サムスン電子副社長2人を逮捕の衝撃

大韓民国

韓国と言えばサムスン。韓国のGDPの2割をたたき出すと言われる巨大企業だが、その存在感は韓国国内においても非常に強い。

サムスンにあらずば人に非ず、くらいの勢いで、サムスンに入社できれば勝ち組で、それ以外は負け組だという認識らしいので、それだけでもその凄さは分かろうというもの。

韓国検察、サムスン電子副社長2人を逮捕

2019/5/25 2:51

韓国サムスングループの医薬品受託製造会社サムスンバイオロジクスの粉飾会計事件で、韓国検察は25日未明、サムスン電子の副社長2人を証拠隠滅教唆の容疑で逮捕した。聯合ニュースが伝えた。検察は同時にサムスンバイオロジクスの金泰漢(キム・テハン)社長の逮捕も目指したが、金氏に対する逮捕状発付の請求は裁判所が退けた。

「日本経済新聞」より

で、その副社長二人が逮捕されたというのである。逮捕された副社長の名前は見当たらないようだが、その片方はどうやら記事中にある鄭賢豪氏のようだ。

ちなみに副会長である李在鎔氏は既に崔順実ゲート事件(2017年)で逮捕済みである。更に、会長の李健熙氏は病院に入院していて意識不明の状態が続いていると言われる。

つまりムン君はサムスン電子にトドメを刺すつもりでは無いのか?と。たいした記事では無いのだが、韓国の行方を占う意味ではかなり影響がある話なのでは無いかと。

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財閥解体を目指すムン君とその仲間達

前政権の全てを否定する

そもそも、崔順実ゲートそのものが事件性として怪しい部分があり、国家機密の漏洩が問題というような話になっていたけれども、なかなか怪しい。

粉飾会計をめぐる李氏の関与の有無を調べる狙いとみられるが、金氏の逮捕が認められなかったことで、今後「サムスン上層部に対する捜査にブレーキがかかる」(聯合)との見方もある。

「日本経済新聞」より

韓国経済を支えるのは財閥系企業だが、しかしその財閥系企業の利益の源泉は政府による手厚い税制優遇や各種法律的な優遇であると言われており、一度経営が傾けば、容易く国から資金注入が行われる立ち位置にある。

しかし、国策企業は世界各地に沢山あり、日本だって例外とは言えない。良くも悪くも民主主義政治は、巨大な経済力を持つ企業の影響を大きく受けるのだ。

ただ、韓国には財閥系企業が多数現存する他、少々やり過ぎてアメリカに目を付けられているので、為替操作国に認定されるのも時間の問題だとは言われている。

そうした状況の中、前大統領のアキヒロ君や、クネクネは財閥系企業を優遇する事で国益を増大させる路線に邁進し、破綻寸前の韓国経済を延命した。その延命行為は韓国の在り方を更に歪めたとも言われているが、その評価はさておき、ムン君にとっては前大統領のやり方は許容できないものだったようだ。

まあ、こうした前政権の否定を行うのは韓国の伝統のようなものなので、敢えてそれに突っ込みを入れるような野暮なことはしたくない。

今回のコレも、表面的にはその延長線上にある話だという風に、そう理解しておけば良いと思う。

チョグクの野望

さて、そんな韓国政界に今年、1つの事件があった。

韓国大統領ムン君の最側近、チョグク氏が法相に任命される事件である。

疑惑のタマネギ男・曹国氏のらりくらり11時間会見

[2019年9月3日23時39分]

韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領の再側近で、娘の大学不正入試疑惑など数々のスキャンダルを抱える次期法相候補の曹国(チョグク)氏(54)が2日午後3時半から3日午前2時すぎにかけて、数回の休憩を挟みながら断続的に約11時間にわたる異例のロングラン会見を開き、「若い世代に失望と傷を与えた。国民に申し訳ない」と、一連の問題を謝罪した。

「日刊スポーツ」より

この人物、法相任命前に数々の疑惑が明らかにされてしまい、それでもなおムン君は法相に任命してしまうと言う事態に発展する。

そして9月に任命されて10月には電撃的に辞任するという事態に。

そもそもこの曹国氏、法相に任命されるにあたって「検察改革」を目論んでいたと言われている。ムン君の韓国革命は大きく進展し、軍事、行政を自らの親派に差し替えて牛耳り、司法も改革して検察まで押さえればそれが完成する状況にあった。司法については、異例の大抜擢をした大法院(韓国最低裁判所)が、慰安婦や徴用工についての飛んでも判決を連発するなど、事実上掌握した状況にあったが、検察は未だ抵抗を続けている状況にある。そこで、曹国氏を送り込んだと言う構図なのだ。

