台湾で施行される「反浸透法」

アジアニュース

保守派とされる人々が口にしているのがこのニュースで、なかなか興味深い。

蔡総統 中国の干渉阻止へ「反浸透法」施行

1/15(水) 21:06配信

選挙で圧勝した台湾の蔡英文総統が中国からの干渉を阻止することを目的とした「反浸透法」の施行を発表した。

台湾のトップを決める総統選挙で圧勝し、再選を決めた蔡総統は15日、台湾統一を目指す中国政府などが台湾の政治や選挙運動に介入することを禁止する「反浸透法」を15日から施行すると発表した。違反すれば5年以下の懲役や罰金が科せられる。

「yahooニュース」より

そもそも「反浸透法」とは何だろう?

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支那のコメントから分かる反浸透法

本音がダダ漏れ

記事の中にある支那のコメントが興味深い。

これに対して中国政府は、「反浸透法は悪法で、台湾同胞の自由を制限し、交流する権利を奪っている」とコメントを発表した。

「yahooニュース」より

他国の法律を「悪法」とか攻撃しているが、よっぽど都合が悪いのだろう。

台湾で反浸透法が公布 中国政府「正真正銘の悪法」

[2020/01/15 20:56]

 中国からの選挙介入などを防ぐ「反浸透法」が、15日に台湾で公布されました。中国政府は「正真正銘の悪法だ」と厳しく非難しています。

 15日に台湾で蔡英文総統が署名して公布した反浸透法は、中国を念頭に海外の敵対勢力による政治献金やロビー活動などを禁じていて、違反すると5年以下の懲役などが科されます。  中国国務院台湾弁公室報道官:「“反浸透法”は正真正銘の悪法であり、台湾同胞の自由への意志を封じ込め、大陸と交流する権利を奪っている」

「テレ朝ニュース」より

「正真正銘の悪法」というのはなかなかの言い草だな。

この法律、去年の12月31日に可決された法案で、15日に施行された。したがって、今回の台湾総統選挙には直接的には影響が無かったのだが、その内容はなかなか興味深い。

立法院(国会)本会議が昨年12月31日、5時間近い採決の末、特別法の「反滲透法」(以下、反浸透法)を可決・成立させた。同法では「滲透来源」(台湾への浸透・介入を企てる者)の指示や委託、あるいは資金援助を受けて政治献金をしたり、違法に選挙活動に携わったりすることを明確に禁じているほか、国家の安全や機密に関わる国防、外交、台湾海峡両岸業務に関するロビー活動を行うことも禁じた。

「TAIWAN TODAY」より

反浸透方の中身は、ほぼスパイ防止法であると言って良い。

これによれば、外国からの資金援助や指示、委託を受けて政治献金をしたり、違法に選挙活動に携わったりすると、逮捕される。この他にも、国家の安全や機密に関わる、国防、外交、台湾海峡両岸業務に関するロビー活動も禁じているとある。

もうちょっと具体的に整理しておこう。

  • 何者も「滲透来源」の指示や委託、あるいは資金援助を受けて政治献金をしたり、「公民投票」(国民投票)に関する活動資金を提供したりしてはいけない
  • 正副総統選挙罷免法や公職人員選挙罷免法で定められる各種選挙活動に違法に従事することを禁ずる
  • 違反者には5年以下の懲役と1,000万台湾元(約3,570万日本円)以下の罰金が科される
  • 「滲透来源」の指示や委託、あるいは資金援助を受けて違法にロビー活動を行った場合は50万台湾元(約178万日本円)以上500万台湾元の罰金が科される。
  • 国防や外交、対中国大陸業務、もしくは国の安全、国家機密に関するロビー活動を行った者には3年以下の懲役と500万台湾元以下の罰金が科される。
  • 「滲透来源」の指示 委託、資金援助を受けて刑法第149条から第153条(秩序の妨害)、もしくは「集会遊行法」(集会・デモ法)に違反した者(合法的な集会や街頭デモの妨害)には正副総統選挙罷免法、公職人員選挙罷免法にある選挙と罷免の妨害もしくは国民投票に関する規定に違反した場合も 同様。

こんな感じで、「民主的な選挙を妨害したら逮捕するぜ!」というような法律構成になっている。が、イマイチ、何がその要件に該当するかは明らかでは無い。

支那にとってはこうした事が禁じられるのはかなり厳しいのだろう。

公然と行われてきたロビー活動・工作活動

そもそも、今回の台湾総統選挙においてもかなりの妨害工作が行われた様だ。

中国からの選挙介入疑惑は台湾メディアなどで相次いで報じられてきた。2019年11月には、豪州に亡命申請した中国人男性が豪メディアに「台湾の統一地方選に介入するため、サイバー攻撃を指揮した」などと語った。

