案外効果あり?台湾へのM1A2戦車配備

アジアニュース

台湾海峡を挟んで支那との対峙を余儀なくされる立場にある「国家」なので、台湾にとって支那からの浸食を食い止めるのは死活問題である。

台湾が米国からM1A2戦車購入検討、中国メディア「短時間のうちに全滅できる」

配信日時:2019年6月24日(月) 8時30分

2019年6月21日、新浪軍事は、台湾軍が米軍からM1A2戦車108両の購入を検討していると報じられたことについて「スペック上は大きな脅威になるが、実際に戦争が始まれば短時間のうちに全滅させられる」とする記事を掲載した。

「レコードチャイナ」より

支那のメディアは支那共産党の広報機関なので、この発言は即ち支那共産党の本音という理解で良いだろう。

台湾の軍備増強は支那にとって非常に具合が悪い

台湾への侵略は習近平氏の方針

前の記事でも引用しているが、習近平氏は今年に入ってこんな発言をしている。

習近平氏「中台統一の基礎固める」 台湾政策5提案示す

2019年1月2日15時55分

中国の習近平(シーチンピン)国家主席は2日、北京の人民大会堂で演説し、今後の台湾政策について、「中台の融合と発展を深め、平和的な統一の基礎を固める」など5点の提案を示した。昨年、国家主席の任期制限を撤廃し、長期政権を視野に入れる習指導部が体系的な台湾政策を示したのは初めてだ。

~~略~~

習氏は「台湾は中国の一部だ。中華民族が偉大な復興に向かう過程に台湾同胞は欠かせない」と述べ、自らが提唱する「中国夢」(チャイニーズドリーム)をともに実現しようと台湾側に呼びかけた。

「朝日新聞」より

チャイニーズドリームねぇ……。

勝手な夢を見るのは構わないが、それに台湾を巻き込むのは困るな。

そもそも、台湾は中華人民共和国、今の支那の統治下にあった時代は無い。

台湾は独立した地域

台湾の歴史は簡単に掻い摘まんでおくとこんな感じの歴史区分になる。

  • 先史時代(1624年以前):考古学的に旧石器時代にも人類の居住が確認されているが、今の台湾人達との関係は明らかになっていない。ただし17世紀になるまでは、台湾原住民達が主に居住していたとされている。
  • オランダ統治時代(1624年~1662年):大航海時代に入り、船の中継地として利用され始め、オランダ東インド会社がこれに目を付けて台湾統治を始めた。そして37年間、オランダの行政長官が台湾統治をする時代となる。
  • 鄭氏政権時代(1662年~1683年):しかし、明朝の軍人だった鄭成功が、清朝への反攻拠点を確保する為に台湾へ進出。東インド会社を駆逐して、台湾統治を始めるのだが……、23年間で統治は終わってしまう。
  • 清朝統治時代(1683年~1895年):さて、鄭氏と対立関係にあった清朝は、鄭氏を滅ぼすと、清朝の支配下に台湾を編入するのだが、清朝は台湾に殆ど投資を行わなかった。その時代、台湾は農作物などが豊富に採れたので商業的には成功したようだが、清朝にとっては重要な拠点では無かったようだ。それが証拠に、宮古島島民遭難事件(1871年)では、日本政府が清朝に対して厳重に抗議をしたのだが、清朝からは「化外の民」だとの返事があり、それが台湾出兵に繋がるのだが、その程度の土地だという理解だったようだ。
  • 日本統治時代(1895年~1945年):そして日清戦争(1894年)により、台湾は日本に割譲され、日本統治時代が始まる。
  • 中華民国統治時代(1949年~):日本が戦争に負けた後、台湾の日本統治は終了するのだが、その後に入り込んだのが中華民国である。中華民国は支那の土地を追われて台湾に逃げ込んだのだが、鄭氏政権時代と流れが一緒なのは皮肉だね。

現在の支那(中華人民共和国)の成立は1949年10月1日なので、中華人民共和国によって統治された土地でないことは明らかだ。

歴史的に支那の土地であったと言えるかという点には議論の余地があると思うが、鄭氏政権時代はそもそも支那による統治とは言えないし、清朝統治時代は「化外の地」扱いであったことを考えると、果たして統治されていたと言えるかは、かなり怪しい。

