを取り扱ったら、反対意見の方からもコメントを頂いた。

反対意見は歓迎したいが、しかし、なんの論拠も示さず、どこが間違っているかも指摘せず「勉強してください」はちょっと失礼ではないだろうか?とはいえ、勉強したほうがいいという指摘を受ければ、それなりに考えるべきではある。

「種苗法改正案」で農家が窮地に? 柴咲コウ警鐘も、農水省「誤解が解ければ反対する理由ないのでは」

2020年05月01日20時44分

国会に上程された種苗法の改正案について、女優の柴咲コウさん(38)がツイッターで一時批判したことから、ネット上で論議になっている。

一部の新聞なども批判しているが、何が問題なのだろうか。農水省の担当課にも話を聞いた。

「J-CAST NEWS」より

ただ、このJ-CASTニュースの記事でほぼ反論されてはいるのだけれど。「誤解だ」ってね。

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山田正彦氏の指摘

民主党政権時代に元農水相だった人物

さて、コメントの中で紹介いただいたのがこの山田正彦という人物のブログなのだが、僕自身はこの人物を信用していない。

何故ならば、あの赤松口蹄疫事件(2010年4月~同年7月)の際に農水副大臣だった人物であり、現地本部長として熊本に飛んで対応した。しかしあの惨状に繋がってしまったことは、皆さんご記憶のことだろう。

その後、管政権の際には農水相に昇格就任したが民主党代表選挙の余波を受けて3ヶ月で辞任し、ほとんど結果を残せなかった。

更に、TPPに一貫して反対する立場を表明しており、その関係で離党する。自説を曲げないという点で政治家として立派なのかもしれないが、組む相手が悪すぎる。民主党に入党したのもそうだが、小沢一郎氏側についたり、鹿野道彦氏側についたり、海江田万里氏側についたり、とまあ不味い相手と組む癖があり、民主党離党後は亀井静香氏につき、その後河村たかし氏と組むも、嘉田由紀子氏が旗揚げした政党に転がり込み、落選に至るという。

一方で、その主張は極端な部分も散見されるが、正しい事を言うこともあったようで。米韓FTAは毒素条項だらけで韓国に一方的に不利な条約だと指摘していたが、内容的には誤りではなかったと思う。ただ、米韓FTAは韓国の農家にとっては不都合でも、韓国全体の利益を考えるとむしろプラスだったという評価もあって、視野は狭いのかもしれない。

種苗法に関する主張

さて、そんな訳で、その主張に関しても「注意して見る必要がある」という印象ではあった。

先に書いた記事でもそのあたりは言及したんだが。

とはいえ、その主張を読んでみないことには始まらないので、注意深く読んでみることにした。

山田正彦『種苗法が3日に閣議決定されて、いよいよ国会での審議が始まります。』
地方分権一括法で国の地方自治体に対する指揮命令監督は禁止、両者は対等です。地方から私たちに何ができるかを考えました。 長くなりましたが、最後まで読んでシェア拡…

一読して、なるほど、種苗法改正は「悪だ」と、そのように感じる程度にはしっかりした内容が書かれていた印象だった。しかし、丁寧に読んでみるとどうにもおかしい部分がある。

海外への登録品種の流出に関して

まずは、今回の改正における一番の目的についての評価が非常に曖昧なのだ。

①政府はシャインマスカット等 優良な育種知見が海外に流出するのを防ぐために種苗法の改定が必要と。

~~略~~

国会での審議の際に齋藤農水副大臣は、民間には海外の事業者も含まれると答弁しています。一方で海外流出を防ぐためとするのは詭弁にすぎません。

しかし、この法律でこれから大変なことになります。   例えば北海道の農業試験場で道民の税金で開発された「ゆめぴりか」等のコメの育種知見が海外のモンサント等に譲渡されたとします。   そうなれば北海道の農民はモンサントなどに許諾料を払うか、種籾を全て購入しないと「ゆめぴりか」を作付することができなくなります。   まず、すぐにでも、各都道府県としては自らが開発した優良な育種知見の民間企業への提供を条例で規制することです。   例えば、都道府県議会の承認がなければ民間企業への育種知見の提供できないと。

