日韓GSOMIAの猶予は可能なのか?

大韓民国

あまり書くことが無い日韓GSOMIAの話だが、面白いニュースは色々あって、軽く触れておきたい。

他のニュースも色々あったんだけど。

【デッドライン迫る】韓国3大紙も書いたGSOMIA破棄への危惧 文在寅のメンツのための “奇策”も提案

2019年11月17日 17時0分

〈GSOMIAを終了するにしても、これを6カ月後に猶予することを提案する――〉

 11月23日の午前0時に迎える日韓軍事情報保護協定(GSOMIA)の失効期限。8月に破棄を表明した文在寅大統領だが、最終期限を目前にして、韓国国内では混乱が収まる気配がない。

「LivedoorNEWS」より

「猶予」ねぇ。

日韓GSOMIAは基本は自動更新

先ずは、「基本は自動更新」って話をしておこう。

第二十一条効力発生、改正、有効期間及び終了

~~略~~

3この協定は、一年間効力を有し、一方の締約国政府が他方の締約国政府に対しこの協定を終了させる意 思を九十日前に外交上の経路を通じて書面により通告しない限り、その効力は、毎年自動的に延長される。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000205832.pdf

割と重要な協定であるため、特に事情がない限りは自動更新するというのがこのGSOMIAの協定の中身に書いてある。

韓国側から延長しないとの通達

ところが、韓国側が「延長しない」と通達してきた。

こちらで言及しているが、まあ、「何があったの?」と思う様な話ではある。

韓国、日本との軍事情報協定GSOMIAを破棄へ「安全保障協力環境に大きな変化」

2019年8月22日(木)19時47分

韓国大統領府は22日、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると表明した。

「Newsweek」より

韓国はちゃんと手続を踏んで破棄を表明してきた。

つまり、韓国側から「更新しねーよ、ばーか」と通達してきたわけだ。

では、「やっぱ更新」と言う事ができるのか?というと、これは難しいと言えるだろう。何しろ、GSOMIAの協定文書の中に、「協定を終了させる意思を通達」する手続に関しての記載はあるんだけれど、それを取り消す為の手続に関しては、記載が無い。

ただ、当事者同士が「やっぱ更新しよう」という事になれば、協議によって内容の必要となると思われる。日本側としても、基本的には日韓GSOMIAの存続を願っているわけだから、手続的には無理は無かろうと思う。しかしそれにしたって多少の時間は要するのだ。

相手の出方を待つぜ!

んで、この話の交渉をしている日本側の窓口が河野太郎氏である。

日韓GSOMIA 韓国側に対応求めながら出方を待つ方針

2019年11月18日 5時12分

日韓の軍事情報包括保護協定が、韓国側の破棄の決定で、今週、失効します。河野防衛大臣は17日、韓国の国防相と会談して賢明な対応を求めましたが、平行線で終わり、政府は、ギリギリまで対応を求めながら韓国の出方を待つ方針です。

「NHKニュース」より

河野氏は、毅然とした態度で臨んでくれているので問題は無さそうだが、しかし、「ギリギリまで対応を求める」というのがどうなの?とは思う。

そのうえで河野大臣はチョン国防相に対し、「連携が必要だという認識が一致しているなら、韓国側が、賢明な対応を取る必要がある」と述べたほか、エスパー長官も、韓国は協定破棄の決定を見直すべきだとの考えを改めて示しました。

これに対して、チョン国防相は、破棄を決めたことの責任は、輸出管理を強化した日本にあるとして、日本側に態度を変えるよう強く要請し、会談は、平行線で終わりました。

「NHKニュース」より

取り敢えず、韓国側が無理難題を言っている状況で、日本側が一方的に折れることはあり得ない。

アメリカが代替案を?

ところで、おかしなニュースが出てきたのだが、これ、本当なのかね。

韓国紙「米が代替策準備」 GSOMIA失効備え

2019年11月18日 15時31分

韓国紙、中央日報は18日、米国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)の失効に備え、日米韓の連携維持に向けた代替策を準備中だと報じた。2014年に日米韓が締結した防衛機密情報共有に関する覚書を補強する案などが検討されているという。複数の外交筋の話としている。

「LivedoorNEWS」より

代替案として、日米韓での覚書を補強するとか、そんな案が出てきた模様。

でもこれはアメリカとしても日本としても面白くない。韓国がワガママを言って、それが通ってしまうというスタイルになるわけだから、韓国のゴネ徳を許す結果に繋がりかねない。

米韓の制服組トップが会談 GSOMIA破棄の見直し求めたか

2019年11月14日 18時44分

アメリカ軍と韓国軍の制服組のトップがソウルで会談し、北朝鮮への対応などをめぐって意見を交わしたほか、アメリカ側は来週効力を失う日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAについて、韓国側に、協定破棄の決定を見直すよう求めたものとみられます。

「NHKニュース」より

先日は、アメリカ側から強い要請があったという事のようだ。

このあと米韓両国は、会談の結果について共同声明を発表し、ミリー議長とパク議長が、最近の朝鮮半島情勢に関する報告にもとづいて、米韓の同盟を強化する方法などについて意見を交わしたということです。

