【新外交カード】在韓米軍基地の早期返還

大韓民国

凄い事言い出したな!

青瓦台「米軍基地の早期返還を」…「GSOMIA葛藤」圧力カード?

2019年08月31日09時34分

青瓦台(チョンワデ、大統領府)が30日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長の主宰で国家安保会議(NSC)常任委員会を開き、米軍基地の早期返還を積極的に推進することにした。政府はこの日の発表について「定められた手続きに基づいている」という立場だ。しかし韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了決定で韓米関係が冷え込んだ時点に発表されたという点で微妙な波紋を呼ぶと予想される。米軍基地返還問題は韓国が米国を相手に攻勢的に使える「カード」であるからだ。

「中央日報」より

この話、文章を読んでもイマイチ頭の中に入ってこなかったが、要はレッドチーム入りを公式に表明したと言うことなのかも知れない。

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在韓米軍撤退はトランプ氏も望む

簡単では無い在韓米軍撤退

在韓米軍は2万8500人だと言われている。

時々3万3000人とか、3万7500人とかいう数字が出てくることもあるが、公式には2万8500人水準だということになっている。

在韓米軍は2万8500人なのに、トランプは「3万3千人」なぜ?

登録:2017-11-07 00:00 修正:2017-11-07 08:35

ドナルド・トランプ米大統領が6日、日本で安倍首相との共同記者会見で、在韓米軍の数を3万3000人と述べた。だが、これは在韓米軍の数が2万8500人水準という既存の立場とは異なり、どちらが正しいのかという論議につながった。

「ハンギョレ」より

この他にも家族や関係者がいるので、単純に3万人弱ではなく、在韓米軍撤退ともなるとこの倍くらいの人数が韓国を脱出する必要があるのだ。

公式には韓国には20万人以上のアメリカ人がいて、軍関係で4割程度だということらしいのだけれど、流石にこのレベルの人数を一気に移動させるというのはかなり大変である。

単純計算すると、ボーイング787の座席数が300程度なので、5万人規模の人が移動するのに166回くらい飛ばないと行けない計算になる。10機飛ばして約17往復か……。まあ、大変だけれども1週間くらいに分ければ不可能な数字では無いな。

ただまあ、人数だけでも相当大変ではあるけれども、現実的にはその他に装備がある。

韓国に置いて撤退すると言う選択肢もあるのだろうけれど、置いていけない装備もあるので、一部の装備と一緒に撤退する必要がある。しかし、北朝鮮とは未だ戦争中(休戦協定が結ばれた状態)なので、敵に背を向けて軍隊を撤退させるというのは愚の骨頂なので、機能を残しつつ人数を減らし、段階的にダメージが出ないように撤退するのが望ましいという事になるだろう。

アメリカへのメッセージ

さて、青瓦台が出したメッセージはこちら。

青瓦台は報道資料を通じて▼移転完了または移転予定の米軍基地26カ所の早期返還▼龍山(ヨンサン)基地返還手続きの年内開始▼基地返還が長期遅延中の基地4カ所の最大限早期返還--を推進すると公開した。

「中央日報」より

このうち、重要拠点である龍山基地の基地返還手続の話は、既に出ていた話。

米軍基地、64年ぶりに龍山を離れ平沢へ…完成時点は「韓米間で見解の相違」

登録:2017-07-12 00:07 修正:2017-07-12 07:12

在韓米8軍が11日、龍山(ヨンサン)時代を終え、平沢(ピョンテク)時代を開いた。米8軍司令部はこの日、平沢・ハンフリーズ基地で新庁舎開館式を開き、公式に入居した。この日の移転で米8軍は1953年から駐屯してきたソウル龍山基地から64年ぶりに去ることになった。

「ハンギョレ」より

この基地移転によってソウルからアメリカ軍がいなくなる事になるのだが、アメリカ軍の最前線がソウルではなく平沢まで下がる。

韓国ではこの基地移転が歓迎されているのだが、その移転に関わる作業は時間がかかると予想されている。

しかし、来年末までに移転が完了するかどうかは見守らなければならない。在韓米軍は、国防部とは全く異なる算法と日程表を持っているためだ。バンダル司令官はこの日、米8軍司令部庁舎開館式での歓迎のあいさつで「2020年に基地が完工されれば、韓米両国政府の同盟に向けた永遠の献身が在韓米軍の変革を通じてあらわれるようになるだろう」と話した。基地の完工時期を国防部の2018年より2年遅い2020年に想定したのである。バンダル司令官はこの日午後の記者懇談会では「基地の工事が80%ほど完了した」とし、国防部の94.4%完了と大きな見解の相違を示した。