「山田正彦 OFFICIAL BLOG」

彼のロジックは、民間企業への育成者権の譲渡は国富流出につながる、農家へのダメージになるという主張である。

特に、この民間企業が外国企業だった場合には問題だとしていて、その一例としてモンサントを挙げている。

しかし、この一見正しそうに見えるロジック、ちょっとおかしい。何故ならば、何故、都道府県が手塩にかけて開発し、登録した登録品種の育成者権を企業に譲渡しなければならないのか。

資金的に、譲渡した方が商売になると判断したのであれば、その判断は優先すべきではないのだろうか。確かに税金を使って品種開発をするのであれば、都道府県議会の承認が必要という話は分かる。が、ここは法律でも手当がされている。

第201回国会(令和2年 常会)提出法律案:農林水産省

詳しくはこちらから条文を確認していただければ分かるのだが、第21条の2に「育成者権の効力が及ばない範囲の特例」が定められていて、登録品種の産地の指定などが行える条文構成となっている。

制度が適切に使われなければ、山田氏の懸念するような事態も起ころうが、基本的には都道府県で開発されたものを出願する場合に、県内もしくは近隣地域で栽培するという制限を加えればよい。

寧ろ、今回削除されることになった自家増殖に関する適用除外の方が害が大きいと言えよう。その点は別途山田氏が批判しているが……。

自家増殖の禁止について

さて、上にも触れたが自家増殖の一件が今回の反対派の最大の目玉と言っていいだろう。

②今回の種苗法の改定がなされると、これまでは登録品種であっても種苗を購入すれば次作以降、自由に自家増殖(採種)できたものがこれからは一律に禁止になります。   育種権利者から毎年対価を払って許諾を得るか、全ての種苗を購入しなければならなくなります。

「山田正彦 OFFICIAL BLOG」

そもそも自家増殖が適用範囲外となった背景には、戦後の食糧不足に対して安く品質の良い主要農作物を国民に提供する目的で、米、麦、大豆などを対象として、自家増殖を許容してきた。

この辺りの話はこちらのコラムに詳しく書かれている。ただ、こちらのコラムも種子法廃止、種苗法改正に反対する立場から書かれているものである点はご注意いただきたい。

種子法廃止は誰のためか──日本の農作物への影響と今後の課題 | 農業とITの未来メディア「SMART AGRI(スマートアグリ)」
2018年4月に廃止された種子法。これにより、遺伝子組み換えの農作物を食べざるを得なくなる、と心配されている。なぜこのような声が上がるのか、種子法とはどんな法律なのか、そしてなぜ廃止されたのか。歴史や背景をもとに紐解く。

このコラムの中で、特に注目したのはここの記述だ。

ちなみに、種子について国の責任を定めた法律がある国は世界でも珍しい。ただし、アメリカやカナダ、オーストラリアなどでも、各州の農業試験場などの公共機関により、主要農作物(小麦など)の種子が生産され、安価に販売されている。そのため、種子法廃止は世界の流れと逆行していると批判する向きもある。

「SMART AGRI」

この指摘は正しく、多くの国で自国の農業を保護する観点での政策が実施されているのは事実だ。日本であれば最低限米、それに加えて麦、大豆くらいはその網をかけても良いのでは、という主張は正しく思える。

しかし、山田氏の主張はそこから外れているのである。

残念ながら、既に日本で栽培されている野菜の 90%は登録品種で F 1になり海外でモンサントなどの多国籍企業によって生産されています。

「山田正彦 OFFICIAL BLOG」

確かに、日本で栽培されている野菜の90%は登録品種、F1になっている、海外で生産されている、というような主張は正しい。

現在、野菜の種子生産は民間企業が主体だ。世界に圧倒的なシェアをもつ多国籍企業が多くの野菜の種子を握っているのが現状で、国内の公共機関に守られたコメ、麦、大豆と違い、海外産の種子で生産された野菜が、スーパーなどで販売されている。かつて野菜の種子はすべて国産だった時代もあるが、現在は9割が海外産のものになっている。

ところが、農水省の種苗の需給動向によれば、正確には国内の種苗メーカーが海外で交配させたものを指して「9割が外国産」としている。つまり、日本の企業が海外で生産した野菜の種子を輸入して国内の生産に用いているということになる。

「SMART AGRI」

しかし、それがモンサント製かというと、ちょっと違うのである。

サカタのタネ

こちらはサカタのタネのシェア率である。他にもタキイ種苗という日本の2大種メーカーがあるのだが、野菜の多くはこうした企業の努力によって国内では比較的高いシェアを締めている。また、世界でもそれなりのシェアを誇っている。

