さて、情報が出そろってきたようなので記事にしたい。
初動で触れようと思ったが、防衛省からの発表に基づかずに判断するのは早計だと考えて見送っていたが、どうやら構図的には「韓国の暴発」という形になりそうである。
韓国機、竹島上空でロシア機に360発の警告射撃 日本は韓ロに抗議
2019年07月23日
韓国国防省は23日、軍用機が同国領空に侵入したロシア偵察機に対し、警告弾を発射したと明らかにした。独島(日本名・竹島)上空で起きたとされ、日本政府は韓国・ロシア両国に抗議した。
「BBCニュース」より
今や殆どニュースにもならないが、ロシア軍機が日本の領空付近を飛行するのは、それほど珍しいことでは無い。通常であれば、日本側がスクランブルをかけ、ロシア軍機に警告をし、ロシア軍機は悠然と飛行して飛び去る、というパターンになる。
しかし今回はそうはならなかった。
今回の飛行ルート
ロシア側が出してきたのは、Tu-95爆撃機
さて、防衛省の報告から見ていこう。
https://www.mod.go.jp/js/Press/press2019/press_pdf/p20190723_01.pdf
こちらのファイルにその内容が示されているが、今回参加したのはこの5機のようだ。

先ずは、支那人民解放軍が配備運用するH-6爆撃機。源型機はTu-16爆撃機で支那が国産化したシロモノで、航続距離は6000kmとかなり長距離飛べる大型爆撃機である。原爆を抱いて飛び、投下が可能な機体である。

次にTu-95爆撃機はロシアが保有し運用する機体である。写真にも写り込んでいる二重反転プロペラを使って飛行する15000kmの航続距離を持つ驚異的な爆撃機だ。Tu-16よりも後発でターボロップ方式を採用した理由は、この長大な航続距離を実現できるからであったとされる。

この2種類4機は、タンデム飛行をしていたようで、ほぼ同じルートを飛行している。また、この時期にロシアと支那とで共同演習を行っていたという情報があり、それとも符合する話ではある。
ただ、飛行ルートを見る限り、どちらかというと半島有事を想定して飛んでいるような感じだな。
A-50早期警戒管制機が竹島周辺に?
さて、問題となったのはこちらの機体らしい。

A-50早期警戒管制機が、日本近海を飛んだというニュースは記憶に無いのだが、しかし早期警戒管制機を飛ばして情報収集するという事自体は、公海上では珍しい話では無い。

ただ、今回は2度、日本の領空を侵犯している。
日本側は、F-2戦闘機とF-15戦闘機、合計10機をスクランブルさせ、これに対応している。ある意味、日本はロシアに舐められているが、「いつものこと」といえばいつもの事ではある。
日本側はいつも警告を出すだけだし、ロシア側は必要以上には警戒させるような行動を採らない。
特に今回は、日本側は情けないことに竹島上空をADIZに設定していないので、警告まで出すこともしていなかったようだ。(爆撃機の方には警告を出している)
領空侵犯されても警告すら出さないというのは、異常な事態なんだけれども、恒常化しているんだねぇ。
韓国軍は過激に対応
しかし、韓国軍は「領空侵犯」に対して、警告射撃を行ったと言うことのようだ。
露軍機に警告射撃360発 「領空侵犯」と韓国軍 竹島周辺上空
2019.7.23 17:0
韓国軍合同参謀本部は23日、ロシア軍機が同日午前に領空侵犯したとして、韓国が不法占拠する竹島(島根県隠岐の島町)周辺で、韓国軍戦闘機が警告射撃したと明らかにした。露軍機の韓国領空侵犯は初めてとしている。別の露軍機や中国軍機も韓国の防空識別圏内に侵入したという。
領空侵犯したとされる露軍機はA50空中警戒管制機で、2度にわたって侵入。韓国軍の戦闘機はA50の前方約1キロに向けて1回目に約80発、2回目に約280発の計約360発を警告射撃した。
「産経新聞」より
