【ミジンコ】小泉進次郎の妄言と漂流する環境省

政策

オマエは環境省の仕事を蔑ろにする気か。

石炭火力発電「減らす」=ESG投資に注目-小泉環境相

2019年09月14日07時29分

 小泉進次郎環境相は13日、時事通信などのインタビューで、温室効果ガスの排出が多い石炭火力発電について、減らしていく方針を示した。環境・社会・企業統治を重視した「ESG投資」の国際的な高まりを踏まえ、企業を後押しする考えも明らかにした。

「時事通信」より

口を開けば舌禍だな。

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環境省のお仕事

環境省設置法に定められる

環境省が一体何をしているところなのか?ということについて、小泉氏は理解していないらしい。

地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全(良好な環境の創出を含む)並びに原子力の研究、開発及び利用における安全の確保を図ること」を任務とする

環境省設置法第3条より

第3条には目を通しましたか??

環境省へようこそ!

まあ、「環境」を口にする人はお花畑率が高いと思ってはいたが、環境省のトップの座に就いた小泉進次郎氏は妄言を垂れ流す始末で困ったものだ。

小泉原子力防災相「どうしたら原発をなくせるのか考える」

2019.9.12 00:15

小泉進次郎原子力防災担当相は11日夜、環境省で開いた就任記者会見で、原子力発電に頼らない社会を目指すべきだとの考えを示した。小泉氏は「どうやったら(原発を)なくせるのか、どうやったら事故の恐怖におびえることなく生活できる日本を描けるかを考え続ける」と述べた。

「産経新聞」より

先ずはこの発言から。

確かに、原子力発電所を「無くす」ということは大切な事ではあると思う。しかし、原子力発電を止めることとはまた違う。

小泉元首相、進次郎氏に期待 入閣「環境相でよかった」

2019年9月15日 19時32分

 小泉純一郎元首相は15日、茨城県日立市で講演し、初入閣した次男の小泉進次郎環境相に触れ「原発をなくして自然エネルギーで発展できる国にしてほしいなと思う。環境相だからよかった」と期待感を示した。

「ライブドアニュース」より

見事な老害と化した小泉純一郎氏もこの台詞であるが、環境大臣として原発問題に取り組むのであれば、真っ先に決めるべきは「最終処分場の設置」である。

未だに決まらない放射性廃棄物の処分方法

まさにこの問題こそが環境省の取り組むべき問題だと思うのだが、その辺りにスポットを当てるつもりは無いらしい。

放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト|環境省
環境省の≪放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト≫です。このサイトでは、東京電力福島第一原子力発電所の事故により大気中に放出された放射性物質を含む廃棄物の処理についてお知らせします。

え?「先送りにしない」じゃないのか?

原子力発電所を無くす為には、その処分場の決定をしなければならない。原発事故の処理を行う為にもそれは必須である。

にもかかわらず、何をトンチンカンなことを言っているのか。

小泉環境相、前任者の発言をおわび 訪問先の福島で

2019年9月12日20時35分

小泉進次郎環境相兼原子力防災担当相は12日、就任後初めて、福島県を訪問した。事前の予定で報道陣に知らされていた県庁を訪問する前に、いわき市で県漁業協同組合連合会の関係者らと面会。原田義昭前環境相が、東京電力福島第一原発でたまり続ける処理済みの汚染水について「海洋放出しかない」と発言したことを、おわびしたという。

「朝日新聞」より

更にこの始末である。

海洋放出以外の方法があったら是非とも教えて欲しいんだが?

この発言の前提として、処理水の処分に関しては環境省の所轄外である事をまず押さえておく必要があるが、環境省はこの処理水に関して「安全に保管できるような指導」をする立場にある。しかし、保管できる容量には限界があるため、海洋放出は必須だ。

何しろあのタンク、仮設のタンクなのだ。まさかアレで恒久的に処理水を留め置く事が可能なのだとは考えてはいまい。

増え続ける処理水タンクと、海外のスタンダード

そもそもこの処理水の話、既に限界の時期は報じられている。

処理水タンク、22年夏限界 東電試算 福島第一増量は困難

2019年8月9日

東京電力は八日、福島第一原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含んだ処理水について、タンクでの保管は二〇二二年夏ごろ限界になるとの試算をまとめた。タンクを大型にするなどして保管容量を増やすのは困難という。九日に開かれる政府小委員会で説明する。処理水を薄めて海洋放出することも検討されているが、漁業関係者の反発は強く、難航が予想される。

「東京新聞」より

にもかかわらず、漁業関係者の反対は根強いようなのだが……、しかし、漁業関係者の懸念は風評被害であって、実害は無いというのが通説である。

そもそも汚染水の中にあるトリチウムは除去できないというが、水道水の中にもトリチウムは含まれるのである。結局問題なのはその濃度で、それは希釈すれば何ら問題無いという話に帰結する。