もちろん、すべてのシェアを奪えているわけではないが、こうした努力に関しては農水省も把握している。

http://www.hinshu2.maff.go.jp/pvr/jyousei/jyousei.pdf

このような企業にとって、国内シェアの大半を締めているとはいえ、自家増殖は開発のネックになる部分。

そして、海外に進出するにあたって、日本の種苗法や種子法は相互主義の観点から足を引っ張ることになりかねない。

つまり、山田氏は意図的にこうした情報を除外している疑いがある。

種子更新率は高い

一方で、種子法廃止の背景には、種子更新率が高まってきた事が指摘されている。

https://www.zenkokubeibaku.or.jp/pdf/s/28-29.pdf

これは米麦の種子更新率を示したデータで、案外100%となっている地域は多い。全国平均で米88%、麦91%である。

「弊ブログ」より

手前味噌で申し訳ないが、前回の記事でも種子更新率の高まりについて指摘している。

この種子更新率というのは、異品種混入を排除するためには重要な指標で、自家増殖に頼るとどうしても外部からの異品種混入が避けられないため、地域のJAなどが率先して原種苗センターなどの設備を作って組織的に種子を作っていることと関係が深い。

何しろ、主要作物種子法(種子法)を法的根拠にこうした取り組みが行われてきたのである。

したがって、民間企業はここに付け入るスキはなかったのである。

現在、世界の種子市場は約3兆円と推定されています。その内訳は、穀物種子が2兆7,000億円、野菜種子が約5,000億円、草花種子が約400億円となっています。日本では、米や麦といった穀物類の種苗の生産流通について国が主導してきた歴史的背景から、タキイも含む民間種苗メーカーの品種開発は野菜や花が中心となっています。

「タキイ種苗のサイト」より

実際に、シェア率でいうと主要作物に関しての民間企業のシェア率は0.3%と極端に低い。

つまり、官による民業圧迫である。

もちろん、食料安定供給の観点から国の政策としての保護があっても良いとは思うのだが、多額の税金を投入して多数品種の開発をやってきた背景を考えると、そのままで良いのかという議論はあっていいはずだ。

そして、今までの行政主体の取り組みも、必ずしも否定されているわけではない。少なくとも現状で種苗法によって登録品種になっていれば、そのまま適正に保護される。

もちろん、新たに開発した品種に関しても、登録されれば開発した地方自治体がそのままその地方の農家に作らせることは問題が無いのである。

そうだとすると、警鐘を鳴らす方向性が正しいか疑問になる。少なくとも、農家が自家増殖できないことが、日本の農業の足かせになるとは思えない。

https://drive.google.com/…/1h1Td34dz-Bun15yQ1aDFd4Bq5…/view…

その点、山田氏が公開する情報でも明らかで、多くの品種が登録品種になっていることを考えれば、これまで開発されたものは適切に保護され、保護期間が切れればみんなが使えるようになる。

何も問題ないではないか。

さつまいもやいちごには影響が深刻なのか

更に、山田氏が指摘するさつまいもやいちご、サトウキビなどはどうなのだろう。

実のところ、自家増殖を続けてきた農家にとって、今後も自家増殖ができないか?というとほとんどそんな心配はない。

今回規制の対象になるものは「育成者権」が認められている作物だけであり、例えば地域で保護しているような品種であれば、その地域のJAが主体となって出願して登録品種とし、地域の登録した農家に対して育成者権など権利付与すれば問題のない話。

むしろ、登録品種とされるような商品を無断で自家増殖(種苗法改正前までは合法)して商売をするようなスタイルが問題とされ、無許可の農家が作ることも問題視されることとなる。もちろん、自家増殖した上で海外に持ち出すような悪徳な農家は根絶されねばならない。

その点について「新規参入が難しい」という異論が出る可能性はあるし、事実そうなのだが……。そこは違法な作物栽培を取り締まることとのバランスだけに、ある程度は仕方がないだろう。

新規参入制限の縛りをしにくくするような法制度もあるので、今後そうした方向に舵が切られる可能性はあると思うが、今後のバランス取りの問題であって原則的には品種開発の促進に舵を切るほうが利益が高いように思われる。

F1品種は問題なのか?

これも随分とミスリードが過ぎる。

残念ながら、既に日本で栽培されている野菜の 90%は登録品種で F 1になり海外でモンサントなどの多国籍企業によって生産されています。

「山田正彦 OFFICIAL BLOG」

上でも言及した部分なのだけれど、F1品種は本当に問題なのだろうか?

