子供を産み育てやすい国に

政策

子供を育てやすい国にする事は誰も反対しないと思う。もちろん、子供を産むことが容易ということだって重要だと思うよ。

だが、この安倍氏の方針に対して野党は一斉に批判しているらしい。

……え、何で?

幼保無償化法案が衆院で審議入り 安倍首相「子供を産み育てやすい国に」

3/12(火) 14:55配信

衆院は12日の本会議で、10月から幼児教育・保育の無償化を実施するための子ども・子育て支援法改正案の審議に入った。安倍晋三首相は本会議で「これまでとは次元の異なる政策を実行することにより、子育てや教育にかかる負担を大幅に軽減し、日本を子供を産み育てやすい国へと大きく転換する」と強調した。政府・与党は法案の早期成立を目指している。

「yahooニュース」より:リンク切れ

この幼保無償化が、「子供を育てやすい国」に結びつくかどうかは微妙だと思う。安倍政権としては「第一歩」と言う積もりなのだろうけどさ。

さておき、野党は何を言っているのだろうか?

 野党は、現行制度では施設利用料が保護者の所得に比例して決まるため、高所得者ほど恩恵を受けやすいとして「金持ち優遇」などと反発している。子どもを預けられる世帯向けの無償化よりも、低所得者支援策や待機児童の受け皿整備を優先すべきだといった主張もしている。

「yahooニュース」より :リンク切れ

ふむ、野党がこんな事を言っているが、結局反対はするんだね。

野党が与党の提案に反対するのはいつもの事だが、法案の中身をしっかり見ないと野党を批判する資格は無いだろう。

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幼保無償化政策の中身

そんな訳で、中身を見ていきたいと思う。

先ずは、内閣府の説明を紹介しておこう。
リンク先の資料は、2018年12月に出された内閣府の資料だ。

  • 0~2歳児:住民税非課税の低所得世帯を対象
  • 3~5歳児:原則全世帯
  • 認可保育所や認定こども園、幼稚園、地域型保育、企業主導型保育の利用料を無料とする
  • 認可外保育施設は一部費用(月額4万円程度)までの利用料を無償化
  •  → 約300万人が恩恵を受ける見通し
  • 費用負担は、国が半額、都道府県が1/4、市町村1/4とする(例外あり)

こんな感じの政策になっている。

野党の付ける難癖

これに対する野党の主張は、「低所得者層に配慮して特別扱いしろ!」「待機児童の受け皿を用意しろ!」というものだ。

「ただ、子供を育てやすい国を目指す」というのであれば、やはり所得に関係無く補助すれば良いと思う。

補助金をばらまく際に、所得制限などを付けていくことは、手続を煩雑化させるだけで望ましくは無い。

マイナンバー制度と所得をリンクさせて、所得に応じた補助金を設定できるようなシステムにすれば良いかも知れないのだが、現状のままでは手続申請書類を受給者が記載して、お役所に提出したら、お役所の仕事が発生するという面倒な構成になる。

手数料が余計にかかるくらいならば、制限など付けない方が良いだろう。その方が手続コストがかからないので、寧ろ負担が少なくなる。トータルコストを計算していないので何とも言えないが、基本的に役所の人件費がかかる政策は良策とは言い難い。

待機児童は寧ろ増える

また、待機児童に関しては、まあ難しいだろうね。

憲民主が統一選政策 同性パートナーの配偶者認定

2019.3.7 19:18

立憲民主党は7日、春の統一地方選の政策を発表した。同性パートナーを配偶者と認定する「パートナーシップ証明書」を発行する条例制定や、保育園待機児童ゼロなどを掲げた。逢坂誠二政調会長は記者会見で「政策の出発点は自治の現場にあるという発想で作った」と説明した。

「産経新聞」より

なお、立憲民主党が何を言っているかというと、「同性パートナーを配偶者と認定」という何かあさっての方向を向いた話をしている。

だってこれ、ベクトルとしては「少子化対策」の一環なんだぜ?同性パートナーだと、子供つくれないよ?