トリチウムは確かに有害な物質ではあるが、現実的に世界各国で海洋放出は行われている。それしか無いのである。

「世界の海に影響」「根拠ない」=韓国と日本、原発処理水で激論-IAEA

2019年09月17日04時22分

16日にウィーンで開かれた国際原子力機関(IAEA)年次総会で、東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水をめぐり、海に放出されれば「世界の海洋環境に影響する」と主張する韓国と、「科学的根拠がない」と反発する日本が、異例の激論を繰り広げた。

「時事通信」より

隣人付き合いをしたくない国が余計な事を言ってきているが、しかし現実的には韓国だってトリチウムを海洋放出している。それどころか最近になってようやく海洋投棄を規制する方針に転換したばかりで、未だにゴミの海洋投棄を続けている有り様なのに、それを棚に上げてこの発言は酷すぎる。

現実的に考えれば、処理水として溜め続けているモノよりも、汚染度の高い地下水が今も海洋に流れ出し続けているにもかかわらず、福島近海は既に放射性レベルは問題無いレベルになって久しい。

福島第1原発事故で放出のセシウム、既に日本近海に戻る

2019年7月8日 10時40分(最終更新 7月8日 11時03分)

2011年の東京電力福島第1原発事故で太平洋上に放出された放射性セシウムは、これまでの想定よりも短いルートですでに日本近海に戻ってきていたことが筑波大と海洋研究開発機構、金沢大の研究で判明した。流れ出たセシウムは、時計回りの亜熱帯循環に乗って数十年かけて日本近海に戻ってくると考えられていたが、1年後には近海で検出された。検出されたセシウムの濃度は低く、海の生き物に影響を与えないレベルだという。

「毎日新聞」より

そこに処理水が加わっても、十分に希釈されていれば何ら問題はないのだ。それは科学的見地からしても正しい理解のハズなのだが、小泉氏は親子共々それを理解する気は無いようだ。

火力発電に依存する日本

未だ高いレベルでの火力発電依存を続ける

さて、そんな妄言を垂れ流している小泉氏だが、ここに来て新たな妄言を追加した。それが冒頭のニュースである。

勉強不足も甚だしいが、これも経済産業省の所掌であるといえ、言わば管轄外の発言であろう。

これが日本の発電の現状なのだが、石炭火力発電は32.3%と全体の比率から考えてもかなり高い。こうして見ると確かに再生可能エネルギー発電への依存度が低いとは言えるだろうが、「それが可能か不可能か」というレベルで考えるべき話なのだ。

実際に千葉の台風被害のことを考えると、太陽光発電の有効性には疑問符が付く。

メガソーラー発電が少なからず打撃を受けた状況で、よくもまああんな発言が出来るモノである。

 -日本企業の再生可能エネルギー活用の状況は海外と比べ見劣りする。  注目しているのはESG投資。莫大(ばくだい)な投資を日本企業が引き込んでいくには、おのずと(再生エネ活用など環境対策に)取り組まざるを得ない。こういったことを後押ししていくのも環境省としてすごく大事だ。

「時事通信」より

なお、彼の発言の中に出てくるESG投資だが、確かに投資の世界では「流行らせよう」という風潮があるのは事実だ。

ESG投資とは? | 大和証券
大和証券のグローバルEV関連株ファンド、愛称:EV革命のページ。ESG投資についてご紹介します。
2500兆円超え!?世界で急拡大“ESG投資”とは - NHK クローズアップ現代+
2017年9月27日(水)放送。世界各国で広がる環境破壊や、労働者を酷使する人権問題。これらを防ごうと急拡大しているのが「ESG投資」だ。「環境・社会・ガバナンス」に力を入れる企業への投資が急増する一方で、「十分に配慮していない」と見なされた企業からは資金が引き揚げられ、厳しい対応を迫られるという。3年後の東京五輪を前...

しかし、これもどうかと思うのである。

アマゾン火災における先進国のエゴ

朝日新聞がブラジルでの火災について頭の悪い記事を出していた。

アマゾンが二酸化炭素の荒野に 温暖化拍車、気候の危機

2019年9月15日05時00分

9日午後、南米ブラジルの北部パラ州。世界最大の熱帯雨林アマゾンの東部に位置する人口約10万人のアルタミラから、先住民保護区のバカジャへ車で向かう途中、木々の向こうから白い煙が見えた。