そもそもF1品種とは、ある種類の母親とある出位の父親をかけ合わせてできた第1代目の種子の事を指していて、それ以上の意味を持たない。

寧ろ、上で説明したように多くの農家やJAは種子更新率を重視している。これはすなわちF1品種にこだわっているというふうに言い換えても良い。つまり、「F1品種=危険」というのは意味合い的にもおかしいのだ。

では何故、F1品種が危険視されているのか?というと、どうやら誤解を元に理解が広がったからのように思う。現在のF1品種の開発はDNAをデザインする遺伝子操作によるものが多いというイメージが先行していて、その急先鋒に挙げられるのがモンサントである。

しかし……、モンサントが悪の枢軸というのはあまりに論理飛躍し過ぎている。

確かに遺伝子操作植物は、それを食べた生物への影響が「未知」であるとは言われている。検証が必要であることは事実だ。だが、現在のところ、安全であることは立証されていないが、危険であることもまた立証されていない。

更に、遺伝子組み換え食品は意外に多く作られていて、すでに多くの人の口の中に入っている。今更といえば、今更なのだ。もちろん、それを避けたい人のために、表示や分類の徹底をする事を否定するつもりはないが。

もう一つ、F1品種は掛け合わせによるハイブリッド品種であるがために第2代目の品質が悪くなる(F1の時に狙った品質とは異なる)ことが多く、3倍体を利用した植物では種ができないなんてこともある。

それから転じて「生殖機能が減退する」などという誤解も広まっているようだが……、勘弁して欲しい。ちょっと何を言っているのかわからないレベルだ。

確かに交雑種が増えることで在来種が減ったり固定種が減ったりと、多様性が失われるというリスクがあるのは事実だ。が、それと種苗法改正、種子法廃止とはあまり関係が無い。

特性表の問題点

さて、山田氏はもう一つ問題点を言及している。

農水省は育種権利者(企業)の為に品種の特徴を特性表にして、それだけで育種権侵害の裁判で勝てるように改定するのです。   これには経緯がありました。   伝統的なナメコ茸の栽培農家が企業から育種権利侵害だとして訴えられましたが、判決では勝訴したのです。   この裁判では茸の特徴だけをみれば育種権を侵害しているかのようにみえるが、現物と比較しなければ判らないとして現物との比較を求めたのです。

「山田正彦 OFFICIAL BLOG」

この特性表に関しては、その作り方によって問題になる可能性はある。

 法改正では権利侵害の立証を容易にする。権利侵害を立証するには品種登録時点の種苗と権利侵害が疑われる種苗との比較栽培が必要となる。しかし、品種登録時の種苗をそのまま保管することは困難なため、品種登録時の特性を記録した「特性表」と比較して侵害を推定できるようにする。  特性の例として草丈、葉、花の形、花の色などや開花期、成熟期、香り、また、病害虫抵抗性、温度耐性などが考えられるという。

「JAサイト」より

特性表の不備によって、異なる作物であっても登録品種と同じだと認定されてしまうリスクはあるのだ。

ただそれは種苗法改正の問題点ではなく、品種の同定の問題である。間違いが起きないような対策を講じるべきという点で山田氏の主張に同意できるものの、それについて種苗法改正の論拠とするのはちょっと違うと考える。

改正による問題点

手続きは煩雑になる

種苗法改正によって、登録品種の自家増殖は原則禁止されることになった。一方で、許諾による自家増殖は可能なのだが、この場合には申請や登録といった手続きを要することになる。

この点は煩雑になる点はあるものの、問題となる自家増殖を把握する意味では必要な手続きであろうと思われる。したがって、この手続がどの程度簡略化され、早期に行えるかが今後のポイントになるのだろう。

分かりにくい制度では、運用されず、本来の趣旨から外れて品種改良の足かせになってしまうことも考えられるからだ。

ただこの辺りは、管理団体がしっかりしていれば問題ないとも言える。悪く言われることの多いJAではあるが、一番ノウハウを持っている団体でもあるので、今後の体質改善に期待したいところ。

