サウジアラビア、アメリカに反旗を翻す?

中東ニュース

弾道ミサイルを売りつける支那

これも制裁対象

更にこんなニュースも。

サウジ、中国の支援で弾道ミサイル開発加速か 米諜報 CNN EXCLUSIVE

2019.06.06 Thu posted at 12:25 JST

ワシントン(CNN) サウジアラビアが中国の支援で弾道ミサイル開発を大幅に加速しているとの諜報(ちょうほう)を、米政府が入手したことが6日までにわかった。事情に詳しい情報筋3人が明かした。中東でのミサイル拡散に歯止めをかける米国の長年の取り組みは窮地に立たされている。

~~略~~

確認されている限り、サウジは数十年前に中国から弾道ミサイルを購入。公式報告書の推定によると、最近では2007年に追加購入した可能性がある。サウジが自前のミサイル製造能力を確立したり、保有ミサイルを実効配備したりしたとの情報はこれまでなかった。

「CNN」より

サウジアラビアに、支那は準中距離弾道ミサイル(DF-3)を売りつけた時代( 1987年~1988年)があり、 50~60発売却されたと言われている。

さらに 準中距離弾道ミサイル (DF-21)もサウジアラビアに輸出されている様な話もある。

なかなか立派なシロモノだが、DF-3の改良版のようで。

EXCLUSIVE: CIA HELPED SAUDIS IN SECRET CHINESE MISSILE DEAL

1/29/14 AT 12:53 PM EST

Saudi Arabia has long been a backroom player in the Middle East’s nuclear game of thrones, apparently content to bankroll the ambitions of Pakistan and Iraq (under Saddam Hussein) to counter the rise of its mortal enemy, Iran.

~~略~~

The solid-fueled, medium-range DF-21 East Wind missiles are an improvement over the DF-3s the Saudis clandestinely acquired from China in 1988, experts say, although they differ on how much of an upgrade they were.

「Newsweek」より

記事では2007年頃にDF-21を入手したというようなことが書かれている。

これにあわせて、CNNの情報を考えると、支那から製造技術まで買ったという話になるのかな。それが支那人の街を作る様な事態を招いたのかまでは分からないが、工場が作られてミサイルが製造されている節があるという話だね。

そして、こんな話は最近分かった話ではない。

では何が問題になっているか?というと、「新たなミサイル開発」を始めているという所なのである。そして、単純に弾道ミサイルが出来上がることが問題というよりも、紅い勢力にサウジアラビアが取り込まれることを問題視している部分がある。

サウジアラビアはミサイルと迎撃ミサイルが欲しい

さて、ここ最近、ミサイル絡みのニュースが2つほど。

サウジ空港にミサイル着弾、26人負傷 イエメン武装組織が発射

2019.06.13 Thu posted at 09:19 JST

(CNN) サウジアラビア南西部のアブハ国際空港で12日、到着ロビーにミサイルが着弾し、26人が負傷した。サウジ当局は、イエメンの反政府武装組織「フーシ」が発射したミサイルだったとしている。
米国を後ろ盾とするサウジ主導の有志連合は、イエメンの反体制派との戦闘を続けている。サウジ国営メディアが有志連合報道官の話として伝えたところによると、アブハ空港で負傷した26人のうち18人は軽傷を負って手当てを受け、残る8人は病院に運ばれた。

「CNN」より

反政府組織「フーシ」から撃ち込まれたミサイルで、サウジアラビアのアブハ国際空港が攻撃された話だ。

こんなニュースは珍しくない頻度で報じられ、中東では日常茶飯事とまでは言わないが「またか」という感じの話である。

サウジ、聖都メッカで「フーシ派」ミサイル迎撃

2019年5月21日 / 14:57

[ジッダ 20日 ロイター] – サウジアラビアは20日、イランの支援を受けるイエメンの武装組織「フーシ派」が発射したミサイル2発を、イスラム教聖地のメッカで迎撃したと発表した。

「ロイター」より

このニュースでサウジアラビア側から迎撃したミサイルはパトリオットミサイルだと言われているが、残念ながらこれで完全に防げる訳では無い。

DF-21だけではなく、更に高性能なミサイルが欲しいと言う背景には、こうしたミサイルが飛び交う環境にあるからこそなのだろう。隣国カタールがS-400を購入するなんて話もあったよね。