~~略~~

アマゾンは南米9カ国に広がる。広さは約550万平方キロ。ブラジルにはその約60%がある。例年7月~10月上旬は乾期で森林火災が多いが、今年は大規模な森林火災が頻発し、現在も続く。ブラジル国立宇宙研究所によると、1~8月の焼失面積は、ブラジル国内だけで4万3千平方キロ以上に及ぶ。九州より広く、昨年1年分を超えた。

「朝日新聞」より

この記事だ。

確かに、大規模な森林火災は上昇気流などの発生を招くために、気候変動へのリスクは懸念されるが、しかし、そもそも森林の二酸化炭素収支は殆どプラマイゼロだというのが科学的見地からの回答である。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jtappij1955/57/10/57_10_1451/_pdf

良くある誤解が、「樹木は二酸化炭素を光合成によって酸素に変えている」「だから森は二酸化炭素を吸収している」という論理飛躍なのだが、現実的には光合成をするのは日中だけで、日の光の出ていない夜間は光合成をしないので、二酸化炭素を放出するだけとなる。更に、森の土壌に棲む大量の微生物たちは二酸化炭素を放出する立場にあるので、結果的に、森全体で見て二酸化炭素を殆ど吸収しないという事になる。

森林のCO2吸収量を計算します - 公益社団法人 京都モデルフォレスト協会
京都府森林吸収量認証制度について 京都府温暖化対策条例では、一定の事業規模以上の事業者には、温室効果ガス排出量削減計画書の提出が義務付けられています。その中で森林整備による二酸化炭素の吸収が、目標を達成する手段として認められており、吸収量の認証を行う機関として、京都モデルフォレスト協会が京都府から指定を受けています。...

困った事にそれを理解していながらこうした詐欺のようなやり口で森林を増やそうと声高に叫ぶ人が多いのが「環境」を口にする人々の現実なのである。

確かにアマゾンの森林火災は深刻な問題だが、この手の大規模火災はロングスパンで見れば何度か経験してきたことであり、無秩序な焼き畑農業を規制することは悪く無い話ではあるが、しかしブラジルなど国土を発展させたいと思う側にしてみたら、何でもかんでも環境保護を押し付けてくる先進国は寧ろ敵認定する相手だと言えるかも知れない。

アマゾン森林火災はNGOの仕業?=ブラジル大統領が主張

2019年08月22日14時49分

ブラジルのボルソナロ大統領は21日、アマゾン熱帯雨林で拡大している火災について、環境NGOがボルソナロ政権をおとしめるために行った放火の可能性があると主張した。同政権はアマゾンの開墾を優先して森林保護に後ろ向きだとして、NGOからの批判にさらされている。

「時事通信」より

ブラジル大統領の主張が正当なモノかは議論の余地があるが、しかし経済発展を志向する大統領にとっては余計な出費を森林火災の為に割くことが難しいと考えるのも無理は無い。ブラジルは急速な経済発展をしている一方で、麻薬の蔓延や社会構造の急変もあって国営企業が破綻寸前という状況にある。

要は、ブラジル一国で考えると環境保護というのは足枷にしかならない。その上でESG投資などといわれてはたまったものでは無いだろう。何しろ、先進国はそんな事は無視して経済を発展させてきたのだから。

石炭火力発電よりも老朽化した原油火力発電を止めるべきだ

そろそろ火力発電の話に戻していくが、LNG火力発電が42%、石油火力発電が9.35%、石炭火力発電が32.3%という比率になっていて、未だに8割以上の発電を火力に頼っているのが日本の現状である。

そのうち、第二次オイルショック(昭和54年:1979年)を境に新たに建設された石油火力発電所は存在しない。これは、石炭利用拡大に関するIEA宣言(昭和54年:1979年)の採択によるもので、日本国内での石油火力発電所の新設が規制されたからである。

つまり……、今動いている石油火力発電所は10%弱も存在するのに40年以上前の設計のもので、エネルギー効率に問題がある上に、今後の発展は見込めないのである。

一方の石炭火力発電所は、超々臨界圧ボイラーなどの採用によってかなりの発電効率を誇る他、石炭自体の価格が比較的安価である事もあって、二酸化炭素以外の問題は少ないのが実情である。それをいきなり小泉氏は「無くす」というのだから、ちょっと頭がおかしいんじゃ無いか?と思われても仕方が無い。

確かに減らして行く方向に舵を切るという必要はあるのだろうが、それは「原発ゼロ」発言と相まって、お花畑と揶揄されても仕方があるまい。

入閣に当たって新聞の社説を読んだが、今後の(内閣の)重要課題に気候変動を位置付けているものは残念ながらなかった。そこを変えたい。いずれ日本は間違いなくこの分野で世界に貢献できる。「日本は地球を救った」と言われる未来は可能だ。これからも目標達成どころか、世界が日本を欲する(ように)、環境省が主導的に取り組んでいきたい。

