テンナインのフッ化水素を作る技術を持つ韓国企業、冷遇される

大韓民国

本日はちょっと軽めの話題で。

99.99999999%のフッ化水素特許取得しながら8年放置した韓国

2019年07月24日08時18分

23日午前9時、忠清南道錦山(チュンチョンナムド・クムサン)の化学プラント企業C&B産業の会議室。同社役員陣はこの日、6年前に取得した超高純度フッ化水素の特許出願書を取り出して再び額を突き合わせた。独自開発した超高純度フッ化水素精製技術の商用化をめぐり2時間にわたり激しい討論の末に下した結論は、6年前と同じく「不可」だった。同社のキム代表は会議直後「私たちの技術は自信があるが少なくない費用と高い参入障壁はその時も現在も同じこと」と話した。超高純度フッ化水素を6年前に開発したが、売り上げ100億ウォンほどの中小企業としては今回も自力での商用化は不可能だという判断を下したのだ。

「中央日報」より

良かったじゃ無いか!(棒)

さっさと製品化して、国内の企業に渡せば良いよ。そしたら、韓国を救うことが出来るぜ!

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「できる」とは言っていない

特許は「出願」しただけ

割と誤解されがちなのだが、そもそも特許制度というのは、優れた技術を登録する制度では無い。

新たな技術を独占する権利を与える事に主眼が置かれた制度であり、これまであったような方法、製品が特許されることはないし、その技術そのものが優れている必要は無い。

また、出願されただけでは特許されない。審査があり、国に認められる必要があるのだ。

この会社が半導体工程に使われる超高純度フッ化水素技術を開発したのは2011年。2013年には特許出願まで終えた。フッ化水素にある数十種類の不純物の割合を10億分の1まで取り除く技術が特許の核心だ。フッ化水素に少量の過酸化水素を入れた後に超音波を照射し取り除くのが最も難しい不純物のひとつであるヒ素がたくさん接着されるようにして純度を高めた技術だ。特許内容をみると日本が輸出を規制している純度99.999%(ファイブナイン)よりはるかに高い99.99999999%(テンナイン)のフッ化水素を精製できることを7回の実験を通じて立証したと同社は主張した。

「中央日報」より

ふーん、フッ化水素に過酸化水素水を混ぜたら、単純に純度が下がりそうなモノだけれど、きっと何か理屈があるんだろうね。

さておき、実験室レベルで確認出来たとしても製造出来るのとはまた別の話である。

使わずにおいていた特許を再び持ち出したのは最近日本の輸出規制で高純度フッ化水素が注目され商業化の可能性を打診するためだった。だがキム代表は「当時もいまも私たちのような小さな中小企業が直接商用化するのは容易ではなさそうだ」と話した。彼はコストと人材のほかにも、フッ化水素工場を作る場合に直面する地域住民の反対と、10カ所以上を駆け回り似た内容の許認可を受けるのも厳しいと伝えた。

「中央日報」より

実際に、製造出来る環境に無い。以前の記事で書いたように亀尾フッ化水素酸漏出事故(2012年9月)の悪夢があるので、そう簡単に許可出来ないという事情があるのだ。

中小企業に課される高い壁は当たり前

そして、そもそも中小企業に技術があるのかどうかはハッキリしない。

特許出願したところで特許されるとは限らないし、大企業は中小企業が持ち込んだ怪しげなフッ化水素ならば、しっかりとテストをする必要がある。量産テストだってすべきだろう。

キム代表の悩みは韓国の中小半導体素材装備企業が一様にぶつかっている障壁だ。素材や装備企業の場合、技術を開発して特許を出願しても商業化までは大小の山を越えなければならない。まず試作品生産ラインと各種分析装備を確保して1次テスト、専門機関の2次テスト、サムスン電子やSKハイニックスの量産テストなどを経なければならない。この会社の場合も10億ウォンほどする金属分析装備を購入し、パイロット生産ラインを構築することだけで40億~50億ウォンが必要なものと推算される。

~~略~~

実際に韓国半導体ディスプレー技術学会が昨年韓国の素材装備企業66社を対象に実施した調査でも最終企業が要求する300ミリに対応できる施設を備えたところは4社にすぎなかった。ある業界関係者は「素材や装備を開発してもサムスン電子やSKハイニックスの量産テストを受けようとするなら荷物を包えてベルギーや米国などを行き来しながら証明書を取ってこなければならない」と話した。

「中央日報」より

こうした問題は、下町ロケットを見ていても出てくる話なので、どこの世界でも共通だ。そこを補うのが行政の政策で、韓国政府が保護しろという流れなんだけれども……。

まあ、ハッキリ言って、韓国政府もコレを推進する可能性は低い。だって、生産性津美を作って供給が出来るところに至るまでに時間がかかるぜ?

それでもやるべきではあるのだが、そんなリスクを採らないのが韓国の凄いところだ。

追記

韓国にとっては朗報もあったようだ。

[単独]日本のでなければならかったエッチング用の「液体フッ化水素」、韓国企業が独自に解決

2019-07-23 13:23

[アンカーコメント] 

日本の意地悪で供給不足となったフッ化水素問題を、国内企業が独自に解決しました。
半導体素材メーカーであるソールブレインが増設してきた精製工場が二ヶ月後なら稼働され、ここの生産分のみで、日本産の液体フッ化水素を置き換えることができます。
ゴジャンソク記者の単独報道です。

【記事内容】
国内の半導体素材企業ソールブレインは4月から忠南公州のフッ化水素精製工場増設作業をしてきた二ヶ月後の9月末であれば本格稼動に入ります。

「マネートゥデイ」より

なんというか……、日本は別に「売らない」と云っているわけじゃ無いぞ?ただ、しっかりと書類を整えろ、と、そう言っているだけで。

で、記事を読んでいくとどうやら液体のフッ化水素の生産は、ほぼ目処が立った状態だよ、と報じており、気体のフッ化水素は生産能力はあるけど作らない、だからまだ不足するだろう、という話だ。

ついでに、2ヶ月後の9月末であれば生産開始できるとかなんとか。

よかったな、コレまでの報道通りならば、ギリギリ間に合いそうだぜ。生産テストはそれからだな!