となると、中華民国統治下であるとはいえ、台湾は、今でも独立した国家であると言えると思うし、支那の土地であるという主張にはもともと無理があると思われる。

台湾への侵攻を阻止するために戦車を配備する

さて、そんな歴史的経緯があることもあり、そもそも支那共産党と中華民国政権とは相容れない。少なくとも、台湾が支那の支配地になると言う事は、台湾の在り方として正しいのだとは、台湾人には受け容れられない話だろう。

そんな訳で、台湾という「国家」は、支那からの侵略を防ぐために、防衛費を積み上げて、かなりの地上戦力を保有している状況にある。

戦車の配備もその一環であろう。

日本でも「戦車不要論」が時々持ち出されてくるが、海を越えて他国を侵攻する場合に、戦車の存在と言うのは非常に厄介であるというのは、今なお変わらぬ事実である。

他国の侵略を行う場合に、戦力でこれをすり潰すとすれば、どうしても最終的に歩兵による制圧に頼らざるを得ない。故に制空権や制海権を維持することも大切なのだけれど、敵兵の上陸を阻止するという必要性は今なお変わらずあるといって良いだろう。そこに戦車は有効なのである。

そういう意味ではアメリカ製の強力なM1A2戦車の入手は、台湾にとっては非常に有効なカードとして機能する可能性が高い。そして、アメリカから戦車を買うということにも重要な意味がある。それは、支那には隷属せず、西側勢力としての立ち位置を確保したいという意思表示に他ならないからだ。

支那の分析について

さて、そうなってくると、支那としてはあまり面白くないので冒頭のニュースに繋がってくるのだが。

その理由としてまず、台湾によるM1戦車購入をめぐっては軍隊、政治家、財団、企業の利害関係が複雑に絡み合っており、単に戦闘上の必要性から武器を選ぶことができない状況にある点を挙げた。また、今世紀に入ってしばしばこの情報が流れるなかで、購入を検討している戦車の型式がM1A1からM1A2、さらにはM1M2ASEPへと何度も変更になっている点にも注目した。

さらに、具体的な性能については「火器、弾薬、火器制御、センサーなどのシステムに関する具体的なデータはさらなる観察を必要とするものの、M1シリーズ戦車は理想的な試験場の環境においては人民解放軍が東部戦区に配備している96A型戦車を制圧することは難しくないだろう」と評する一方、熱帯雨林や水田地帯、丘陵地域が多数存在する台湾島上ではM1はその能力を十分に発揮することは難しいと指摘した。

「レコードチャイナ」より

このニュースで示されている論点がなかなか興味深い。

まずは、「M1A2戦車の購入は適当で無い」「寧ろ買えないんじゃ無いの?」と指摘した上で、「性能的に96A型戦車で制圧出来るぜ」といっている。

これ、結果的に支那としては戦車を台湾に送らないと対応できないということを言っているいるに等しい。

つまり、戦車を載せる為に大きな輸送艦を使う必要があり、これが戦闘機の的になることは自明の理であるため、台湾としては「じゃあ、やっぱり戦車いるよね」という話に繋がる。

そもそも、支那にとって台湾へのM1A2戦車配備が有利なことなら、わざわざこんな事は言わないんだよねぇ。

カナダ、軍艦を派遣

アメリカを始めとする西側勢力は台湾防衛を示唆

さて、ここでこんなニュースが。

カナダ軍艦、台湾海峡を航行=中国国防省

2019年6月27日 / 19:59

中国国防省は27日、カナダ海軍の軍艦が台湾海峡を航行したと発表した。カナダのグローブ・アンド・メール紙によると、軍艦は「航行の自由」作戦で6月18日に台湾海峡を航行した。

「ロイター」より

カナダは支那との距離が近いとは言われるが、基本的にはアメリカの庇護下にいる。このため、アメリカと共同で行う軍事行動はそれほど珍しくない。

この「カナダ軍艦」はハリファックス級フリゲートの「レジャイナ」だと言われている。

排水量は5,235tとそこそこの大きさのフリゲート艦であるため、支那にとってもそれなりの脅威にはなる。参考までに、中華イージスと揶揄されるジャンカイ級フリゲートは3,400tクラス(054A型は3,450t)である。大きさよりも兵装が重要なのではあるが、16セルのVLSを搭載し、ハープーンも装備している。最新式のジャンカイII型の方が強いことは強いが、これが通ったと言うことに意味があるわけで。

