石垣市議会、陸上自衛隊配備を賛成多数で可決

基地問題

賛成多数……?

陸自配備に伴う市有地売却案を可決 石垣市議会、賛成多数で

2020年3月2日 16:45

石垣市議会(平良秀之議長)は2日、3月定例会本会議で、陸上自衛隊配備計画に伴う沖縄防衛局への市有地売却議案を賛成11人、反対9人、退席1人の賛成多数で可決した。

「沖縄タイムス」より

賛成11:反対9:退席1だと、かなりギリギリという印象をうける。退席者が反対側に回ったらまさに僅差という感じになる。「賛成多数」といえば多数なのだけれども。

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石垣市に陸上自衛隊の基地を配備

ミサイル基地を作るぜ

さて、先島諸島にミサイル部隊を配備しようという計画があるのは事実である。

既に、尖閣諸島周辺には恒常的に支那の武装した船がウロウロする状況である。

尖閣諸島が盗られれば、その次は沖縄県にその手が伸びてくることは間違いがない。

寧ろ、既にその魔手は伸びてきていて、かなり浸食されているのが現状である。嘆かわしい事だけどね。

そういう意味では、先島諸島に島嶼防衛体制を構築するのは遅きに失すると揶揄されても仕方がない。

が、それでも、宮古島や石垣島にミサイル防衛部隊を配備することで先島諸島周辺に支那の船が容易に通過できない様な体制を構築することは、意味のあることである。

島嶼防衛

自衛隊は島嶼防衛の為に、高速滑空弾の開発をすることにしている。このミサイル戦略は、いわゆるA2AD(接近阻止・領域拒否)と呼ばれる考え方であり、A2(接近阻止)とAD(領域拒否)によって当該地域に敵艦が侵入することを防ぐ戦略である。

……反日新聞である朝日新聞には珍しいのだが、朝日新聞グローブと呼ばれる特別紙面にてコレについての説明があって、何というか、何故朝日が?と思う程度にはまともな記事を載せることがある。

コレに関してもまさにそういった類の記事であり、分かり易いのがこの図。

島嶼防衛4

A2ADを実践するにあって、先島諸島にそれぞれミサイル部隊を配置すれば、先島諸島の海域を守れるという概念を示す図である。

地対艦ミサイルバリアは専守防衛的戦略だ

2018.06.14

~~略~~

宮古島、石垣島、奄美大島、そして沖縄本島に配備されるであろうミサイル部隊は、万が一にも日本と中国が軍事的対決状態に陥った際に、中国海軍の艦艇や艦隊が南西諸島に接近するのを阻止するために必要な防衛部隊である。

~~略~~

いずれにせよ、宮古島をはじめ南西諸島の島々に配備されることになるであろう陸自ミサイル部隊は、純然たる専守防衛部隊であることだけは疑いを差し挟む余地がない事実である。

「朝日新聞GLOBE+」より

実に分かり易い。

A2ADは接近阻止・領域拒否の文字からも分かるように、該当エリアを守る為の専守防衛の為の設備であり、これが配置されることは、日本の国土を防衛する上で極めて重要である。

反対派は活発に

もちろん、これに反対する人々もいる。冒頭に示したように議会でも反対派はいるのだ。

民主主義において反対派がいることはそれなりに健全な議会運営がなされていることを示してはいるが、反対派の主張は何とも齟齬を感じるものである。

陸自基地工事中止を

2020年2月21日(金)

沖縄県石垣市の陸上自衛隊ミサイル基地建設に反対する「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」は20日、市内の環境省石垣自然保護官事務所を訪ね、同基地建設の工事が特別天然記念物のカンムリワシの生息を脅かしているとして、工事中止を防衛省に求めるなどの対策を講じるよう要請しました。

~~略~~

市民連絡会の嶺井善共同代表は工事の騒音が響き渡り、カンムリワシを目にすることが例年より少なくなっていることを説明。金城哲浩共同代表は「自衛隊配備に賛成・反対関係なく、環境を守るために言うべきことは言うべきではないか」と訴えました。

「しんぶん赤旗」より

……カンムリワシが何だって?

