れいわ新選組とN国、そして新しい選挙制度の欠陥に憤りを感じる

政策

今回、「NHKから国民を守る会」といい、「れいわ新選組」といい、おかしな政党が得票率を伸ばしていて、国民もこんなのに投票するんだと呆れたモノだが、そういった個人の感想は……、さておく前に、個人的には両方とも大嫌いである!

さておき、それに関するニュースを取り上げよう。

山田太郎氏の票を山本太郎氏の票に計上か

2019/7/23 14:09 (JST)7/23 15:10 (JST)updated

 静岡県選挙管理委員会は23日、21日投開票の参院選比例代表で、同県富士宮市選管が、自民党の山田太郎氏の票を、れいわ新選組代表の山本太郎氏の票に誤って計上していた可能性があると明らかにした。

「共同通信」より

まず1つはこれ。

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自民党、山田太郎氏

ネットを利用して集票

個人的にはリサーチ不足で大変申し訳ないのだけれど、選挙絡みの記事を書いて、間違え、コメント欄で指摘されるまで、山田太郎氏の存在を知らなかった。大変申し訳ない。

「私の戦闘力は53万です」 表現規制反対派・山田太郎氏が当選 SNSフル活用、“オタク層”の支持集める

2019年07月22日 14時38分 公開

第25回参院選が7月21日に投開票され、漫画・アニメの表現規制への反対を訴える山田太郎氏が、自民党の比例代表で当選した。Twitter、YouTube、ニコニコ動画などを活用しオタクを中心に支持を集め、約53万票を獲得。Twitter上では一時「山田太郎」がトレンド入りし、支持者からは「オタク層が有力な票田になることを示した」などの声が上がった。

「ITmediaNEWS」より

ただまあ、なかなか癖のある人物のようで、オタク中心にネットの得票を集めたやり方は、「流石」と言わざるを得ない。

この人の政策は、非常に分かり易く作ってあった。

1. 自由で寛容な社会と表現の自由を守る2. 100cmからの優しい社会の実現3. 将来不安の解消4. たくましい経済で前向きで希望が持てる国へ5. ネット時代の新たな社会への対応

具体性が乏しい点で不安はあるが、とにかく短く区切って分かり易いセンテンスでまとめてある点は共感を得たポイントだろう。

そして、twitterやSNSを中心に活動して自民党では得票数で2位につけるという大きな成果を上げた。戦闘力53万は伊達ではないと言えよう。

……と、ここまで紹介しておいて何だが、この人自体は今回の記事とはあまり関係が無い。名前を間違えられ、票数が少なくなってしまった点はご愁傷様としか云いようが無いが、人物的には好感の持てる、仕事の出来る人物のようで、今後ちょっと期待したいと思うが。

なお、富士宮の件に関しては選挙システムそのものにも問題があるので、対応を望みたいところだが。

れいわ新選組、山本太郎

演説は上手いということらしい

一方で、個人的には嫌悪感の方が先に立つ人物なので、敢えて言及することは避けたかったが、とにかく各地で演説をして、かなりの票数を集めたのだとか。

それ以上に資金をクラウドファンディングで集めたそうなのだが、自分は落選したのだから詐欺に近いんじゃないか?と、個人的には思う訳だが、僕が金を出したわけじゃ無いから、どうでもいいか。

れいわへの寄付4億円超える 山本氏「おかず減らしてくれたおかげ」

毎日新聞2019年7月21日 23時27分(最終更新 7月22日 10時37分)

政治団体「れいわ新選組」の山本太郎代表は21日夜、4月の旗揚げから同日までに集まった寄付金が4億円を超えたことを明らかにした。山本氏は「(支持者が)おかずを1品減らしたり、外食をやめたりして、無理をして積み上げてくれた」と語った。

「毎日新聞」より

パヨクからの資金収拾に力を入れたとも言われているが、組織的に資金を集めたとしても、4億円という結果は大したモノである。

左派ポピュリズム政党ここに誕生と、パヨク界隈では大喜びのようだね。

政策はメチャクチャ

ただ、れいわ新選組の政策は目を覆わんばかりの内容だ。

躍進れいわに野党ラブコール「私たちの政策と共通」

[2019年7月23日0時0分]