韓国側が戦闘機18機(F-15K戦闘機、KF-16戦闘機)をスクランブル発進させて合計360発のバルカン砲をぶっ放したばかりか、30発ばかりのフレアも発射して威嚇したということらしい。
2度領空侵犯したという事から考えても、わざわざA-50を使った挑発行為をやったという風に判断した邦雅良さそうだ。
国防省、韓国空域違反を否定
7月23日 09時57分
ロシアの戦略爆撃機Tu-95ms は、日本海の中立海上の空域で計画飛行を行い、韓国の国境を侵害しなかった、と国防省は述べた。
韓国のF-16はロシアの航空機に接近し、非専門家による操縦を行い、進路を移動し、セキュリティ上のリスクを生み出したと彼らは言う。彼らは火-95msの乗組員と連絡を取っていませんでした。ヒートトラップを撃った後、韓国の戦闘機はロシアの航空機から撤退した。彼らの側には警告発砲はなかった。
「ロシアメディア」より
そして、ロシアの国防省から「ロシア軍機は韓国の領空侵犯をしていない」「不要なリスクを産み出した」と批難している。
確かに、竹島上空は韓国の領空ではないためロシアの言い分は正しい。また、無線通告をしていなかったという事らしいので、それが本当だとすれば韓国側の対応は常軌を逸した行為だ。なお、ロシア側の表現では「公海上だから領空侵犯では無い」ということらしいけれども。
あと、なかなか辛辣なのは、必要な手続無く、威嚇的に近接し、進路を妨害したという態度が「非専門的だ」と断じた点だ。素人臭いと。
一方の韓国側は「二度とやるな」とイキっている模様。
韓国、ロシア軍機の侵犯抗議=警告射撃360発-竹島周辺
2019年07月23日21時20分
ロシア軍機が竹島周辺の韓国「領空」を侵犯したとして、韓国軍機が警告射撃を行った事件で、韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長は23日、ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記に対し、強く抗議するメッセージを送った。大統領府報道官が発表した。
鄭氏は「われわれは今回の事態を極めて厳重に受け止めており、このような行為が繰り返される場合、はるかに強い措置を取る」と警告。「適切な措置」を講じるよう求めた。
「時事通信」より
ロシアの言い分としては、そもそも韓国が勝手に設定したKADIZについて認めていないようなので、韓国の言い分は聞く積もりも無いのだろう。「警告射撃も受けていない」というスタンスのようだが。
日本は韓国に対しても抗議
勝手に発砲するな
しかし、今回の事案はかなりおかしな話になっている。
韓国側の主張が理に合わないのはいつもの事だが、韓国側の対応としては、Tu-95爆撃機とH-6爆撃機のKADIZに対する侵入を警告したという体になっている。しかし、A-50早期警戒管制機に対する警告射撃という発表になっているそうで。
20mmバルカン砲といえば、毎分6000発の弾がばらまける兵装である。つまり1秒間に100発の弾が飛び出す仕様なので、360発といっても3.6秒の間だけぶっ放したに過ぎない。この程度だと、狙って撃ったというよりはやはり警告と表現すべきだろう。
支那軍機が度々KADIZに侵入するような事案があって、警戒していた事実はあったようだしね。
中国軍用機、韓日防空識別圏を侵犯…今年に入って7回目
2018年11月27日08時16分
中国軍用機が26日、韓国防空識別圏(KADIZ)はもちろん日本防空識別圏(JADIZ)にも入り、無断で偵察活動を行った。
「中央日報」より
こちらは去年の記事だが、こうしたことが積み重なってはいた模様。

で、今回の韓国側の対応はこちらのようだ。いやー、よく頑張ったね!読めないけど。韓国のF-15K戦闘機は竹島周辺での活動は30分程度、KF-16戦闘機は15分保たないと言われている。
今回、18機もの戦闘機を出した背景には、沢山出さないと燃料が足りないからというような理由もあるんじゃ無いかな。この前買った空中給油機は出したのだろうか?
