アメリカ上下院で香港人権法案を可決

支那

全会一致で上院が可決した法案なので、トランプ氏は署名するだろう。

これが支那に対するアメリカの答えなのだ。

米下院、香港人権法案を可決-トランプ大統領は署名の見通し

2019年11月21日 7:23 JST 更新日時 2019年11月21日 13:03 JST

米下院本会議は20日、香港人権法案を圧倒的多数で可決した。同法案は19日に上院が全会一致で可決していた。事情に詳しい関係者によると、トランプ大統領は同法案に署名する見通し。成立すれば報復を明言している中国と真っ向から衝突することになり、第1段階の米中貿易合意が危うくなる可能性がある。

「Bloomberg」より

香港で行われている事についてはこのブログで言及しているが、PVを見ているとあまり人気のないコンテンツだなーという印象はある。

ただ、ニュースを見ていく上ではかなり重要なポイントになる事件であると僕は判断しているため、今回も言及したい。

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香港で何が行われているか?

明日の見えない民主化闘争

何度かこのブログでも触れたが、簡単に香港で起こっている事をまとめておこう。

6月13日に触れているこの記事だが、香港の生い立ちから簡単にまとめさせて頂いているので一読頂ければ、流れが理解して頂けると思う。

簡単に言うとこの事件の切っ掛けは、逃亡犯条例の改正法案の提出であった。

これが議会を通過してしまうと、何らかの罪で拘束された容疑者は支那に送られて罪状が決定するという事態を迎える。身柄拘束は、支那共産党の指示により、支那本土に送られてしまえば、香港の法律では裁かれず、支那共産党の思い通りに犯罪者に仕立て上げられることになる。

香港人としてはその事を看過出来なかった、それは香港の自由の毀損を意味するからである。

その事に危機感を覚えた香港の人々は、日本では想像できないような規模のデモを行って抗議した。しかし、香港行政長官或いは議会にとって、香港行政は自身の裁量で判断できるものではなく、それはなんの効果も及ぼさなかった。

そこでこの騒ぎは長期化し、過激化していくことになる。

最近は本当に先が見えずに、僕としても記事を取り上げるのが心苦しいのだが、もはや内戦の様相を呈しているようだ。

大学突入と、蹂躙される学生達

内戦状態の舞台になっているのは香港理工大学。

装甲車
校内

構内には火の手があがり、装甲車が突入してくる。表向き人民解放軍が来ていないだけで、大陸からの武装警官が武力を持って制圧していることを考えれば、もはや軍事力を用いて人民を弾圧しているに等しい。

Earlier, protesters on Nathan Road retook the Gascoigne Road junction, in spite of police firing tear gas and projectiles.#hongkong pic.twitter.com/Lz2hTqGogV— Hong Kong Free Press (@HongKongFP) November 18, 2019

A video circulating online shows riot police attacking private vehicles in Homantin — a significant distance away from PolyU — eventually arresting the drivers claiming dangerous driving.#hongkong pic.twitter.com/9jz7XeEQV8— Hong Kong Free Press (@HongKongFP) November 18, 2019

実弾が使用され、人民は公表されない部分も含めて多数の死傷者が出ているといわれている。実際に報道された死者は確実に証拠に残るような状況だったために報道されただけで、人知れず殺されているようである。

hongkong体育館

体育館に寝泊まりしていた学生達も、今はまばらになっているようだ。

昨日の夜、ある警官がデモを支持する市民に向かって、「理工大学で、ゴキブリ(デモ隊)を殺すぞ!」「俺が天安門事件をもう一度やってやるよ!」と大声で叫びました。#香港デモ #HongKongProtest #HKPoliceState #香港警察の暴行 pic.twitter.com/EGwVWKeroZ— 周庭 Agnes Chow Ting 😷 (@chowtingagnes) November 18, 2019

 19日深夜も説得に応じる形で10人余りが投降したが、当局が学生らに適用するとしている暴動罪は禁錮10年以下の重罪だ。残った学生らは、遺書をしたためるなど決死の覚悟を示しているという。

「朝日新聞」より

遺書まで書いて、自分たちの人生をかけての抗議は、このままでは多分実らないだろう。

もちろん、デモ側が火炎瓶を持ち込んだり、弓やボウガンを使う、レンガを積む、投げるといった行為をしているのは事実だろう。

精一杯の抵抗が、暴力を持って行われている事は哀しく、本来あってはならないことではあるが、それが武力で蹂躙されていることを黙って見ていることが民主主義国家のすることなのか?というのは疑問に感じるわけである。