UPOV条約との関係

植物の新品種の保護に関する国際条約(UPOV条約)と呼ばれる国際条約がある。

実は種苗法はこのUPOV条約を下敷きにして設計されてはいるのだが、これに沿っていない部分もあり、日本はこれまであまり積極的に取り組んで来なかった。

しかし、すでに日本の農作物が世界に販売できることが実証されつつあり、そうした背景で農業被害も拡大している実情がある。

https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/syubyou/12/pdf/data3.pdf

今回の法改正もそうした事案に対応させるべく、以前から検討されてきた経緯がある。

なお、UPOV条約には韓国も加盟しているのだが、適用除外しているのが「いちご」と「みかん」というのがなんとも皮肉な話である。

ともあれ、今後の日本の農業のあり方は変わっていかねばならない。少なくとも農政のあり方について「目も向けられない」という状況は問題であるように思う。

そういう意味で、柴咲コウ氏の発言は無駄であったとは思われない。元農水相の山田氏のように意図的にミスリードを誘うのはいかがなものかと思うのだけれど。

コメント

  1. 前回は匿名で書き込みしてしまったので、お詫びします。
    いつもこちらのブログを拝見してますが農業の話が出たので、少し書かせて
    いただきました。
    長文は苦手なのですが(笑)、また少し書かせていただきます。

    ゆめぴりか云々の話ですが、これは北海道の気候つまり寒冷地向きに育成してるので
    温暖な地域で作るとおそらく極早生品種となり、肝心の収量は期待できないでしょう。
    そもそも、近年の温暖化もあるのでしょうが、コシヒカリやあきたこまちなどの食味
    の良い品種の系統を取り入れてると思われるので、わざわざ「ゆめぴりか」を他地域で
    作る必要もなく、北海道だけで販売するために採種するなどモンサントや他メーカーは
    割に合わない商売となります。

    F1品種についてですが、野菜に関してはF1が大多数を占めてるのは事実です。ですが
    日本でも未だに固定種が普及してる(しかも大面積)作物もあります。
    私が知る限りだとゴボウですが、みつば・野沢菜・水菜・葉ネギなど一定の作付は
    あると思います。
    なぜこれらがF1化されないかはともかく、「じゃあ農家は自家採種すれば良いじゃん」
    と考えると思いますが、記事でも指摘されてるように品質(発芽率)が安定しないので
    とても営利では使用できないからです。

    長くなったので最後にしますが、種子法に関しては日本種苗協会が中心になってるはず
    です。この組織は種苗メーカーと小売店が加盟しているので、あくまでも日本の農業の
    為に動いているのだけは間違いないです。

    • 匿名での書き込みについてもお気になさらず。ただ、コチラからコメント返信する際に、「匿名」ばかりだと前のコメントと別の人か悩む事になるので、便宜上着けてくださいというお願いです。

      なるほど、農業に関わる仕事をされているのですね。
      そして、「ゆめぴりか」などの地域に限定される傾向にある商品は、色々と限定があって民間企業が手を出しにくいという事情があるのですね。
      しかしそうなると、逆に税金投入せずに商品開発というのは、結構キツイ話になるのかも知れませんね。

      JAは「看板を掲げた商品」を作るにあたって寧ろ安定した品質を求めているので、ブランド化の傾向が強くなればなるほど、F1品種の方が都合が良くなると。
      そうなると、自家増殖、自家採種を望む層というのは、一体何を求めているのでしょうかねぇ。
      少なくとも日本育苗協会が今回の種子法改正を推進しているのであれば、大半の農家は今回の法改正で寧ろ受益者となる可能性の方が高くなる気はしています。この辺り、もう少し調べて見たいと思います。

  2. 木霊さん、おはようございます。

    >反対意見は歓迎したいが、しかし、なんの論拠も示さず、どこが間違っているかも指摘せず「勉強してください」はちょっと失礼ではないだろうか?

    1年近く前の記事に唐突にコメントし内容も記事とはほぼ無関係...、それで「勉強しなさい」とご丁寧に同じコメントを2度も続ける様な人って、基本的にスルーでいいんじゃないでしょうかねェ~。(ちょっと異常で気味悪い感じがします)
    普通はこんな悪意に満ちたコメントは無視するのですが、このブログに参加させてもらっている立場から一言言わせてもらうなら、議論の展開や参加者さん達から得れる新しい知識の貴重な積み重ねが大切と考えているのに、論拠なくただ悪意によって冒涜された様で非常に気分悪いですね。(怒!!)

