はい、おめでとう。
はやぶさ2、リュウグウ着地に成功…岩石も採取
2019/7/11
宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)は11日、探査機はやぶさ2が、小惑星リュウグウに作ったクレーター付近への着地に成功したと発表した。着地は今年2月に続いて2回目。今回は、クレーターを作った時の衝撃で露出した、地下の岩石のかけらを採取するのが目的。採取に成功すれば太陽系の成り立ちを知る上で大きな手がかりを得られると期待されている。
「讀賣新聞」より
今回は、地中の岩石の欠片を採取する話だったようだけど、成功して良かったよ。
前回は失敗したが
失敗を生かした
何やら映画まで作られた「はやぶさ」のプロジェクトだったが、あれは失敗だったのだろうと思う。
もちろん、色々な技術や知恵を駆使してサンプルリターンを成功させたのは事実。でも、あちらこちらのパーツが故障したり、予定通りのコースを辿れなかったりと、ちょっと大変だったようだ。
それを美談にしちゃったのはどうかとは思うのだけれど、日本は失敗に学ぶ国である。
はやぶさの失敗はきっちりとはやぶさ2に生かしたようだ。
報道ではかなり持ち上げているけれど、この姿勢こそが日本が大切にすべきモノだと思う。
「完璧すぎるくらい完璧」と笑顔 はやぶさ2が2回目の着陸に成功
毎日新聞2019年7月11日 13時18分(最終更新 7月11日 13時24分)
「完璧すぎるくらい完璧。はやぶさ2が我々の思いをくみとって動いてくれた」。探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウへの2回目の着陸に成功したことを受け、久保田孝・宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所研究総主幹は11日、笑顔で語った。はやぶさ2の動きは、事前のシミュレーションとほぼ一致しており、久保田さんは「事前に見ていた動きとまったく同じようだったので、(これは)リハーサルじゃないかと思うほどだった」と振り返った。
「朝日新聞」より
成功して当たり前のプロジェクトじゃないから、努力したって事だと思う。
リュウグウは危険?
さて、今回調査する天体は、リュウグウという名前の小惑星である。

地球近傍を通る天体の中でも割と地球と衝突するリスクの高い天体としても知られている。
この小惑星リュウグウは、先代はやぶさが調査した小惑星イトカワよりも太陽系形成初期の有機物や含水鉱物をより多く含んでいると考えられ、含水シリケイトと呼ばれる「水」の存在が強く示唆されているために、今回はそれを持ち帰るのが目標であるとされている。
ターゲットマーカーを落とす
さて、で、今回のメインミッションだが、単に表面の岩石を持ち帰るという事が目標ではない。
小惑星リュウグウの中身、つまり表層より内側の岩石を是非とも持ち帰りたいという事のようだ。この辺りも「水」を含有するかというトコロをポイントとしている所以である。
そんな訳で、慎重に場所を選んでターゲットマーカーを落とした、と。

こんな感じのアイテムらしいのだけれど、周囲に貼り付けられた反射フィルムが光を反射するので、リュウグウの表面に落としておいて、光を当てながらはやぶさ2の移動(着陸)のガイドをさせるものらしい。

で5個のターゲットマーカーを抱き込んでいる状態で小惑星リュウグウに近づいて、リュウグウの表面に先にターゲットマーカーを落として、そこを目指してタッチダウン(着陸)するということなんだね。
衝撃装置を使ってクレーターを
で、今回の目玉である地下の岩石の採取なんだけど。
はやぶさ2は4月、機体から分離した衝突装置を使って重さ約2キロ・グラムの金属塊を地表面に撃ち込み、直径10メートルほどのクレーターを作った。周囲には、地下にあった物質が衝撃で吹き飛ばされ1センチ・メートルほど積もっているとみられる。
「讀賣新聞」より
こんな言葉で説明されてもよく分からない。そんな訳で、サイトからの図を紹介しておこう。

こんな形で、 2kgの銅の塊(衝突体:ライナ)を秒速2kmに加速して小惑星表面に衝突させ、人工的にクレー他を作り出すんだそうな。
これもはやぶさ2の為に開発された装置のようで、相当実験を繰り返したらしいよ。ただ、実験と行っても地球上でやらざるを得ないので、宇宙空間で上手く行くかどうか、というところはあった。
これに成功したというのが今回のニュースだね。
事前に地表面に投下した目印をとらえながらクレーターに近付き、11日午前10時過ぎ、着地に成功し、速やかに上昇に転じた。その際、試料採取を舞い上がらせて取り込むための弾丸発射も正常に行われた。
「讀賣新聞」より
で、「試料採取」も成功したんじゃ無いか、という風に推測されるよと言うことらしい。
帰ってくるまでがはやぶさ2のミッションなので、まだ「成功」とは言えないんだけれども、今のところは上手いところやっているよという話だね。
コメント
リュウグウって四角いのですね(笑)
惑星てのは丸いものという固定観念があるので、ただの岩塊みたいので、
禍々しい角張ってる写真には驚きました。
小惑星はなかなか愉快な形のものもあります。
ちょっと報道が熱狂しすぎて付いていけない部分はありますが、それでも「良かったな」とは思いますよ。
これが切っ掛けでもっと大掛かりな宇宙開発にのりだしてほしいものです。
木霊さん、今晩は。
「失敗は成功の母」と言いますが、日本人気質を体現する粘り強くコツコツとした努力と工夫&改善の積み重ねに、改めて敬意を表したいニュースですね。
太陽系と地球の起源に一歩迫る貴重な研究素材が、はやぶさⅡと共に無事に帰還するよう願っています。
ところで、「りゅうぐう」の実態画像を迂闊にも初めて見ました。
まさに、小惑星って感じでその形状といいゴツゴツしたリアルな容姿に触れてビックリです。
支那の宇宙開発の目的も軍事に加え需要なのは水資源とか...、日本が最先端を担ってくれる事を期待しています。
二度目の際は、カメラ汚れて危険度高く、辞める事も
検討したそうで、今回も、舞台裏は冷や汗ダラダラの
大変緊張したとのお話。2回目は地中の土砂なので、
表面の宇宙風化されたものと違い、鮮度抜群!
日本の凄い処は、技術力よりも、失敗を限りなく、
小さくする為の全員での話し合いや決めた事への
団結力なのかしら・・。 凄い事が当たり前に感じ
させられてしまう偉業に、拍手。無事帰還してね!