躍進した「旬」のれいわに、野党から連携のラブコールが出始めた。共産党の志位和夫委員長は22日の会見で、れいわと国会運営や国政選挙で、連携する考えを表明した。「手を携えて日本の政治を良くする。協力関係を強めたい」と述べた上で、れいわが訴える消費税廃止などの政策を念頭に「私たちの政策と共通する」とも指摘した。

「日刊スポーツ」より

共産党が擦り寄るほどの結果を出したことで、「消費税廃止」や「初期費用無しの公的住宅の拡充」やら「奨学金チャラ」やら「最低賃金1500円」やら、バカも休み休み言えよと。

更にとんでもねーのは、「真の独立国を目指します」とか言いながら、「地位協定の改定」はともかく、辺野古建設中止と普天間即時運用停止、在沖海兵隊を沖縄から追い出し、その経費は米国債売却とか言っているから、もはや正気を疑うレベルである。

その上で「対等な同盟関係」って、シロウトでもそれが対等とはとても思えないんだがどうなんだと。

更にその上、「TPP協定、PFI法、水道法、カジノ法、漁業法、入管法、種子法、特定秘密保護法、国家戦略特別区域法、所得税法等の一部を改正する法律、派遣法、安全保障関連法、刑訴法、テロ等準備罪など」一括見直しまたは廃止とか抜かしよる、はっはっは!

他にも動物愛護の話とか、本気でコレに投票した人は、政策を読んだのかと疑いたくなるレベルである。

詳しくは政策を見て欲しい。これ以上言及したくも無いしね。

ちなみに僕はこんなの読むまでも無く投票しなかったが。

そして比例代表全国区に出る奇策

何よりおかしいのが、もともと「おかしい」といわれていた、政党などの判断で拘束名簿式の「特定枠」の設定の制度を悪用して、障害者を候補者にねじ込んだことだ。

これが問題の名簿だが、「特定枠」に入っている二人、船後氏と木村氏はいずれも重度の難病・障害を持つ候補者である。

れ新 山本代表「サポートしなければならないのは国会」

2019年7月22日 2時58分参院選

れいわ新選組の山本代表は、民放の開票速報番組で、2人の当選後の対応について、「私ができることはやる。舩後さんや木村さんの重度障害や難病のカバーには専門の方をつけてもらう。ただ、一番彼らをしっかりとサポートしなければならないのは国会だ。

「NHKニュース」より

れいわ新選組に投票した人はそれほど多くは無く、山本太郎個人に投票した人が多かったようだが、その結果どういうことになったかと言うと、99万票もの得票をした山本太郎本人は落選し、特定枠二人の当選が確定した。

この事が何より有権者をバカにする行為だと、僕の目にはうつるのである。まだ、山本太郎本人が当選するのならば分かるが、れいわ二位の蓮池氏はわずか2万票の得票にとどまっている。特定枠の候補者は投票される権利すら無いところが意味不明だ。コレは制度の欠陥であって、 れいわ新選組 だけの問題では無いのだが。

しかし、この二人には政治経験すらないばかりか、首から下が動かないという状況である。こうした候補者を有権者が推した、というのであれば未だ納得は出来るが、そうでは無いことに憤りを感じる。真っ当に政治家としての責務を果たせるのか?僕は疑問に思えるからだ。

こんな欠陥システムを誰が採用したのだろうか。

参院選「特定枠」の想像以上にひどい現実 | 国内政治
ちょうど1年前、当時の国会で審議され成立した公職選挙法の改正により、参院選比例区に「特定枠」が新設された。その際、特定枠という制度がいかにひどいものかということをこの欄で取り上げたが、そのときは制度…