日本の対応
で、日本の対応は、というとこちら。
菅氏、露の「遺憾表明」を否定 竹島領空侵犯で
2019.7.24 17:40
菅(すが)義偉(よしひで)官房長官は24日の記者会見で、竹島(島根県隠岐の島町)周辺でロシア軍機が領空侵犯したとして警告射撃を行ったと韓国軍が発表したことに関し「ロシア軍用機による領空侵犯については厳重に抗議するとともに再発防止を強く求めた。(ロシア側から)遺憾の意が伝えられた事実はない」と述べた。韓国はロシアから遺憾の意を表明されたとしている。
「産経新聞」より
ロシアと韓国に厳重抗議=竹島領空侵犯と警告射撃に-日本政府
2019年07月23日18時27分
~~略~~
韓国軍機による警告射撃についても「竹島の領有権に関するわが国の立場に照らして到底受け入れられず、極めて遺憾であり、韓国に対し強く抗議するとともに再発防止を求めた」と説明した。
「時事通信」より
そして、日本側はロシアにも韓国にも抗議、と。
竹島関連でもう1つ
ところで、竹島関連ではもう1つニュースがあった。
韓国が竹島の表示に抗議、五輪組織委サイト 日本側受け入れず
2019.7.23 20:33
韓国が不法占拠を続ける竹島(島根県隠岐の島町)をめぐり、韓国政府から日本政府に今月中旬、東京五輪・パラリンピック組織委員会の公式サイトの地図で表示された竹島について抗議があったことが23日、日韓関係筋への取材で分かった。日本側は「竹島は国際法的にも日本固有の領土だ」などとして受け入れなかった。
「産経新聞」より
何というか、コレは根拠の無い話ではあるが、韓国がロシア軍機に過激な対応をした背景にはこのニュースが関係していた気がしてならない。
……どこに表示されているんだよ!(怒)
微妙にドットで示されている気がしないでも無いが、誰が気にするんだ、こんなの。寧ろ、島根県をクリックすると表示されないことに、日本人として文句を言う必要があるかも知れないというのに。
これに対して今月中旬の19日に韓国から抗議され、更にその主張を強める為に今回、過剰反応をしたというのが、ありそうなパターンではある。
なお、「日本海」の表記に関しても抗議があったようだ。北方領土に関する表記は、ロシア側からなされなかったみたいだけどね。
何にせよ、本当に面倒な国だな。
ロシアと支那との共同訓練
ただ、韓国の対応はともかくとしてだ。ロシア軍機のKADIZ侵入や、支那軍機による度重なるKADIZ侵入は、ある事と関係して増加していると考えるべきでは無いのだろうか?
休戦後初めて領空侵犯したロシア、主権侵害に断固対応せよ
Posted July. 24, 2019 09:56, Updated July. 24, 2019 09:56
ロシアの軍用機が、独島(トクト)付近の韓国領空を2度も侵犯した。ロシアA-50早期警戒機は23日午前、韓国防空識別圏(KADIZ)に進入し、韓国の戦闘機が出動したにもかかわらず、独島領空を侵犯した。韓国の戦闘機の警告射撃まで受けると、引き返したロシア軍用機は、20分後再び領空を侵犯し、警告射撃を受けて退却した。これに先立ち、中国の爆撃機2機とロシアの爆撃機2機が、鬱陵島(ウルルンド)付近のKADIZを3度進入した。
「東和日報」より
休戦後初めてのロシア軍の領空侵犯とあるが、支那軍機は上で指摘するように度々来ている。
THAAD+徴用+領空侵犯…韓国の3面が攻められる
2019年07月25日08時04分
ロシア政府が自国の軍用機が韓国の独島(ドクト、日本名・竹島)領空を侵犯した事実を公式的に否認した。ロシア国防省は24日、在ロシア韓国大使館武官部を通じて「23日、我々の軍用機は韓国領空を侵犯していない」とし「むしろ韓国の操縦士が我々の軍用機の飛行航路を妨害し、安全を脅かす非専門的な飛行をした」と主張した。
「中央日報」より
中央日報では3面が攻められると表現しているが、その理由については考察されていない。