「ハンギョレ」より

去年の予定だと、韓国側は2018年を主張し、一方のアメリカ軍は2020年に「基地の完工」を予定していた。随分工事スケジュールに関する主張が異なっているのだけれど、これに介して青瓦台が「速くしろ」というマキを入れた格好になるわけだね。

他の基地に関する移転に関しても「速くしろ」というのが青瓦台のメッセージなのだが、これを米軍に突きつけておいて、ムン君は「やってます」アピールをしたいということのようだね。

微妙なのは内容(米軍基地の返還)よりもタイミングという分析だ。韓国がGSOMIAを終了した後、米国が「文在寅(ムン・ジェイン)政権」「失望」という表現を使って不満を表明し、公開的に韓米が衝突する姿を見せている時期だからだ。特にポンペオ国務長官とエスパー国防長官は公開的に「韓国の決定に失望した」と明らかにし、これに対し韓国外交部が29日、ハリス駐韓米国大使を呼んで「GSOMIA終了に失望したという発言を自制してほしい」と要求する事態まで生じた。

「中央日報」より

つまるところ、アメリカに「失望された」と言われたので、韓国は「オマエこそしっかりやれ」と反論したという格好になっているんだな。

最悪の一手

そんな訳で、青瓦台がいっていることそのものは、国内向けのアピールで、アメリカとの関係において、「在韓米軍の完全撤退をしろ」と迫ったのでは無いということは、丁寧に読むと分かると思う。

ただ、「出したメッセージ」としては「レッドチーム入り」だと国際社会に解釈されかねない。

文在寅「最悪の一手」が招く、在韓米軍撤退と日米韓「激変の未来図」

2019/9/2

先週の本コラムでは、文在寅政権が日本とのGSOMIAを破棄したことについて書いた。

はっきり言って、これほどの愚行があるのかと思ったほどだ。通常、外交では、それぞれ相手が「最善手」を打ってくるという想定で次の手を考えるという思考プロセスを使うが、韓国は思慮なしの「最悪手」でオウンゴールをしてしまった。

~~略~~

そうなると、長期的戦略として、アメリカも別の手を考えざるを得ない。トランプ大統領の公約である在韓米軍撤退の後のことだ。ひょっとしたら、トランプ政権は既に「別のオプション」に着手しつつあるのかもしれない。

「現代ビジネス」より

若干極論気味ではあるものの、高橋洋一氏のコラムを紹介しておきたい。

議論の主軸は、日韓GSOMIA破棄とこれに加えて基地返還要求という話なのだけれど、アメリカのトランプ氏の希望を踏まえて考えても、アメリカ側が受け取るメッセージにより、「日米韓の連携はもう無理だろう」と判断せざるを得ない材料を提供した事になったという話。

今後、アメリカは韓国を防衛網から外し、北朝鮮を取り込む事を考えるかも知れないという点は極論ではあるが、しかし、そういう風な論調が出てきてもおかしくは無いのである。

韓国に対する不信感を強めるアメリカ

元司令官からの警告

実際に、「日米間の連携はもう無理だ」と言及しているのが元米韓連合司令官のブルックス氏である。

ブルックス元司令官「GSOMIA終了中国により利益、TISA時は互いに情報隠しを疑い」

2019年08月30日12時07分

ランドール・シュライバー米国防総省インド・太平洋次官補に続きヴィンセント・ブルックス元韓米連合司令官も、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了が北朝鮮と中国に利益を与えると述べた。ブルックス元司令官は29日(現地時間)、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)放送の「北東アジア同盟構造の質が低下することは北朝鮮よりも中国の利益により合致する」と述べた。