カンムリワシは八重山諸島に生息する猛禽類で、石垣島でも繁殖が確認されている。その生息地を守る事は悪いことではないが、こうした動物を使った環境保護の訴えは環境活動家達の良くある手口である。

「軍事化阻止を」 宮古・石垣への陸自配備 「本土」文化人が反対声明

2019年12月4日 10:52

沖縄県外の文化人やジャーナリストら32人が宮古島や石垣島などへの陸上自衛隊配備に反対する共同声明を発表することを決め、賛同者を募っている。

「琉球新報」より

こちらは読む価値も無いが、軍事化に反対という主張だ。

彼らの主張は非常に感情的で、「環境を守れ」「軍靴の足音が」「平和な島に軍隊は要らない」など、いわゆる反対のための反対しか唱える事ができていない。反対出来るだけの説得力を持っていないのである。もちろん、人間の活動は感情に根差す部分はあるのだが、いざ占領されたときにも同じ台詞が吐けるのかどうかは、見てみたいものである。

彼らにとって、国防という概念は理解し難く、平和は兵器が存在しなければ実現するものだと勘違いしている節がある。

僕自身どころか、僕の親の世代ですら戦争を体験した世代では無いので実感を伴った話は出来ないのだが、実のところ反対している彼らとて、戦争など概念の上でしか知らない人が殆どなのである。「再軍事化」などと口にしたところで、それを実感している人が果たしてどの程度いるのやら。

面で制圧とトップアタック

さて、先島諸島に配置する予定のミサイルは、地対艦ミサイルや地対地ミサイルの類なのだが、実際はどんなものが計画されているのだろうか?

今開発されているのは、超音速滑空弾を陸地から発射し、艦船や敵拠点を叩くという発想の兵器であり、ロケットで打ち上げておいて、弾頭を滑空させながら目標に超音速で攻撃するタイプのようだ。

良く話題に上る弾道ミサイルや巡航ミサイルとは性質が異なる、弾頭部分には動力を備えないタイプの兵器だね。

このうち離島を攻撃するものは、高密度EFPの技術を採用する予定であると言われている。

クラスター爆弾禁止条約を批准している日本は、敢えてこんな技術を追求しなければならない状況なので苦笑いするしか無いが、技術要素の一部ははやぶさ2で既に使われて成功しているので、実用化が不可能というわけでは無い。

こんなイメージらしい。面での制圧を目的とした開発をしているようだけれど、なかなかハードルは高そうだな。

一方、対艦ミサイルの方はトップアタック型のミサイルを採用すると言われている。

こちらはどうやら亜音速で飛ぶ対艦ミサイル用に開発されているのだとか。これで、大型揚陸艦などを狙い撃ちする狙いがあるようだ。貫通力を高めた構造になっているそうな。

どこまで実現出来るかはよく分からないけれど、上手いこと出来ると良いね。

ミサイル基地を作ると何故か攻撃される

岩屋氏の失敗

こうした防衛拠点の構築は、日本のような専守防衛などと言う荒唐無稽な戦略を掲げている国こそ必要とされているハズなのだが、多くの新聞はコレを批判する傾向にある様だ。

住民説明なくミサイル保管=沖縄・宮古島、岩屋防衛相陳謝

2019年04月02日18時06分

 岩屋毅防衛相は2日の衆院安全保障委員会で、沖縄県・宮古島に新設した陸上自衛隊宮古島駐屯地の弾薬庫に、住民への説明を行わないまま中距離多目的誘導ミサイルと迫撃砲弾を保管していたことを明らかにした。その上で、「しっかり説明していなかったことは事実で、大変申し訳ない」と陳謝した。

「時事通信」より

この手の話しで馬鹿らしい騒ぎになったのが、去年の宮古島のケースだ。宮古島には石垣島に先駆けてミサイル基地が新設された。

だが、どういうわけだか「中距離多目的誘導ミサイル」と「迫撃砲弾」を保管していたことで問題になって、当時の防衛大臣だった岩屋氏が陳謝する事態に陥った。

しかし、ミサイル拠点なのにミサイルを保管してはダメとは如何に?

内部リークがあったのかは知らないが、ミサイル防衛の拠点を作っておいてミサイルが保管されていないなんて信じている住民はいないだろう。寧ろいたらビックリである。

当然ながら、「住民への説明を行わない」という対応が不味かったという風に批判する方が不味いのである。もちろん、ミサイルが誤ってその場で爆発してしまったら、不始末を陳謝するくらいのことはするだろう。だが、あって当然のものがあったからといって何故謝らねばならぬのか。

バカバカしい騒ぎになってしまった。

岩屋氏はこの他にも様々な失敗をしでかし、防衛省にとって極めて大きな凝りを残してしまった。そろそろ防衛大臣につく人間の資質についてもっと精査するような風潮になるべきでは無いのか。