中国の韓国防空識別圏無断進入が急増…「強力対応を」
2019年02月01日10時57分
中国軍用機の韓国防空識別圏(KADIZ)無断進入が2018年には約140回に急増したことが分かった。
「中央日報」より
支那からのKADIZ侵入は、去年は140回に増えているとか。じゃあ、その原因って何よってな話なんだけど、日経新聞がずばり書いている。
北朝鮮、米韓演習中止へ揺さぶり 再度のミサイル発射
2019/7/25 15:38
【ソウル=恩地洋介】北朝鮮が25日、2カ月半ぶりに短距離ミサイルとみられる飛翔(ひしょう)体を発射した。今後の対米交渉をにらみ、米韓両国に8月の合同軍事演習の中止や大幅な縮小に応じるよう揺さぶりをかけようとしたとみられる。ロシアと中国の軍用機が島根県の竹島(韓国名・独島)周辺を飛行した事案もにらみ、日米韓の結束の乱れにつけ込んだとの見方もある。
「日本経済新聞」より
そう、日米韓の結束の乱れだ。
もっと具体的に言えば、ここの所、米韓軍事演習を殆どやらなくなった。その事が今回の事態に大きな影響を与えているといって良いだろう。
「軍事演習」と称して、アメリカ軍に日本海周辺をウロウロされるのは、ロシアにとっても支那にとっても面白くない。
それが、ここのところめっきりやられなくなったのだから、「じゃあ、おいらがやろ」などという事になっている可能性が高い。これ、今後も増えるんじゃ無いのかな。
追記
うける!
何処かで見た構図だよ!!
「韓国が威嚇飛行」…居直ったロシア
7/25(木) 12:08配信
ロシア政府が23日に発生した自国の軍用機の韓国領空侵犯を公式に否定し、韓国軍の対応処置がむしろロシア軍用機の安全を脅かしたと主張した。大統領府はロシア政府の主張に対し、「レーダー映像とパイロットの交信内容を確保している。領空侵犯の事実を立証するから、再発防止を約束せよ」と反論した。
「yahooニュース」より
ユン・ドハン大統領府国民疎通秘書官は24日、ロシア政府が韓国国防部に送った電文を公開した。電文には「昨日(23日)、ロシアの航空宇宙局所属の戦略爆撃機や早期警戒管制機は計画された飛行を行った。韓国F16戦闘機2機がロシア空軍機に接近し、飛行航路を妨害して威嚇するなど、非専門的な飛行をした。韓国のパイロットらはロシアのパイロットと交信しておらず、警告飛行もしなかった」という内容が含まれている。「計画された航路に従って飛行しており、国際法を順守した。韓国空軍が類似の飛行を繰り返した場合は、対応措置を取ることも考える」と警告する部分もある。
ロシア政府、恐ろしや!
- 自国の軍用機の韓国領空侵犯を公式に否定
- 韓国F16戦闘機2機がロシア空軍機に接近し、飛行航路を妨害して威嚇するなど、非専門的な飛行をした
- 韓国のパイロットらはロシアのパイロットと交信して いない
- 警告飛行もしなかった
これ、レーダー照射事件で韓国が強弁した内容と同じだ。
ロシアは日本に対してメッセージ送ってきてるんじゃ無いかな?ってくらい、類似する内容だぞ。
日本の自衛隊は当然コレを監視していたわけだから、ロシアが言っていることが本当かどうかは分かる訳で。そうなると、ロシアが敢えてこの様な言い分を出してきたんだと、そう理解した方が良いかも?
そこまで考えているかどうかは分からないけれど、ロシアはやることえげつないからな。
これに対し、ユン首席は、政府がパイロットの交信音声の内容やレーダー映像、警告射撃統制の音声を確保している点を強調し、「交信内容には(韓国の領空から)離れるよう求める韓国のパイロットの音声が含まれており、ロシア側の音声はない。(ロシア側に)資料を公開し、領空侵犯の事実を立証する。再発防止を約束せよ」と求めた。
「yahooニュース」より
韓国側はアホな返しをしているが、ロシアの意図に載せられているんじゃないかな?