アメリカの狙い

貿易戦争のためのカード

さて、こうした状況を利用したのがアメリカだ。

米議会、上院も「香港人権・民主主義法案」可決 中国は反発

2019年11月20日(水)11時31分

米上院は19日、中国が香港に高度の自治を保障する「一国二制度」を守っているかどうか米政府に毎年検証を求める「香港人権・民主主義法案」を全会一致で可決した。

下院では既に可決されており、今後上下両院の調整を経た上で、トランプ大統領に送付される。

上院はまた、香港警察に催涙ガスや催涙スプレー、ゴム弾、スタンガンなど特定の軍用品を輸出することを禁じる法案も全会一致で可決した。

「Newsweek」より

下院も上院も香港人権・民主主義法案を可決したわけだが、下院は賛成417、反対1 、上院は全会一致だった。

ただこれはアメリカが人権に配慮する国だから、というわけでは必ずしもない。もちろん、人権を大切にするスタイルを大切にする国ではある。何しろ、人権蹂躙してトラウマを抱えた国であるからして、それを大切にしていないと思われるのが何よりも嫌なのである。だからこそ、正義にも拘るわけなのだが。

ともあれ、これは支那と貿易戦争をやっているアメリカのカードでもあるのだ。

何しろ、人権の話は建前としても欧州にも有効なのである。

人権を前面に出す限り、欧州が反対してくる事はないというのも、ポイントが高い。アメリカもそうだがドイツやイギリスなども支那と敵対すると経済において大きな影響を被るのは避けられない。だから本音では支那の擁護をしたいところなのだが、しかし人権を前に出されるとそこを強く言えなくなるのだ。

もちろん、上院と下院で議会通過したとしても、トランプ氏の署名がない限りはアメリカがその法案を有効に摺ることは出来ないのだが、トランプ氏も流石に無視はしないだろうから、支那との交渉カードにして、多少効果を緩めて署名するんじゃないかと思う。

そして、レッドチームに行った韓国の代わりに台湾を防衛ラインに組み込もうという流れは更に加速していくだろう。

コメント

  1. マスメディア反乱軍 より:

    上下院の圧倒的支持で可決された法案なんですが、なんとトランプ大統領は拒否権発動を考えているようですね。

    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191123-00000001-jij_afp-int

    >「私がいなければ、香港は14分で壊滅させられている」と述べ、自身が中国の習近平(Xi Jinping)国家主席を説得しているおかげで、民主化運動が軍による鎮圧を免れていると説明した。
    >大統領はまた、自身と習主席の関係が防波堤となり、香港民主化運動に対する中国政府の動きを防いでいると説明。「香港のすぐ外で待機する100万人の兵士が進軍しない唯一の理由は、私が習主席に『やめてくれ。大きな間違いを犯すことになる。貿易協定にすさまじい悪影響が及ぶ』と頼んでいるからだ」とした。

    ふ~ん、頭を下げて頼んでいるんだァ~、ウクライナ問題が相当キツイのか知りませんが、らしくない随分と弱気な発言ですね。

    >大統領は、法案に拒否権を発動するかとの問いに言葉をにごし、「われわれは香港に味方しなければいけない。しかし、私は習主席の味方でもある。彼は友人で、素晴らしい人物だ」と返答。「彼らが解決することを期待している」と述べた。

    与野党全ての上下院の圧倒的賛意に拒否権を発動する意味を理解しているのか、かなり心配な迷走状態を危惧しますね。

    大量の逮捕・拘束者続出や何人死んだか判らない混乱状態...、いよいよ「第二の天安門」の悲劇が繰り返される恐れがあります。
    学生の大学籠城はいとも簡単に崩れちゃいましたが、そんなの当然で援軍の見込みのない籠城戦は全滅が必須。
    数日間の食料・水の準備もせず勢いだけで籠城したのでしょう、戦略的な考えもリーダーもいない訳で命が惜しければ逃げ出すしかありませんからね。
    下水道から逃げたりとか悲惨な状況なのが喧伝され、結果的に香港政府=支那にとって有利に進んでいるような気がします。

    よほどの事が起きない限りデモ側の敗色は濃厚となってきましたが、結局「武力によって鎮圧される」...、本当にこれでいいんでしょうか?