……似たようなニュースをコレまで幾つも見かけたけど、アレはどうなったんだろう。

追記2

どうやら、韓国はエッチングガスを年内に国産化出来る目処を付けたようだ。スゴイジャナイカ!

SKマテリアルズ「エッチングガスを年内に国産化」

記事入力 : 2019/07/27 10:00

財界第3位・SKグループ系列の素材専門メーカー、SKマテリアルズが独自開発したエッチングガス(気体状態の高純度フッ化水素)の新製品を今年末に出す。そして、早ければ来年上半期に販売用製品も発売する予定だ。今月4日から日本製フッ化水素の韓国搬入が中断されている中、SKマテリアルズのフッ化水素供給が軌道に乗れば、韓国の半導体メーカーは供給先を多角化できる見通しとなる。半導体メーカー幹部はこれについて、「SKは半導体用特殊ガス分野で世界的な技術を確保している会社だ。フッ化水素の品質が日本製と同レベルならば購入契約を結ぶだろう」と語った。

「朝鮮日報」より

ふーん、「独自開発したエッチングガス」ねぇ。

SKマテリアルズは26日、最近1-2年間の研究開発で99.999%以上の高純度フッ化水素技術を確保しており、今年末までには試作品の生産が可能だと明らかにした。既にサムスン電子やSKハイニックスなどの主な半導体メーカーと年末の新製品テストに関する協議を進めているという。テストで問題がなければ物量契約と共に設備投資に入る予定だ。

「朝鮮日報」より

「追記」で挙げたソールブレインよりはマシな話だとは思う。韓国では法律が足枷となって、新たに企業がエッチングガスを生産し始めることは困難だと思う。

しかしSKグループは財閥系なので、その生産体制を構築することは可能だろう。抜け道を作らねばならないが、サムスンやLG、SKハイニクスなどに大きな影響がある話である、どんなウルトラCでも用意するだろう。

更に言えば、SKグループ会長の妻は元大統領、盧泰愚の娘である。まあ、不倫したとか離婚話があったとかの話もチラホラ聞こえていたので、簡単では無いかも知れないけれど、権力者側なのだから「アリ」だろう。

……ただ、SKマテリアルズがその技術を持っていれば、の話ではあるが。

コメント

  1. 実験室レベルと商業生産は別物、特許ではなく長年のノウハウがものをいう世界。

    • 特許出願なんて飾りなんですよ。
      エラい人にはそれがわからんのです。

  2. ほんとに使えるならば、サムスンの大将は日本に
    来ないで、その会社を買収してるはず。
    日本は9が12桁ですので、キムチさん悪しからず・・。

    • 後追いで買収という可能性はあるかも知れませんが、今回のコレはセールスの為の宣伝になっている気がしますよ。
      買収する前に技術だけ吸い上げるのがサムスンなんですけどね。

  3. >で、記事を読んでいくとどうやら液体のフッ化水素の生産は、ほぼ目処が立った状態だよ、と報じており、気体のフッ化水素は生産能力はあるけど作らない、だからまだ不足するだろう、という話だ。
    >ついでに、2ヶ月後の9月末であれば生産開始できるとかなんとか。

    やるのかやれないのか、なんともよく判らない話ですね。

    >……似たようなニュースをコレまで幾つも見かけたけど、アレはどうなったんだろう。

    まりさんがご指摘されてますけど日本のは桁が違う129のはず、12桁と9桁じゃあ随分性能に差が出る気がするんですが、南朝鮮産が9桁レベルなら使ってもモロに歩留まりに響くんじゃないかな? 
    まあ、ガンバレとしか言いようがないですね。(冷笑)

    • この話、9が10桁だろうが12桁だろうがあまり関係無いと思うのです。
      日本がこの世界で重用されているフッ化水素を出荷出来ている理由は、ファイブナインの製品が安定供給できるという点なのだと思います。
      それが純度があがったらどうか?というと、生産ラインにおいて高純度であることは不純物が混ざりにくくなるという意味では大切なんだと思いますけど、安定供給できなければ意味が無いんですよね。歩留まりに大きく影響しますから。
      実験室レベルでそれが出来ても仕方が無いのです。

      • あーこれ見ました!見ました!

        日本製はファイブナインで、ウリナラはそれより上等なテンナインに達しているニダ!
        とかって大風呂敷を敷いているらしいですが、これ間違いみたいですよ。

        日本が製造している高純度の条件がファイブナインというだけで、日本製の高純度フッ化水素は9が12個並ぶトゥエルブナインだって意見もあります。
        ほら、出来たとしても韓国製は2桁も低品質。
        いつものホルホル記事なんですかねぇ。

        参考
        https://lite.blogos.com/article/393669/

        https://nyusuukun.hatenablog.com/entry/2019/07/19/132349

  4. ケンチョナヨで国産化した欠陥ガスで製品製造して、ケンチョナヨで出荷検査して市場にゴミ流しまくって全世界が大迷惑する未来が見え隠れしてますが……予言にならないことを祈ります。