曹法相が目指す検察改革 背景にある「過去の清算」という韓国政治の大問題

10/13(日) 16:03配信

韓国の曹国(チョ・グク)法務部長官(法務相)をめぐるスキャンダルは、日本でも“タマネギ男”と呼ばれ、連日報道されました。しかし文在寅(ムン・ジェイン)大統領が曹氏の長官起用にこだわった理由が韓国検察の改革だったことは、意外と知られていないかもしれません。

「yahooニュース」より

何故そんなことをし無ければならなかったのか?といえば、ムン君が辞任後に逮捕されることを防ぐ為だと言われている。

文大統領は、検察があまりに強大な権力を握っているのは問題だという考えで、その権限を縮小する改革に取り組んでいます。重点の一つは、検察が現在独占している捜査権と起訴権のうち、捜査権の一部を警察にも分ける「検察・警察捜査権調整法案」を成立させること。もう一つは、歴代の元大統領まで次々に訴追するのは検察の行き過ぎであるとして、高官の汚職などを捜査・訴追する権限を検察から切り離し、新設の独立機関「高位公職者犯罪捜査処」に委ねることだといわれています。

「yahooニュース」より

韓国大統領の悲運というのは検察によって実現されているのだという解釈のようだが……、それが事実かは知らない。ただ、曹国氏、仕事は出来る人物だったようで、検察と差し違える形で辞任し、辞任の歳二以下のような目標を掲げた。

・現在7カ所にある検察の特捜部を、ソウル中央地検、大邱地検、光州地検の3カ所のみとし、3カ所も縮小する。

・1973年からある特捜部の名称を反腐敗捜査部に変える。

・捜査対象を、公務員の職務関連犯罪、重要企業犯罪などに具体化する。

・人権保護捜査準則の改定(1回の調査を12時間以内、8時間以上の休息、深夜9時から翌朝6時までの調査制限、別件捜査などの統制、腐敗犯罪などの直接捜査の開始、電話・メール調査などの最小化、非人権的な言動の禁止)

・検察に対する法務部の監察を実質的なものにする。

「dmenuニュース」より

果たしてコレが実現可能かはよく分からない状況のようだが、検察の権力が縮小すればさらに韓国政府のブレーキがかからない状況となる懸念が強まる。

ソウル市長は親北派

現ソウル市長は朴元淳氏で、ムン君と同期の筋金入り親北派人物だと言われている。

韓国の重要機能はソウルに集まっているので、ソウルを押さえていれば実質的に韓国そのものを押さえるに等しい影響力が得られるんだそうな。

そして、バリバリの反日活動家でもあるとのことで、反日運動に邁進し、そうした勢力に資金援助が出来るような態勢を構築しているとのことだ。

ソウル市長「日本の経済報復は賊反荷杖…反倫理的リーダーシップ」

2019.07.10 08:22

韓国の朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が日本の輸出規制措置を批判した。

中南米を歴訪中の朴市長は9日正午(現地時間)、メキシコシティのある飲食店で同行記者団と昼食懇談会を開き「今の日本の経済報復は一言でいうと賊反荷杖(居直りの意味)」としながら「安倍政権は政治的理由で人類の普遍の常識も、国際的規範も無視し、加害者が経済的優位にあることを利用して報復を加えている」と話した。

また「日本は過去を国内政治に悪用して両国を分裂させて(韓日)国民をこのように対決させている」とし「アジアで重要な役割を果たすべき国として、本当に無責任でそれこそ反倫理的なリーダーシップ」と批判した。

「中央日報」より

この記事からもそうした姿勢は垣間見えると思うが、そういう人物が韓国の重要ポストにいるのである。蛇足ではあるが韓国の第二の都市釜山も既に制圧が完了しているようだ。

韓国地方議会 反日あらわ ソウル、釜山など続々条例 少女像設置に法的根拠

2019/9/7 6:00

韓国のソウル市議会と釜山市議会は6日、特定の日本企業を「戦犯企業」と定義し、製品を購入しないよう市や市教育部門に努力義務を課す条例案を可決した。公共機関から日本製品を排除しようとする動きは地方行政や議会に広がっており、日韓関係の悪化は深刻度を増している。ただ、条例に罰則はなく、日本企業への実害は不透明だ。