追記2
さて、コメント頂いた中で、「作戦時間が30分?」「そんな馬鹿な」という意見があったので、ちょっと考えて見た。
そもそも、この情報は韓国側の言い分なのだが、どこまで信頼できるかと言うことについて恥ずかしながら考えてみたことも無かった。
韓国が空中給油機を配備 竹島での作戦時間拡大へ
2019.2.1 16:58
韓国空軍は1日までに、空中給油機を初めて実戦配備した。空中給油で戦闘機の滞空時間が長くなり、空軍は「遠距離作戦能力が大きく向上する」と意義を強調。日韓が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)や中韓が管轄権を争う東シナ海の暗礁、離於島(中国名・蘇岩礁)で「より効果的な作戦遂行」が可能になるとしている。
~~略~~
従来は戦闘機が竹島近辺に展開してもF15Kが約30分間、別機種のKF16で約10分間しか上空で作戦任務を行えなかったが、空中給油を受ければそれぞれ約1時間、作戦時間が長くなるとしている。
「産経新聞」より
引用したのは産経新聞だが、この情報元は韓国の新聞である。

なお、F-15戦闘機の航続距離というのは、4000km程度だと言われている。より航続距離の短いF-16戦闘機でもこんな感じだ。
F-16C Block 50 (F-16CJ)
全幅:9.45m
「Wikipedia:F-15」より
全長:15.04m
全高:5.09m
翼面積:27.9m²
自重:8,270kg
全備重量:12,000kg
最大離陸重量:19,190kg
発動機:ゼネラル・エレクトリック F110-GE-129(A/B使用時(13,340kg)1基
推力重量比:0.69
FCS:AN/APG-68(V)5,(V)9
レーダー警戒装置:ALR-56M
最大速度:マッハ2.0
上昇率 : 15,240m/min
実用上昇限度:15,240m
翼面荷重:687.7kg/m²
翼福加重:236.9kg/m²
最大搭載量:7,070kg
戦闘行動半径 : 1,760km
航続距離 : 3,980km
カタログスペック通りであれば戦闘行動半径1760kmということになっている。
どれくらいかというと、こんな感じである。

流石にこれで竹島付近で30分しか作戦が行えないというのは、なかなか信じ難い。……のだが、F-16戦闘機にせよ最大速度でマッハ2と言われるので、時速で換算すると2400km/h程度(高度によって異なる)だね。

これが半径450kmなので、かりにソウル付近から飛び立ったとしても、竹島周辺に到達するには直線距離であれば15分とかからない計算になる。それでいて、周辺海域で10分作戦行動をとったら帰らなければならないというのは、ちょっと計算が合わない感じだ。
もっとも、航続距離の計算はフル武装して計算するものでは無いので、武装すればもう少し作戦時間が短くなってしまうことは想定されるが、それでも通常は3時間程度の作戦時間が採れるはずなので、この距離で10分しか作戦時間が採れないというのは、どうも理に合わない気はするね。
何か特殊な事情でもあるのだろうか??