米政府、サウジへ最新迎撃システム「THAAD」売却 1.7兆円規模

(2018/11/29 15:30)

米国務省当局者は28日、サウジアラビアへの最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」売却契約が成立したことを明らかにした。両国は26日に政府間合意文書に署名した。

「日刊工業新聞」より

THAADを買おうという話もあって、サウジアラビアにとってはこの関係にとにかく前のめりという事でもあるのだろう。

ただ、DF-21などは下手すればアメリカに核弾頭を届かせるような事にもなりかねず、アメリカとしてミサイルを売りつけることには抵抗があるし、そもそも売れるミサイルが無い(中距離核戦力廃止条約による)という事情もある。

これも、隙間ビジネスと言って良いのかも知れない。

中東ではアメリカの介入からかなり様々な勢力が跋扈していることもあって、アメリカに対する忌避感が強い。その中でもサウジアラビアは親米派という形ではあったが、最近その距離が遠くなりつつあるのだろう。

そこに割って入る形なのが支那なのではあるが、中東は一筋縄ではいかない所。どこまでその影響力が伸ばせるかは未知数ではあるけれど、確実に影響力を強めているのだろう。

注記

書いておいて何なのだけれど、どうにも材料が足りずに片手落ちな記事になってしまった気がしてならない。

特にサウジアラビアのバックボーンに迫れなかった、現状に迫れなかったところは非常に消化不良な気がしている。

もう少し調べてみたいけれども、何か論点があればコメント下さい。

追記

取りこぼしていたニュースで、こんな話があった。

安倍首相、サウジ皇太子と電話 イラン訪問へ地ならし

2019年5月30日12時07分

安倍晋三首相は30日、サウジアラビアのムハンマド皇太子と電話で約30分間協議した。首相は6月中旬のイラン訪問に向けて最終調整している。イランとサウジアラビアは敵対関係にあるため、電話でイラン訪問への理解を求めたとみられる。

「朝日新聞」より

安倍氏がイラン訪問するにあたって、サウジアラビアのムハンマド皇太子と電話会談したというニュースがあった。

時系列を上手く整理できていないので、既に安倍氏はイランに訪問している最中であり、それ以前にサウジアラビアにアポイントを取っていたという話である。

イラン、緊張緩和へ意欲 安倍首相は米への歩み寄り促す

 2019年6月13日07時33分

安倍晋三首相は12日夜(日本時間12日深夜)、テヘランでイランのロハニ大統領と会談した。会談後の共同記者発表でロハニ師は、米国による経済制裁の緩和を条件に、外交努力による事態打開に意欲を示した。首相は米・イラン両国を念頭に「お互いが努力しなければならない」と述べ、歩み寄りを促した。

「朝日新聞」より

イランとサウジアラビアは断交宣言するほどの関係で、非常にややこしい間柄のようだ。

この辺りの事ここで踏み込むことは無いが、中東のことは中東が解決するしか無いのが大原則であり、外からの干渉は軒並み失敗している。アメリカは関わり方を間違えた所があり、安倍氏はイランと関わりの深いメッセンジャーとして中東に飛んだという理解で良いと思う。

米、イラク企業に制裁措置 イランの革命防衛隊支援で

2019年6月13日 / 02:26 / 12時間前更新

米国は12日、数百億ドル規模の武器を密輸することによってイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)の特殊部隊「コッズ部隊」への制裁回避を支援したとして、イラクの首都バグダッドを拠点とする「サウス・ウェルス・リソーシズ・カンパニー」とその幹部2人に制裁措置を取った。

「ロイター」より

そして、イラク企業に制裁をしちゃうアメリカ。

これがイランのイスラム革命防衛隊への締め付けに繋がると言うから、いやまあなんと言うか。

イランとイラクは戦争をしたこともあり、決して仲が良いわけでは無いのだが、それでも相互に防疫体制を強化しているところがある。テロを建前にすれば、アメリカの主張も理解出来る部分はあるが、しかしこのタイミングでやるかね。

