【ホルムズ海峡事案】オマーン湾でタンカーが被弾

中東ニュース

十分な情報が集まってきていない状況なので何とも言えないが、安倍氏がイランに訪問している最中のこの出来事、日本政府としても気が気ではないだろうな。

タンカー2隻、オマーン湾で攻撃受ける=魚雷か、日本関係の貨物

6/13(木) 16:53配信

 【カイロ時事】ロイター通信などによると、中東のオマーン湾で13日、石油タンカー2隻が魚雷によるとみられる攻撃を受けた。

「yahoo!ニュース」より

魚雷による攻撃であった場合、軍隊の関与を疑わざるを得ない。

別のニュースも紹介しておく。

中東でタンカー2隻に攻撃か、米艦隊に救難信号 44人救助の情報も

2019年6月13日 18:20 

【6月13日 AFP】(更新、写真追加)米海軍の第5艦隊(US Fifth Fleet)は13日、中東に配備されている艦艇が、オマーン湾(Gulf of Oman)で攻撃を受けたとする石油タンカー2隻から救難信号を受けたと発表した。

~~略~~

 一方国営イラン通信(IRNA)は、イラン海軍が同湾で「事故」に遭い出火した石油タンカー2隻から乗員44人を救出したと報じた。

「APF通信」より

うおぉい。

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イランを訪れている安倍氏

ハメネイ氏と会談中

別の記事でも紹介したが、現在安倍氏は中東にいる。

イランのハメネイ師「核兵器、製造せず」=安倍首相が初会談、緊張緩和促す

2019年06月13日17時48分

安倍晋三首相は13日午前(日本時間同午後)、日本の首相として初めてイランの最高指導者ハメネイ師と会談し、中東地域の緊張緩和に向けて協議した。ハメネイ師は「核兵器を製造も保有も使用もしない。その意図はない」と表明。首相は対立が深まる米国との話し合いを促した。

「時事通信」より

「これがイランのやり方か!」と批判が高まることは避けられない様な気がするが、国のトップが日本の首相と会談中に、日本のタンカーを攻撃している軍事組織があったというのは、非常に由々しき事態である。

ここで、アメリカ海軍が受け取った救難信号が攻撃を受けた日本関係の船舶かは今のところハッキリしない。

また、イランが関わっているかどうかもハッキリはしないが……、イスラム革命防衛隊って空軍も海軍も持っているので、魚雷による攻撃は可能なんだよね。

怪しさで言えば、中東の周辺国はどれも怪しさ満載だけれど、日本とイランが上手く言ってしまうと困るサウジアラビア辺りも動機は十分ではある。

そして、魚雷攻撃だとすると、軍隊が関与している可能性が極めて高いのだ。

サウジのタンカーも攻撃されていた

ただ、ちょっと前にはサウジアラビアの石油タンカーも攻撃されていたようだ。

石油タンカー攻撃、国による「洗練された」作戦の可能性=UAE

6/7(金) 12:04配信

[ニューヨーク 6日 ロイター] – アラブ首長国連邦(UAE)は6日、5月にUAE沖でサウジアラビアの石油タンカーなど4隻が攻撃を受けた問題について、国家による「洗練された連携作戦」であった可能性が高いとの見方を示した。国連安全保障理事会のメンバー国に対して説明した。

「Yahoo!ニュース」より

そして、それは「国家による洗練された連携作戦」だったと、UAEはその様に主張している。

当海域にはアメリカ海軍もいるので、事態の緊迫度はかなり高まっていると考えて良いだろう。

現在、分かっている事は

一応、国交省からは被弾したうちの一隻が日本のタンカーであることが発表されているようだ。

国土交通省は、日本の海運会社、国華産業(東京都千代田区)が運航するケミカルタンカー「KOKUKA Courageous」(パナマ国籍)が被弾したとの情報があったと発表した。

報道によると、攻撃を受けたタンカー2隻の乗組員は計44人。うち1隻の1人が軽傷を負った。イランのメディアは、乗組員は近くを航行したイラン船舶に救助され、イラン南部ホルムズガン州の港に搬送されたと報じた。

現場近くでは、5月にアラブ首長国連邦(UAE)東部フジャイラ沖でサウジの石油タンカーなど4隻が「妨害攻撃」を受けた。サウジやUAE、ノルウェーの予備調査では「国家による攻撃の可能性」を指摘。ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は「イランの機雷が使われたのはほぼ間違いない」と述べ、イランの関与を批判していた。

「APF通信」より

乗組員は救助されているようなのだが、アメリカはサウジのタンカーに対する攻撃は「イランの機雷」であることを指摘しているようで。

今回のものが魚雷なのか機雷なのかで随分と話が変わってくるが、続報を待ちたいと思う。

MT FRONT ALTAIR   ノルウェーの海運会社
IMO: 9745902 、MMSI: 538007007 
マーシャル諸島船籍 
6万トン オイル・タンカー 

KOKUKA COURAGEOUS  国華産業
IMO: 9568495 、MMSI: 371880000 
パナマ船籍 
2万トン ケミカルタンカー

今のところは、この2隻が被弾したらしいということが分かっている。

追記1

複数回、という情報が入ってきた。

日本タンカーに攻撃=ホルムズ海峡近く、別の船も-爆発や火災、全員避難

2019年06月13日22時17分

中東の原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡近くのオマーン湾で13日、タンカー2隻が攻撃を受けた。報道などによると、砲弾で攻撃されたもようで、船体が大きく損傷した。国土交通省は、このうち1隻は日本の海運会社「国華産業」(東京都千代田区)が運航するケミカルタンカー「KOKUKA Courageous」(パナマ船籍、総トン数1万9349トン)で、複数回の攻撃を受けたと発表した。