「西日本新聞」より

そんな訳で、ムン君の志す「改革」は順調に進んでいるようだね。

ルサンチマンの理屈

財閥に対する一般市民の嫌悪感

さて、冒頭に紹介したようにサムスンに対する羨望の眼差しというのは、韓国の国民に共通の認識のようなのだが、一方で嫉妬や嫉みのような感情もまた激しいようだ。

韓国「貿易強国としての地位固めた」、貿易額が3年連続で1兆ドル突破

配信日時:2019年12月17日(火) 17時0分

2019年12月16日、韓国・ハンギョレ新聞によると、韓国の貿易額が3年連続で1兆ドル(約110兆円)を突破した。

記事によると、韓国の産業通商資源部は同日午後4時41分基準で、年間貿易額が1兆ドル(暫定値)を超えたと発表した。これにより韓国は11年に初めて年間貿易額1兆ドルを突破した後、15、16年を除く7年で1兆ドルを達成したことになる。

~~略~~

これに韓国のネットユーザーからは「米中貿易戦争で世界が苦しんでいるときに1兆ドル達成はすごい!」「誇らしいね」「全てはサムスンのおかげだ」などと喜ぶ声が上がっている。

「レコードチャイナ」より

サムスンを称賛する一方で、それが反転して憎悪に繋がっている構図もまた韓国の実態なのである。

サムスン批判報告書を出すなり「警察官が自宅まで訪ねてきた」

登録:2019-06-26 23:36 修正:2019-06-27 10:29

グローバル超一流企業として君臨するサムスン電子は、今や韓国だけの企業ではない。超国籍企業サムスン電子は、世界の人々にどんな姿に映っているのだろうか。サムスン電子で働く労働者は、サムスンに対してどう思っているのだろうか。特にサムスン電子の主要生産基地に浮上したアジア地域の労働者の暮らしと労働の現実はどうなっているのだろうか。この質問の答えを得るために、ハンギョレはベトナム、インド、インドネシアのアジア3カ国9都市を訪ねた。2万キロ余り、地球半周分を巡って136人のサムスン電子労働者に直接会って質問調査した。国際労働団体がサムスン電子の労働条件に関する報告書を発刊したことはあるが、報道機関としては韓国内外をあわせて最初の試みだ。10人の労働者に深層インタビューし、20人余りの国際経営・労働専門家にも会った。70日にわたるグローバル・サムスン追跡記は、私たちが漠然とは察しながらも、しっかり見ようとしなかった不都合な真実を暴く。

「ハンギョレ」より

財閥が権力と癒着しているという認識は一般化され、このために憎悪の対象にもなるのだ。

ムン君はその辺りを利用しようとしている節がある。

検察はこれまでの捜査で、25日の2人を含め、サムスングループの役員と社員計7人を逮捕した。このうちサムスンバイオロジクスの社員1人と、その子会社の幹部2人については、24日までに証拠隠滅の罪で起訴した。

「日本経済新聞」より

ただ、今回の逮捕劇が行われたのは、サムスンバイオロジクスという子会社であり、その社長の逮捕には至らなかったものの、バイオ関係は次世代の産業といわれる分野であるため、ここの社長逮捕に至るとサムスン本体の息の根を止めかねない。

今回そこには至らず、徹底的にサムスンを叩こうというところには至らなかったようなのだけれど、ある意味、韓国政府はサムスンを締め上げるところまでやらないと支持率を維持できない状況に来ているのだ。

【韓国ジャーナリストが緊急寄稿】文在寅が国民に見限られ始めた「3つの理由」

2019/11/03

文在寅政権が支持率低下に喘いでいる。韓国国内では10月31日、文大統領の腹心、曺国(チョ・グク)前法務部長官の弟が、妻や親族の男性に続き逮捕され、身内のスキャンダルが収まらない。外交に目を転じても、11月16日からチリで開催予定だったアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の中止を受け、安倍首相との首脳会談の可能性も消え、「反日外交」の清算に手間取っている。

文春オンライン」より

まあ、そこでサムスンが利用されちゃったというのが今回の構図である。

文大統領の支持率48.4% 約4カ月ぶりに不支持上回る

2019年12月5日 10時45分

韓国の世論調査会社、リアルメーターが5日に発表した文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率は前週に比べ0.8ポイント上昇した48.4%だった。不支持率は0.6ポイント下落の47.7%となり、側近のチョ国(チョ・グク)氏を法務部長官に任命する前の8月第2週以来、約4カ月ぶりに支持が不支持を上回った。

「LivedoorNEWS」より

ここのところ支持率の下げ止まりがあって、何となく持ち直すような様子になっている。しかし、年末、年明けにかけて良い材料の無いムン君にとっては、更なる支持率向上の方策が必要かなと思ったのかも知れない。

これで支持率が持ち直せば、ムン君は未だ政治力を維持できていくのだろう。

だが……、サムスンが傾いたら韓国ヤバいぜ?

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