基地を作ると攻撃されるロジック

さて、基地反対派のロジックの1つとして、基地を作ると攻撃される、というものがある。

イラクの米軍基地に弾道ミサイル攻撃 イランが司令官殺害の報復と宣言

2020年01月8日

米国防総省は7日夜、イラク国内で米軍が駐留する少なくとも2カ所の空軍基地が、十数発の弾道ミサイルで攻撃されたと発表した。ドナルド・トランプ米大統領が「何もかも大丈夫だ!」とツイートする一方で、イランのジャヴァド・ザリフ外相は「我々はエスカレーションを望んでいない」とツイートした。

「BBC」より

実際に、1月にイラクの米軍基地が弾道ミサイルで攻撃される事態があって、このロジック、決して間違いでは無いのである。。

ただ、このロジックを使う場合に重要な前提がある。それは、ミサイル攻撃の先には占領という手順を踏むことになるのだけれど、それは基地をミサイル攻撃されない場合にも変わらないという点だ。

結局、拠点攻撃というのは反撃力を奪う意味でも重要なのだけれど、無力化されたらどうなるか?を考える必要があって、反撃力がそもそもなかったらどうなるのか?という点も、ここから導き出すことは出来る。

反対派は、自衛隊の拠点さえ無ければ支那の人民解放軍が目の前を素通りしていってくれる、とでも思っているのかも知れないけれど、そんなことはあり得ないのだ。日本を侵略するにあたって必要なのは、いきなり東京に乗り込むという事では無く、攻撃するための拠点の構築だ。地政学的に沖縄にある先島諸島が、その拠点に選ばれることは避けられない。かつてアメリカがやったように、である。

「平和な島に軍隊はいらない」などと気勢をあげるのは勝手だ。また、「かつてのように捨て石にされる」という妄想を垂れ流すのも自由である。しかし、何れも事実を踏まえていない。何度もいう様だが地政学的に考えて、沖縄県は真っ先に狙われる場所なのだ。

石垣市の決定は歓迎したい

さて、冒頭で紹介したように石垣市にも自衛隊基地が整備される流れとなった。その事は歓迎したい。

これは「国防」という意味でも重要な意味があるが、石垣市にとっても消費が増えるので経済にプラスになる効果があると言う意味でも歓迎すべき話。

そもそも日本の離島において、経済が相当やばい事になっていることは、今さら指摘するまでも無い状況である。そこに「観光を」などという話をするのは、今回の武漢肺炎騒ぎなどを考えても安定性に欠ける。もちろん観光業に力を入れることは重要ではあるが……、安定的に消費を稼げる場所を設けることは必要なのである。

自衛隊の若い隊員達が食事をとれる場所、息抜きできる場所、こういった部分で「消費」が産まれることは結果的に離島の経済にもプラスに働くのである。単純に生活する上での生活必需品だって消費する。

単純に500人程度の人口が増えただけでも、それだけの「消費」が産まれる。それが経済にどう言う作用をもたらすかは言うまでも無い。そして、その人口が増えた上で防衛力が強化されるのだから、何を拒否する必要が……。

まあ、問題が出ないわけではないので、それなりの葛藤があると思う。そうした事情があることは理解出来るが、総合的に見るとやはり歓迎すべきだろう。

コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    >A2ADを実践するにあって、先島諸島にそれぞれミサイル部隊を配置すれば、先島諸島の海域を守れるという概念を示す図である。
    >A2ADは接近阻止・領域拒否の文字からも分かるように、該当エリアを守る為の専守防衛の為の設備であり、これが配置されることは、日本の国土を防衛する上で極めて重要である。

    「島嶼からの射程圏」の図は本当に判り易いですね、「ミサイルバリア」という表現も適格でした。朝日ですか...珍しい!!