追記3
A-50哨戒機の役割がよく分からなかったのだが、「虎ノ門ニュース」で元自衛隊の織田氏が説明をしていたので、メモ程度ではあるが記載しておきたい。

H-6爆撃機2機とTu-95爆撃機2機が演習のために集合して、この様な行動を採っていると、それが初めての共同訓練で、上手く動く事ができるように参加し、指揮する役割を果たしたのがA-50哨戒機だったということらしい。
言われてみれば納得である。
大型の爆撃機で編隊飛行するにあたって、何の目印もない空中で集合するのは難しい。だからこそ、A-50哨戒機でその指揮をしたということのようだ。
A-50哨戒機はその任を終え、序でに竹島上空の領空侵犯をして見せたとのこと。A-50哨戒機は「機器の不調で」などという言い訳をしていたようだが、直前まで任務を全うしていてその言い訳はないやろという話。寧ろ、領空の脇を見事にかすめて見せている。

そして、わざわざ領空侵犯して見せた理由は、日本の自衛隊と韓国軍とがどのような連携を採れるかを見る、データを得る為にやられたと言われ、ロシアに見事にしてやられたというわけだ。
日本側がこの様なデータを開示して見せた背景には、キッチリと把握しているぞと言う「能力」を見せる意図があったのだが、それが成功したかどうかはちょっと怪しい。少なくとも日韓の間の軍区的連携は無理だと言うことは明らかにしてしまったのだから。
コメント
支那のKADIZ侵入はもはや日常茶飯事なんでしょうけど(日本は今でも支那・ロシア相手に年間1000回近くスクランブルしてますから、可愛いもんかもね)、ロシアとの共同訓練で日本海を北上したって事は、木霊さんご指摘の通り「朝鮮半島有事」を意識しての事だと思いますね。
ちなみに、今回の飛行ルートは日本のADIZ内なんで、空自はいつものルーティンでスクランブルし警戒しただけのようですね。
そして、これに加え北朝鮮の弾道ミサイル発射と連続して重なってきましたから、半島有事になったら「俺ら2国もだまっちゃいないぜ」って事かも。
米韓合同演習の骨抜き状態は1年以上になりますから、北朝鮮に配慮し過ぎたばっかりに支那・ロシアに付け入る隙を与えてしまった様です。
もうひとつが日米韓同盟が揺らいでいるの為、さらに勢いを付けさせてしまっているのがヤバイですね。
そして、その原因のほとんどが文クンにあり、北盲従政策と陰での裏切りでアメリカを怒らせた事~支那の軍事ではTHAAD引き延ばし&インド太平洋構想への不参加、経済ではファーウェイ排除を曖昧にしたままを筆頭に様々な圧力に屈し~日本には国際関係無視で契約破棄同然の無礼でデタラメな対応...、これじゃあ「どうぞお好きに召し上がれ」と言ってるのと同じです。
アチソン・ラインが金日成・スターリン・毛沢東に隙を与え、左右対立どころか右派まで分裂させた李承晩の愚かさが祟り朝鮮戦争が勃発したのと、何か同じような展開になってきたのが不安です。
とにかく、支那・ロシアが絡んできたら本当に厄介な事態となり得ますから、今のうちに何とか手を打たないとマズいでしょう。
来日・来韓したボルトン補佐官も対イラン有志連合が主目的だったようなんで、朝鮮半島問題は二の次って雰囲気...、さらにエスパー新国防長官は「South Korean airspace=南朝鮮領空」と複雑な竹島領土問題の無知を晒すエラーを早速しでかしてますから、所詮アメリカ人の意識は朝鮮半島なんか薄いんだと改めて認識しましたね。 まるで暢気に昼寝でもしてる感じ。
結局は日米安保軽視で、在日米軍への日本の貢献を支那牽制や中東展開に利用するだけ...、って事なのかなァ~?
安倍ちゃん「一世一代」の覚悟で、トランプ大統領にガツンと言うタイミングが近づいていますよォ~。
日本がJADIZ侵入に対してスクランブルして、その回数が増えることは、即ち相手方の動きをしっかり監視できているという事でもあるのでしょう。
韓国の場合、どうなんでしょう?
ボルトン氏が何を伝えたかは、非常に気になるのですが、報道を確認する限りはあまり明らかにされていない感じがしますよ。
日米のK国への防衛(同盟)意識が見えちゃったし、
K国の防衛システム(レーダー米国産)も、
見られちゃったし、そのうえ、レーダー映像や
航跡記録まで、お中元で渡すようだし・・。
ロシアは上手い時期に旨い処を突く。
ほんとに、Kはスカポンタン。
南進スタートの始球式に使われなきゃいいね。
韓国はこの手の事態の対処になれていないのかも知れませんね。
ロシアと韓国で言い分が食い違っているのもなかなか興味深いです。ロシア側は突っ張れば韓国側が折れると、その様に感じているのかもしれません。
興味深いですね。
>韓国のF-15K戦闘機は竹島周辺での活動は30分程度、KF-16戦闘機は15分保たないと言われている。
>今回、18機もの戦闘機を出した背景には、沢山出さないと燃料が足りないからというような理由もあるんじゃ無いかな。この前買った空中給油機は出したのだろうか?