「毎日新聞」より

工作員からの証言も得られているが、台湾メディアを中心に派手な買収工作が行われていて、大紀元ソースではあるが去年から激しい攻防が繰り広げられていた様子が伺える。

英FT紙「中国が台湾メディアの報道に介入」 台湾政府が調査へ

2019年7月20日 14:07

大紀元の取材に応じた台湾大学新聞(報道)研究所の張錦華教授は19日、中国当局は「企業買収、広告掲載などの方法で、台湾メディアへの影響力を高めてきた」と指摘した。

親中企業と知られている台湾食品会社、旺旺集団の蔡衍明氏は2008年、204億香港ドルの個人資産を投じ、「中国時報」「工商時報」「中天電視」などを傘下に置くメディア企業の「中時集団」を買収した。当時、台湾の世論はこの買収案をめぐって強い関心を寄せた。

「exciteニュース」より

これらの活動は既にロビー活動の域を超えて、工作活動と呼ぶべき事態になっていた。台湾のテレビを中心としたメディアは支那マネーに汚染され、日本のメディアもこの事を報じていなかった。

「反浸透法」などという、法律が成立した背景には、支那のなりふり構わない工作が影響していたといわれている。

詳らかになる中国の台湾メディア工作

2019年9月9日

中国共産党にとって台湾問題は「核心的利益」の筆頭であり、常に統一戦線工作の最重点の対象である。中国共産党は、台湾メディアへの浸透をはじめとして、台湾社会の中にその影響力を拡大しようとしている。

~~略~~

・国務院台湾事務弁公室は、台湾のビジネスマンを大陸に引き付ける努力に関する2つの主要な記事に3万元(4300ドル)を支払った。

・国務院台湾事務弁公室以外の中国政府機関も記事を発注している。資金のほとんどは国務院台湾事務弁公室経由で支払われたが、中国全国の市町村政府、地方政府も資金提供している

・中国政府からの資金が収益の大きな部分を占めるようになったら、自己検閲をしないことは不可能になる。それは中国に、台湾の政治を操り台湾人の民意に影響を与える余地を与えることになる。既に、一部のメディアは自己検閲をするようになっており、中国が「敏感」と看做す天安門事件の記念日などは、もはや、そうしたメディアのニュースには出てこない。

・国務院台湾事務弁公室はニュース記事配信キャンペーンを実施するための企業を設立した。これらの企業は報道機関の営業担当者と連絡を取り合って、記事のトピックスと長さを注文している。

「WEDGE Infinity」より

ソースはロイターらしいのだが、なかなか凄い内容である。

日本のIR汚職と騒がれている秋元氏など、可愛いものだ。もちろん、あってはならないことだが、しかし逆に言えばこのレベルの工作が日本に対しても行われていた可能性を示唆している。

日本にこそ必要な反浸透法

施行されれば、多くの逮捕者が

そして、この法律は日本にこそ必要な法律だとも言える。

それ程までに、支那からの工作資金は流入し、実際に金が動いていて、IR汚職の一件は寧ろ支那では非主流派の動きであると言われている。

もっと大物の自民党議員が3階に上がったり1階に下りたりと忙しい動きを見せていただろうと思うのである。

ただ、日本の場合はこの手の法律が提出されると、即時廃案にしようとする働きかけが強く、事実、スパイ防止法に準ずる法案は幾度も廃案にされている。

今日の香港、明日の台湾、明後日は沖縄なのである。そして、その先は九州、四国と狙われている。沖縄には随分と浸透してしまっていてあの状況であることを考えれば、日本でも真剣に議論されるべき話だろう。

コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    >「反浸透法」などという、法律が成立した背景には、支那のなりふり構わない工作が影響していたといわれている。

    日本は危機感ゼロに近いユルい状態なのが怖いですねェ~。
    好き放題やられちゃってる印象しかないんですけど...。

    >そして、この法律は日本にこそ必要な法律だとも言える。
    >それ程までに、支那からの工作資金は流入し、実際に金が動いていて、IR汚職の一件は寧ろ支那では非主流派の動きであると言われている。

    本当に日本にこそ必須な法律(=求められるスパイ防止法)ですから、早急に実現をめざすべきなのに...。
    国内法で整備可能なのに一体誰が?、どんな抵抗勢力がうごめいているのか? 闇が深すぎる感じが不気味です。
    習キンペー国賓招待と同じ勢力なんですかねェ~?

    • 危機感を持った政治家もいるとは思います。
      ただ、全体的に見ると足を引っ張る層が結構いて、政治が機能していないところがチラホラって感じじゃ無いんでしょうかね。
      既に浸透されていますから……。

      議論くらいしても良いと思うんですが、マスコミが騒いで潰しちゃうんですよね、この手の法律は。