単純に「通りましたよー」という話では無いのだ。

(朝鮮日報日本語版) 香港紙「南シナ海に軍艦派遣、米国の要請を韓国が拒絶」

6/26(水) 11:30配信

国際的に領有権を巡る争いがある南シナ海に韓国の軍艦を派遣してほしいと米国が要請したのに対し、韓国政府がこれを拒絶したという。香港紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」(SCMP)が25日に報じた。中国が南シナ海で軍事活動の範囲を拡大して海上覇権の追及を露骨にし、米国がけん制に乗り出すことで、米中対立は新たな局面に差し掛かっている。

「Yahoo!ニュース」より

支那ポチになっている韓国はお断りしたらしいけどね!

オーストラリアも本気に

別の記事にも書いたがオーストラリアも動いている。

豪州、ソロモン諸島に188億円支援 中国の影響力拡大阻止へ 太平洋諸国を重視

2019.6.3 21:36

オーストラリアのモリソン首相は3日、訪問先の南太平洋のソロモン諸島でソガバレ首相と会談した。豪首相のソロモン諸島訪問は2008年のラッド首相以来。ソロモン諸島は台湾と外交関係があるが、4月の総選挙で新首相に就任したソガバレ氏は中国との国交樹立を検討している。モリソン氏の訪問は、地域での中国の影響力拡大を阻止する狙いがある。

「産経新聞」より

オーストラリアとしても座して見ているわけにはいかないので、支那の影響をそれなりには移譲する方向に動いている。

豪海軍のヘリ、南シナ海上空でレーザー照射受ける 中国の海上民兵関与か

2019年5月29日 12:41 

オーストラリアの公共放送ABCは29日、中国が各国と領有権を争う南シナ海(South China Sea)上空で豪海軍のヘリコプターの操縦士がレーザー照射を受けたと報じた。中国の海上民兵の関与が疑われているという。

南シナ海ではこれまでオーストラリアや米国が制海・制空権を握ってきたが、近年は中国が島々や岩礁、海路の領有権をめぐって野心を強めており、同じく領有権を主張する東南アジア諸国とのあつれきが強まっている。

「AFP」より

トランプ氏はこの状況に未だ不満のようだけれども。

トランプ氏、日本・豪州に不満 「我々が面倒みている」

2019年6月27日22時56分

トランプ米大統領は主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)出席のため訪問中の大阪で27日夜、記者団から米国の同盟国である日本とオーストラリアとの関係を問われ、「我々が同盟国の面倒をみている」と強調。「私は同盟国との間の巨額の貿易赤字を引き継いでいるうえ、我々は同盟国の軍隊を手助けさえしている」と不満を表明した。オーストラリアのモリソン首相との会談冒頭で語った。

「朝日新聞」より

この文脈でトランプ氏がこうしたことに言及している理由は、支那との対立が深まっているからなのだと思う。いや、寧ろ「今が攻めどき!」とか思っているのかも知れない。

日本、オーストラリアに声かけをしつつ、台湾にも関与を強めることで、支那包囲網を形成しているという事なんだろうね。

日本は憲法改正をする必要がある、言外にそういう事を言われているとも言えるね。

コメント

  1. マスメディア反乱軍 より:

    支那の揚陸艦は50隻以上ありいまだ最新艦を増強中で、その総合能力は戦車406両+兵員約10600人の規模みたいです。
    有事となれば台湾軍だけでは、緒戦の制空権・制海権をせいぜい互角で競う事で手一杯じゃないかな。

    やはり台湾攻略の主力となる揚陸艦の接近&上陸阻止には、台湾の弱点である潜水艦能力の差が分厚い壁となると予想します。
    つまり、アメリカの潜水艦と空母打撃群の戦闘機による阻止援護が必須って事。
    しかし、アメリカの攻撃型潜水艦はともかく、支那本土に近すぎる為に空母打撃群は迂闊に近づけないでしょうから、主力の戦闘機もかなりの長躯を強いられます。

    支那が揚陸能力の半分を割いたとしても、30隻以上の揚陸艦隊(当然護衛の戦闘艦・潜水艦を引き連れて)を迎え撃つのは難しい、一旦上陸を許せば200両の戦車を迎撃しなければならない状況も考えられます。
    果たしてM1A2が100両ちょっとで抵抗できるのか...。