KF-16はBlock50をベースにしているはずなんで、作戦時間とは別ですが航続距離は約4000kmですよね。
どこの基地から発進させたか判りませんが作戦時間が30分程度って、F-16のスペックでは考えにくくメンテの不安やパイロットの練度不足もあるんでしょうかね、マジで不思議な謎です。(笑)
もしかして、Block50もモンキーモデル...?
>特に今回は、日本側は情けないことに竹島上空をADIZに設定していないので、警告まで出すこともしていなかったようだ。(爆撃機の方には警告を出している)
この図を見る限りでは竹島上空は領空を設定してあるんじゃないでしょうか?
少なくともADIZは設定されていると思うのですが...。(今回のA-50の経路はADIZ以外かもという前提です)
でも一番の問題は南朝鮮の過激というか常軌を逸した異常な反応ですよね。
1回目が3分・2回目が4分で図を見る限り、領空と主張する端っこをかすめたに過ぎないよう感じです。
ROEを含め警戒活動の統制がちゃんと執れているのかはなはだ疑問で、担当指揮官が逆上して警告射撃をやっちゃったなんて事はないでしょうねェ~。
ある意味、レーダー照射事件と同じ指揮系統上から下まで完全マヒって構図を連想させ、本当にこの軍隊大丈夫か?と思っちゃいますよ。
ナントカに刃物...、って言いますがホントに怖い!!
「この図を見る限り」と保存していた画像を添付したつもりなんですが、残念ながら失敗だった様です。
元のリンク先を貼り付けておきますね。
https://matome.naver.jp/odai/2138560264676008001/2138560911084337503
ロシア、韓国とも言い分が違っていて、レーダ照射事件みたいになってきました。もう少し情報が出てこないことには何とも言えませんが、双方とも言い分は変えないでしょうから、これ以上は何も出てこないかもしれませんが。
以前からですが、韓国空軍のF-15,16は竹島上空には30分しかいられないとか言われていますが、F-16は空中警戒(AAM×4、増槽タンク×3)だと370km飛んで2時間の警戒が可能となっています。
韓国空軍で竹島の最寄りの基地だと大邱基地になりますが、ここからだと竹島まで300km程度ですので、2時間以上の警戒時間が取れることになります。大邱基地に配備されているのはF-15Kで、こちらの方が航続距離は長いですから、もっと長時間の警戒が可能なはずです。
となると竹島上空30分というのはどこから出てきたのか不明です。資料映像ではF-15Kは増槽タンクを2本装備して飛び立っています(今回Tu-95に接近した映像では翼下のタンクはよくわかりませんでしたが)から、増槽タンク自体を装備していない、ということは無いでしょう。タンクの数が少ないから全機に装備できないとか、導入してン年経って消耗した、ということはあるかもしれませんが。空中給油機を買う口実ですかね。
ロシア語で考えるんだ!(違
いや、ロシア語が話せないから無線使わなかった?
いやいや、国際的には日本の領土領空だから、そこで軍用機が領土主張して発砲まですると取り返しがつかない(間違いなく日本側に記録が残る)からしなかった?発砲はあくまで公海上?
この飛行ルートに対して18機もスクランブルで上げたって、ずいぶんと無理無茶してますね。
……突拍子のないことを考えると、コレ、中露合同訓練ではなく、中露韓合同訓練を秘密裏にやった可能性は……まぁ、無いかな?