僕としては、同性パートナーであっても子供を育てることを否定する積もりは無いんだけど、それ、今でも育てることは可能だよね。同性パートナーで子育てしたら何らかの罪に問われる、なんて話は無いのだ。ただ、制度的な恩恵を受けないだけで。

あと、待機児童の問題は、「深刻だ」と騒がれている割には、その実態はしっかり把握されていない。

企業保育所 急増で課題 定員割れ、休園…行政連携改善探る

2019/03/09 05:00

内閣府の有識者委員会がまとめた企業主導型保育所の改善策は、施設の早期整備に重点を置く従来の方針を転換し、保育の質の確保を重視する姿勢を鮮明にした。政府が待機児童解消の切り札として導入し、保育の受け皿拡大につなげたが、各地で定員割れや急な休園などが相次ぎ、見直しを迫られた。

「読売新聞」より

このようなミスマッチはそこかしこにある。この他にも、田舎の保育施設では定員割れが出ているしまつで、需要と供給のバランスがとれていないというのが、現状なのである。

だから、受け皿をどんどん増やせば良いというものではない。

そして、面白いと思ったのはこの現場の声だ。

幼保無償化、保育士・幼稚園教諭の約7割が「反対」

2018.10.9 Tue 11:15

2019年10月に全面実施される「幼児教育・保育の無償化(幼保無償化)」について、保育士・幼稚園教諭の約7割が「反対」していることが、Webサイト「保育のお仕事」を運営するウェルクスが発表したアンケート結果より明らかになった。

~~略~~

「保育の必要性がない子どもも預けられるようになり、現場の負担が増えてしまうのではないか」「園児の受入枠だけ増やしても保育士不足が改善されなければ保育の質は下がると思う」「本当に保育が必要な子どもが保育園に入れるように保育園利用に関して取り決めをしてほしい」などの声が寄せられている。

「ReseMam」より

僕は子供達を保育園に預ける年代は終わってしまっているので、過去の話しかできないのだが、子供を保育園に送っていくと、良く駐車場などでおしゃべりしているお母さん方を見かけた。

保育園は基本的には「保育に欠ける事由」がある保護者しか利用できない構成になっている。つまり、共働きでなければ預けられない場所だ。だから、本来はおしゃべりをするお母さん方を「沢山」見かけるなんて事はあり得ないハズだ。

つまり、現状ですら「預ける必要のない方が利用している」という実態があるのだから、無償化によってその傾向が加速するのは避けられない。

よって、「待機児童解消」「待機児童ゼロ」なんてのは、無償化と非常に相性の悪い話。

実際に待機児童をゼロにしたければ、保育園や幼稚園などの施設の利用料金を上げれば良い。利用料金を今の10倍にすれば、金持ちしか利用しなくなり、待機児童の問題はあっさり解消するだろう。もちろん、現場の職員の給料も上がってウインウインだ。

ただそれが「子供を育てやすい国」に繋がるかというと、それこそ富裕層しか子供達を育てる事ができない国になる。

野党の言っている事は、常に理解できないのだけれど、そもそも野党は子育て推進する立場じゃ無かったのかい?

本当に子供を産み育てやすくするにはどうしたら良いですか?

さて、そんな訳で、安倍政権の大方針「子供を育てやすい国へ」というのは、教育費を安くしていこうという方針と親和性が高いのだと思う。ただ、それが直接、子供を産みやすく、育てやすくすることに繋がるのかは疑問だ。

お金のことを言えば、市町村や都道府県としては、負担費用が増えるので、困るという事を言うかも知れない。だが、「子育て」を掲げられるとなかなか反対しにくい話になるのだろう。

だとしたら、別の提案としてその費用負担を減らすために、富裕層からは金を取ろうという方針を示すかも知れない。それは正しく野党が主張する方向性と重なってくるのだろう。

ただ、根本的な話として、働き手を増やす為に共働きを増やし、その手当てとして保育施設の利用について無償化する。そうなってくるとそれは「子育て」に繋がるのか、ということは疑問に感じる。

極端なことを言えば、働く人達の給与を増やせば、子育てや少子化の対策にだって繋がるのである。経済政策についてもっと力を割くべき何じゃ無いか、という気はしている。

掲げる目標に対して、政策がややズレている気がするんだ、最近。

とはいえ、教育費の軽減という話は、高校無償化や大学費用の軽減などというのでなければ、アリだと思うんだ。だから、子育て費用の削減というのは、悪くない話なのだと思う。

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