~~略~~

続けてブルックス元司令官は、GSOMIAが2016年11月23日に施行される以前は「韓日両国が互いに情報を隠していると疑っていた」とも指摘した。

ブルックス元司令官は「2016年や2017年の初めは、確実にそれよりずっと前の情報が(米国を中間媒介として)中継されていた方式は効率的でなかった」とし「(韓日は互いに)一方が情報を隠していると疑い、葛藤状況を造成する傾向があった」と紹介した。また「韓米、日米間の情報共有は円滑にうまくいってきたため、問題は韓国と日本の情報共有機構が正常に実行されるかどうかだった」と付け加えた。2014年から存在した韓日米3者の情報共有約定(TISA)システムでは韓国と日本が中継者である米国に「デリケートな情報は相手に提供してはいけない」という条件を付けることができた状況を指摘したものと解釈される。

「中央日報」より

もはや疑心暗鬼で情報共有の体をなさなくなりかねない、というのが今後の日米韓の連携なのである。

実際にこんな感じの合意が既になされていた事なので、基地撤退そのものは大きな意味は無いのだろう。けれど、メッセージとしてはかなりヤバイというのが、今回の青瓦台の発表なのである。

在韓米軍駐留費負担増の圧力

さて、こうなってくると懸念されるのが駐留費負担増の圧力である。

先日、この騒ぎが始まる前にトランプ氏が韓国に対して「金払えよ」とメッセージを送っていた。

米大統領、韓国の米軍駐留費負担「さらに増額も」 協議開始

2019年8月8日 / 00:05

トランプ米大統領は7日、在韓米軍の駐留経費の韓国の負担増額について協議を開始したことを明らかにした。

トランプ大統領は「米国への支払いの一段の増額について協議を開始した。韓国は極めて豊かな国で、米国が提供する軍事的な防衛に貢献する義務を感じている」とツイッターに投稿した。

これについて韓国外務省当局者は公式協議はまだ始まっていないと指摘。米国のボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が7月に訪韓した際に「利にかなった公平な方法」で協議を進めることで合意したとし、詳細については今後の交渉で詰めていくことを明らかにした。

国は2月、米軍の駐留経費の負担を1兆0400億ウォン(9億2700万ドル)をやや下回る水準に増加させることで暫定合意。暫定合意の期限は1年となっている。

「ロイター」より

今年の2月には負担費増を迫るアメリカと渋る韓国という構図であったが、今年は更に韓国側から交渉材料をアメリカに対して献上してしまったので、もっと厳しい負担を迫られる事は確実だろう。

2019年度は韓国の負担率は前年比8.2%増だったが、既に「コストプラス50」構想の噂が出ている。

「コストプラス50」とは、負担率100%に加えて、更に5割上乗せで金を払えという案で、即ち、費用負担率150%ということなのだ。

もともと韓国は在韓米軍駐留費の40%を負担(日本は74.5%負担)であったので、負担率が増えるのは避けられないのだが、費用負担しないんだったら在韓米軍の規模縮小する流れは加速しかねない。

GSOMIA破棄で強まる在韓米軍駐留経費負担の圧力

Posted August. 27, 2019 08:18, Updated August. 27, 2019 08:18

文在寅(ムン・ジェイン)大統領の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定による影響が、韓米同盟に本格的に及んでいる。GSOMIA破棄による韓米日3国同盟の亀裂を狙った北朝鮮の挑発を信号弾に、トランプ米大統領まで韓米合同軍事演習について、「完全な金の無駄遣い」と不満を表明した。GSOMIA破棄により北東アジアで米国が負う安全保障費用が増加したと判断された場合、トランプ政権が軍事演習の縮小だけでなく来年度の在韓米軍駐留経費負担交渉で韓国に負担増大を迫ることが憂慮される。

「東亜日報」より

軍事演習はかなりコストカットの為に減らされてしまっている現実があるので、今後はどうなるのやら。

トランプ氏「韓国と良い関係」、基地返還をめぐる発言控える

Posted September. 02, 2019 08:26, Updated September. 02, 2019 08:26

トランプ米大統領は先月30日(現地時間)、在韓米軍の龍山(ヨンサン)基地返還問題と関連して状況を見守るという立場を明らかにした。政府の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定に続き、米軍基地返還についても韓国との「良い関係」を強調し、判断を留保している。

「東亜日報」より

少なくとも今のところトランプ氏は発言を控えているようだが……、トランプ氏が発言を控えている時ほど恐ろしいといわれているので、これは何かアクションがある前触れであるという風な事を考えた方が良さそうだ。

そもそも在韓米軍撤退はトランプ氏も望むところである。公約としても掲げている話だったハズなので、それが加速する可能性は高いだろう。

だが、韓国としては本当にそれで良いのだろうか?