米韓訓練が不足してるし、その不足分を補うという意味ではうってつけに見えたので、はい、ただの妄想ですね。
日本政府の遺憾砲は……まぁ、効き目は薄いのは仕方ないですね。
振り回された現場の皆様はお疲れ様です。
>……どこに表示されているんだよ!(怒)
隠岐の島の北西にドットが打ってありますね^^
実寸からするとこれでも十分大きく表示されていると思いますよ
きちんと日本の主張を取り入れた物と考えていいんじゃないんですかね
追記1についてです。
>ロシアは日本に対してメッセージ送ってきてるんじゃ無いかな?ってくらい、類似する内容だぞ。
>日本の自衛隊は当然コレを監視していたわけだから、ロシアが言っていることが本当かどうかは分かる訳で。そうなると、ロシアが敢えてこの様な言い分を出してきたんだと、そう理解した方が良いかも?
どうせなら、「日本の領空orADIZを飛行したのに、なんで関係ないオマエんとこがしゃしゃり出て威嚇射撃までするんだ!!」、「今度同じことやったら速攻で叩き落とすから覚悟しておけ。」くらい言ってくれないかなァ~。
そして、ロシアの恐ろしさはそれを平気でやっちゃうところなんで、南朝鮮も次に同じ事やったらマジでヤバイと思いますけどね。
それにしても、本当の命令指揮系統がどうだったのか続報が出てくる事に期待です。
飛行隊指揮官(普通はあり得ない)<空軍司令部(普通にやっちゃうかも)<国防部(長官や参謀まで了解済か?)...、これまでの応えは国防部が出ていますが、ロシアのエゲツない恫喝がエスカレートした時、腹括って最後まで張り合えるのかなァ~?
北朝鮮の弾道ミサイル発射でまたもトランプ大統領は、「問題視しない」という主旨の発言をしています。
発射されたのは5月と同じKN-23(ロシアのイスカンデルM改造版)と思われますが、その実力は日本にとっては「今そこにある危機」なんですけどね。
①THAADのAN/TPY-2レーダーに探知されない。
②マッハ6~7の速度でTHAADシステム・パトリオットシステムをかいくぐる
③弾道ミサイルなので巡航ミサイルのような自律的な回避軌道をとるのと違い、予測不可能な軌道をとる=精密コントロールできる。
軌道の低いディプレスト軌道での攻撃を想定している様ですが、地上の管制機は元よりAWACSからも制御可能でその精度は10m以内らしいです。(北朝鮮はAWACSは持っていないけど)
速度と高度でBMDをかいくぐり、精密誘導で精度重視の日本にとってもかなりヤバいミサイル。
そして、一番問題なのが射程1000km以上の可能性があるって事、米軍が駐留する岩国・佐世保管内の基地はもちろん広島にある弾薬補給庫まで射程内ですから。
アメリカはこの辺をどう考えているのか、本音を正しく把握する事が火急のポイントじゃないかな?
米朝会談の進捗内容次第では、「問題視しないとかいう安直な態度じゃ困る、米軍基地もターゲットなんだから真剣な取り組みを決断しろ!!」と、強気で迫る腹を括らないとダメだと思う。
日本最大の弱みであり強く出れないのは拉致問題...、ご家族の心情を想うと簡単にはいかない棘ですね。
追記ありがとうございます。他でも「竹島上空30分」を聞いてみましたが、あまり納得のいく答えは得られませんでした。
ただ今回の事案に対し、日本側は10機飛ばしたとのことですが、韓国側は18機飛ばしています。ADIZが日本より狭いにも関わらずです。この辺からも韓国のF-15、16は航続距離が短いのか、迎撃指令を出す航空管制に問題があるように思えます。
北朝鮮のミサイル発射は、いかなるロケット、ミサイルであろうと国連安保理決議違反にあたるのですが、それを容認するトランプ大統領にも困った物です。
元になったロシアのイスカンデルは2006年配備開始ですので、西側のMDシステムもこれへの対応を念頭に置いているはずですので、「全く迎撃不可」ということはないと思いますが、一方、このミサイルは高度50kmを超えずに飛行する、というのも脅威です。大気圏外に飛ばす弾道ミサイルでは再突入の際の衝撃、熱に耐えられる弾頭を開発する必要がありますが、イスカンデルではその必要が無いので、「北朝鮮の核ミサイル」がいよいよ現実になってきている、と考える必要がありそうです。