    超音速滑空弾と新型対艦ミサイルは何度か言及したのですが、開発スピードを上げて早期実戦配備が必要だと考えています。
    精密誘導はアメリカ軍を驚かせた12式地対艦ミサイルがありますから、日本の技術レベルは相当高いでしょうし、ロケット部分は少ない予算で頑張ってる国産ロケット技術があるので期待していいんじゃないかな。

    >このうち離島を攻撃するものは、高密度EFPの技術を採用する予定であると言われている。

    残虐なクラスター弾は絶対に許せないと考えていますから、EFPで面制覇は良い選択だと思いますよ。
    無人島嶼上陸と共に揚陸された装甲車両・ロケット弾発射機・弾薬備蓄場所などを、かなり広範囲で無力化できると思うからです。
    EFPで戦車の強靭な装甲まで破れるかどうか判りませんが、直径の小ささはともかくとして破壊力は通常砲弾の数倍以上の破壊力がありますから、マトモに当たれば少なくとも動けない状態にできるんじゃないかな。

    >ただ、このロジックを使う場合に重要な前提がある。それは、ミサイル攻撃の先には占領という手順を踏むことになるのだけれど、それは基地をミサイル攻撃されない場合にも変わらないという点だ。
    >結局、拠点攻撃というのは反撃力を奪う意味でも重要なのだけれど、無力化されたらどうなるか?を考える必要があって、反撃力がそもそもなかったらどうなるのか?という点も、ここから導き出すことは出来る。

    この思考停止連中達には何を言っても無駄って徒労感しかありませんが、支那が占領したらどうなるかくらいは頭の片隅にでも置いて欲しいもんです。

    P.S.
    離島防衛関連で台湾が重視する「離島・澎湖」の記事があります。

    https://www.excite.co.jp/news/article/Jpcna_CNA_20200304_202003040002/

    かつて故中曽根氏の「不沈空母論」がありましたが、台湾こそが最初に狙われる「不沈空母」という危機感が十分に伝わってきます。

    もうこの際、色んな意味でややこしい在韓米軍を縮小&再編成し、アメリカ陸海空軍の台湾駐留が必要じゃないかなと考えます。
    最低5000~10000万人規模で防衛砲兵部隊・空軍戦闘飛行隊・原潜を含めた戦闘艦の配備ですね。

    支那が大規模な台湾侵略をやった時にアメリカがどう出るか、今は不透明で台湾駐留なんて妄想レベルですが、日本としては「次は南西島嶼侵略」という最悪のシナリオに備えるべきです。
    台湾有事勃発の場合は「日米安保による集団的自衛権を行使する」、最低限この決意は求められるでしょう。

    • 「島嶼からの射程圏」の図は、分かり易さを優先したために、少々不正確なものになっているようですが、まあ、仕方が無いでしょう。
      面白いもので、朝日GLOBE+は、朝日とは思えない記事がチラホラと見られるのです。そんなわけで時々に参考にさせて貰っています。

      ご紹介頂いた記事はなかなか興味深いですね。
      台湾は支那の脅威をより身近に感じる立場ですから、危機に対応するということについても理解されているのかも知れません。少なくとも、日本だったら確実に批判されrそうな防衛体制ですからねぇ。

    • 情報ありがとうございます。
      アメリカも頑張って開発しているみたいだけれど、超音速兵器というのはなかなか上手いこと行かないみたいですね。ロシアや支那はどうやって開発したのやら。

  2. >コレに関してもまさにそういった類の記事であり、分かり易いのがこの図。

    この図で、青色が配備計画あり(すでに配備を含む)、赤色が配備計画なしではないかと考えます。
    赤色のうち、薩摩半島に関しては、有事には健軍駐屯地(熊本)の第5地対艦ミサイル連隊(奄美大島・宮古島・石垣島に展開する部隊の上級部隊)が展開するものと思われます。

    久米島への配備は微妙ですね・・・射程延長でカバー出来ないですかね。

    与那国島への配備は不要ではないかと考えます。
    尖閣諸島と与那国島・石垣島との距離は、ほぼ等距離(約170km)なので、どちらに配備しても変わらない→分散配備の難点が大きいと考えます。

    なお、与那国島には陸上自衛隊の沿岸警備隊と(その)駐屯地が設置されました。

    • ご指摘の通り、青色が計画あり(配備済みを含む)で、赤色が計画無しなんですが、これが良いかどうかはよく分かりません。分かり易いんですけどね。

      与那国島への配備は、台湾との交渉次第ではないでしょうか。
      案外、あればあったで歓迎されるかも知れません。常識的に考えれば反対されるわけですが、台湾との防衛協定を結べばありかなと。

  3. www3.nhk.or.jp/news/html/20200305/k10012314751000.html

    フィリピンが無くなった米国、グアムは小さいから隠すとこないの。
    あ!日本がミサイル基地作るってよ!💛

    • アメリカにとってフィリピンを失ったことは惜しかったのですが、フィリピンの立ち位置としてはある程度仕方がない部分はあるのでしょう。
      やっぱり、日本が責任を持って対応すべき「範囲」なんだと思います。