コメント

  1. 1980年代「TOYOTA戦争」と言われたチャド内戦から現在まで、アフガニスタンからアフリカに至るゲリラに愛用されているのがトヨタ車です。
    チャド内戦のころは、ランドクルーザーでしたが、アフガニスタンのアルカイダや現在のイスラム国などはハイラックスが愛用されています。
    このため、たびたびトヨタはテロ組織に車両を提供して支援している!と批判されています。
    最近だと2012年頃に、トヨタが公式にアルカイダとは取引にしないとするマニュアルを作成した、という報道が米国で話題になり、コメディ番組等で揶揄されてた記憶があります。
    大抵は、チャド内戦の場合であれば、実はフランス政府が提供していて、アフガニスタンの時にはカナダが提供、シリアではフランスが提供と言った風にトヨタとは無関係と分かっています。
    しかし、欧米から見れば宿敵TOYOTAを悪者に仕立て上げることに、なんの反省も後悔も謝罪もありません。今回も「テロ組織と平気で取引して悪どく儲けるTOYOTA」が、ファーウェイに代わっただけという印象です。
    戦争を煽って敵対国両方に武器を売るというアメリカとロシアが独占していたビジネスモデルに、中国がただ乗りしつつあるのが、イランとサウジ(中東全体も)の現状とも言えます。
    ちなみにロシアでも野党のプーチン批判は、消費(付加価値)税増と並んで、武器輸出の低迷がやり玉に挙げられています。このままだとフランスに武器輸出世界2位の座を明け渡すのでは、という報道が良くなされています。

    イラン・イラク戦争と聞くと国同士の戦争と捉えがちですが、アフガニスタンやトルコの一部も含めてペルシャ帝国内で幕末戊辰戦争を永遠にやってる感じです。
    薩摩国(イラン)と長州国(イラク)って戦争したこともある犬猿の仲だから、連合して徳川国倒すとか有り得ないよね!、とかに置き換えると、欧米的視点から抜け出せるかと思います。
    対サウジとかになると、ようやく外国との戦争となる感じです。

    • トヨタを引き合いに出されると「それは違うんじゃ無いかな」と思いますが、外国から見れば似たような話なのかもしれませんね。
      ファーウェイのように積極的にテロ組織の資金洗浄をし、通信機器を納入するような事をトヨタはやっていないと、そういったところで、欧米の彼らにとって説得力はありませんし。

      さておき、イラン・イラク戦争は紛争に近い話なのですか。
      もしかしたらマフィアの内部抗争的な話なのかもしれませんね。サウジはともかくトルコの立ち位置がイマイチよく分からないのですが、欧米が首を突っ込むと火傷をするという流れでしょうか。

  2. 木霊さん、おはようございます。

    >この辺りの事ここで踏み込むことは無いが、中東のことは中東が解決するしか無いのが大原則であり、外からの干渉は軒並み失敗している。アメリカは関わり方を間違えた所があり、安倍氏はイランと関わりの深いメッセンジャーとして中東に飛んだという理解で良いと思う。

    単純にアメリカが経済制裁解除すれば解決する様な話ではないんですねェ~。
    そして、今回のタイミングでのタンカー攻撃、真犯人がイランやイエメンなら一体何考えているのやら。
    まあ、イラン革命防衛隊はテロ認定されてる訳ですから、何やらかしても不思議じゃないって感じですが。

    >では何が問題になっているか?というと、「新たなミサイル開発」を始めているという所なのである。そして、単純に弾道ミサイルが出来上がることが問題というよりも、紅い勢力にサウジアラビアが取り込まれることを問題視している部分がある。

    トルコもロシアのS-400を平気で買っちゃうつもりだし、サウジアラビアも支那とヤバイ事やってるんですね。
    まあ、このへんはしたたかというか、元の本性がそういうものなのか判りません。

    喜んでいるのは沢山武器が売れる皮算用している国や武器商人なのかな。

    • 現状で、この事件の犯人は3パターンが考えられると思います。
      (1) 実はアメリカの自作自演
      (2) イラン革命防衛隊
      (3) フーシ派
      どれが真犯人なのかはハッキリしないのですが、イラン革命防衛隊も一枚岩ではない可能性があるようで、(2)の可能性が高そうだ、という話にはなっています。
      しかし一方で、今言われているリペットマインが、果たして今回の原因だったのかはどうにも怪しいという話も出ています。「砲撃によって被弾し、ダメージを負った」という証言が出た理由が、果たして情報の混乱だけで出てきた話なのかという疑問が残ります。
      アメリカ自作自演説は、アメリカからの情報だけを見ていては、可能性はないように見えますけれども、本当にそうなんでしょうかね。イランの反論を待ちたいと思いますよ。