    • 木霊 より:

      面白い記事ですね。
      ただ、トランプ氏が敵対する相手のことを「素晴らしい人物だ」という風に評するケースで、碌な結果になってはいない気がします。
      北朝鮮に対してもそんな事を言っていましたからね。
      「素晴らしい」=「俺の言うことを聞いてくれる」という意味だと思いますよ。

      そして、香港に関しては選挙が行われましたね。これも面白いニュースだと思います。

  2. マスメディア反乱軍 より:

    さて、トランプ大統領が拒否権発動するかに注目しているのですが、今日香港の区議会選挙が行われます。
    全選挙区が香港民主派と支那傀儡議員の一騎打ちになるのでしょうが、せめて大勝して民意の強さを示して欲しいもんです。

    立法権も予算決定権もない区議会とはいえ、現状支那派に2/3を握られている事が香港民主派の弱点だったんじゃないでしょうか。(諦めて流されていた...?)
    もちろん、選挙が公正に行われるのが大前提で、混乱も予想されますし結果によって香港政府=支那が政策転換を行うとは思えないのですが、粛々と選挙権で自由意思による勝利を願います。

    これとは別のニュースがこの微妙なタイミングで入ってきましたね。

    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191123-00000016-jij_afp-int

    大学での潜入工作はもちろん、なんと2015年の「鑼湾書店」関係者5人失踪した事件にも直接関与していたと証言しているようで、昨年の台湾地方選挙の妨害工作にも言及しているとか。
    蔡英文総統も早速反応し「台湾の主要選挙に影響を与えようとする意図が非常に明確で、過去の重要選挙でも見られた介入の影はますますはっきりしてきた」という声明を発しました。
    また、こうも言ってます。 至極真っ当な意見です。
      ↓
    >「台湾の民主、選挙制度は、あらゆる手段を講じる中国に破壊されてはいけない。台湾の最重要資産だ」

    アメリカはもちろん支那に遠慮気味な日本もですが、西欧諸国が一致し支那により強い圧力を加えて、覇権の野望を打ち砕く突破口として期待したいですね。
    援軍の目途もなく明日が見えない籠城戦で苦しんでいる香港市民に、せめてわずかでも希望の光を見せて欲しいもんです。

    P.S.
    日本もいよいよスパイ防止法を成立させ真剣に防御しなくちゃダメですね。
    考えてみれば軍艦1隻を建造する予算で、沖縄辺古野基地反対運動・イージスアショア反対運動他、数えきれない在日米軍基地・自衛隊に対する妨害工作に、左派系を大量に雇う資金なんて支那とっては極安なんでしょう。
    自衛隊の小規模な広報活動でも護衛艦や戦闘機を使うと、必ず「○○反対!!」を掲げる集団が、どこからともなく沸いてくるのは気持ち悪いもんです。

    NHKはもちろん極左マスメディアや議員にも流れている可能性も否定できませんしね。
    公安・外事警察の捜査権・逮捕権強化もお願いしたいもんです。
    「今迄みたいに支那に関わっちゃヤバイ!!」と思わせるのが、一番の抑止&防止力じゃないかな。

    • 木霊 より:

      選挙が行われたことで、その結果が大きな意味を持つかも知れません。
      とはいえ、この選挙の結果そのものはともかくとして、選ばれた人々にはなんの権限もない職に就く事になるワケですから、先はなかなか厳しい戦いを強いられると思います。
      何しろ、議員になることで「影響力」を持つようになれば、ピンポイントで狙われるようになりますから。

      香港で「民意」が意味を持つようになれば、良いかなとは思いますけど。

  3. マスメディア反乱軍 より:

    木霊さん、おはようございます。

    注目していた香港の区議会選挙で民主派が8.5割越えの議席獲得とか。
    これで支那の圧力が弱まるかは微妙ですが、とりあえず現時点での大きな民意は示された様です。

    でもです、今回の投票率70%越え(しかも過去最高が前回の47%)でしかなかった事実に、僕はかえって驚きと強い違和感を感じています。
    立法会が主権を握り立法も予算のも権利がほぼない区議会とはいえ、20年以上も半数以上が大切な選挙権を放棄してきたツケが、現在の大混乱の一因じゃないかとさえ思えます。(ちょっと厳し過ぎるかな)

    僕がもっとも恐れるのは「自由なき檻の中」ですので、失礼な言い方ですが香港市民はやるべき事を諦め、「茹でガエル」となる事に甘んじただけの様な気がしてきました。

    つまり、支那の20年に渡るしたたかな支配体制に経済優先の罠に甘んじてしまった...、「無邪気に安定を平和と考えちゃう」民主主義最大の弱点を垣間見た感じで怖いもんです。
    僕達の日本も「どうせ、何も変わらない」とかシラケていてはなりませんね。

    本当の意味で香港が「自主」を取り戻すには、まだまだ絶望的に長い時間がかかりそうですが、少なくとも暴力的なデモからは脱却して欲しい。
    西側諸国はせめて香港政府トップと立法会への立候補制限の撤廃を、強く支那に求めプレッシャーをかけて欲しいもんです。