「自衛隊と再生可能エネルギー」というアホな組み合わせ

防衛政策

まさに愚の骨頂だな。

自衛隊も電力調達で再生 可能エネルギー引き上げを

2019年12月23日

防衛省・自衛隊も地球温暖化対策に取り組む必要があるとして、河野防衛大臣は来年度から、電力の調達では再生可能エネルギーの比率を大幅に引き上げるよう指示したことを明らかにしました。

「NHK政治マガジン」より

僕自身はそれなりに河野太郎氏の姿勢は評価しているが、大臣としての資質はどうなのだろう。噂によると余り評判が宜しく無いと言うことのようだけれど。

さておき、河野氏のスタンスとして、原子力発電が大嫌いというのがある。それが影響してか、自身のブログでもこんな事を書いていた。

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再生可能エネルギーの「調達」を増やす

「できる事」がソレなのか?

ニュース記事は去年の12月23日ということになっているが、自身のブログでその内容を明らかにしたのは、先ほどのことのようだ。

自衛隊と再生可能エネルギー

2020.02.21

昨年は台風などの風水害で、自衛隊も大規模な災害派遣を行いました。   気候変動は、自衛隊の活動にも大きな影響を及ぼします。   太平洋島嶼国や東南アジアの国々をはじめ、多くの国でも気候変動に関連して、施設部隊をはじめ、軍の組織が対応にあたることが増えているようです。   気候変動は自衛隊にとっても決して他人事ではありません。   こうしたことから、まずできることから始めようと、2020年度の自衛隊の施設などでの電力の調達に関して再生可能エネルギーの比率を大幅に引き上げることを目指して新たな調達方法の試行を始めました。

「ごまめの歯ぎしり」より

気候変動と自衛隊は「他人事ではない」という認識は、そりゃ、任務から考えればそうなのだろう。だが、気候変動と再生可能エネルギー発電の調達は何の因果関係もない。

再生可能エネルギー比率30%以上の電力を、前年度より契約単価が一般的な電力価格の変動以上に上昇しないことを前提に、自衛隊全ての施設で入札しました。   今回は、再生可能エネルギー30%以上の電力が確保できない場合は、その割合が30%以下でもやむを得ないこととしました。   この大臣指示の前に入札公告をしていた施設や離島などで再生可能エネルギーを供給可能な事業者がいない施設を除いて、この新方式で、合計635件の入札公告を行う予定ですが、すでに478件で公告済みです。

「ごまめの歯ぎしり」より

国民から頂く大切な税金で活動する自衛隊である。

電力調達に関しても、安価で安定的に入手出来る姿勢で臨まねばならないはずだ。にもかかわらず、割高になる再生可能エネルギー発電によって全電力の3割程度賄うというから、バカも休み休み言えと。

一体何処を向いて発言しているのだろうか……。

こんな事のために、タダでさえ少ない予算で活動している自衛隊の費用を使用して良いハズが無いのである。むしろ、外部からの電力供給が遮断されたときに備えて基地内に超小型の原子力発電所を確保するくらいのことが言えないのかと(現時点で、実用化されていない点を鑑みれば、現実的な選択肢とは言えないが)。

再生可能エネルギー発電の現状

さて、日本として、再生可能エネルギー発電の割合を増やそうとしている事実はある。そういう意味では河野氏の決定というのは支持されるべき話かも知れない。

2019—日本が抱えているエネルギー問題(後編)

2019-08-15

日本は、エネルギー自給率の低さや化石燃料への依存など、エネルギーに関する多くの問題を抱えています。課題の解決に向けて、どのようなことをすればよいのでしょうか?「パリ協定」の中期目標でもある2030年に向けた、各エネルギー分野の取り組みをご紹介します。

今、世界のエネルギー情勢は大きな転換期にあります。それを象徴するのが「脱炭素化」の流れです。

「資源エネルギー庁のサイト」より

日本としても二酸化炭素排出量の削減は、大きな課題だと捉えているようで、それに向けて資源エネルギー庁としては再生可能エネルギー発電にも力が入れたいような事は書かれている。