また、ミリー議長は朝鮮半島でのいかなる脅威に対しても、アメリカのすべての軍事力を使って対応する準備ができているとして、北朝鮮への対応に万全を尽くしていると強調しました。

~~略~~

韓国国防省の報道官は、14日の定例会見で、アメリカがGSOMIAの破棄の決定を見直すよう求めていることについて「韓国政府の立場に変わりはない。日本が不当な報復措置を撤回し、両国の友好関係が回復されれば、GSOMIAを含むさまざまな措置が再検討されることになるだろう」と述べ、あくまでも、まず日本側が輸出管理の強化を撤回することが必要だと改めて強調しました。

「NHKニュース」より

一応、「米韓の強い繋がり」がアピールされた感じはするが、アメリカ側からの発言のコメントを拾っていくと、アメリカ側は怒り心頭という感じで、むしろ制裁を課される可能性すらあるという。

アメリカが繰り返し「ウソ」を指摘……文在寅直轄「国家安保室」の暴走

2019年11月14日(木)11時30分

韓国政府は7日、北朝鮮の20代男性2人を、南北の軍事境界線にある板門店(パンムンジョム)を通じて北朝鮮に追放した。2人は韓国に亡命する意思を示していたにも関わらず、強制送還したのだ。韓国が脱北者を強制送還したのは、これが初めてのケースだ。

~~略~~

国家安保室は韓国政府による日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を巡っても、米国からの非難の的になっている。韓国紙・朝鮮日報によれば、ホワイトハウスの高位関係者は、同室の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)第2次長がGSOMIA破棄について米国の理解を得ていたと取れるような説明をしていたことについて「嘘だ」と強く否定したという。

「Newsweek」より

更に、先日、韓国政府が亡命してきた北朝鮮の人民を強制送還しちゃったという報道があって、これもかなりおかしな話であると指摘されている。

無論、アメリカもこの件に関しても怒っただろう。一時が万事この調子のムン政権は、既にどの国からも信用されてはいない。

こんな状況なので、まさか韓国のためにアメリカが代替案を用意するというのは、ちょっとオカシイ気がする。

実は、韓国政府の代替案

で、報道を読んでいくとこんな一文が。

 さらには、GSOMIA破棄を譲らない大統領府に対して、韓国では破棄でも撤回でもない「第3の道」を探す苦労が続けられている。冒頭で紹介した「6カ月延長案」をはじめとした“ウルトラC”だ。

 大統領府関係者の話として浮上しているのが、2014年に締結された日米韓3カ国の国防当局間の情報共有に関する取り決めである「TISA」を強化して、「GSOMIA」並みにしてしまおうという提案だ。

「中央日報」(11月8日電子版)も、大統領府が模索する〈日本の態度変化が担保されることを条件にGSOMIA終了か延長ではない第3の方法〉として、このTISA強化案を報じているが、事はそう簡単には進みそうにない。

「TISAでの代用はすでにアメリカ側からも否定されてしまいました。『第3の道』では根本的な解決にならないのは明らか。いくら表面だけを取り繕っても仕方がないのですが、そんなことを真剣に考えているのが韓国の現状なのです」(在ソウル特派員)

「LivedoorNEWS」より

何のことはない。アメリカから出た案ではなく、韓国側から出た案で、アメリカ側は既にこれを拒否しているというのである。

日韓はワンクッションを置くべき…知られざる韓国の深い事情(徐台教) - Yahoo!ニュース
23日0時にGSOMIAの失効を控え、韓国・文在寅政権の選択に注目が集まっている。ひとつの判断材料として、日本にあまり知られていないと思われる韓国政治・社会の雰囲気を伝える。

こちらにはちょっと面白い分析が紹介されていたが、内容は荒唐無稽だ。引用にすら値しないので紹介だけしておこう。

で、今回の生地で何が言いたいかというと、この件に関して日本のメディアも韓国のメディアも、割と錯綜した情報を流し続けているということだ。それだけ韓国側の工作(影響)があるという事でもあろう。

私見ではあるが、GSOMIAの猶予というのはちょっと考えにくい。韓国側が主張を取り下げるというのは、90日前までに書面により通達しない限りは無理という規定ぶりからも、まさか猶予が「可能」とは思えない。

一旦、破棄されて新たに結び治すという展開はあるかも知れないが……。

いや、撤回を求めているアメリカの態度や、日本政府の対応から考えると、或いは何かやり方があるのかも知れないな。テクニカルな抜け穴は常に残されているものだから。

コメント

  1. 暇人 より:

    破棄してしまったら、再締結というのはさらにハードルが高くなると思います。再締結したところで、また気にくわないことがあったら「破棄する」って言い出すかもしれないわけで、そんな相手と再締結しようなんて考えにくいと思いますけどね。
     そういう意味では最初に破棄の手順、不要と判断したら、3ヶ月前に通告すればいいよ、という、フツーの国家間でしたら問題ない条項を韓国相手に入れてしまったのが問題なのかもしれません。米国も破棄されたら困るのでしたら、もっと破棄が難しくなるような条項を入れるべきだったと思いますが、まさか韓国がここまで○○とは思いもよらなかったのでしょうけど。