「時事通信」より

今や、新聞の社説など読むだけ有害なモノが多いのに、一体何処の新聞社の社説を参考にしたんですかねぇ。

 -東京電力福島第1原発事故で出た除染土は、中間貯蔵の期限が終われば県外に負担を強いることになる。  まずは中間貯蔵のスケジュールをしっかり着実に進めていくことが大事だ。特に今年度は中間貯蔵への搬入量が増える。安全対策にしっかり力を入れたい。

「時事通信」より

この辺りで「中間貯蔵」のことについてちょろっと触れているだけまだマシかもしれないが、発言としてはおかしい。何故かというと「中間貯蔵のスケジュールをしっかり着実に進める」というのは、即ち県外に放射性廃棄物の貯蔵施設を作る事に他ならない。

そこの目処すら立っていないのに、ここだけスケジュールを守ります、というのは、どうしようも無い発言だな。

大丈夫かな?このお坊ちゃんは。人気取りのことしか考えられない、救い難い頭の構造をしているのかもね。産休明けには君の席は残ってないカモよ。

コメント

  1. 無一物 より:

    人気「しか」ない、小泉Jrをなんでわざわざ入閣させたのやら。
    耳障りのいいことしか言わないという点では、自民よりも民主系向けの人材なんですけどねぇ

    まぁ、人気「だけ」はあるから、次の選挙に向けた神輿としてはちょうどいいのかな?
    余計なことさえ言わなければ、軽くて担ぎやすい良い神輿なんですけどね。

    野党からはかなり警戒されてるみたいですね。
    国会が始まってからが本番、さてさて。

    進次郎新大臣に「何でもアリだ」「潰さないと」~「嫉妬の海」永田町のホンネ~
    ttps://www.fnn.jp/posts/00048185HDK/201909171140_seijibu_HDK

    • 木霊 より:

      感情論で上手いこと演説をするというのは、山本太郎と変わらない程度のレベルしかないということかも知れません。
      まあ、進次郎氏は内閣の弾避け的な位置づけで大臣ポストを用意した可能性が高そうなので、あれはアレで役に立っているのかも??

  2. 通りすがり より:

    木霊様

    いつも拝見させて頂き、とても勉強なっております。

    今夏、息子の夏休み宿題のため、石炭火力発電所に見学へ行って参りました。
    場所は小泉一族お膝元入口の横浜市磯子区です。
    http://www.jpower.co.jp/bs/karyoku/kar00100.html

    私も古い考えで「石炭=公害(煙モクモク)」とのイメージで参加しましたが、実際にその取り組み(努力)を見てみると、公害に対する設備等々が目白押しで、まったく逆の考えが生まれました。

    日本も戦後からの発展(復興)途上で、「環境よりも豊かさ」を追究し多々問題を起こしましたが、その反省から努力を続けた結果、現在の日本があると、再考させられました。

    新大臣もお膝元から近いので、ぜひ見学されてはと思います。
    (あっ、すでにご存知かもしれませんが…)
    人気取りで「無くす」と言うのは簡単ですが、その発言の影響力を少しは考えて欲しいですね。

    日本国の大臣であれば「日本の素晴らしい技術」を発展途上国に紹介(売り込み)し、国益に繋げるのが本筋化と思います。
    資源の少ない日本、ローテクでも技術を売りにしないとです。

    トップダウンで「無くす」と言うのは簡単なんですがね…

    新ちゃんにそんなこと期待してもだめですかね…

    纏まりのない書き込み、失礼致しました。

    • 木霊 より:

      浅学ながら一生懸命記事を書いております。励みになるお言葉に感謝。

      さて、石炭火力ですが、ご紹介いただいたのはUBCの60万kwの石炭火力発電ですね。
      新しい記事で紹介するつもりですが、現在はさらにその先のIGCCとIGCFを実証実験中ですね。上手くいってくれれば嬉しいのですが、なかなか難しい技術なので、展望が明かるとまでは言えないですね。
      そして、IGCFのレベルに至っても、二酸化炭素排出量は最新のLNG火力発電の2倍程度と芳しくありません。とはいえ、二酸化炭素という観点からいうと一番有望な原子力発電が、現実的ではない以上は、従来型の石炭火力発電よりも二酸化炭素排出量が半減できる技術を「二酸化炭素排出量を減らす」構想の1つとして紹介すべきでした。さらに、石油火力発電をLNG火力発電に置き換えれば排出量削減に繋がるわけですから、それも小泉氏は口にしておけばよかった。その上で「日本は最大限の努力をします」と、そう嘯く程度の度量が欲しかったなぁと。
      多分、官僚のぺーバーはその様になっていたはず。小泉氏は覚えられなかったのか、理解できなかったのか。