特定枠謎システムの採用

参議院比例代表選挙について、候補者の顔の見える、国民が当選者を決定する選挙とする観点から導入された非拘束名簿式を基本的に維持しつつ、全国的な支持基盤を有するとはいえないが国政上有為な人材あるいは民意を媒介する政党がその役割を果たす上で必要な人材が当選しやすくなるよう、次のような特定枠制度を導入する。

http://www.soumu.go.jp/main_content/000566100.pdf

こんな目的が書かれているこのシステム、実は今年の6月にひっそりと施行されている。

異例の定数3増、比例代表は「特定枠」導入 参院選

2019.6.2 21:47

 夏の参院選では昨年の公職選挙法改正に基づき、定数が現行の242から245に3増する。定数増は沖縄の本土復帰に向けて沖縄選挙区を設けた昭和45年の法改正を除いて初めて。比例代表で、各党が優先的に当選させたい候補者を選べる「特定枠」を新たに導入する。

「産経新聞」より

自民党の一部の議員が推進したこの制度、実際に実施されてみたら思いの外酷い結果になった。

何しろ、特定枠に入った候補は、自身への投票すら訴える事は叶わないのである。一体、選挙とは何なのか?民意とは何なのか?と、考えさせられる話だ。

れいわ新選組の選挙対策を考えたブレインはかなり優秀だという話を聞いたが、制度の歪みをついて、国会の在り方に一石を投じようという試みはわかる。分かるがそれをやるべきだったかどうかはまた別の話だと思う。

N国、立花孝志氏

確信犯のNHKから国民を守る会

うちの子供が政権放送を聞いて「ウケる」と言っていたが、完全にうけ狙いで、それを成功させたという意味では試合巧者と言うべきだろう。

N国議席獲得で古谷経衡氏が指摘「常識が溶けていく恐怖」

2019年7月23日 15:00

参院選で、「NHKから国民を守る党(N国)」が比例で1議席獲得。「NHKをぶっ壊す!」でお馴染みの立花孝志代表が初当選したことに衝撃が走っている。

N国は受信料を払わなければNHKを視聴できないスクランブル放送の実現をひたすら訴え、比例区で98万票を獲得。得票率2%を超え、政党要件を満たした。

「exciteニュース」より

この政党、メディアでもアンタッチャブルなのか、殆ど単独で報じられることは無かったようだが、実に有権者をバカにした政党である。

実は、この国政選挙前に、N国は幾つか地方選挙に出ている。

立花氏に限定すれば、そもそもこの人、NHK職員だったが離職し(問題を起こしてクビになったという噂もあるが)て、NHKから国民を守る会を作っている。そして、2015年4月には千葉県船橋市議会に出て当選、2016年に東京都知事選挙に出て市議を失職。そして、今回の選挙で国政にうって出ている。

こうした「選挙を利用した宣伝行為」は様々行っているが、一番腹が立つのがコレ。

「NHKから守る党」候補、投票無効=住所要件満たさず-東京都足立区議選

2019年05月27日18時40分

東京都足立区選挙管理委員会は27日、同日開票された区議選で、政治団体「NHKから国民を守る党」から出馬した女性候補に被選挙権がないことが分かり、公職選挙法に基づき、投票を無効にしたと発表した。区内に3カ月以上住んでおらず、住所要件を満たしていなかった。

「時事通信」より

間違い無く無効になることを知りながら立候補し、結果的に投票無効になった。

つまり有権者の票を無駄にしたのである。これは売名行為で、国民の税金を利用したモノであった。

選挙の為の情報収集にどれだけ時間を割くか

とまあ、様々な話があったわけだが、何れも国民を馬鹿にした話だと、僕は思う。

中には記事を読んで「障害者差別だ」とか感じる人がいるかも知れない。

しかし、個人的な事で申し訳無いが、我が家にも障害者がいて、障害者と身近に接しているわけだが、彼らには出来ることと出来ない事があり、障害者に出来ない事を押し付けるのは寧ろ虐待だと思っている。彼らにとって健常者には出来ても、自分には出来ない事その事がコンプレックスに感じるのである。

今回、当選した二人は、当然自らの意思で、覚悟を持って立候補したのだろうが、しかし、長時間の会議に拘束される国会で、れいわ新選組の二人がどんな仕事を出来るのか?そこに非常に大きな疑問を感じるのである。

そして、こうした候補を押し上げる結果になると、事前に知っていたとしたら、果たしてこの政党に投票する人は増えただろうか?減っただろうか?