    支那の野望を諦めさせる抑止力としてはアメリカの援護だけでは不足に思っていますので、日本も早く台湾と国交を回復し安全保障同盟を結び対抗するのが望まれます。(台湾海峡付近に日本の潜水艦を堂々と配備する事ができますし、それはすなわち支那の東シナ海における第一防衛線を封鎖する事に繋がる)

    とはいえ、憲法9条改正ですら(加憲)おぼつかない状況ですし、台湾の総意も風に吹かれれば危ういもんですから、日本としては相当ハードルの高い話になりますけどね。
    でも、台湾を自由主義陣営に完全に取り込み、支那の「ひとつの中国」の野望をどこかで打ち砕かないと、このリスクは永遠に解決できないのですから。

    台湾は「緒戦は何とか防ぐ」と考えている様ですが、いわゆる籠城戦は同盟国の来援を期待できる話があっての戦略です。
    思惑通りに運べばいいのですが時間との勝負ですから、一歩後れをとると一気に国土を蹂躙されかねないですね。
    日本も他人事じゃないと危機感を持っています。

    • 木霊 より:

      台湾軍だけでは足りない、というのは台湾自身が一番分かっているのでしょう。
      今回の戦車の購入というのは、どちらかというとアメリカから購入する方に重きを置いている気がしますよ。
      さておき、実際に防衛するとなると日本の潜水艦や護衛艦の力を借りるというのが一番現実的でしょう。
      日本はそれがやれるような法整備をすることが、台湾への一番の支援になると思うんですけど。

      • マスメディア反乱軍 より:

        木霊さん、レスありがとうございます。

        >今回の戦車の購入というのは、どちらかというとアメリカから購入する方に重きを置いている気がしますよ。

        その思惑も米台同盟への道筋を付ける意味で一番強い動機でしょうね。

        >さておき、実際に防衛するとなると日本の潜水艦や護衛艦の力を借りるというのが一番現実的でしょう。
        >日本はそれがやれるような法整備をすることが、台湾への一番の支援になると思うんですけど。

        台湾を守るというより日本を守る為には台湾と尖閣諸島の間から、そして宮古島・石垣島・与那国島以南に支那海軍が出てこれない様にするには日米台で協力するこれしかありませんね。
        ただ、アメリカのインド太平洋軍と第七艦隊は、支那の対アメリカ核心戦術「A2AD」に抗する対策は未完成だと思うんです。

        つまり、東シナ海はもちろんフィリンピン海にも迂闊に空母打撃群・遠征打撃群を展開できない。
        なにしろ、DF-17(超音速滑空ミサイル)やグアム&空母キラーと呼ばれるDF-26が実戦配備されつつありますからね。
        そして、今年になって支那・ロシア・北朝鮮・イランへの対抗策として、やっとMDRの見直しが始まったって状況です。
        ネックだったロシアとのINF条約の破棄はその危機感からだと思います。

        この状況を打開するには海自の護衛艦隊(主力は潜水艦)が出ていくしかないし、支那の戦闘艦を第一防衛線の前で撃沈する断固たる政府の覚悟が必須でしょう。

        敵地攻撃能力では支那のDF-26・北朝鮮版イスカンデルミサイル、領空防衛ではロシアのS-400やRQ-4Aを撃墜したS-300...、核搭載は元よりミサイルの性能如何で勝敗に大きな影響が出そうな感じです。

        まず、極左勢力のどんな抵抗があってもイージス・アショアの前倒し配備、現イージス艦全てをBMD5.1以上に改修で防備を固める事、抑止力として新いずも型空母の増設と護衛艦&潜水艦の増設、陸自の12式地対艦ミサイル長距離化及び戦略システムのデーターリンク化、空自戦闘機に敵地攻撃可能な超音速滑空弾の配備、そしてアメリカ軍に強調したNIFC-CAの完成が日本を守る最低条件じゃないかな?