しかし、経済産業省としての方針は、少々そのスタンスが異なる。

この辺りに現在のエネルギー基本計画が説明されているが、基本的には原子力発電もそれなりの割合で維持しつつ、化石燃料を減らす事での脱炭素化を目指すとされている。見る限りでは蓄電池の性能改善によって再生可能エネルギー発電と組み合わせたい感じのようなことが書かれている。

しかしながら、再生可能エネルギー発電を採用するにあたっては、日本は大きな課題がある。つまり、一番有力な水力発電を増やす事が難しく(マイクロ水力発電である程度は稼げるが、商用電力としては適さない)、その他の発電手法も有力なものは今のところ無いのである。

再エネ比率

世界的に見ても、日本の再生可能エネルギー利用率は低いのではあるが、広大な土地があまっている支那ですら太陽光発電には余り力を入れていない。発電効率・エネルギー密度が悪いからである。

電気料金を上げずに再生可能エネルギー発電を採用することは困難(採算がとれない)なので、今後、この比率を大きく増やすというのはなかなか苦しいのだろう。

病院船の検討

話は変わるが、自衛隊としては武漢肺炎の対応にあたって水際対策が不十分だったという思いもあったのだろう。かねてから欲しがっていた病院船の建造について検討に入った。

病院船、海自に検討指示=河野防衛相

2020年2月14日 10:5

河野太郎防衛相は14日の記者会見で、診察や治療の機能を持つ「病院船」を防衛省・自衛隊が保有することについて「しっかり検討したい」と述べ、海上自衛隊に議論を指示したことを明らかにした。一方、自衛隊の予算や人員が限られる中、「今の段階で、こういう方向でということではない」とも語った。

「exciteニュース」より

とはいえ、限られた予算である。「今すぐに」とは言えないのが現状である。

そもそも、病院船を自衛隊が保有するというのは、あまり現実的な筋の話ではない。何しろ、多数の医務官を必要としてしまうのだが、そんな予算が確保出来るはずも無い。何しろ、予算不足で自衛隊員の補充すら満足に行えない状態なのである。

世界的に見ても病院船を保有している国は殆ど無い。アメリカが保有しているマーシー級などの事例はあるが、アメリカのような膨大な軍事費を使える国であればともかく、日本の自衛隊が病院船を保有するのはチョット現実的では無いだろう。

マーシー

え?以前、このブログで「病院船を持て」と書いたって?

確かに書いたが、それは自衛隊が保有しろという意味では無く、政府保有で自衛隊に運用させるような形をとると良いんじゃ無いかということである。

そもそも、自衛隊を災害派遣でホイホイと気軽に使いすぎである。せめて災害派遣の時の費用は防衛費とは別のところから出すべきである。

……話が逸れてしまったが、検討しておくことは大切だな。

そして、こんな感じで自衛隊には新しい装備は必要だし、そもそも慢性的な予算不足で色々と削っている現状である。まさか、余計なお金を再生可能エネルギー発電で作られた電力購入に充てるなど、アホのやる事である。

もちろん、基地内の施設の屋根に太陽光パネルを設置して基地内の電力の一部を賄うなんてことであれば、それなりに評価出来る話ではあるが……。河野氏、特にエネルギー問題に関してはズレてないか?

コメント

  1. 単刀直入に、あきれ果てた。
    もはや言葉もありません。
    再生可能エネルギーの研究や実用化は大切です。
    しかし自衛隊は通常の警察や消防や他役所では対応できない緊急に備える部隊です。
    不安定なエネルギーを高額で利用して、いざ有事にどうしろ?と言うのでしょうか。やはり、激務が原因で、体か頭に不調を抱えていらっしゃるのでしょうか。

    • 最悪ですよね。

      僕自身も再生可能エネルギー発電そのものを否定する積もりはありません。
      ただ、商用発電電源に向かないとは考えています。

      況してや、一番高い防御力を必要とする自衛隊に、そんな対応というのは信じられません。もちろん、実際には入札で電力を買い、足りない部分は他の電力会社から買って補うのでしょうから、「不安定になる」と言うことは無いのかも知れません。ですが、こんなことでタダでさえ少ない自衛隊の予算をこんな事に使うのは、賛成できません。