国民に対して、こういった候補者の主張は「特定枠」の制度によって積極的に知らされることは無かったことも、大きな問題だと感じる。

もちろん、時間をかけて候補者全てを見て、どうなるかを考えるべきなのだろうが、多くの社会人は自分の仕事や生活に多くの時間を割いているのだ。投票したい候補以外に目を向ける必要のある制度は、やはり問題ではないだろうか。

とはいえ、コレまでのように有名人であれば当選するという制度とどちらがマシか?といわれると、これまた悩ましいのだが。比例代表制は止めた方が良いんじゃ無いかな?

いずれにせよ、このような候補を積極的に国政に送りだそうと考えた政党には、一体何ができるのだろう。そこは、当選させてしまった側の責任として、見守る必要があるだろう。

追記

内容の要旨とはあまり関係が無いが、富士宮の選挙結果は是正されたようだ。

山田太郎氏の票を山本太郎氏に集計ミス 静岡・富士宮市で515票

2019年7月24日 水曜 午前0:09

21日に行われた参議院議員選挙の比例代表で、静岡・富士宮市が、自民党の山田太郎氏の票を、1文字違いのれいわ新選組代表・山本太郎氏の票として、誤って数えていたと明らかにした。

参院選比例区で当選した自民党の山田太郎氏の結果を見ると、富士宮市での獲得票数がゼロになっている。

「FNN PRIME」より

山本氏938票、山田氏515票と訂正された模様。

コメント

  1. とくめい より:

    れいわに関しては議論の余地なくダメ政党だと思うので置いときますが……

    N党、泡沫政党と思えば投票しなかったけど正解だったかな。ただまぁ、投票無効の件は出馬時に住民票添付すれば防げたわけで、れいわの特定枠の件と同じく制度とその運用の問題とも思えます。
    まぁ、折角当選したことですし、どう動くか注視したい政党名ではありますねw

    • 木霊 より:

      N国については、嫌いではありますが、戦略としては「アリ」だと思います。
      そして、主張は過激ですが、同意出来る部分もあります。

      NHKに関しては、完全に税金を入れて天気予報やニュースだけを流す部門と、スクランブルをかけて良質な内容を楽しんで貰う部分に分ければ良いのです。
      出来れば、個別にチョイスして番組を視聴できるような形にして欲しいですね。
      僕自身はけっしてNHKは嫌いではありません。
      番組によっては見ますし、やっぱりニュースにしても一番信頼を置くニュースソースだとは思っていますから。ただ、受信料はもっと安くなるだろうと。

  2. マスメディア反乱軍 より:

    いまさら結果が全てとはいえ、元々は新合区ではじき出された自民党議員の救済対策が、こんな形でしっぺ返しとなるとは自民党の甘さ&傲慢というか、救えないお莫迦ぶりを露見していますね。(自業自得)

    とはいえ、この姑息で卑劣な悪用は選挙制度の問題以前に絶対許せない!!
    党首である山本氏個人の問題ある人格とか、最初から破綻しているデタラメな公約以前の大問題でしょう。

    「極左ポピュリズム政党が実に簡単に誕生」...、日本の憲政史上最大級の汚点のひとつになるんじゃないかな。(怒!!)
    政党要件である得票率2%もたった1回の選挙で得られるのも不条理ですし(毎回、泡沫政党がワン・イシューで得られるかもしれない甘さ&危うさ)、特定枠導入の様々なリスクを全く考えていなかった証左でしょう。

    政権を担い立憲民主主義の理念(政党名ではありません。念のため)を守るべき、自民党と安倍ちゃんの責任はとてつもなく重いと僕は厳しく見ています。

    • 木霊 より:

      もともとは「救済策」だったというのが、何というか情けない感じですね。
      今回はともかくとして、次回以降、おかしな事にならないように是正して貰えれば、まあ、良いのかなと、そう思います。
      個人的には中選挙区制を復活させたらどうだろう?と、そんな風に思っていますけど。