        支那・北朝鮮と直接戦争を避ける為には悠長な事態じゃないと考えますね。

  2. マスメディア反乱軍 より:

    朝から記事のイシューズレで申し訳ないのですが、この件では海自が協力できるようにとの話にもなりましたので、日本が独自に目指すべき課題として海自の大規模再編案(私案)です。-記事が下方に行って目立たなくなる前に-

    トランプ大統領の「自国のタンカーくらい自分の力で守れよ。」は、とてもキツイけど的を得ていると思いますから。
    主旨は海自護衛隊群をもう一群増強する案についてですが、人員不足を如何にして解消し日本領海を守りかつ海外派遣するか、各種護衛艦の役割と省人化を目指す次期護衛艦のあるべき姿を個人的に念じたものです。

    第1護衛隊群~第4護衛隊群-護衛艦×40隻・潜水艦×8隻
    護衛隊① -護衛艦5隻・潜水艦1隻
    ・DDH固定翼機搭載艦(いずも級or次期いずも級)×1隻-いずも型はF-35B×8機、次期いずも型は×12機(理想は16機)
    ・DDG(イージス艦)×1隻-BDMは5.1以上に改修
    ・FFM(多機能フリゲート艦)×3隻
    ・潜水艦(そうりゅう型以上)×1隻

    護衛隊② -護衛艦5隻・潜水艦1隻
    ・DDHヘリ空母艦(ひゅうが級or次期は現いずも級)×1隻
    ・DDG(イージス艦)×1隻-BDMは5.1以上に改修
    ・FFM(多機能フリゲート艦)×3隻
    ・潜水艦(そうりゅう型以上)×1隻

    第5護衛隊群(新設-海外派遣専用隊)-護衛艦×10隻・潜水艦2隻
    護衛隊①②共通 -護衛艦5隻・潜水艦1隻
    ・DDHヘリ空母艦(ひゅうが級or次期は現いずも級)×1隻-哨戒作戦用
    ・DDG(イージス艦)×1隻-BDMは5.1以上に改修
    ・FFM(多機能フリゲート艦)×3隻
    ・潜水艦(そうりゅう型以上)×1隻

    肝は、第5護衛隊群はアラビア海・インド洋・マラッカ海峡・南シナ海・東シナ海のシーレーンを守る為に、「自己完結できる能力」を持った組織強化の策です。

    現いずも型は1隻1100億円程度ですから、第5護衛隊群の2隻+第1~第4護衛隊群の2隻を新建造しても5000億以下です。
    コストが高騰しそうなのが新DDH固定翼機搭載型の2隻で、もし電磁カタパルト搭載で40000t級となれば1隻3000億くらいになるかもですね。

    以上で第1~第5護衛隊群の正規護衛艦総数はDDH×10隻を含む50隻+潜水艦10隻となります。
    DDH固定翼機搭載は4隻でF-35Bの調達数42機とほぼ一致しますし、DD型を省力化が売りのFFM型で代替えは可能と思います。

    これに現在5箇所ある地方配備部隊(第11~第15護衛隊)も1護衛隊を沖縄か奄美大島に増強したいですね。

    6個地方護衛隊-FFM型×12隻・1000t級×12隻
    ・FFM(多機能フリゲート艦)×2隻
    ・計画中の1000t級新型哨戒艇=コルベット(乗員30名)×2隻-護衛艦に含まず。

    護衛艦×62隻・潜水艦×10隻(単独哨戒用14隻の計24隻)に新型コルベット哨戒艇×12隻という布陣になりますが、「30大綱」では護衛艦×52隻・潜水艦×22隻ですから、少なくともDDH・DDGを含む護衛艦を+10隻、潜水艦を2~4隻追加する必要があるでしょう。
    そして、問題なのが自衛官不足を如何に解消するか。
    DD型をFFM型に転換する最大のメリットは、DD型の半分以下の乗員で運用可能な省力艦な事ですが、運用面で限界も出てくるでしょうしね。
    但し、VLSはベースライン3以降搭載でもDD型から半減して16セルなのがネックかなァ~?
    FFM型3隻をDD型1隻+FFM型2隻が一番合理的かもですけどね。
    ポイントは現在30隻あるDD型をFFM型主に置き換える事、僕の案では20隻削減になりますが、乗員は2000名近く削減可能ですから、その人員を新DDH・DDGの増強に配備できる。(多分それでも1000名近く足りなくなるでしょうけど)

    いずも型2隻改修に合わせて新いずも型固定翼機増強型を2隻増設、ひゅうが型2隻に加え現いずも型ヘリ空母を4隻増設(3000人以上人員確保が懸案)するくらいでないと、日本の領海と東シナ海はもちろん、アラビア海や南シナ海をカバーするのは困難と考えます。
    安倍ちゃんの禍根を残しそうなダメ改憲案すらおぼつかない状況なんで、相当ハードルの高い話ですけどね。