    • 木霊 より:

      破棄までの流れが、「国民の理解が得られない」ですから、今後、一旦破棄して、再度締結というのは国民の顔色を伺いながら政治をしている限りは、難しいでしょう。

      条約の不備は感じますが、不平等条約でもない限り、ペナルティーガチガチで条約を結ぶのも、という気はします。
      そもそもの前提で、韓国側が「ああいう手合い」だと理解して条約を結んだのか?が、問題だと思うのですよね。

  2. まり より:

    お早うございます。
    11月21日に米国連邦政府繋ぎ予算
    の期限が切れます。12月20日まで
    の1ヶ月繋ぎ予算成立に動いていま
    すが、不透明です。10月からの新年
    度本予算は、壁建設費用で対立して
    合意されていない状況です。

    11月18日、ファーウエイ禁輸処置
    猶予期限が切れ、90日の再延長予定
    の見込みです。
    11月22日、ジーソミア破棄予定。
    11月30日、ハンファケミカル侍債
    200億満期。
    中国が香港や台湾海峡など米国不在
    の世界を見据え始めた今、議会機能
    不全や韓国の経済破綻、日本のきん
    ペー招待が、間違えたメッセージと
    なった場合、香港鎮圧、台湾海峡、
    南沙諸島、尖閣諸島への武力行使を
    懸念しています。ジーソミア破棄は
    中国が韓半島を支配したと認識する
    ものと思われます。

    • 木霊 より:

      スケジュールをありがとうございます。
      なかなかワクワクするような流れですね。
      ただまあ、半導体に関しては、韓国側はダメージを負いはするでしょうが、本丸はむしろ支那ですから、今回の話は丁寧な無視で良いのかと。

  3. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_3 より:

    二つほど。

    まず、GSOMIA破棄の経緯は、日韓スワップ協定終了の経緯と似ていると感じてます。

    ・日韓スワップ協定終了←朴槿恵政権の反日姿勢で協定が終了
    「本当は韓国はスワップを継続したがっている」
    表向き「必要ない」との立場で協定終了
    数年前から日本政府が「韓国からの要請があれば継続する」というコメントをしていた
    →その後、韓国が再締結を要望するも、日本政府は拒否

    ・GSOMIA破棄←文在寅朴槿恵政権の反日姿勢で協定が終了?
    「本当は韓国はGSOMIAを継続したがっている」
    日本政府が「ホワイト国除外」を撤回しない限り破棄する立場・・・このまま終了?
    日本政府は「継続を望む」というコメントを出している
    →その後、韓国が再締結を要望する?

    二つ目は、妄想に近い話ですが、あるまとめブログで見かけた説です。

    韓国経済崩壊が最も都合悪い連中は日本国内にいて、それを食い止めるために(≒ホワイト国除外を解除させるために)、桜を見る会批判を使って安倍政権を攻撃している

    という内容です。
    ただ、桜を見る会批判は、森ゆうこ議員問題(質問通告の遅れに対する逆切れから続く各種問題)から目を逸らさせるためという説もありますので・・・

    • 木霊 より:

      なるほど、日韓スワップ協定の終了の時も大騒ぎしていましたね。
      日韓GSOMIAも破棄したら再締結は難しいでしょう。

      流石に「桜を見る会」程度で安倍政権が吹っ飛ぶとも思えませんが、飽きもせず良くも続けますよね、アノ報道。

  4. 匿名 より:

    ここで日本が折れるような事があったら、今後何かにつけて韓国は思い通りに行かない事があったら「GSOMIA破棄するよ?w」って恫喝してくる事になるでしょうね~。

  5. マスメディア反乱軍 より:

    木霊さん、おはようございます。

    >いや、撤回を求めているアメリカの態度や、日本政府の対応から考えると、或いは何かやり方があるのかも知れないな。テクニカルな抜け穴は常に残されているものだから。

    メディアの情報自体が錯綜していて全く信頼できないですもんねェ~、毎度のアタフタぶりには困ったもんです。

    木霊さんご指摘の様にテクニカル(超ウルトラCかな?)によるどんでん返しはあるかもですが、日本としてどんな条件であればそれを呑めるのかがポイントでしょうけど、譲歩する必要はまったくないですし、破棄後の対策をアメリカとしっかり練っておく事が肝要でしょう。
    僕は日本は冷たく放置でアメリカの報復をウォッチしながら、南朝鮮の暴走あるがままでいいと思っていますけどね。(多分、僕に限らず多くの日本人が)
    むしろ、北朝鮮の南に対する態度がどう変わるのかの方に興味がありますし、これを機にアメリカにさらに強硬な姿勢を出すかもしれません。

    まるで「逆ベルリンの壁」って感じで、2020年初頭の「大迷惑なエポックメイキング」になるかもです。

    さて、今週土曜日0時どうなることやら...。

    • 木霊 より:

      メディアの情報は注意して読まないとダメな感じですよね。

      アメリカも随分と選挙前であたふたしている感じで、その辺りも触れておきたいのですが……、なかなかまとめるのは難しいデスね。