「時事通信」より

ホルムズ海峡からオマーン湾側に入ったあたりで「砲弾で攻撃」ということのようだ。さすがに魚雷ではなかったようだが、複数回の攻撃を受けたとのことで、狙われたことは間違いなさそうだ。

河野外相、ホルムズ封鎖の「対応検討」

2019年05月14日16時11分

河野太郎外相は14日の記者会見で、米国と対立するイランがペルシャ湾のホルムズ海峡封鎖をちらつかせていることに関し、「現実に封鎖される事態が起きた場合、どう対応したらいいか真剣に検討したい」との意向を示した。

「時事通信」より

コメントいただいた「イランが背後にいる」という構図になってきているのだけれども、事態が急展開しないことを祈りたい。

コメント

  1. kujira より:

    イラン・カタール・イエメン(フーシ派)・トルコ
    vs
    サウジ・UAE・アメリカ
    というのだけ頭に入れておくと、このニュースは追いやすいです。

    現在、直接対決してるのは、サウジvsイエメンのフーシ派で、ドローン戦争の最前線となっています。
    カタールの国境封鎖やシリア介入など、サウジのムハンマド皇太子の強硬路線は、カショギ事件で欧米の冷たい視線を浴びるようになり頓挫しました。そこで、ムハンマド皇太子は、ペルシャ湾・紅海の安全確保という欧米石油メジャーが喜びそうな名目で、イエメン内戦への介入に精を出しだした形となっています。カショギ事件云々の頃は、イエメンの国連平和合意の目途もつき、欧米ロシア中国とどこも反対しない状況だったのですが、求心力の低下を恐れたムハンマド皇太子の都合で、挑発を繰り返し悪化し始めたというのが、私の見ていた限りでの流れです。
     恒例の「背後にイランがいる!」作戦で、9.11の時の「背後にイラクがいる!」とあまり変わり映えしないのですが、案外国際社会で通用させてしまうのが、アメリカ様の凄さかなと、感じています。

    • 木霊 より:

      ドローン戦争って、スターウォーズかっ!って話ですが、やっている事はかなりえげつない感じです。
      え?それはクローン戦争?失礼いたしました。

      ムハマンド皇太子は若く、失策が多い様な印象がありますよ。
      ご指摘の流れは理解出来ますし、「背後にイランがいる」どころか、直接名指しして非難する流れにしちゃったアメリカですが、展開が早いですね。
      あの映像、かなり破壊力がありますよ。

  2. マスメディア反乱軍 より:

    木霊さん、おはようございます。

    今日は別の記事へのコメントするつもりでしたが、これは緊張が一気に高まる事件ですね。
    安倍ちゃん訪問中の出来事ってのも気になります。
    アメリカはさっそくイランの責任と表明しましたが、このタイミングでやる意図が判らないし利益にもならないのでその判断は早いと思うし難しいですね。
    それでもイラン内部の反米強硬派の仕業の疑いが一番強いのかな?

    地域の緊張緩和を阻止するのが目的なら過激派のテロも考えられますが、砲弾が着弾とありますから何処から何のキャリアを使って攻撃できたのか、そしてそんな技術と兵器を持ったグループがあるのかどうかも僕は判りません。

    目先では原油価格が高騰し経済に冷や水なのだけは確か、誤解が解けず(真相が判らないまま)イランと開戦にでもなれば、アメリカも対支那だけに注力する訳にも行かなくなってくるでしょう。
    ひょっとして黒幕は...? 利を一番得るのが誰かから考えた方がいいのかも。

    • 木霊 より:

      緊張は高まるのでしょうけれど、ここで一気に、と言う気は、今のところアメリカには無いと思います。
      ……多分ですけど。

      イランは今のところ犯行を否定しているようですが、怪しいとは思います。

  3. 匿名 より:

    不発の機雷をイランが回収しているので語るに落ちる状態。

  4. まり より:

    米とイランを一旦脇に置いて、油だけで眺めてみた感想です。昨年12月に42ドル・バレルを底値にサウジ減産(opec協調姿勢だが実際は増産)、1月の米中通商協議で一旦、経済減速懸念後退、そして、米国石油リグ減少、ロシア減産、イラン・ベネズエラ・リビア産油減少が加わり、相場が上昇した。しかし、70ドル近くになると米国シェールオイルが一気に増産されるので、60ドルが天井になっている。この現状継続なら米国はゆるゆると2024年にかけ1000万バレルのシェール生産拡大が見込まれ、ロシアを抜きサウジと肩を並べる。この状況になれば、opecは市場拡大に転換予想されるので・・
    opecは『今』が一番の束の間の好機を享受している。財政収支を均衡させる指標の均衡原油価格はロシア40ドル・バレル、サウジ80ドル。2019年~2020年にかけ米国パーミアン盆地の輸送障害が解消されれば、ロシアが増産可能性あり、一番困り、『今』が一番儲け時なのは、s。これは、居酒屋で中東貿易部の同僚に聞いたチラシの裏の話し。長々と失礼致しました。