    とはいえ、ネット世界に常に出てくる「アラシ」に反応すると、記事やブログ自体が荒れて本来の意義を損なってしまいかねないので、放っとけばいいという僕個人の考えです。

    木霊さんが不快に思われるのならいっそブログ主の権利を履行し、この投稿者のコメントはアップしないという手段もアリと思いますよ。
    恨みを買い別のニックネームで執拗に攻撃してくる可能性はありますけどね、ブログ主さんも大変です。

    • あー、1年前の記事に、というのは経済絡みの話の方ですね……。
      アレも突っ込みしようかと思ったのですが、経済絡みの話はなかなか僕の知識だけではしっかり整理できないので、時間がかかりそうですよ。

      ただまあ、ブログの方針としては、おかしなコメントに対しても極力丁寧に行きたいと考えていますので、アレに関しても許容範囲かなと。

  3. >なんの論拠も示さず、どこが間違っているかも指摘せず「勉強してください」は
    >ちょっと失礼ではないだろうか?

    「勉強してください」だけで論拠を示さないパターンは、いわゆる「パヨク」「日本市民(≠日本国民)」には、ちょくちょくみられるパターンですね。
    (以前、ツイッターとかで遭遇しました)

    それで、調べてみて反論をぶちかますと、論点をずらし廻ったあげく、捨て台詞をのこして逃亡するパターンが多かったですね。
    要するに「勉強してください」という連中は、「理解して言っているわけではない」ということだと理解してます。

    「「勉強してください」という連中こそ、勉強してください」と言いたいです。

    >さて、上にも触れたが自家増殖の一件が今回の反対派の最大の目玉と言っていいだろう。

    すこし、別の情報を引用します。

    ソース)農家ジャーナリスト 松平尚也「種苗法改正の問題点 種子と農民の歴史的関係から考える」
    >企業らの利益を目的とする知的財産権確保のために、国内農家の自家採種の権利を
    >原則禁止にしていく政府の態度そのものである。

    「企業らの利益を目的とする」と単純に言い切っていいのでしょうか?
    知的財産権確保には、以下の目的もあると考えます。
    ・品種開発費の回収
    ・国際的競争力の確保

    「品種開発費の回収」については、「ジェネリック医薬品」の問題を考えれば分かると思います。
    新規医薬品が開発された直後に、「ジェネリック医薬品」の発売を認めれば、新規開発した企業は開発費が回収できないので、新規医薬品の開発意欲は消滅すると考えます。
    それでは、進歩がありません。必要経費の回収(+適正利益)は必要だと考えます。
    「拡大再生産」を知らないのかなあ?「マルクス経済学」の範囲らしいのに(自分は中学校で習った気がする)。

    「国際的競争力の確保」ですが、以下の記事を引用します。
    ソース)浅川芳裕「国をあげてイチゴを盗む韓国」2018.03.02
    >※月刊『Hanada』2017年6月号から転載。
    (中略)
    >だが、人気の裏では日本品種の盗難、海外への違法流出が相次いでいる。
    >とくに多いのは韓国と中国への流出だ。盗難が頻出しているのは、イチゴやブドウ、
    >リンゴ、モモ、柑橘類などの日本が世界に誇る果物品種である。被害は果物に限らない。
    >カーネーションや菊、イグサなど、花卉や工芸作物まで及んでいる。
    >その大半は、国や県が開発した公的品種や個人が育成した品種だ。そうした官・個人の
    >育種家は、民間企業と異なり、品種保護のノウハウがなく、海外展開にも積極的では
    >ない。その隙が巧妙に狙われているのだ。

    このような、不正流出を防ぐために、「自家採種の原則禁止」があるのだと考えます。

    逆に言えば、種苗法改正に反対するならば、上記2点に対する対策(対案)を示す必要があると考えます。
    示さずに、単純に反対している連中は、(極論を言えば)中韓を利するために活動している「工作員」「パヨク」と言ってもいいと考えます。

    • 前の方のコメントにも返信させて頂きましたが、どの層がこの法改正に反対しているのか、イマイチよく分からないのですよね。

      「ジェネリック医薬品」は、医薬品開発促進と一般国民の受益のバランスを採るという意味で存在しているので、種苗法の話と絡めるのはあまり宜しく無い気がします。知的財産権の話の基本は、開発意慾の促進という面に寄与するためという目的を掲げていますので、そちらの方が種苗法の改正の流れに沿っているようには思いますよ。
      種苗法の特例というのは、公益に寄与しないので。