メッセージのインパクトとしては、内容がショボイ割りにはかなり大きいと思うぞ?大統領選を控えているトランプ氏にとってはかなり刺さる内容なんじゃ無いのか?

韓国の決断は尊重したい

しかしまあ、対米追従で国の方向を誤ってはいけないので、韓国が自国の方針を曲げずに貫くのであれば、それは尊重すべきだろう。

ただ、本当にそれで良いのか?というのは端から見ていると疑問に思う。

実際に、韓国軍は独自で作戦を行う実力が不足しているので、現時点で在韓米軍撤退してしまう場合、朝鮮戦争勃発時のような騒ぎになりかねない。もちろん、当時はアメリカの方針もあって韓国にはめぼしい兵器は配備されていなかったので、やられ放題だったが、現在は稼働率はともかく最新兵器を備えているので、同じ事態を迎えるとは考えにくい。

しかし、リスクが大きくなることを投資家がどう考えるかを考えると、不安要素があることで海外投資家は更に韓国から逃げる結果を招くだろう。

韓国最高裁、サムスン電子副会長の裁判で審理差し戻し

2019年8月29日 15:18 JST 更新日時 2019年8月29日 16:14 JST

韓国の朴槿恵前大統領の罷免につながった贈収賄スキャンダルで、同国の大法院(最高裁)は29日、ソウル高裁がサムスン電子の李在鎔副会長に言い渡した執行猶予付きの判決を破棄し、同高裁に差し戻す決定を下した。世界貿易が混乱する中で、韓国最大の企業であるサムスンの経営は、法的問題を巡って不確実性が再び高まることになる。

「Bloomberg」より

そんな時にこんな判決を出しちゃうのだから、どうかしていると思うぞ。

コメント

  1. マスメディア反乱軍 より:

    >そんな訳で、青瓦台がいっていることそのものは、国内向けのアピールで、アメリカとの関係において、「在韓米軍の完全撤退をしろ」と迫ったのでは無いということは、丁寧に読むと分かると思う。
    >ただ、「出したメッセージ」としては「レッドチーム入り」だと国際社会に解釈されかねない。

    恐ろしいほど天然で無邪気で愚かな外交音痴なのか、それとも主体思想に心底侵された妄想が生んだ計算づくの確信犯なのか、僕には正直理解不能です。(苦笑)

    >メッセージのインパクトとしては、内容がショボイ割りにはかなり大きいと思うぞ?大統領選を控えているトランプ氏にとってはかなり刺さる内容なんじゃ無いのか?

    オマケにいつも通りタイミングも最悪ですから一体何を考えているのやら...?

    GSOMIA破棄もアメリカは再三に渡って丁寧に延長を説明してきた末の裏切り→「アメリカの同意を得た」とかウソをばら撒き顰蹙を買いさらに強烈な反発を招き→遂にはアメリカが「領土問題に介入しない」の原則を曲げ竹島の軍事訓練を批判→これにも内政干渉と反発...、、そして今回の米軍基地返還を一方的に要求したんですから、効果が薄くなってきた反日の次は念願の反米離反への誘導なのでしょうねェ~。

    南朝鮮が亡国へまっしぐらなのは僕らは知ったこっちゃない(冷笑)、でも日本政府は大混乱後の対策を用意周到に考えておく必要があるのは変わりありません、
    日本の都合なんて関係なく世界情勢が刻一刻と変わるのは当たり前、如何に一手先を読み果敢に対策をこうじるかなんですから。

    安倍ちゃん以下閣僚&議員&官僚は、今こそ弱くて頼りないオツムでもフル回転しなきゃね。(苦笑)

    • 木霊 より:

      恐ろしい話ですが、ムン君は外を見てはいない、半島内部を見て話をしているに過ぎないのだと思います。
      グローバルな視点を持っていないのでは?と。

      だからこそおかしなタイミングでおかしな事を言ってしまうのでは、と。